他人が叩かれているのを見るだけで、なぜ落ち込むのか?
蒼葉さんがこのテーマを選んだきっかけは、SNSでいろいろな人がいろいろなことを言っているのを見て、自分も勝手に落ち込んだり悩んだりするタイミングがあったことだといいます。
蒼葉さんによると、SNS上の落ち込みは、自分が直接の当事者でなくても起こります。ずっと見てきた人や応援している人が誰かに叩かれていると、それに引きずられて嫌な気分になることがあるそうです。
(SNSには)人を落ち込ませるような言説みたいなものもあるかなと思うんですけど。
蒼葉さんは、こうした悩みはどこまで考えても、解決したり落ち着いたりすることはあまりないと最近よく感じているそうです。これまでの悩みの中には、連想が連想を呼んで、想像で悩んでしまうものも多かったと振り返っています。
特に他人が嫌な目に遭っているような場面は、自分の力ではどうしようもないことが多いと蒼葉さんは話します。問題の本質が大きな構造の問題だったりすると、そのときの自分にはなおさら手が出せません。
ただやっぱりある程度まず自分自身が落ち着くことが大事だなっていう風に考えていて。
もちろん考えていく中で解決に結びつくこともある、と蒼葉さんは前置きしています。そのうえで、まずは自分の気持ちを落ち着かせることを優先したい、というのがこの回の出発点です。
悩みは消えなくても「時間を稼ぐ」
落ち込んだときには気分転換などいろいろな選択肢があるなかで、蒼葉さんが基本に置くのは時間を稼ぐという考え方です。
いろんな悩み自体が完全に自分の中でなくなるわけではないんですけど、ただなんとかやり過ごすというか。
他のことに意識を向けるっていうことによって、そのことについて一度考えないようにするしかないんだろうなっていう風に思うんですよ。
蒼葉さんの実感では、他の作業に集中しながら1日、2日、3日と過ぎていくと、ある程度自分に都合よく考えられるようになるそうです。不安や悩みも「まあでも、なんとかなるか」と割り切れて、少しポジティブな面にも目が向くといいます。
反対に、辛さや痛みについて考え続ければ続けるほど、想像や連想がふくらんで状態が悪化する、と蒼葉さんは感じています。両者の違いを整理すると、次のようになります。
想像や連想がどんどん広がり、悩みがかえって悪化していく
他の作業に意識を向けて数日やり過ごすと、「なんとかなるか」と割り切れるようになる
言葉にして発信すると、なぜ気持ちが落ち着くのか?
蒼葉さんは、やり過ごす選択肢の一つとして、こうして言葉にして誰かに発信することも挙げています。
蒼葉さんによると、悩みを自分の中に抱えるだけでなく人に伝えて吐き出すと、悪い方向へ考え込むのではなく、思考を一度整理しよう、物事を俯瞰しようという姿勢に切り替わるそうです。
悩みがあるときに、音声メディアやnote ── 文章や音声、画像などを投稿できる日本のメディアプラットフォーム。個人がブログのように記事を公開したり、有料で販売したりできますのような形で発信することで、悩みを自分の中に閉じ込めずにすみます。
SNSを見て苛つくこともあるんですけど、発信する分にはある程度自分自身のメンタルを落ち着かせられるところもあるなというふうに思ってます。
SNSは見る側に回ると心を乱されることもありますが、発信する側に回ればメンタルを整える道具にもなる、というのが蒼葉さんの見方です。
Xから距離を置いて、情報源をどう選び直す?
一方で蒼葉さん自身は、最近はXであまり発信していないそうです。単純に、強く発信したいと思うことが思い浮かばなかったからだといいます。
Xとかに関しても、もうだんだん結構どうでもよくなってきてるというか。
蒼葉さんは、Xをそれほど情報源にしなくてもいいと思うことが増えたと話します。今いちばん見ているのはYouTubeですが、XやYouTubeのショート動画には、刺激のあることを言って再生回数を稼ぐ面がどうしてもあるため、そうしたものからは一歩距離を置いているそうです。
代わりに蒼葉さんは、国際政治のような専門性の高いニュースについて、Substack ── 書き手が記事やニュースレターを配信し、読者が購読できるプラットフォーム。有料購読の仕組みもあり、専門家や記者の発信の場として使われていますで情報収集することが少し増えたといいます。
少し前から注目されているニュースレターの仕組みでは、「この人の話を聞きたい」という書き手をフォローしたり登録したりできます。関係のないものに目を取られず、質の高い発信に集中して情報を得られる、と蒼葉さんは評価しています。
玉石混交で、刺激のある発言で再生回数を集める面がある
聞きたい人を選んで登録し、質の高い発信に集中できる
SNSっていう中においても、Xみたいにすごい玉石混交なものだけじゃなくて、いろんな選択肢が今あるので、どのプラットフォームを使うのかっていうのも大事かなっていうふうに思ってます。
話の締めくくりで、蒼葉さんはあらためて「時間が解決するのを待つしかない」という言い方に触れます。そのうえで大事なのは、その時間をどう稼ぐかだといいます。
蒼葉さんが挙げる時間の稼ぎ方は、仕事や副業のような、何かに没頭できる作業です。蒼葉さん自身の場合は音声配信がそれにあたり、ぼーっと別のことを考えていると無言になってしまうため、話している間は思考を整理して少しでも前向きな結論に導こうという意識が働くそうです。
さらに蒼葉さんは、普段どのプラットフォームで情報を得るかまで含めて、心を乱されにくい環境を整えておくことも大切だと話しています。
まとめ
蒼葉さんの結論は、悩みや不安は考え続けても消えないので、没頭できる作業や発信で時間を稼ぎ、ふだんの情報環境も選び直そうというものです。落ち込んだときは、無理に答えを出そうとしなくてもいいのかもしれませんね。
- 他人が叩かれているのを見るだけでも落ち込むことがあり、考え続けるほど連想で悪化しやすい
- 悩みは消えなくても、他のことに意識を向けて数日やり過ごすと「なんとかなるか」と割り切れる
- 音声やnoteなどで言葉にして発信すると、思考が整理されて気持ちが落ち着く
- 仕事や副業、配信など、没頭できる「時間を稼げる手段」を持っておくことが大事
- Xだけに頼らず、Substackやニュースレターなど質の高い情報源を選ぶのも一つの方法




