成り行きで進んだ薬学部、それでも「良かった」と思える理由
たいぞーさんは薬局で在宅医療や外来対応にあたりながら、新人育成や研修の企画、勉強会やセミナーの開催、オンラインサロンの運営など、幅広い活動をしています。
今回のテーマは、仕事との向き合い方です。
薬剤師として十数年働いてきたたいぞーさんですが、もともとこの仕事を強く志していたわけではないと打ち明けます。
薬剤師という仕事をめちゃくちゃやりたかったかというと、決してそういうわけではなくて、なんとなく進路選択の中で成り行きで薬学部に進学をして、進路の道を進み始めたというような感じになります。
高校生で進路を選んだ当時、兵庫県では薬学部が数多く新設され、募集枠が広がっていました。入学しやすい選択肢の一つだったことが大きかったといいます。
それでも今は、薬剤師という仕事を選んで本当に良かったと話します。医療職としてのやりがいはもちろん、たいぞーさん自身にとって薬剤師はとても面白い仕事で、毎日を楽しく過ごせているためです。
薬剤師人生に隠れた「84000時間」という時間
ここでたいぞーさんは、薬剤師として働く時間を具体的な数字で示します。
6年制を卒業して足踏みなく薬剤師になると、およそ24〜25歳。そこから65歳までの約40年間を働くと考えると、仕事の時間だけで生涯84000時間になるといいます。
この84000時間を、面白く、楽しく、やりがいも持って過ごせるのはとても良いことだと、たいぞーさんは語ります。
一方で、薬剤師という仕事に面白さややりがいを感じられないという声も聞くことがあると付け加えます。
薬を渡すだけではない、薬学を使う面白さ
たいぞーさんは、薬を取り揃えて患者に説明し、薬物治療の安全を守る仕事にも大切なやりがいがあると認めます。
ただし、それだけではないと続けます。6年間かけて学んだ知識や経験を現場で生かすこと。それができるだけで、面白い薬剤師のあり方が見えてくるといいます。
薬学という知識を使って現場に立つと、薬剤師でなければ見えてこない患者さんの姿が見えてくるという点が、たいぞーさんの語る核心です。
そして、その姿を通して薬物治療をどうより良くしていくかを考えることが、仕事の面白さにつながると話します。
専門職が融合する中で、より良い選択肢を見つける
薬物治療をより良くすることは、薬剤師だけで行えることではありません。
患者には、看護師や医師、歯科医師、理学療法士など、さまざまな専門性を持つ医療職が関わっています。
そうした専門家それぞれの目線や視点を総合的に融合した判断の中で、患者にとってより良い選択肢を一緒に見つけていく。この仕事に、たいぞーさんは面白さと楽しさを感じるといいます。
そのためにも、自分たちの専門性は何なのか、それを現場で患者にどう生かすのかを常に考えることが大切だと語ります。
そう問い続けることで、今までと同じ仕事も見え方が変わってくる。そんな経験ができるのではないかと締めくくります。
まとめ
成り行きで薬剤師になったたいぞーさんが、生涯84000時間という時間を面白くするための視点を語った回でした。薬を渡すだけでなく、学んだ薬学を現場で生かし、専門職と協働してより良い選択肢を探す姿勢が、仕事の見え方を変えるといいます。
- 薬剤師の仕事時間は生涯で約84000時間にのぼる
- 薬を渡すだけでなく、学んだ薬学を現場で生かすことに面白さがある
- 薬学の視点を持つと、薬剤師でなければ見えない患者の姿が見えてくる
- 多職種の視点を融合し、より良い選択肢を一緒に探すことにやりがいがある
- 自分の専門性を問い続けることで、同じ仕事の見え方が変わる



