折りたたみiPhone「iPhone Duo」がついに出た
最初のガジェットレポートのテーマは、Appleの発表で登場した折りたたみiPhone「iPhone Duo」です。神森さんは日本時間9月10日の午前2時から、眠い目をこすりながらリアルタイムで発表を見ていたと話します。
発表の流れとしては、iPhone 18 Pro、Pro Max、AirPods 5、Apple Watchと続き、その後にiPhone Duoが登場しました。名前はiPhone UltraやiPhone Foldなどと予想されていましたが、最終的にiPhone Duoという名前で出てきました。
神森さんはApple Watch Ultraを使っており、バッテリーの持ちがどうなったのかも気になると話しますが、この回はDuoの話で埋まりそうなので、イベント全体の話は次回まとめるとしています。
スペックは、開くと7.6インチ、閉じると外側が5.4インチ。本体はチタン製で、開いた状態では歴代iPhoneの中で一番薄いとのことです。Apple Pencilも使え、色はスターホワイトとナイトスカイの2色。価格は36万4800円からで、予約開始は10月16日夜9時、販売は10月23日からと紹介されています。
なぜ今なのか、折り目の「しわ」とAppleの美学
折りたたみスマホの構造自体は、もう6〜7年前から他社が出しており、新鮮味はないと神森さんも認めます。それでも「今さら」とは思わないと話します。
折りたたみスマホの最大の懸念材料は、やはり折り目のしわです。神森さん自身はずっと折りたたみスマホを使ってきて、画面を折る以上しわは出るものと割り切って、あまり気にしていないと言います。
一方でAppleはそうではないだろう、というのが神森さんの見立てです。6〜7年前に他社が折りたたみを出せていたなら、Appleが出せなかったはずはない。それでも出さなかったのは、しわを妥協して他社と足並みを揃えることがAppleの美学に反するからだと考えています。
なので徹底的に研究し尽くして、それで今になったと思うんですね。
なので、遅れたのではなくて、このタイミング、時期を待ってたんだろうなというふうに思ってます。
Touch IDになった理由と、左手での持ち方
iPhone DuoはFace IDではなくTouch IDの指紋認証になりました。神森さんは、Face IDは赤外線で顔の凹凸まで読む仕組みで、普通のインカメラの顔認証とは仕組みが違うと説明します。
Duoにはアウターとインナーの2つの画面があり、それぞれに顔の凹凸を取れるセンサーを入れることを考えると、隙間などの制約から現実的には載せきれなかったのではないか、というのが神森さんの見方です。Apple自身は理由を明言していませんが、多くのメディアもそう受け取っているといいます。
サイドボタンの指紋認証なら、開いていても閉じていても同じ場所にあるので問題ないと神森さんは話します。加えて、Apple Watchでもロック解除できるらしく、これも助かりそうだと期待を寄せます。
持ち方の話では、紹介動画は右手で持って右手の親指で解除する絵になっているものの、神森さんはスマホを左手で持って左手で操作するタイプで、左の人差し指で解除することになると説明します。
サブ機のモトローラ「RAZR 50 Ultra」は縦折りで、開くとボタンが上のほうにあって解除がしんどいと言います。ただしDuoは横折りで高さがそこまでないため、話が変わってくると考えています。
以前使っていた初代Pixel Foldでは人差し指での解除がまったく楽だったことから、Duoも大丈夫ではないかと神森さんは見ています。ただしDuoは閉じたときがパスポートサイズで形が違うため、ボタンの位置や指の届き方は実機を触らないとわからないとも話します。
価格は納得、でも容量で頭を抱える
日本円での価格は「まあこうなるよな」と、神森さんはそれほど驚かなかったといいます。問題は容量のほうだと話します。
今使っている16 Proは1TBで、実際には512GB弱、半分ちょっとが埋まっている状態だそうです。本当なら次も1TBが欲しいものの、512GBだと物足りないというジレンマがあります。
Duoの価格は256GBの最安が36万4800円、512GBはギリギリ40万円を切り、1TB・2TBと上がると40万円台、最上位の2TBは57万円になると神森さんは紹介します。
57万出したらVision Pro買えちゃいますよね。
そのため神森さんは、買うとしても512GBが限界だと話します。ただしそうなると手持ちのデータを整理し、何を残して何を消すかを発売までに決めなければならない、と課題を挙げます。
2年使ったPixel Foldで、意外と使わなかったこと
画面の話に移り、神森さんは初代Pixel Foldを2年ほど使っていた経験を振り返ります。横折り自体は初めてではないといいます。
Pixel Foldで良かったのは、畳んだときのサイズ感でした。片手で持ったときの収まりがちょうど良く、Galaxy Z Foldと比べても初代Pixel Foldのサイズ感は本当に良かったと話します。開いたときはKindleで本やコミックを読むのにちょうど良かったといいます。
一方で、当時思ったほど使わなかったこともありました。デュアル画面でよくあるアプリを2つ並べる使い方は、ほとんど使わなかったそうです。初代Pixel Foldは閉じたままの画面でほぼ全てできてしまい、開くのはKindleを読むときだけだったと明かします。
折り目については、当時は多少は仕方ないと考えていたといいます。折り目が気になるならストレートの端末を使えばいい、折りたたみを使うこと自体がロマンだ、という割り切りです。
まあいわゆるロマンですね。そのロマンにどれだけお金をつぎ込めるかって話ではあるんですけれども。
Duoなら開くかもしれない、と思った一点
Pixel Foldはほぼ開かなかったと話す神森さんですが、Duoの動画を見て「これは開くかもしれない」と思った使い方が一つあったといいます。
それは、開いて縦にしてウェブを見るという使い方です。Pixel Foldは開くとほぼ正方形に近い形になりますが、Duoは外側5.4インチが横に広く縦が短いサイズ感で、閉じたときのアウター画面で見たものをそのまま開いて縦に拡大して見られそうだと期待します。
開いて縦にしてウェブを見る。なんかあれめちゃめちゃ良さそうじゃないです?
この縦での拡大表示は、自分のような年齢層にはちょうどいいサイズ感な気がすると神森さんは話し、とにかく実機を触りたいと繰り返します。
深夜に声が出た、開閉のトランジション
神森さんが一番感動したと語るのが、開いたり閉じたりするときの画面のトランジションです。閉じた状態から開くと、外側に映っていたものが内側の大きな画面へすっと広がっていく動きだといいます。
ベッドで寝転がりながら深夜2時過ぎにその動きを見た瞬間、思わず声が出てしまったと神森さんは振り返ります。ハードとソフトの両方を手がけるAppleでなければ考えつかない動きだろう、と評します。
後から調べてわかった理由として、外側の画面と開いたときの内側の画面で、縦横の比率が同じであることを挙げます。比率が同じだからこそ、中身を組み替えずにすっと大きくなれるといいます。
Appleは「開いても閉じても同じ見え方になるように」と説明しており、あの気持ちよさには理由があったと神森さんは納得します。この動きはApple公式サイトの動画で確かめられるとし、概要欄にリンクを貼ると案内しています。
RAZRかiPhoneか、答えは出た
この発表を受けて、神森さんはエピソード30で話していた迷いに決着をつけます。当時はRAZR FoldとRAZR 60 Ultraのどちらに乗り換えるか、10万円引きだしいいな、などと話していました。
答えは「iPhone一択」でした。RAZR Foldが割引で19万円、Duoの512GBが39万円と20万円ほど差がありますが、それでも絶対に買うと言い切ります。
RAZR 50 Ultraはサブ機としてガンガン使っているため、縦折りと横折りの折りたたみを2台持ちする形になりそうだと締めくくります。
ひとりでサイトを見ている人へ、本番に上げたファイルは戻せますか?
Work Talkのコーナーでは、ウェブ担当が自分ひとりで更新も修正も全部やっている人に向けた話が展開されます。神森さんはまず、本番に上げて「間違えちゃった」という経験はないかと問いかけます。
よくあるのは、手元で直してFTPで本番のサーバーに上げるやり方です。早くて確実に反映されますが、上書きした瞬間に前のファイルは消えてしまい、戻せません。
慎重な人は、更新前にFTPなどでサイトのデータを丸ごとローカルに落としてバックアップしてから作業します。神森さんも制作会社時代はそうしていたと振り返りますが、これがしんどいといいます。
サイトの規模が大きくなると小さいファイルが何千個にもなり、一つずつ落とすのになかなか終わらない。しかも、あと少しというところで途中でこけることが多く、やり直しになるといいます。
なので、そうやってくるとね、あのバックアップ取らなくなるんですよね。今回は1ファイルだけだし、いっかみたいな。
そして、そういうときに限って何かをやらかす、と神森さんは経験を語ります。
テストサーバが本体、SmartRelease Uという仕組み
神森さんが紹介するのがSmartRelease Uというサービスです。前職でウェブマスターをしていた頃に以前のバージョンを10年ほど使い、今は個人サイト「T-STUDIO.TOKYO」でも使っているといいます。
仕組みは、本番環境におまけでテストサーバがついているのではなく、テストサーバ自体が本体で、そこにリリース機能がついているという理解でよいと説明します。作ったデータをまずSmartRelease Uに上げ、テストサイトで確認し、良ければボタンを押して本番に出す形です。神森さんの本番はさくらインターネットのサーバーとのことです。
今日一番言いたいところとして神森さんが挙げるのが、リリースするとそのタイミングでバックアップが自動で取られる点です。
普通のサーバーのバックアップ機能は深夜など決まった時間に走るため、リリース直前のものが入っているとは限りません。SmartRelease Uはリリースボタンを押した瞬間に裏で現状のバックアップを取るので、公開した状態が必ず残ります。おかしいと思ったらすぐ戻せるわけです。
バックアップの世代は、毎日のフルバックアップとリリースごとのバックアップを合わせて10個まで残ります。10個が心もとない場合は、残しておきたいものをロックでき、ロックしていないものから消えていく仕様だと説明します。
テストサーバに上げる
作ったデータをまずSmartRelease Uにアップロードする
テストサイトで確認
表示や動作を本番前にチェックする
ボタンを押して本番へ
リリースを実行し本番サーバーに反映する
自動でバックアップ
リリースの瞬間に現状のバックアップが裏で取られる
一行の修正でも必ず通す理由と、公開という行為
神森さんは今の使い方も明かします。個人サイトは自宅のMac miniとMacBook Airの2台で管理し、GitとGitHubでデータを揃えているといいます。腰を据えて作るときはMac mini、リビングでちゃちゃっとやるときはMacBook Airという使い分けです。
正直に言うと、一行だけの修正ならFTPで直接上げたほうが絶対に早い、と神森さんも認めます。それでもやりません。どんな小さな修正でも必ずSmartRelease Uを通しているといいます。
理由は、通せばバックアップが取られ、いつでも戻せる状態を自分から手放したくなくなったからです。15年ほどウェブマスターをやってきたこともあり、公開するっていう行為はやっぱりある種の神聖なものだと考えています。
テストサイトに上げるところまでを仕組みに任せるのはありでも、本番に出す最後のところは自分の手で責任を持ってリリースしたい、そこは譲れないと話します。
ひとりでサイトを見ている人は確認してくれる人がいない、自分が最後の砦だと神森さんは言います。だからこそ戻せる仕組みだけは持っておいたほうがいいと勧めます。
まあ一人でね、サイトを見てる方って確認してくれる人がいないですよね。自分が最後の砦なわけです。
神森さんは、ネットに詳しいというだけで本来の仕事に加えてウェブマスターをさせられ、給料は変わらないのに負荷と責任だけが重い人が多いのではないかと気遣います。その心理的負荷を下げる意味でもSmartRelease Uは便利だと勧め、「やっちまった」経験があればお便りで教えてほしいと呼びかけます。
新コーナー予告と、アクセシビリティの曲「For Everyone」
最後のコーナー「Suno AI Lab」では、新曲ではなく以前作った曲を持ってきたと神森さんは話します。その前に、来週のWork Talkから新コーナー「アクセシビリティニュースモーニング」を始めると予告します。
神森さんは毎朝、アクセシビリティのニュースを自動で拾ってくる仕組みを回しており、海外の主要な動きや国内の法制度の話などが毎日集まってくるといいます。溜まった1か月分から気に入ったものを3つほどに絞り、自分なりの見方を話すコーナーで、毎月第3週の金曜日、初回は9月18日の予定です。
今日届ける曲は「For Everyone」です。今年4月のエピソード11で一度お届けし、その後もBGMに使ってきた曲だといいます。制作にはとても時間がかかり、Suno AIのバージョン5とVOICESという新機能が出た直後に、それを試しながら100回以上ガチャして作ったそうです。歌い手は神森さん自身です。
「年を重ねても変わらずにいられる」に込めた芯
神森さんは、この曲の芯は2番のAメロにある「年を重ねても変わらずにいられる」という一行だと語ります。エピソード11のWork Talkで話したアクセシビリティの話を、そのまま曲にしたものだといいます。
そのとき話したのは、アクセシビリティは障害のある人のための話だと思われがちだが、そうではないということでした。神森さん自身、アラ還で小さい文字が読みにくくなるなど思うようにいかないことが増え、アクセシビリティがちゃんと考えられているものはありがたいと感じるようになったといいます。
これが使いやすいなって感じるものは大抵そう(アクセシビリティが考えられているもの)です。
そこから神森さんは、アクセシビリティが当たり前になっていけば年を重ねることは怖くなくなる、と考えたといいます。だから「For Everyone」は、できなくなっていくことを嘆く歌ではなく、変わらずにいられることをみんなに伝える歌なのだと説明します。
タイトルも、特定の誰かのための話ではなく、みんなのための話だという意味で「For Everyone」にしたといいます。番組のテーマにしてもいいかと思ったほど、今でも気に入っている曲だと話し、歌詞はnoteで公開していると案内します。
曲を聴き終えて、当たり前になる日を信じる
楽曲「For Everyone」を届けたあと、神森さんは改めて2番の「年を重ねても変わらずいられる。それが当たり前になる日を信じてる」という一節に触れます。
ウェブのおかげで買い物も手続きも調べ物もできて生活は便利になったが、それは使えているうちの話だと神森さんは言います。年を取って文字が見えにくくなったり指がうまく動かなくなったりして、今まで普通に使えていたものが使えなくなるのはしんどいことだと語ります。
だからこそアクセシビリティなのだ、と神森さんは話します。「今まで通り使えますよ」というだけの話だが、それが一番大事だと考えています。
まとめ
EP34は、折りたたみiPhone「iPhone Duo」への率直な期待、ひとりでサイトを運用する人に向けた公開の安全網、そしてアクセシビリティを歌にした理由という3本立てでした。神森さんの実体験に基づいた、待つことと戻せることをめぐる回です。
- iPhone Duoは開くと7.6インチ、閉じると外側5.4インチ。神森さんは折り目のしわを妥協しないためにAppleはこのタイミングを待ったと見ている
- 最も感動したのは開閉のトランジションで、外側と内側の画面の縦横比が同じことがあの気持ちよさの理由だった
- 公開作業では、FTPで直接上げると戻せない。SmartRelease Uはリリースの瞬間にバックアップを取り、ひとり運用でも戻せる状態を保てる
- 神森さんは一行の修正でも必ずSmartRelease Uを通す。公開を神聖な行為と捉え、最後のリリースは自分の手で行うことにこだわっている
- 曲「For Everyone」の芯は「年を重ねても変わらずにいられる」。アクセシビリティが当たり前になれば年を重ねることは怖くなくなる、という思いを込めている




