漢方が「ストンと腹落ちした」セミナーとの再会
たいぞーさんは、薬局での在宅医療や外来対応に取り組みながら、社内の新人育成や研修の企画・講師、外部での講演なども行っている薬剤師です。
この回は日曜日の収録で、月に一度参加している日本在宅薬学会 漢方師範セミナー ── 日本在宅薬学会が実施する漢方の連続講座。症状の把握や患者の状態の見極めから漢方薬の選択を学ぶ、実践的な研修とされる。の日にあたります。
漢方との出会いは十数年前にさかのぼります。大学時代の漢方は「これよう分からへんな」と感じるほど難しかったと振り返ります。
転機になったのが、在宅薬学会の漢方セミナーでした。「漢方ってこういう理屈でこう考えるんや」という理解が腹落ちし、患者さんを見る視野が広がったといいます。
(在宅薬学会の漢方セミナーで)「漢方ってこういう理屈でこう考えるんや」っていうことが自分の中でストンと腹落ちするような感覚があって。
その後しばらく漢方を学ぶ機会から離れていましたが、今年あらためて学び直すことを決め、1年間の連続講座に参加しています。
研修中に「あの患者さんの顔」が浮かぶという感覚
たいぞーさんがこの漢方セミナーを高く評価する理由は、漢方の知識そのものだけではありません。
セミナーの話を聞いていると、いま自分が関わっている患者さんの顔がパッと浮かんでくる瞬間があるといいます。
こういう症状のこういう困りごとがある方にこういう治療が有効になるんだとしたら、あの時に相談してくれたあの人に、こういうふうに関わったり。
「もしかしたらあの人はこれで解決できるのかもしれない」といった具体的な連想が浮かぶことを、このセミナーの魅力的なところだと話しています。
学びがすぐ現場で生きる研修の共通点
たいぞーさんは、さまざまな研修に参加してきた経験から、良い学びになった研修には共通点があると感じています。
それは、知識を組み立てて実践を考えるだけでなく、患者さんの具体的な顔が浮かぶ研修だという点です。
あの時のあの人とか、この時のあの患者さんの相談は?みたいな、患者さんの具体的な顔が浮かぶ研修っていうのがやっぱりいくつかあって。
患者さんの顔を浮かべながら研修に参加すると、次にその人に会ったときに学んだことをどう活かすかがすでに具体的に見えているため、即行動に移しやすいと説明します。
知識を聞く
漢方の理屈や治療の考え方を学ぶ
患者さんの顔が浮かぶ
関わっている具体的な患者を思い出す
関わり方を思い描く
その人にどう活かせるかを具体的に考える
即行動に移す
次に会ったときにすぐ実践できる
研修を「企画する側」としての学び
たいぞーさん自身も研修やセミナーを企画・開催する立場にあります。そのため、このセミナーからは発信する側としての学びも得ているといいます。
企画者として大切にしているのは、ただ知識を伝えているのか、それとも聴き手に明日からの行動変容を促せているのか、という視点です。
そのために、聴いている人の頭の中に目の前の患者さんが浮かんでいるかを意識しながらセミナーを運用することを重視していると話します。
薬剤師としての専門的な学びと、発信する立場としてのセミナー運用の学び。この両方が得られる点を、毎回楽しみにしていると語ります。
今日の学びの振り返りとして
最後にたいぞーさんは、リスナーに向けて問いかけを残しています。これまで受けてきた研修の中で、患者さんの顔が浮かぶセミナーはあっただろうか、という振り返りです。
患者さんの顔が浮かぶセミナー、そんなセミナー今まで受けれたかなっていうことを振り返りながら、今日の放送を振り返っていただけたら。
まとめ
この回は、漢方師範セミナーへの参加をきっかけに、知識を実践へつなげる研修の条件を語ったものです。良い研修の目印は、聴きながら具体的な患者さんの顔が浮かぶかどうかにあるという視点が中心でした。
- 大学時代は難しかった漢方も、在宅薬学会のセミナーで理屈が腹落ちし、患者を見る視野が広がった
- 聞きながら関わっている患者さんの顔が浮かぶ研修は、学びをすぐ現場で活かせる
- 患者さんの顔が浮かぶと、次に会ったときの関わり方が具体的に見え、即行動に移しやすい
- 研修を企画する側としては、聴き手の頭に目の前の患者さんが浮かぶかを意識することが大切





