学生向けイベントTriconとは何か
たいぞーさんはまず、9月26日に開催する学生向けオンラインイベント「Tricon」について改めて紹介しています。
Triconは、現場の薬剤師と学生が一緒に症例検討を行うイベントです。大学で学ぶ薬学の専門知識が、現場でどう使われるのかを理解する機会として企画されています。
学生が「大学で学んでいる知識はこのためだったのか」と気づいたり、薬剤師として働き始めたときの将来像を描いたりする助けになればという狙いがあります。昨年に続き、今年が第2回の開催です。
専門知識と現場をつなぐ経験
たいぞーさん自身も薬学部で6年間学び、専門知識を身につけてきました。
ただ当時は、その知識を現場で患者さんにどう使えばいいのか、そもそも役に立つのかが、はっきりとはわからないままだったと振り返ります。
なんとなくわかるようなわからないような、すごくぼんやりとした状態で6年間勉強していたんじゃないかなということを、今振り返っても思います
転機になったのは、臨床現場で働く薬剤師と出会い、その経験談を聞いたことでした。専門知識をこう使えば患者さんにこんなことができる、という具体的な使い方を教わったといいます。
この経験から、薬学を学ぶ意義や、薬剤師にできることの広がりを実感したことが、今の発信活動や現場での実践につながっていると語られています。
薬学教育学会で見えた変化
学生にもそうした気づきを届けたい、という思いでたいぞーさんはこのイベントに関わってきました。
そんな中、先日参加した薬学教育学会で、状況の変化を強く感じたといいます。
学会でしきりに語られていたのは、薬学の専門知識を横断的につなげて考え、臨床現場で使えるように教える、という教育目標でした。これがモデルコアカリキュラムにも設定されているといいます。
つまり、たいぞーさんが自分の経験から見つけてきた課題や価値が、これからは6年制の教育課程の中で学生に届けられていくものになっている、ということです。
イベントの意義を捉え直す
この学びを受けて、たいぞーさんはTriconとの向き合い方を見直す必要を感じたと話します。
学生は大学で学んだ専門知識を患者さんに生かす方法を知らない、だからそれを教えてあげよう。そんなことを思ってこのイベントに関わっていたところが、少なからず僕の中にはあった
しかし教育現場が変わりつつある今、「横断的に知識を使って患者さんに関わる方法が学べる」と前面に出すだけでは、学生に「そんなこと知っている」と受け止められかねないと考えたといいます。
一方で、横断的につなげる力を教育の中で本当に身につけられるかは、受け手の学生によって差があるとも指摘します。自分の中で咀嚼できる学生もいれば、なかなかたどり着けない学生もいるからです。
そこで、実際に臨床現場で知識を使う薬剤師の姿を見て、一緒に症例に向き合うことに意義があると捉え直します。咀嚼しきれなかったものを定着させる機会になる、という考えです。
知識の使い方を知らない学生に、使い方を教える場
学んだ知識をさらに深め、現場で咀嚼し定着させる場
どんな学生に届けたいか
大学で教えられてきたことを前提としつつ、さらに深いところにある「症例検討で患者さんと向き合う」経験を学び取ってほしい、とたいぞーさんは語ります。
残り1か月をかけて、イベントの組み立てを改めて検討し、より良いものを届けたいとしています。
参加は無料で、大学の勉強が「わかったようなわからないような」状態でモヤモヤしている学生や、勉強に課題を感じている学生に特に届けたいと呼びかけます。
大学の勉強に一歩何か前に進むような感覚をつかんでいただく、自分の中で「あ、そういうことだったのか」というような学びや気づきを得ていただく、そんな機会にできたら
現場の薬剤師に対しては、実習生や周りの学生にこのイベントを案内してほしいと依頼しています。この音声配信を紹介する形でもかまわないと話されています。
まとめ
薬学教育学会での学びを通じて、たいぞーさんはTriconの意義を「使い方を教える場」から「学んだ知識を現場で咀嚼し定着させる場」へと捉え直しました。教育現場の変化を踏まえた、イベントの再設計への思いが語られた回です。
- Triconは現場の薬剤師と学生が一緒に症例検討を行う無料オンラインイベント
- 薬学教育学会では、専門知識を横断的につなげ臨床で使う教育がモデルコアカリキュラムに設定されていると語られた
- 教育が変わる中で、イベントは知識を教える場から、咀嚼し定着させる場へと意義が捉え直された
- 大学の勉強にモヤモヤや課題を感じる学生に特に参加を呼びかけている




