AI映画を「問題提起」として出す
CHIMNEYTOWNの最新作は、随分前から構想を進めてきたAI映画です。
僕らとしては、これを長編作品として映画館のマーケットに載せるということは、あまり考えていません。
まずは「今AIでここまで作れてしまいますが、どうします?」という問題提起として出したいんです。
だからクリエイターたちが集まる映画祭で発表する意味がある訳です。
中には、けしからんと怒ってしまう人もいると思います。でも、それも含めて話し合った方がいいと思っているんです。
これは僕の幼馴染の加藤ちゃんの言葉なのですが、「AIに対しては賛成の立場でも反対の立場でもないけれども、AIを触らないっていう姿勢には反対」と言っていて、これは僕も全くその通りだと思っています。
4年前に、僕はいろんなものを終わらせた
2022年、画像生成AIの『Midjourney』が出てきたあたりの話です。
友人の会社が、動画生成AIの開発をもう終わらせていたんですね。
いま皆さんが目にしている『Seedance』や『Sora』のようなものを、当時すでに作っていた訳です。
それを見せてもらった時に、僕は自分の中でいろんなものを終わらせました。
いま自分が命をかけてやっていることは、数年後には全てAIで代替できてしまう。そう思って、進めていたクリエイティブを終わらせたんです。
これが今から4年くらい前の話です。
そのとき、自分の中に「アンカー」という指標を作りました。
アンカーというのは、AIで代替できないもののことです。例えば土地、思い出、プロセス、時間、癒着。パッと出てくるのはこの5つくらいですね。
例えばブロードウェイなんて癒着そのもので、ブロードウェイのコミュニティに入らないと話が回ってこない。それはAIという乗り物では連れて行ってもらえない場所なんです。
アンカーの中でも、土地だけが特別だ
4年前に見た未来は、アンカーを絡めていないコンテンツは全て淘汰されてしまう、という身も蓋もない展開でした。
これは来年か再来年、なんなら年内には現実のものになると思います。
ここで一つ、大事なことがあります。AIには再現できないアンカーの中にも、人が再現できるものと、人が再現できないものがあるんです。
思い出やプロセスや時間や癒着を絡めたコンテンツなら、今から作りに行くことができます。
お客さんの思い出を1枚のアートにするサービスを立ち上げたり、プロセスをコンテンツにしたオンラインサロンを立ち上げたり、10年かけてオリジナルウイスキーを開発したり、接待で癒着を獲得したり。
そういったことは、頑張れば今この瞬間から始めることができます。
ただ、土地だけは、自分の強い意志だけで獲得できるものではないんです。
いい土地というのは、基本的に誰かが何かの事情で手放さないと手に入らない。土地の獲得だけは、ご縁であって、コントロールできなくて、再現性がないんです。
アンテナを立て続けて、あとはもうタイミングを待つしかない。
もし取れるタイミングが来たら、無理してでも取っておく
AIでは獲得することができず、人間でも個人の意思だけでは獲得できないもの。それが土地です。
だからもし手に入れられるタイミングがあったら、少々無理をしてでも手に入れた方がいいと思います。
ちなみに今は後継者不足で、いろんな方が地方でいい土地を手放そうとしています。だから今はチャンスなんじゃないかと思います。
オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』では、僕が毎日2、3千文字の記事を投稿しています。興味がある方はぜひ覗いてみてください。
それでは素敵な一日をお過ごしください。じゃあまたね。
まとめ
AIで代替できないものを「アンカー」と呼んでいますが、その中でも土地だけは個人の意思では獲得できない特別なものです。だからこそ、取れるタイミングが来たら無理してでも取っておく価値があると考えています。
- CHIMNEYTOWNの最新作は、AIで何が作れてしまうかを問う問題提起としてのAI映画
- 4年前、動画生成AIを見て、AIで代替できるクリエイティブを一度終わらせた
- AIで代替できないものを「土地・思い出・プロセス・時間・癒着」の5つのアンカーとして捉えている
- アンカーの中でも土地だけはご縁で再現性がなく、取れる時に取っておくべきもの





