日本の4得点の裏で、ボールは何枚のパネルでできているのか
収録はワールドカップの真っ最中で、日本がオランダ戦に続いてチュニジア戦を終えた日でした。元サッカー少年のレンさんは、日本が4対0で勝った試合に感慨深げです。
エマさんによれば、日本がワールドカップの1試合で4得点を挙げたのは初めてだといいます。2人は怪我人の多さを気にしつつも、ベスト16より上に進めるかに期待を寄せています。
そこからレンさんが投げかけたのは「今のワールドカップのボールは何枚のパネルでできているか」という問いです。典型的なサッカーボールは五角形と六角形を縫い合わせた32枚ですが、サッカーの知識がないエマさんはそのイメージすら持っていませんでした。
今のワールドカップのボールは4枚でできてます。
無理じゃね?4枚だったらもうあれじゃん。なんか三角錐になるじゃん。
レンさんによれば、今大会の公式球は曲線できれいに作られた4枚構成で、これまでで最も少ない枚数です。わざわざ4枚にしているのには理由があるはずだ、という疑問がこの回の出発点になります。
もう1つのきっかけは、実況で耳にする「ボールにセンサーが入っている」という話でした。何のセンサーなのかが気になったレンさんは、今回のテーマを「サッカーボールの科学」に決めます。
これサッカーボールの歴史はね、ほんと科学の歴史なのよ。
エマさんも、昔はVARのような判定技術がなかったことを思い出します。レンさんは、ボールに触った回数やボール保持率をすぐに出せるのも技術の進歩があってこそだと話しています。
いいサッカーボールの条件は4つある
レンさんがまず尋ねたのは、サッカーボールにとって大事なことは何かという点です。エマさんの答えは「丸いこと」でした。
エマさんは、丸くなければ蹴る場所によって飛び方が変わってしまうと説明し、レンさんもそれではサッカーが成立しないと応じます。この丸さの度合いは真球度 ── 物体がどれだけ完全な球に近いかを示す指標。ボールやベアリングなど、回転や飛行の均一さが求められる製品で重視されますと呼ばれます。
2つ目の条件として、エマさんは重さが一定であることを挙げました。レンさんは、サッカーが屋外競技であることがポイントだと話します。
水を吸っちゃうとボールが(重くなる)。で、重さが変わっちゃうと飛び方変わっちゃうから。
雨の中でもボールが重くならないこと、つまり防水が2つ目の条件です。3つ目は、試合中に中の空気が一定に保たれ、同じように蹴れば同じように反発して飛んでいくことです。
そして4つ目が、レンさんが「後で出てくるけどめっちゃ重要」と強調する飛行の安定です。丸くて反発がよくても、回転しながら飛ぶときに飛びすぎたり、飛ばなすぎたり、軌道が勝手に曲がったりするボールは使えません。
レンさんによると、こうした要素はFIFAが実際にテストし、すべて通過したボールが大会ごとに選ばれています。試合中も試合ごとも同じ品質を保つため、同じクオリティのボールを大量に作る職人技が求められると話しています。
豚の膀胱から始まった最初のサッカーボール
ここから時代順にボールの歴史をたどります。最初のサッカーボールの素材を聞かれ、エマさんは以前どこかで話した「動物の腸」を思い出しました。
レンさんの答えは家畜の膀胱です。中世ごろには豚などの膀胱を膨らませて蹴っていたといわれ、形を安定させるために革で包んでいたそうです。
ただし、膀胱を革で包んだだけのボールは物によって形も丸さも違い、レンさんいわく「もうめちゃくちゃ」でした。この状況を変えたのがゴムです。
レンさんは番組のエピソード234「ゴムはどう生まれたのか」にも触れ、チャールズ・グッドイヤー ── 19世紀アメリカの発明家。天然ゴムに硫黄を加えて加熱する加硫法を開発し、温度で劣化しにくい実用的なゴムへの道を開きましたがゴムを発明したあと、世界初のゴム製サッカーボールが生まれたと説明します。
サッカーボールは、外側のカバー、補強用の中間層、空気を入れる内袋の3層構造になっています。内袋はブラダー ── ボールの内部で空気を保持する袋。ゴムなどで作られ、ボールの弾み方や空気の抜けにくさに関わりますと呼ばれ、内側をゴムにすれば形が一定の風船ができるため、ボールを一定の大きさで作れるようになりました。
当時の円周の基準は68.6センチから71.2センチで、レンさんによれば今も同じです。この「5号球」が生まれたのは1872年ごろで、サッカー協会が初めて公式球の大きさとして定めました。
これ別にね、理論も何もないんよ。その時に一番使われてたサイズ、一番標準っぽいやつを、もう「これをサッカーのオフィシャルにします」って決めて。
レンさん自身は小学生まで少し小さいボールを使い、中学生ごろから5号球に変わって買ってもらった記憶があるそうです。
水を吸う革のボールとヘディングの危険
ゴムで形は安定したものの、外側はまだ革のままでした。エマさんが言い当てたとおり、革のボールは水を吸って重くなります。
レンさんが驚きの例として紹介したのが、元イングランド代表の選手のケースです。2002年に亡くなったこの選手について、水を吸った革製のボールでヘディングをしすぎたことが認知症の原因ではないかとされ、労災認定されたといいます。
エマさんは革のボールがそんなに最近まであったことに驚きますが、レンさんによれば1980年代ぐらいまでは革が普通でした。1900年代に素材の研究が進み、ポリウレタンなどの合成素材へ移っていくまでは革が使われていたそうです。
この労災認定をきっかけに、イギリスではヘディングと脳疾患の関係が研究され、問題ありという方向になっていったとレンさんは話します。水を吸った革のボールは硬くもなり、「鉄球みたい」になったそうです。
今のボールの重さは410〜450グラムほどです。レンさんは、今のボールでもヘディングの影響が全くないわけではないとしつつ、急に重くなることもなく、昔より圧倒的にましだと話しています。
本格的な合成素材のボールが登場したのは、1986年のワールドカップメキシコ大会でした。ポリウレタン製になって、ようやく防水が実現したといいます。
いやだからやっぱ技術なのよ。技術の発展がないとやっぱ進化しない。
エマさんは、1900年代の初めごろには良い素材のボールを作れそうだと疑問を口にします。レンさんは、立体の球をきれいに作ること自体が技術的に難しかったのではないかと答えています。
白黒模様は白黒テレビのためだった?
少し時代を戻して、五角形と六角形の白黒のサッカーボールが登場したのは1950年代ごろだとレンさんは話します。それまでは白黒ではなかったそうです。
白黒模様の理由を問われたエマさんは「見やすくするため」と答え、レンさんから「ほぼ正解」をもらいます。カギは1970年ごろの白黒テレビでした。
みんなね、テレビでサッカー見るようになって、で、ボールが見やすくしないといけないじゃん。
さらに白黒の模様をつけることで、ボールがどう回転しているかも見やすくなります。エマさんは、選手よりも観客の目線で見やすくするための工夫だったのだと受け止めました。
エマさんが野球のボールも1色だと指摘すると、レンさんは野球は速すぎて肉眼では追えない一方、サッカーは肉眼で普通に追えるので、デザインがより大事になると説明しています。
エマさんの確認によれば、1970年代から1986年までの間は、革製で白黒という組み合わせの時代でした。革を五角形や六角形に切って縫い合わせていた時期もあったことになります。
ツルツルにすればよく飛ぶわけではない理由
丸さ、反発、防水がそろったあとも、最後に残ったのが「ちゃんと飛ぶ」という課題でした。レンさんはこれをサッカーボールで一番難しいサイエンスだと話します。
32枚のパネルを縫い合わせたボールは表面が粗くなります。空気抵抗を受けるのは表面なので、凸凹が少し変わるだけで飛び方が変わってしまうのです。
エマさんは、真球度は形として丸いかどうかの話で、表面の凸凹はまた別の話だと整理しました。それなら「ツルツルにすればいい」と思いたくなりますが、レンさんはそれで問題が起きたと言います。
ボールが空気中を飛ぶと、後ろ側に空気の渦ができます。エマさんは、船が進んだあとに水面に渦ができる様子の空気版だとイメージしました。
渦が発生していて、で、この渦が大きくなると、ボールって後ろに引っ張られるみたいな力がかかるのよ。
レンさんによれば、ツルツルのボールでは後ろにできる渦が大きくなり、ブレーキがかかって飛ばなくなります。ところが、ある一定の速さを超えると渦ができにくくなり、ブレーキ効果が急に弱まります。
エマさんは「遅かったらもっと遅い方向に、速かったらもっと速い方向に行く」と理解し、レンさんはその切り替わりが急に起きることが厄介なのだと付け加えました。
2010年の「史上最も滑らかなボール」と無回転フリーキック
この渦の問題が大きく表に出たのが、2010年のワールドカップでした。このときの公式球はパネルを8枚に減らし、史上最も滑らかなサッカーボールとして採用されたといいます。
シュートの速さによって渦のブレーキがかかったりかからなかったりするため、ボールの速さが不規則に変わり、キーパーがとても取りにくくなりました。当時、ボールの動きがおかしいと話題になっていたそうです。
さらにボールがほとんど回転しないと渦が乱れ、左右にもぶれ始めます。これを生かしたのが当時ブームになっていた無回転フリーキックで、レンさんは本田圭佑選手が得意としていたキックだと紹介しています。
フリーキックでシュートを打つと、微妙な縫い目の差とかで、その渦の出来方が変わって、ボールがもうランダムに右とか左とかに揺れながら飛んでいくの。
レンさんによれば、揺れは目で見て明らかにわかるほどで、急に遅くなって手前にストンと落ちることもあります。エマさんは「変化球みたい」と例え、レンさんは野球のナックルボールに近いと応じました。
レンさん自身もその世代のボールを買ってもらい、無回転フリーキックを練習していたそうです。それでも、このボールは失敗だったといわれていると話します。
エマさんは、戦術として使えるならむしろ求められる可能性もあるのではと疑問を投げかけました。レンさんは、ランダム性はバグのようなもので、スポーツとしては良くないと答えます。
(左に曲げたかったら)ボールの右側をこう擦るように蹴れば、ちゃんとそっちの方向曲がっていくよ。
2人の話は、回転をかけて意図的に曲げるキックは技術でコントロールできるが、無回転の揺れは蹴った本人もコントロールできない、という違いに行き着きます。エマさんは、技術を超えるランダム性が出ると実力より運が勝ってしまうとまとめ、レンさんはキーパーの顔に当たる危険もあると付け加えました。
ボールの右側を擦るように蹴れば左に曲がるなど、蹴る側が軌道をコントロールできる
縫い目の差などで渦が変わり、左右の揺れや急な落下が起き、蹴った本人もコントロールできない
あえて凸凹をつける、その後のボール開発
2010年の反省から、2014年以降のボールは枚数を減らしつつ、縫い目をわざと深く長くして、渦のでき方がなるべく一定になるように工夫されました。レンさんによれば、NASAも協力して作られているそうです。
エマさんが「パネルが少ないほうがいいのはなぜか」と尋ねると、レンさんは真球に近づけて均一にするためだと答えます。枚数が多いほどずれが生じ、エラーが起きやすくなるという考え方です。
つまり今のボール作りは、枚数をなるべく減らしながら、絶妙にツルツルじゃなくするという難しいバランスの上にあります。表面には小さな凸凹が追加されているそうです。
ランダムに散らすためにあえてね、球じゃなくするみたいなことをしてるんよ。
今大会の公式球は過去最少の4枚パネルで、前回大会は20枚でした。パネル数は大会ごとに増えたり減ったりしているといいます。
| ボール | パネル枚数 | 特徴 |
|---|---|---|
| 典型的なサッカーボール | 32枚 | 五角形と六角形を縫い合わせた白黒の形 |
| 2010年大会の公式球 | 8枚 | 史上最も滑らかとされ、不規則な飛び方が問題に |
| 前回大会の公式球 | 20枚 | 番組では詳しい特徴には触れられていない |
| 今大会の公式球 | 4枚 | 過去最少の枚数で、表面をあえて粗くしている |
新しいボールは大会でいきなり使われるわけではなく、事前にテストを重ねて選ばれています。レンさんによれば、今大会の公式球は表面を粗くしたことで飛距離は少し犠牲になったものの、後ろにできる渦が安定し、軌道を予測しやすくなっていると分析されているそうです。
8枚で史上最も滑らか。速さによって渦のブレーキが急に変わり、軌道が不規則に
4枚で表面をあえて粗く。飛距離は少し落ちるが、渦が安定し軌道を予測しやすい
ボールに入ったセンサーとオフサイド判定
サッカーボールのもう1つの進化はデジタル化です。2018年のワールドカップの公式球に、初めてICチップが内蔵されました。
ただし2018年のボールに入っていたのは、NFC ── 近距離無線通信の規格。スマートフォンを近づけるだけでデータをやり取りでき、交通系ICカードやスマホ決済などで使われていますタグにボールのIDを入れただけのものでした。位置などのデータは取っておらず、スマホを近づけると限定コンテンツが見られるといった、ファン向けの仕掛けだったそうです。
2022年の大会では、初めて計測ユニットがボールに導入されました。1秒に500回ほど測定し、触られたかどうかや回転の量などを記録します。スマホにも入っている加速度センサー ── 物体の速度の変化を検出するセンサー。スマートフォンでは画面の向きの切り替えや歩数計測などに使われていますのような仕組みです。
レンさんによれば、正確な位置の把握はどちらかというとカメラ側の進化によるものです。一方、ボールのセンサーは「いつ蹴ったか」を非常に正確に記録できるため、オフサイドの判定に生きてきます。
オフサイドをあまりわかっていないエマさんに、レンさんは「何回も説明している気がする」と言いながらルールを解説しました。相手ゴールに最も近いディフェンダーより前でボールを受けてはいけない、というのが基本です。
パスを出す人がボールを蹴った瞬間に、飛び出してたらダメなのよ。
蹴ったあと、ボールが飛んでいる間にディフェンダーを追い越して受けるのはセーフです。エマさんは、パスを出す側と受ける側の両方を同時に見る副審の大変さに驚きました。
明らかにこいつ越えてるなってやつはさ、旗上げて終わりだけどさ。人と人もやっぱ被ったりするわけじゃん。
サッカー部時代に副審をした経験があるレンさんは、アマチュアの判定は「ガバガバ」になりがちだと振り返ります。プロでは、ボールのセンサーで蹴った瞬間を捉え、カメラ映像と合わせてその場で判定し、結果をイヤホンで審判に伝える仕組みが2022年から使われています。
ボールのセンサー
パスが蹴られた瞬間のタイミングを記録する
カメラ
選手の位置を撮影する
データ処理
蹴った瞬間に選手がラインを越えていたかをその場で判定する
審判への伝達
イヤホンで伝えられ、確認したうえで旗を上げる
VARとカメラが変えた「1ミリ」の判定
VARについてレンさんは、ボールとは独立した技術で、2018年のワールドカップから導入され、今大会で3回目だと説明します。2人とも、今ではVARなしの試合は考えられないという意見で一致しました。
チュニジア戦でもボールがゴールラインを1ミリ越えたかどうかが問題になる場面があり、エマさんは前回大会の三笘薫選手の「三笘の1ミリ」も思い出します。レンさんによれば、あの判定はラインの上から撮影した映像によるもので、ボール側の技術ではなくカメラの進化です。
エマさんは、今大会の第1戦で鎌田大地選手が決めたとされるゴールを、コート内から撮ったような下からのアングルの写真があったことにも触れました。レンさんは、コートの周りにカメラマンがびっしりいて、誰かしらが撮っていると答えています。
ゴールを再現するCG映像や、今大会から初めて見たという審判の目線のカメラ「レフェリーズビュー」も話題にのぼりました。画質の悪さに2人で笑いつつ、臨場感があって面白いと話しています。
俺そのうちさ、もう全選手にカメラつくんじゃないかなと思うんだけど。
エマさんは、常に通信がつながり、転倒やぶつかり合いでも壊れないカメラが必要になるので大変そうだと応じ、2人は「あるかもしれない」という結論にとどめました。
充電が必要な精密機器になったボール
センサーを搭載した今のボールは、試合前に充電されているそうです。今大会の公式球では、4枚のパネルのうち1枚にセンサーが入っています。
レンさんは当初、センサーの反対側のパネルに重りを入れてバランスを取っていると説明しました。エマさんが「残りの2枚はいいのか」と疑問を投げかけると、レンさんは確認し直し、ほかのパネルにも重りが入ってバランスを取っているようだと訂正しています。
俺これも精密機器だと思うよね。サッカーボール。
オフサイド判定にまで使われるなら、充電切れは許されません。ゴールラインの判定も複数のカメラで撮影して判定し、審判の腕時計を振動させて伝えているといいます。
エマさんは、試合前の機器チェックの責任の重さに思いを巡らせます。国を背負って戦うワールドカップで審判がミスをすれば激しく叩かれますが、レンさんは、VARがなかった頃は手で触っているのが見逃されるような誤審も実際にあったと振り返り、機械による判定で昔よりその可能性は減ったのではないかと話しました。
トリオンダの配色と、ボールが向かう未来
レンさんは、ここまでの話を素材の進化として振り返ります。豚の膀胱からゴム、合成素材へと変わり、パネルが減り、ツルツルを経て程よい凸凹にたどり着き、内側にはセンサーが積まれるようになりました。
これなんか科学技術がさ、進歩しすぎて逆に問題が起きてるっていうのが面白い。
エマさんが、こうした技術は高校サッカーなどにも広がるのかと尋ねると、レンさんはセンサー入りのボールは公式戦で使うものだけで、一般向けのボールには入っていないと答えます。プロの練習でも、飛び方が同じならセンサーはいらないのではないかという見立てです。
技術は大会ごとに更新され、ワールドカップで存在を知られたVARが導入されたり、新しい公式球がその後よく売れたりする流れがあるといいます。レンさんも2010年のツルツルのボールを親に買ってもらい、無回転を練習していました。
今大会の公式球の名前は「トリオンダ」です。白をベースに赤、青、緑の模様が入っていて、レンさんによればカナダ、メキシコ、アメリカの3カ国開催にちなみ、赤がカナダ、緑がメキシコ、青がアメリカを表しているようです。
白黒テレビの時代は白黒である必要がありましたが、今はカラーでも問題ありません。それでも白が一番目立つので、ベースは白が多いのではないかとレンさんは話しています。
未来のボールについて、レンさんは最後は1枚になるのではと予想し、3Dプリンターで真球を作る可能性にも触れました。エマさんは3Dプリンターも層を積み重ねる方式なので1枚とは言えないのではと返しつつ、そうした技術が出てくるかもしれないと応じています。
ブレブレフリーキックの球ぐらいから、ボールって大事なんだなと思って。何でもいいわけじゃないわっていうのに気づいたね、あれで。
レンさんによると、今大会のボールの表面の凸凹と飛び方の関係を調べた論文も出ており、FIFAがしっかりテストしていることがわかるそうです。2人は、ボールにも注目しながらワールドカップを楽しんでほしいと締めくくりました。
まとめ
サッカーボールは、豚の膀胱から始まり、ゴム、合成素材、そしてセンサー内蔵の4枚パネルへと進化してきました。その歩みは、素材、空気力学、デジタル技術の進歩そのものであり、ボールに注目するとワールドカップの見え方が少し変わるかもしれません。
- いいボールの条件は真球度・防水・反発・飛行の安定の4つで、FIFAのテストを通ったものが大会で使われる
- 1986年に合成素材のボールが登場するまでは革が主流で、水を吸った重いボールはヘディングの危険にもつながった
- 2010年の滑らかすぎる8枚パネルのボールは不規則な飛び方を生み、その反省から表面にあえて凸凹をつける開発が続いている
- 今大会の公式球トリオンダは過去最少の4枚パネルで、飛距離を少し犠牲にして軌道の予測しやすさを優先している
- 2022年からボールのセンサーで蹴った瞬間を記録し、カメラと組み合わせてオフサイドを判定している






