久々に最後まで見たドラマは何が面白かったのか
蒼葉レイさんは普段あまりドラマを見ないそうで、最近だと「VIVANT」くらいしか見ていなかったといいます。そんな中で、SNSで話題になっていたことをきっかけに「Tシャツが乾くまで」を見たそうです。
久々に最初から最後まで見たドラマで、率直にすごく面白かったと話します。面白さにもいろいろあるなかで、このドラマならではのポイントがあったと振り返ります。
蒼葉レイさんが挙げるのは、ジャンルのバランスです。恋愛的な要素もありつつ、夫婦関係や人間関係というテーマもあり、そこに考察やサスペンス的な要素も出てくるといいます。
そこのバランスがすごい新しいドラマの感じがあって、そこのテンポ感とかも含めて見ていて。
話が進むと「今日までここまで展開を進めて、残りどうするんだろう」と思うタイミングもあったそうです。それでも何度も、視聴者が予想するエンディングを超えてきたところが面白かったと話します。
二つの「あり得そうなラスト」を、どちらも選ばなかった
ここからはネタバレありで進みます。蒼葉レイさんは、このドラマには視聴者が思い浮かべそうなラストが主に二つあったと整理します。
一つは、蒼井優さん演じる主人公と中島裕翔さん演じる登場人物が惹かれ合い、新たな恋愛関係へ進むという展開です。もう一つは、松山ケンイチさん演じる登場人物と主人公が復縁していくという展開です。
そのどちらでもない道を行くっていうところが、視聴者のいい意味で期待を裏切る感じがあって。
蒼葉レイさんは、恋愛的な視点で「こことここがこうなったら面白い」と見るタイプではないといいます。むしろ、自分の予想を超えてくる展開のほうが面白いと感じるそうです。
惹かれ合って新たな恋愛関係へ進む展開。この結末を期待したファンもいたと蒼葉レイさんは話します
いったん離れた二人が復縁していく展開。もう一つのあり得そうなラストとして挙げられます
その結果として、俯瞰して脚本や展開の面白さを見ていた蒼葉レイさんにとっては、予想を超えてきたことが良かったと振り返ります。
恋愛でも友情でもない「絶妙な距離感」というテーマ
蒼葉レイさんは、このドラマの魅力を「恋愛関係とはちょっと違う絶妙な距離感」だと表現します。そして、過去に印象に残った他のドラマと重ねて語ります。
一つは「スペック」です。戸田恵梨香さんと加瀬亮さんがコンビを組み、恋愛ではなく友情のような関係になっていったといいます。
もう一つは「カルテット」です。男女が共同生活をしながらも、恋愛関係とはまた違う絶妙な距離感が描かれていたと振り返ります。
必ずしも男女だからといって恋愛的な関係になるわけでもない、なんかこう、絶妙ないい感じの関係っていうのが描写される。
ふつうドラマにはジャンルごとに期待される展開があります。けれど「Tシャツが乾くまで」は、どのジャンルに属するのかが定まりきっていないぶん、考察しがいがあると蒼葉レイさんは感じたそうです。
穏やかな雰囲気なのに、なぜテンポよく見られたのか
蒼葉レイさんが次に挙げたのは、テンポ感の良さです。ずっと見ていられたと話します。
今はYouTubeやショート動画のように、次の展開や新しい刺激をどんどん早く求めてしまうところがある、と蒼葉レイさんは指摘します。そのうえでこのドラマは、雰囲気は穏やかなのに毎話ごとにちゃんと展開が動いていったといいます。
その面白さと穏やかな雰囲気っていう、このバランス性も面白かったポイントでしたね。
「ただただ悪い奴」が出てこない登場人物たち
蒼葉レイさんは、登場人物の描かれ方にも印象を受けたそうです。最初は高橋文哉さん演じるキャラクターが、すごく悪い人物なのではとほのめかされる感じに見えたといいます。
ところが見終わってみると、別にそんなに悪い人ではなかったそうです。冒頭で「やばい奴なのでは」と思わせるキャラが何人か出てきても、実はそうでもないという描かれ方だったと話します。
このドラマの中で主要登場人物で、ただただめちゃくちゃ悪い奴だったみたいなのは出てこないんですよね。
わかりやすいドラマなら、ヒロインの結婚相手がとんでもない悪人で、そこから救い出すような展開もあります。けれど今回はそういう話ではなく、松山ケンイチさんの登場人物も他の登場人物も悪い人ではなかったといいます。
途中には、奥さんの許可を得たうえで他の人とも付き合っている男性のキャラクターも出てきます。その人物についても、最後に「とんでもない奴だった」となるのではなく、いいまとまり方をしていたと蒼葉レイさんは話します。
蒼葉レイさんは、こうした描き方にリアルさを感じたそうです。世の中にはとんでもない悪人もいるけれど、普段会う人にはいい人とも悪い人とも言えないような人がいるのが一番リアルだといいます。
なんか掴みどころがないとか、ちょっとなんか変わってるとか、そういう人が同じ職場とか同じ学校とかに一人か二人がなんとなく思い浮かぶ。
失礼すぎるキャラが「許された」理由は過去にあった
蒼葉レイさんが最初にツッコミどころだと感じたのは、中島あゆみさん演じる登場人物でした。とても失礼なことを言いまくるように見えたといいます。
いきなりあなたの旦那さん、私の妻と不倫してますとか、そんなに唐突に言うかなみたいな。
蒼葉レイさんは、それをよく主人公が受け止められたなと思ったそうです。最初のところだけ見ると、主人公がメンタルの強い人や寛容な人、能天気な人に思えたといいます。
けれど後半、主人公の過去に触れられていくにつれて、見方が変わったそうです。本人にいろいろなことがあったからこそ、極端な状況にも、メンタルは乱れつつも対応できたのではないかと感じたと話します。
序盤では、失礼なことを言いまくる暴走キャラに見え、なぜ主人公に許されているのかがツッコミどころに感じられた
主人公の過去が明かされると、その過去があったからこそ極端な状況にも対応できたのだと納得できた
蒼葉レイさんは、いろんな見方や感じ方があると前置きしつつ、個人的にとても面白いドラマだったと締めくくります。配信は主にU-NEXTで行われているそうなので、まだ見ていない人はぜひ見てみてほしいと話します。
VIVANTと並ぶ話題作を生んだTBSはなぜすごいのか
蒼葉レイさんは、今シーズン話題になった作品として「VIVANT」と「Tシャツが乾くまで」の二つを挙げます。注目度が高かったのはVIVANTですが、このTシャツのドラマも、よくあるパターンとは違う形で売れたことがすごいといいます。
VIVANTについては、お金のかかった大作でありながら、内容は必ずしも日曜劇場の王道ではなかったと蒼葉レイさんは見ています。「半沢直樹」のような経済系の話ではなく、自衛隊や別班を扱っていた点を挙げます。
日本では自衛隊を前面に出すドラマがあまり作られてこなかった、と蒼葉レイさんは指摘します。王道に見えて、実は王道ではないジャンルを攻めて売れているところに、TBSのすごさを感じたそうです。
今、日本の民放の中でTBSが一番ドラマに力入ってるというか、当ててるんじゃないかなと思うので。
蒼葉レイさんは、これまでフォーカスされてこなかった視点で作られている点を面白いといいます。さらに、VIVANTもTシャツの作品も、演技力の高い俳優や女優が出演していて、そこも含めてどちらも面白い作品だったと話します。
まとめ
蒼葉レイさんにとって「Tシャツが乾くまで」は、久々に最後まで見た面白いドラマでした。予想を超える展開、恋愛でも友情でもない絶妙な距離感、そして善悪で割り切れないリアルな人間像が、その魅力として語られています。
- SNSで話題の「Tシャツが乾くまで」は、恋愛・夫婦関係・考察のバランスが新しいドラマだった
- 主人公と中島裕翔さん、松山ケンイチさんとの二つのあり得そうなラストを、どちらも選ばなかった展開が面白い
- 主要登場人物に「ただただ悪い奴」がおらず、善悪で割り切れない人間像にリアルさを感じた
- 失礼に見えた中島あゆみさんのキャラも、主人公の過去が明かされることで見方が変わった
- VIVANTと同じく、王道に見えて王道ではないジャンルを攻めるTBSのドラマ作りに注目している





