「仕事はしんどい」は本当に前提なのか
今回のテーマは「仕事はしんどくてプライベートは楽しい、それって本当か」という問いです。
たいぞーさんは、薬剤師という仕事を天職のように感じていると話します。しんどいことや大変なことはもちろんあるものの、総じて見れば面白く楽しい時間だと考えています。
一方で、世の中でよく聞くワークライフバランスワークライフバランス ── 仕事と私生活の調和を指す考え方。労働時間を抑え、私生活の時間を確保することが議論の中心になりやすい。という言葉には、ある前提が隠れているように感じるといいます。
どこか前提として、仕事はしんどいもので、プライベートは楽しいものという構図があるように感じます。
その前提があるからこそ、いかに仕事を抑えてプライベートの時間を充実させるかが話題の中心になりやすい。たいぞーさんは、そこに疑問を投げかけます。
「両方楽しい」を可能にするものは何か
仕事がしんどいものだと捉える気持ちもわかる、とたいぞーさんは言います。ただ、どうせ同じ時間を使うなら、別の道もあるはずだと考えます。
大切なのは、それを可能にするのは一体何なのかを突き詰めて考えることだといいます。
もちろん、仕事の楽しさには環境が影響する部分もあります。すべての仕事を一律に楽しもう、という話が成立するかは難しいところもあると、たいぞーさんは慎重に言い添えます。
ただし、環境だけですべてが決まるわけでもない。何をやっているのか、どれくらいできるようになっているのか、そこにどんな価値を感じているのか。こうした向き合い方で、仕事の楽しさは大きく変わると考えられます。
薬剤師の仕事を「作業」で終わらせないために
自分の仕事をただ作業としてこなしている状態だと、仕事はしんどくなってくる、とたいぞーさんは指摘します。
薬剤師の仕事には、患者さんの薬を準備し、飲み合わせを確認して安全性を担保し、治療のスタートを支援するという役割があります。その中で、業務が作業的に進んでいく場面もあります。
そこにばかり着目していると、仕事はしんどいと感じてしまう。けれど、見方を変えると別の姿が見えてくるといいます。
薬学という専門性を活かして患者さんに関わることで、「薬学で患者を語る」ことができます。薬剤師ならではの視点で患者さんの姿が見え、薬物治療の問題点や、もっとよく治療を受けられる可能性が見えてくるのです。
今困っている症状は、もしかしたら薬がちゃんと働いていない、あるいは何か悪さをしているのではないか。患者さんの体を通して専門性を活かし、健康を届ける仕事にもなり得ます。
そうした介入で患者さんの状態が良くなっていく姿を見ることは、やりがいと充実感のある面白い仕事に変わっていくと、たいぞーさんは話します。
薬の準備や飲み合わせの確認を、ただの作業としてこなす。仕事はしんどいと感じやすい。
薬学の専門性で患者を語り、治療の問題点を見つけて介入する。やりがいと充実感のある仕事になる。
仕事を楽しくするための「投資」という視点
同じ仕事でも、見方や角度を変えるだけで全く違うものに見えることがあります。そこに面白さが生まれる瞬間があると、たいぞーさんは言います。
どんな仕事にも大切な部分があり、すべてが楽しいわけではありません。ただ、その中に面白さややりがいを見出せるかどうかで、仕事の質や向き合い方は大きく変わります。
もう一つ大事なのは、その仕事に対してどの程度自分が投資できているか、という視点です。
学びを得る時間、経験を積む時間、挑戦する時間。こうしたものを避けて、いきなり仕事が楽しくなることはないといいます。
しんどい瞬間を短期的に過ごしていく中で、自分に実力がついていく。そうすると、仕事を面白いと思える瞬間に変わっていく。
仕事の質を上げて、どちらも充実させる
ワークライフバランスは、仕事を減らしてプライベートを増やすというだけの話ではない、とたいぞーさんは締めくくります。
仕事の質を上げて、どちらも充実させる。そういう考え方があってもいいのではないか、という提案です。
たいぞーさん自身、働き始めてからそうした向き合い方で過ごしてきて、いい人生を歩めていると感じているといいます。
今回の話が、自分の仕事との向き合い方を考えるきっかけになればと、リスナーへ呼びかけて放送を終えています。
まとめ
「仕事はしんどい、プライベートは楽しい」という前提を問い直し、仕事も楽しむための向き合い方を薬剤師の視点から語った回でした。
- 仕事はしんどいという前提は、必ずしも当たり前ではない
- 同じ仕事でも、見方や角度を変えると面白さややりがいが見えてくる
- 薬剤師なら、専門性を活かして患者を語ることで作業が意味ある仕事に変わる
- 学びや挑戦への投資を経て、しんどさが面白さに変わっていく
- ワークライフバランスは、仕事の質を上げて両方を充実させる考え方でもよい




