なぜ生まれたばかりのユミルが死ぬのか
北欧神話の創世編の第2回です。すばるさんは、前回に続いてオーディンとユミルの間に何が起きるのかを話す、と切り出します。
今回は前回のお話に引き続いて、北欧神話の中での創世神話について触れていきたいと思いますね。
前回は重要なキャラクターたちの誕生ですね。どうして最初の生命が生まれたのかっていうのと、北欧神話といえばの男、オーディンが生まれたよっていうところまでお話をしていきました。
で、今回は、そのオーディンとユミルとの間に何かが起きちゃうんですけど、それって何なんだろうなっていう感じですね。
ってことで、今回のお話のタイトルはユミルの死ですね。
前回誕生して、今回死んじゃうわけですね。
そうなんですよ。でもね、ユミルの死はね、すごく大切なことなのでね、ちゃんと触れないと。
「片付けるか」であっさり殺された巨人ユミル
すばるさんは、まず前回の流れをおさらいします。そのうえで、オーディンたち三兄弟がユミルを邪魔に思い、倒してしまう場面に入ります。
前回、ユミルが生まれて、牛さん、アウドムラがおって、アウドムラ舐めてたら初めての神ブリが生まれましたよ。
で、なんやかんやでブリの子供のボルっていうのが生まれて、そのボルは巨人の娘と結婚して、3人の子供、ヴィリとヴェーとオーディンを産みましたよ。
で、この三兄弟の話が始まってくるんですけど、すごくサクッといくんですけど、この3人の神様は、ユミルをトップとする下の巨人族が、なんかでかいし、なんか素行悪いし、邪魔だなと思い出したんですよ。
おお。
で、至った結論が、片付けるかっていう。
3人で?その子供3人でって感じ。
そうそう。邪魔やな。話してて。よし、片付けるかと思って。
早速なんですけど、ユミルが死にます。殺されました。3人に。
え?
ドラマが色々あって死ぬんじゃなくて、もう今?今死んだもう。
スパーンって。はい。
パッと。
はい。でもユミルもすごい血みどろになって暴れるんですけど。
ああ。そこもまあ一応描かれてはいるんか。
でもなんか、本によっちゃ2行とかやから。
重要ではあるけど、細かく描かれてるわけじゃないんや、そこの争いが。
あっさり殺された結果、巨人は全滅したのか
すばるさんは、参考にしている2冊の本でも、ユミルの死はあっさり書かれていると話します。
今、2冊の本を、前回に引き続き、山室静先生の『北欧の神話』と、ライナー・テッツナーの『ゲルマン神話』の本を元に今回お話してるんですけど、その2つともあっさり殺しますから。
2冊であっさりってことは、もう多分原典でもあっさりなんでしょうね。
そうそう。最近の漫画であるよね。次のページ開いたらもう死んでるやつ。
そんな感じでもう切りつけられて、ユミルは凄まじい叫び声を上げながら倒れて死にます。
結構そのシーンの描写は濃くね、やんな。血みどろで叫び声を上げながら。
なるほど。とにかくこの結構ショッキングなシーンやということが大事なのかな。わからんけど。
ちょっとグロイの苦手な人は読みやすいかもしれないね、逆にね。すごくリアルに描かれるより、何行にも渡って読まれるより、いいのかもしれないですね。
で、その切り刻んだ時に、ユミルからすごい血が出ちゃうんですよね。洪水のように溢れてしまいます。
それがブワって流れていって、巨人たちはみんな溺れ死んじゃいました。ユミルを倒したら他の巨人も片付いたよっていう。
仇となった神々と、ヨトゥンヘイムへ逃げた巨人
それでも巨人は全滅しませんでした。生き延びた夫妻の話から、神々と巨人の長い敵対関係が語られます。
でもまあそこで終わる巨人たちじゃないんですよね。ベルゲルミルっていう巨人がいるんですけど、そいつは奥さんと一緒に、船一艘に乗り込んで、死なずに済むんですよ。
夫妻が逃げていったのは、世界の果てにあるヨトゥンヘイムという場所ですね。
町?
町、まあ世界ですね。
北欧神話は9つほど世界があるんですけど、これもまたちょっと詳しく今度やっていきます。その世界のうちの一つ、ヨトゥンヘイム。
ヨトゥンっていうのが、下の巨人みたいな意味があるんですよ。だからもう巨人の国なんですよ。
ベルゲルミルの元をたどれば、ユミルとかも家族なわけじゃないですか。血が繋がっていて。
で、その世界の果てに追いやられて、オーディンたち、神様によってね、って思うと、ポセイドンさんやったら、神に対してどんな感情を抱きますか?
それはやっぱ仇ですよね、親の。
そうですよね。で、こっからその仇として、オーディンたちの神々と巨人たちが敵対しているんですよ。結果的に敵対関係のきっかけ。
こっからもうその敵対関係がずっと続いていくみたいな。
そうそうそうそう、何回か戦争しますし。最後の最後の戦争、ラグナロクでも、彼らは戦争しますので。基本的にずっとバチバチしてる。
それの発端がここにあるということですね。
そうです。オーディン三兄弟によって。
ちなみにやねんけどさ、オーディンとかの片方の親は巨人やんな。
半分巨人の血混ざってなかったっけと思って。
そうですね。元をたどればオーディンたちもユミルから生まれてるようなもんやからね。氷から生まれるっていう共通点があるので。
ちょっと複雑なね。関係が。
ユミルでマインクラフト?世界作りの材料探し
巨人を片付けた神々が世界を見渡すと、まだ天も地もありませんでした。すばるさんはマインクラフトにたとえて、ポセイドンさんに材料を考えてもらいます。
で、まあオーディンたちは巨人片付けて、一段落みたいな感じになるんですけど、その時に世界を見渡したら、何もねえなって。この時まだ、天も地もないんですよ。
何もない世界でギンヌンガガプっていう溝があって、端と端には氷の国と炎の国があって、端にはヨトゥンヘイムっていう巨人の国があってみたいな。ちょっとようわからんなって感じやけど、天と地もないんですよ。
ということで、彼らのマインクラフトが始まるんですけど、世界を作り始めるんですね。マインクラフトやったことあります?
やったことはないですけど、ある程度知ってるから。
何かを作るためには何か材料が必要ですよね。アイテムを作るには木材が必要だったり、石が必要だったりっていうので、天と地を作るためには、なんかいい材料とか思いつきますか?
日本神話で言ったら、水、ドロドロしたカオスなもの混ぜてたら、そこから島ができてきてって感じやけど、北欧の神話の場合どうでしょうね。
今ある手持ちで氷?やっぱり結局。
もっといいものあるんですよ。
あと、ユミル。
お、鋭い。鋭い。
今めっちゃなんかゾワッとした。もっといいものがあるんですよね。ニヤニヤみたいな。すばるの顔が。
そうです。彼らはユミルを使って世界を作ることにしたんですね。
なるほど。怖。
体は大地に、頭蓋骨は空に:ユミルの体が世界になる
ここから、ユミルの体の各部分がどんな世界の姿に変わったのかが語られます。
ユミルすごい大きい巨人で、めちゃくちゃでっかい体がありますよ。で、その体はギンヌンガガプ、前回出てきた深い溝ですよね。その真ん中に落として、それが大地となりました。
で、血いっぱい出たじゃないですか。それが海とか川になって。ユミルの骨は山とか丘になりました。
ユミルの頭蓋骨は地面から持ち上げてもらって、4人の小人に支えてもらって、頭蓋骨が空になったんですよね。
4人の小人に支えてもらって?
そう、小人なんやけど、すごくでかいんですよ。
デカ小人ね、いわゆるね。
そうそう、大きな小人。
ベストリとスドリとアウストリとノルドリっていう。
ゼルダの伝説やったことある?
ないんですね。
ムジュラの仮面っていう作品があるんですけど、64で出た。そこで月を支える巨人たちが出てくるんですけど、なんかそれっぽいなと思いながら、本読んでたんですけど。
その小人の肩で支えてもらいながら、頭蓋骨は。神輿スタイルで。
肩なんや、しかも。
まあな。手でやったらしんどいしな。
はい。で、髪の毛は草木になって、ユミルの脳みそは雲になりました。脳みそを大空に撒き散らして雲にしました。
弄ばれてますね、大量。そら食い違いやな。
そうやな。巨人たち、そりゃキレるよな。
ミッドガルドとムスペルヘイムの火花:人間の世界と光
オーディン三兄弟は、ユミルの体でできた大地を世界の中心に据えます。続いて、光をどう作ったのかが語られます。
三人の神様ね。オーディン、オーディン兄弟は、そのユミルの体を使った大地を宇宙の真ん中に据えて、その大地のためにユミルのまつ毛を植えたんですよね。で、それを壁にした。
で、その大地は囲われた状態になるんですよ。で、この大地をミッドガルドと言います。
それ聞いたことある気するな。ミッドガルドね。
ミッドガルドは軽く言うと、人間の住んでいる世界。なので、僕ら今ユミルの上にいます。
え、まつ毛に関わってる?
そうそうそうそうそう。地球が球体とかそういうのは抜きにして。
平面でまつ毛が周りに立ってるわけやな。
大地ができました。空ができました。草木生えました。山できました。雲できました。でもまだ光がないんですよ。真っ暗なんですよね。
で、光なんかないかなと思った。そこのあなた、どうしますか?
残ったユミル?ユミルからも取ってくるやっぱり。いや、俺が思ったのはユミルの目かなと思って。
目を太陽、片目を太陽に、片目を月にみたいな。
あ、それおしゃれ。おしゃれやん。本家よりおしゃれかもしれない。それ好き。それ結構好き。
もう今超えちゃった。
超えたかもしれない。まあ今回は、ユミル使わないんですよね。
炎の国のムスペルヘイムから飛んでくる火花の大きいやつを太陽と月にします。
すごく軽い感じで太陽と月にしますよね。他の細かい火花は、まあこれはもう星でいいかって言ってこう散らして。
こんな感じで光ができて、世界は形作られていくわけなんですよ。
ヤンキー漫画みたいな三兄弟と、次回の人間誕生
ここからは、今回の振り返りと神々の描かれ方、そして次回の予告です。
ユミルの死遺でしたね。
そう。ユミルが死んで、ユミルがMinecraftされたっていうお話ですね。
ユミルの死体が弄ばれるという。結構思ってたより規模のでかい巨人やったわ。
ユミルめちゃくちゃバチクソでかいんで。
神、その神っていう概念はもう、神ですよみたいな感じでポンと出てるの?
そう、なんか普通に。だから氷から出てきたのが神です。
巨人はね、ものすごくでかくてタチが悪いって言われてる。神たちは正しくてみたいな。
タチが悪いの、今んとこオーディンの方やけどな。
邪魔やなはもうね、ヤンキー漫画の感じだよな。
1年生のイケイケの3人組がさ、3年生とか2年生をこう、邪魔やから。
主人公ですよね。
本来、2話で終わらせるつもりだったんですけど、思いのほかちょっと盛り上がっちゃったので、これは全3話になる感じですね。
ユミルの死の話が一応続くって感じ?
いや、ちゃんとした話をすると、人が生まれます。
今ミッドガルドっていう人間が住む世界作ったのに、人間がいないよって。じゃあ住むやつ作らんといけんよねっていう話になってくるんですね。
基本的に神様は、オーディンたちのアース神族っていうんやけど、アース神族は人間のことすごい大好きなので、めちゃくちゃ大切にしてるんですよね。
そのために、ちゃんと世界を整えてあげようっていうこと。
次回創世編完結と。僕からしたら2週間これ待たされるわけなんで。
申し訳ない。待ての状態でちょっと待っていただいて。
楽しみに待っておこうと思いますので。
ということで、今回はこれまで。ユミル死す。ありがとうございました。
はい、ありがとうございます。
まとめ
今回は、オーディン三兄弟が巨人ユミルを倒し、その体から世界を作っていく流れが、軽快な掛け合いで語られました。ユミルの死は、神々と巨人の長い敵対関係の始まりでもあります。次回は、人間が生まれる創世編の完結です。
- オーディン三兄弟は、邪魔だと感じたユミルをあっさり倒した
- ユミルの血で巨人たちは溺れ死んだが、ベルゲルミル夫妻はヨトゥンヘイムへ逃げ、神々との敵対が続く
- ユミルの体は大地、血は海や川、骨は山、頭蓋骨は空、脳みそは雲になった
- ミッドガルドは人間の住む世界で、太陽と月、星はムスペルヘイムの火花から作られた
- 次回は人間が生まれ、創世編が完結する




