独立するなら営業は切り離せない
独立をするんだとしたら、営業というものは全く切っても切り離すことができません。
でも、ウェブの人が営業するとなると、どこかにマニュアルがあるみたいなんですよね。
なぜそう言えるかというと、うちの会社には、下手したら一言一句、名前しか変わらないようなメールを送ってくる方が、たまにいらっしゃるんです。
2人とか3人で、あれ、違う人だよなと思うんだけど、多分同じマニュアルを見てるんだろうなと。
ウェブでの営業って、本当に簡単にできてしまうんですよね。ググって企業を見つけて、ターゲットを絞り込んで、お問い合わせフォームにコピペしていけばいい。
でも受け取った側からすると、「ああ、またか」というのがほとんどなんです。正直なところで言うと。
「最後まで責任を持ってやります」が優位性にならない理由
うちにも一日に3通とか5通とか、平気で来ますからね、多い時は。びっくりするぐらい見てますよ、数は。
書いてある内容って、大体「自分は何ができます」とか「何年やってます」とかなんです。僕らからすると、それって何にも差別化がないんですよね。
あと、はっきり言ってしまうんですけど、「最後まで責任を持って仕事をやりきります」って、僕らにとっては当たり前だよって思っちゃうんです。
たとえば飲食店に行った時に、「最後までちゃんと食べれるものを作ります」って自信たっぷりに言われたら、一周回って怖いですよね。
納品をするとか、途中でバックレないとか、そんなのある意味当たり前なんですよ。だからそれは何にも優位性にならない。
逆に、それを優位性になると思って書いてらっしゃる方は、本当に営業センスがないと思うんです。なぜなら、お客さんのことを考えていないから。
自分のバリューを掘り下げられるか
営業って、業を営むということですけど、結局はお客さんの心はどこにあるのか、商売って何か、お金をいただくってどういうことか、をちゃんと考えられるかだと思うんですよ。
これって、実はウェブサイトを作るのと同じなんですよね。エンドユーザーにどんなキャッチコピーを届けるか、タイトル要素のワードをどうするか、いっぱい考えるじゃないですか。
自分ができることを、掘って掘って掘って、お客様にできることって何かを見つけられないと、差別化はないんです。
大事なのは、生き残るための、お金以外の要素です。お金で戦うと価格競争の世界に入り込んでしまって、安いことしか自分のバリューがないと見られてしまうんですよ。
たとえば僕で言うと、2000年から独立するまで10年間ぐらい、当時のNEXT、今の『LIFULL HOME'S』に関わって、不動産業界のホームページを作る仕事をやらせてもらいました。
9万8000円ぐらいから3億ぐらいまで、バジェットの大小もやってきた。それが今の僕にとってのUSP ── ユニークセールスポイント。自分だけの強みや売りになっているんです。
でも、これを3ヶ月で持てるかというと、なかなか難しいですよね。仕事をしたことがないわけですから。
だから僕は制作会社を勧める
もちろん、無料で数件やって実績を作ってから営業する、という戦略もあります。貯金がたくさんあるなら、それでもいいと僕は思うんです。
でも、そうじゃないなら先に潰れちゃうと思うんですよね。
だから一周回って考えると、僕は間違いなく制作会社を受けた方がいいと思っています。
仕事の仕方もワークフローもわかるし、見積もりの出し方もわかる。コンペのプレゼンの練習もできるし、しかもお金ももらえるわけですよ。
独立して仕事がなかったら、無給ですからね。
もちろん、憧れを持って突っ走ってみて「ほら、うまくいったじゃないか」となったら、それは僕がごめんなさいって感じなので、それはそれでいいんです。憧れを潰すのは良くないので。
ここしばらく、キャリアのある方ほど「制作会社に入った方がいいよ」とおっしゃっていて、これは僕も全く同意なんですよね。
まとめ
ネガティブなことばかり言ってしまった気もするんですが、営業は数を打てば当たるものではなくて、自分のバリューを相手に伝わる形にできるかどうかだと思っています。まだ独立か就職か迷っているなら、一度ここを考えてみてもらえると嬉しいです。
- フォーム営業のテンプレは受け取る側に「またか」と思われていて、それ自体は差別化にならない
- 「最後まで責任を持ってやる」は当たり前のことで、優位性にはならない
- お金以外で選ばれる自分のバリューを掘り下げられないと、価格競争に入り込んでしまう
- 3ヶ月の勉強で強みを持つのは難しいので、僕はまず制作会社に入ることを勧めたい






