薬局でかけられた「さっさと薬数えて渡して」
たいぞーさんは、薬局で薬剤師として働きながら、社内の新人育成や研修の講師、勉強会やセミナーの開催、オンラインサロンの運営などにも取り組んでいます。この回は、患者さんから言われた言葉を振り返り、自分自身の仕事を見つめ直す放送です。
先日、たいぞーさんはいつも通り、前回の来局から今回までの経過を聞くために「体調いかがでしょうか」と患者さんに尋ねていました。その患者さんから返ってきたのは、薬剤師に話しても意味がないという趣旨の言葉でした。
んなことをあんたに言ってもしゃあないやろと。今日はちゃんと先生に、状態のことはもう話して、この薬が出てんねやから、あんたはもうさっさと薬数えて渡してくれたらええねんというようなことを言われました。
たいぞーさんによると、このような言葉を患者さんから向けられることは、薬局に勤めていると何度か経験するもので、特段珍しいことではないといいます。その日も、最低限の状態の確認をしたうえで薬を渡し、治療を続けてもらえるよう支援しました。
期待されない残念さと、責任を果たせない悔しさ
患者さんからこうした言葉を投げかけられたとき、たいぞーさんがいつも感じるのは2つの思いです。1つは、薬剤師の役割にこの患者さんはあまり期待していないのだという残念な思いです。
もう1つは、この患者さんに対してきちんと責任を果たした仕事をしたいと思っていたのに、それができないという悔しさです。単に認められない寂しさだけでなく、果たすべき責任を果たせない悔しさがある点に、たいぞーさんの仕事への向き合い方が表れています。
この患者さんに対してきちんと責任を果たした仕事をしたいというふうに思っていたけれども、その責任を果たすことができないというような悔しさもあったりします。
一方で、たいぞーさんは、そうした状態の患者さんとしっかり情報を聞き取るやりとりをしていくのは、正直なかなか難しいところがあるとも認めています。
諦めずに価値を届けるため、今できることは何か?
関わりが難しいからといって、たいぞーさんはこの患者さんとの関係を諦めたくないと話します。いつかこの患者さんにも薬剤師の価値を届けられる日が来たらいい、という思いがあるからです。
だからといって、この患者さんとの関わりっていうのを、僕自身も諦めてしまうようなことはしたくなくて、なんとか、この患者さんにも薬剤師の価値を届けられる日が来たらいいなということを思っています。
では、今のたいぞーさんにできることは何か。答えはシンプルで、日々関わる他の患者さんにきちんと向き合い、薬剤師が関わることで届けられる価値を生み出し、発信も含めて伝えていくことだといいます。
たいぞーさんが伝えたいのは、医師が状態を確認して患者さんを診ていれば医療がすべてうまくいくわけではなく、薬剤師が入ればもっと良くなるということです。そのことを多くの人に知ってもらうことが大切だと考えています。
目の前の患者さんに向き合う
日々関わる他の患者さんにきちんと向き合う
価値を生み出す
薬剤師が関わることで届けられる価値を実際に生み出す
発信する
薬剤師が入れば医療はもっと良くなると多くの人に知ってもらう
関係のきっかけが生まれる
期待していなかった患者さんにも「薬剤師に話してみようかな」と思う情報が届く
この流れを続けることで、あの言葉を投げかけた患者さんのもとにも価値ある情報が届き、新たに関係を作るきっかけが生まれるのではないか、とたいぞーさんは期待しています。
最後にたいぞーさんは、自分が価値ある仕事をできているかを見直し、改めて身を引き締めて業務に臨みたいと語りました。この放送が、薬剤師が自分の仕事を見直し、患者さんに価値を届けることを考え直すきっかけになればうれしいと締めくくっています。
まとめ
「医者に言ってるから十分」という患者さんの言葉は、たいぞーさんにとって、期待されない残念さと責任を果たせない悔しさを突きつけるものでした。それでも関わりを諦めず、日々の実践と発信で薬剤師の価値を示し続けることが、いつか関係を作り直すきっかけになると考えられています。
- 薬剤師に期待しない患者さんの言葉は、薬局では珍しくないとたいぞーさんは話す
- 残念さだけでなく、責任を果たせない悔しさがあるという
- 関わりが難しい患者さんとの関係も諦めたくないと考えている
- 他の患者さんへの実践と発信で「薬剤師が入れば医療はもっと良くなる」と伝えることが、今できることだとされる



