そもそもこの回で語られる「服用薬剤調整支援料2」とは
たいぞーさんは、薬局で在宅医療や外来患者対応にあたりながら、社内の新人育成や研修、外部での講演なども手がける薬剤師です。オンラインサロンの運営にも取り組んでいます。
今回のテーマは、厚生労働省から告示された調剤報酬・診療報酬改定です。告示によって、施設基準や実績の具体的な中身、これまで公開されていなかった算定要件などが示されるようになりました。
たいぞーさんが特に注目したのが、服用薬剤調整支援料2です。以前から、これが専門的な業務になるとして注目されていた加算の一つだと話します。
たいぞーさんは、この加算の要件の一つに掲げられた「極めて高度な専門性を有する薬剤師」という条件の中身に、自分自身も少なからず興味を持って情報を追いかけていたと振り返ります。
「高度な専門性」の正体と、要件に届かなかった現実
告示によって明らかになったのは、老年薬学認定薬剤師と、老年薬学会が実施する研修に参加した薬剤師が算定の条件になるということでした。研修を受けて高度な専門性を持った薬剤師の一つの形として示されたわけです。
結果として、たいぞーさん自身はこの専門資格も、研修の受験資格も持っていませんでした。そのため、この算定要件をすぐに満たすことは難しいという現実に直面します。
たいぞーさんは、薬剤レビューや「薬学で患者を語る」という実践を通じて患者に関わった結果が評価される点数には、積極的に取り組んでいきたいと考えていました。だからこそ、算定できないと分かったことへの悔しさがにじみます。
一方で、点数が算定できないからといって、そうした取り組み自体ができなくなるわけではないとも語ります。ただ、仕事として行う以上、内容に見合った報酬をきちんと得ることは、継続していく上で大切だという立場です。
やはり、仕事として行う以上、きちんとその仕事内容に見合った報酬対価をいただくということは、継続していく上でもとても大切なことなので、この点数が算定できないのかというのは、ちょっと残念だなというところも思っていた次第でした。
悔やむより前を向く。資格に関わらずできる仕事とは
たいぞーさんは、できないことを悔やんでも、できるようになるわけではないと気持ちを整理します。今思っていることとして、より良い薬物治療を届ける仕事は資格に関わらずできるのだと、現場で患者と関わりながら自分自身で示していく、と語ります。
具体的には、薬剤の減薬や処方の適正化を行うことです。それによって満たせる他の算定要件や評価項目もあるため、自分にできる仕事をこなし、その中で成果を上げていく方向へ気持ちを切り替えたと話します。
たいぞーさんが強調するのは、できないことにうじうじと悔やんでいては一歩も前に進めない、ということです。そして、その進めない間にも、薬物治療を適正化すればより良く過ごせるはずの患者が、そのままの状態になってしまうと指摘します。
たいぞーさんは、算定できるからやる、算定できないからやらない、という発想ではないと言います。今目の前にいる患者にとって自分たちに何ができて、何が本当に大切なのか。その本質と向き合いながら、継続性のある業務を実践できる仕組みを自分自身も模索していきたいと締めくくります。
できないことをうじうじと悔やむ間にも、適正化すればより良く過ごせる患者がそのままの状態になってしまう
資格に関わらずできる仕事に取り組み、減薬や処方の適正化で成果を上げ、それが今後の改定での評価にもつながりうる
まとめ
調剤報酬改定で示された服用薬剤調整支援料2の要件に自分が届かなかった悔しさを、たいぞーさんは正直に語りつつ、点数の有無ではなく目の前の患者に何ができるかへと視点を切り替えていきます。
- 服用薬剤調整支援料2の「高度な専門性」要件は、老年薬学認定薬剤師や老年薬学会の研修参加者が条件として示された
- たいぞーさん自身は資格・受験資格ともに持たず、すぐには算定要件を満たせない現実に直面した
- 仕事として見合った報酬を得ることは継続の面で大切だが、点数がなくても適正化の取り組み自体はできる
- 悔やむより、減薬や処方の適正化など資格に関わらずできる仕事を一つずつこなす方向へ気持ちを切り替えた
- 算定できるかどうかではなく、目の前の患者にとって本当に大切なことと向き合う、継続性のある業務の仕組みを模索したいと語った



