たいぞーさんが実習を振り返る、その実習先の特徴とは
この回でたいぞーさんは、もうすぐ実務実習が始まる時期に合わせて、自分自身が受けた実務実習を振り返っています。
たいぞーさんは薬学部6年生で卒業した薬剤師で、実務実習では薬局と病院をそれぞれ2ヶ月半ずつ経験したと話されています。
注目したいのは、実習した薬局が一般的なものとは少し違っていた点です。普通に薬局で実習をすると、高血圧や糖尿病など内科の患者さんが多い薬局にあたることが多いといいます。
ただ、僕が行った薬局は、精神科をメインに(診療)をやっておられる病院の前の薬局で、来られる患者さんは精神疾患を患った方々が多く来られる、そんな薬局でした。
精神科前の薬局が「少しハードな環境」だった理由
精神科をメインとする病院の前の薬局では、来局するのは精神疾患を患った患者さんが多かったとたいぞーさんは説明します。
たいぞーさんによると、精神疾患の患者さんは薬で体調をコントロールしようとすると、必要な薬が多くなる方が少なからずいます。精神疾患の薬物治療 ── 症状の安定や再発予防のために複数の薬を組み合わせて使うことがあり、その分だけ処方される薬の種類や量が増えやすい傾向があります。
そのため、この薬局ではたくさんの薬を同時に扱ったり、飲み合わせを確認したりという作業を、日々の患者対応と並行して行っていたといいます。
薬を一人(分)取り揃えるにしても、たくさんの薬を手早くそろえていくことが必要で、うまく業務を進めていかないと業務が滞ってしまう、そういった環境での実習でした。
つまり、たいぞーさんが経験したのは、手早く正確に業務を回さないと滞ってしまう、「少し大変」な環境での実習だったと振り返っています。
大変な実習が、実践のハードルを下げてくれた
たいぞーさんは、この実習が大変だった一方で、そこで経験できたことは自分にとってとても大きな出来事だったと話しています。
今自分が業務をする中でも、あの時の実習の時のことも思うと、これぐらいならできるだろうという、自分の実践のハードルがぐっと下がった。
学生時代に少しハードな業務を経験しておいたことで、現在の業務に対してこれぐらいならできるだろうという感覚を持てるようになったとたいぞーさんは語ります。
さらに、そうした実習先で経験を積めたことは、自分の作業速度や正確性を上げることにもつながったのではないかと振り返っています。
精神科前の薬局で実習
たくさんの薬を手早く正確にそろえる、業務が滞りやすい環境
実践のハードルが下がる
現場で「これぐらいならできる」と思えるようになる
作業速度・正確性が向上
日々の業務をより手早く正確にこなせる力が身につく
「薬学で患者を語る」ために必要な、時間の捻出力
この経験は、たいぞーさんが今掲げる「薬学で患者を語る」という実践とも結びついています。
たいぞーさんによると、患者さんとのやりとりの中で気づいた問題点に対し、薬学的な視点で介入しようとすると、どうしても時間が必要になる場面が出てきます。
そこで時間がないからと諦めるのではなく、目の前の仕事の中でいかに時間を捻出するかを考えたとき、実習で身につけた手際の良さが生きてくるといいます。
自分で業務手早く終わらせたりすることで時間を捻出して、患者さんと向き合う時間を自分自身で生み出すことができる、そういった力を身につけることができた。
患者さんと向き合う時間を自分でつくり出せる力を得られたことは、たいぞーさんにとってとても大きかったと語られています。
将来につながるかは、その時点では見えない
たいぞーさんは、当時この経験が今の自分の取り組みにつながるとは、まったく思っていなかったと打ち明けます。
忙しい環境に身を置いて力を鍛えたことが、後に自分のやりたいことのための時間や環境を自分でつくる力になるとは、実習の時点では想像していなかったといいます。
一体何がそういった将来につながるかっていうのは、正直その時点では見えてこないことも多い。
だからこそ、たいぞーさんは目の前のことに全力で取り組んで、その中で得られる経験を積み上げていくことが大切だと振り返っています。
これから実習を迎える学生へのメッセージ
たいぞーさんは、あと数週間で今年度の実務実習が始まり、自身も学生を迎え入れると話しています。
学生に向けては、実習の中でより多くの経験を積めるように、積極的に前向きに取り組んでほしいと呼びかけています。
積極的に前向きにぜひ実習には取り組んでみてもらうと、その経験が将来に回り回って生きてくる。
目の前の環境でできることに全力で取り組むことで、そこで得たものが将来に生きてくることがある、というのがこの回のメッセージです。
まとめ
たいぞーさんは、精神科前の薬局での少しハードな実務実習を振り返り、その経験が現在の実践力や時間の捻出力につながっていると語りました。将来何が生きてくるかは今は見えなくても、目の前のことに全力で取り組むことが大切だという内容でした。
- たいぞーさんの実習先は精神科の患者さんが多く、多くの薬を手早く正確に扱う必要のある環境だった
- その大変な経験が「これぐらいならできる」という実践のハードルを下げ、作業速度と正確性を高めた
- 手際の良さは、患者さんと向き合う時間を自分で捻出する力となり「薬学で患者を語る」実践を支えている
- 何が将来につながるかはその時点では見えないからこそ、目の前のことに全力で取り組むことが大切



