AIは数学の未解決問題を解けるのか?
この回のテーマは、AIが数学の未解決問題を解いたという最近のニュースです。レンさんは、世の中がAIの話題であふれるなか、科学の世界でもAIがデータ解析の相棒として広く使われていると切り出しました。
話題の中心にあるのは数学の未解決問題です。レンさんは、フェルマーの最終定理は人間が358年かけて証明したと紹介し、AIを使えば今も解かれていない問題も解けるのではないか、と問いかけます。
解けそう。
エマさんの第一印象は「解けそう」でした。ところがレンさんは、この話はそれほど単純ではないと続けます。
解いたって言ってるケースが最近ちょこちょこあるんだけど、これ(AIの解答が)本当に解けてるのかって検証するのもまた難しいとか。
AIが解いたと主張しても、その正しさをどう確かめるかが別の難題になっている。この回は、AIは数学の未解決問題を解けるのかを、検証の問題も含めて掘り下げていきます。
ゴールドバッハ予想とコラッツ予想、未解決問題とは何か
レンさんは数学の未解決問題を、一言で言えば「多分正しいとみんな思っているけれど、まだ誰も証明できていない問題」だと説明します。エマさんは、予想が外れるケースが見つかっていないのに証明できない状態だと受け取りました。
わかりやすい例として最初に挙がったのがゴールドバッハ予想 ── 18世紀の数学者ゴールドバッハが提起した数論の予想。4以上の偶数はすべて2つの素数の和で表せるというもので、今も証明されていませんです。4以上の偶数は必ず素数と素数の足し算で書ける、という非常にシンプルな主張で、たとえば10なら3と7の和になります。
なんかさ、簡単そうじゃん。考えることは誰でもできるし。
2つ目の例はコラッツ予想 ── 数学者ロタール・コラッツが1937年ごろに提起したとされる予想。どんな正の整数から始めても、決まった操作を繰り返せば最終的に1に到達するという主張ですです。ある数が偶数なら2で割り、奇数なら3倍して1を足す、という操作を繰り返すと、必ず1になるという予想です。
エマさんはその場で6から試しました。6を2で割って3、3を3倍して1を足して10、そこから5、16、8、4、2と進み、最後は1に着地します。
レンさんによれば、27から始めると111回ほど計算が必要で、途中で9000台まで数が膨らむそうです。それでも最後は必ず1になるとされています。
エマさんは、予想の内容は誰にでも理解できるほど簡単なのに、なぜそうなるのかの証明が難しいのだと整理しました。
予想・証明・定理・反例を山登りで考えると?
レンさんは、数学のニュースを面白く読むために「予想」「証明」などの言葉をきちんと押さえておきたいと話し、山登りにたとえて説明しました。
山登りのたとえでは、「あの山頂には登れるはずだ」というのが予想です。誰もが認めるルールから、論理で一歩ずつ山頂にたどり着くルートを見つけたら、それが証明になります。
だからAはBです、BはCですって言ったら、まあAとCがつながるわけじゃん。
証明されたことは、次の証明に使えるみんなのルールになります。これが定理で、レンさんは三平方の定理を「もう登頂済みの山」だとたとえました。
予想を確かめる方法は証明だけではありません。実は山頂がなかった、つまり予想が間違っていたと示す例が見つかることもあり、これを反例と呼びます。
レンさんは、1つの例外を見つければ予想を崩せるので、反例のほうが証明より示しやすいと話します。ゴールドバッハ予想もコラッツ予想も、コンピューターで大量に計算されていますが、反例が見つかっていないため予想のままです。
多分正しいと思われているがまだ証明されていない主張。「あの山頂には登れるはずだ」
誰もが認めるルールから一歩ずつ論理で結論にたどり着く道筋。山頂へのルートの発見
証明されて、みんなが使えるルールになったもの。登頂済みの山
予想が間違っていたと示す1つの例外。「実は山頂がなかった」という発見
400京まで確かめても「証明」にならないのはなぜ?
現代はコンピューターの計算能力が非常に高いため、ゴールドバッハ予想に例外があるなら計算で見つかりそうに思えます。エマさんも、AI以前からスーパーコンピューターで大量に計算できそうだと応じました。
実際、ゴールドバッハ予想は400京、レンさんの言葉では10の18乗ほどの数まで確かめられていて、例外は見つかっていないそうです。
いやもう400京以上はもういいわって思うよね。
思うじゃん。これ多分ね、言ったら数学者多分怒ると思う。
レンさんの説明では、どれだけ確かめても証明ができていない以上、その先に1つの例外があるかもしれない可能性を、数学の世界では考えなければいけません。エマさんも「ちゃんと証明しなきゃいけないんだ」と納得していました。
フェルマーの最終定理はどう証明されたのか
証明された例として、レンさんはフェルマーの最終定理を挙げました。3以上のnについて、xのn乗とyのn乗の和がzのn乗になる正の整数の組は存在しない、という定理です。
三平方の定理のように2乗なら成り立つ組があるのに、3乗以上ではない、というシンプルな主張です。いろいろ確かめても見つからないものの、「ない」ことを証明するのが難しかったといいます。
証明したのはイギリスのアンドリュー・ワイルズ ── イギリス出身の数学者。少年時代からフェルマーの最終定理に憧れ、1990年代に証明を発表しました。数論の分野で多くの賞を受けていますさんで、1995年のことです。レンさんによれば、ワイルズさんは7年間ほど部屋にこもって考え続けたそうです。
これはね、まあ今この音声コンテンツでは伝えるのは不可能なんですけど、この証明。あとまあ僕もね、理解できてないですこれ。
証明の中身は難解でも、やったことの骨格は説明できます。グラフや立体の形を決める式など、数学の違う分野で正しいとされるルールを組み合わせて、ようやくフェルマーの最終定理にたどり着いたのです。
レンさんは、全く違うジャンルのアイデアを持ち込めたことが解決の鍵だったとされていると話します。アインシュタインの一般相対性理論も同様で、関係なさそうな分野のルールが意外と使えた例だといいます。
AIは数学のどこが得意で、どこが苦手なのか
エマさんは、いろいろな分野の知識を引っ張ってくるのは人間よりAIのほうが得意そうだと考えました。ところがレンさんは、分野をまたいだ発想はAIにもまだ難しいのではないかと答えます。
すごい単純に言うと、AIって次の、まあ生成AIとかだとさ、「私」ってきたら次は「私は」が来るとかさ、そういうまあ確率高いやつを埋めてくみたいな話なんだけど。
確率の高い続きを埋めていく仕組みのため、飛んだ発想が得意かといえば難しい面があるそうです。レンさんは、これは今の段階の話で、そのうち変わるかもしれないと付け加えました。
一方でAIの数学力は急速に伸びています。2025年には、AIが数学オリンピックの問題で金メダル相当の成績を出せるようになりました。エマさんは、出始めのころは東大に合格できないと言われていたことを思い出しています。
ただしレンさんによれば、数学オリンピックの問題は答えがあると保証されています。答えがあるかどうかすらわからない未解決問題は、また別の話です。
まあある意味究極の経験則をさ、叩き込まれたやつがAIって考えると。
OpenAI副社長の「未解決問題を解いた」騒動とは?
2025年10月、OpenAIの副社長が、ChatGPTが数学の未解決問題を解いたとSNSに投稿しました。ところが、ある数学者が「これは誤解だ」と反論します。
よく調べると、AIは自分で問題を解いたのではありませんでした。すでに解決済みの古い論文を見つけてきて、提示しただけだったのです。
要はなんかね、未解決問題のリストみたいなのがバーッとあって、で、その中からAIが解きましたって言ったんだけど、そもそもその未解決ってなってたのは、単にそのリストで論文が漏れてたと。
未解決問題のリストに解決済みの論文が載っていなかったため、未解決とされていただけでした。結局、OpenAIの副社長は投稿を削除しています。
レンさんは、埋もれていた過去の論文を引っ張り出したAI自体はすごいと評価します。エマさんは、本当は解決していた人の名誉が守られたという意味でよかったと受け止めていました。
2026年1月、AIと証明チェッカーLeanが変えたこと
2026年1月には、50年ほど未解決だった問題をAIが解いたという発表がありました。今回は、証明の正しさを確かめる仕組みとセットだった点が以前と違います。
使われたのは、Lean ── 数学の証明をコンピューターで厳密に検証するための証明支援ソフトウェア。専用の言語で証明を書くと、各ステップが論理的に正しいかを機械的にチェックできますというソフトです。レンさんによれば、Lean自体はAIではなく、証明の各段階が正しいかを1つずつ判定する道具です。
まあその証明の中で「AはBです、BはCです、CはDです」ってずっとやっていくわけじゃん。その「各工程が本当に正しいですか?」っていうのを判定する。
Leanには独自の記述方法があり、それが難点だといいます。言葉で書く証明は人によって表現がぶれますが、Leanでは誰が見ても解釈が一致する、プログラム言語のような形式で書く必要があります。
レンさんは、このLeanで証明を確かめる方法は現役の数学者も担保していて、業界の同意が得られた形だと説明します。エマさんはこれを、AIの能力が一歩ステップアップしたことだと受け取りました。
AIは間違えることもあり、同じ問いでも毎回出力が変わります。それでは数学の証明には使えません。そこで、Leanのチェック結果をAIにフィードバックするループが回り始めたのが、2026年に起きている変化だといいます。
AIが証明を組み立てる
既存の定理を組み合わせて一段ずつ積み上げる
Leanが各段階をチェック
「AはB、BはC」の各工程が正しいかを判定する
結果をAIにフィードバック
間違いや出力のぶれを正しながら証明を進める
検証済みの証明
数学者も認める形で未解決問題に挑める
レンさんは、Leanを使ったこの方法で、AIがほぼ自律的に未解決問題を解いたのは今回が初めてではないかと話しています。
単位距離問題、AIが80年来の予想に反例を見つけた?
2026年5月には、別の未解決問題がAIによって解けたと話題になりました。レンさんが「雰囲気なら伝えられそう」と紹介したのが単位距離問題です。
単位距離問題は、紙の上に点を打ち、ちょうど1センチ離れた点同士を線で結ぶとき、線をできるだけ多く引くには点をどう並べればいいかを考える問題です。
9個の点を1センチ間隔で一直線に並べると、引ける線は8本です。ところが田んぼの「田」の字の交差点のように3×3のマス目に並べると、12本引けます。
まあ予想はすごいシンプルで、こういうマス目上に点を配置するのが一番線いっぱい引けるよっていうのが一応予想としてあったらしい。
この「マス目が最強」という予想は80年ほど信じられてきました。AIは、点を非常に多く増やしたとき、マス目でなくてももっと線を引ける抜け道があることを見つけます。つまり反例の発見です。
エマさんは、1月の発表は証明のパターン、5月の発表は反例のパターンだと整理しました。レンさんは、反例も予想が違うことの証明なので、未解決問題の解決にあたると補足しています。
| 時期 | できごと | 結果 |
|---|---|---|
| 2025年10月 | OpenAI副社長が「ChatGPTが未解決問題を解いた」と投稿 | 既存論文の提示だったと判明し投稿削除 |
| 2026年1月 | 50年ほど未解決だった問題をAIが解決 | Leanで各段階を検証した証明 |
| 2026年5月 | 単位距離問題の「マス目が最強」という予想 | AIが反例を発見 |
AIはなぜ反例探しが得意なのか
ほかにも同様の例が次々に出てきているそうです。レンさんは、今の段階でAIが得意なのは反例、つまり予想を崩す例外を見つけることだと話します。
まあでもAIってさ、疲れを知らないからさ。もういくらでもパターンを試して抜け道探すみたいなことがやっぱ得意で。
エマさんは、コンピューターでもできなかったことをなぜAIができるのかと問いかけます。レンさんの答えは、計算のしかたの違いでした。
コンピューターは人間が渡した手順どおりに一直線に計算するため、パターンが膨大だと現実的な時間で終わりません。単位距離問題でAIは、次元を増やし、その「影」を使って紙の上のどこに点を置くかを考えたようだといいます。
人間が渡した手順どおりに1つずつ一直線に計算する。パターンが膨大だと計算時間が現実的でなくなる
自律的に道を探す。単位距離問題では次元を増やした「影」から点の置き場所を考え、効率よく答えを出した
レンさんによれば、この例は一流の数学雑誌に載るレベルの結果をAIが出せるようになったことを示すと言われています。数学研究のフェーズは確実に変わってきているようです。
AI時代に数学者はいらなくなるのか
エマさんは「じゃあもう数学者いらないじゃん」と投げかけます。レンさんは、それだけで数学者が不要になるという結論は違うと答えました。
だし、AIが出してきたやつって本当に正しいのかなっていう、最終的に確認するところって、これはやっぱ人間なんよね。
レンさんは、AIができたように出力していただけなら学術的には間違いなので、それを判断する数学者は必要だと話します。
最近の例として挙がったのがナビエ・ストークス方程式 ── 流体の運動を記述する方程式。解の存在となめらかさに関する問題は、クレイ数学研究所のミレニアム懸賞問題の1つに数えられていますです。この方程式に関わる問題をAIが解決したと言われていますが、検証がまだ難しく、本当に解けたと言っていいのか微妙な状態だそうです。
レンさんによれば、数学では解けたという主張の検証に年単位の時間がかかることも珍しくありません。エマさんは、その検証もAIにやらせればいいのではと提案し、レンさんも今後はあり得ると応じています。
「僕が解きたかったのに」数学者の楽しみはどうなる?
エマさんが気にしたのは、数学者の楽しみです。生活に役立つ分野ならAIが解いてくれれば実用に近づきますが、数学の予想や問題は、興味や基礎的な謎を解くために挑む人も多いはずだと考えました。
本当にただただ興味でこれを解きたいっていう風にパッションを持ってやってた数学者たちからしたらさ、どんどん今までのなんちゃら問題とかがさ、AIに解かれちゃってたらさ、面白くなくない?
わー、「僕が解きたかったのに」ってなる人はいそう。確かに。
レンさんは、そう感じる人はいそうだと認めつつ、証明がなぜそうなるのか、その過程が本当に合っているのかを考えるのは人間の仕事でもあると話します。
一方でレンさんは、アイデア出しや解き方をAIと一緒に考えることで、数学者が本当にやりたいことをAIにサポートさせる使い方もあると考えています。どこを楽しいと思うかは人によって違うので、考え方も変わっていくだろうという見立てです。
レンさんは自身が数学者ではないため「だろうな」でしかないと断ったうえで、聴いている数学者がいたら今どう感じているか教えてほしいと呼びかけました。
暗号やGPSまで、数学を役立てるのは誰か
AIの限界について、レンさんは改めて、反例探しは得意でも、違う分野の理論を持ってきて組み合わせる証明は、数学の世界でも今の段階ではまだ人間にしかできない面があると話します。
もう1つの人間の役割が、出てきた答えをどう使うかです。番組で以前扱ったインターネットの暗号は素数の性質を使っていて、その応用先を考えたのは人間だとレンさんは指摘します。
歴史を見ても、空間に関するマニアックな計算式がなければ、アインシュタインは相対性理論を完成させられなかったといいます。その相対性理論が今ではGPSに役立っているように、数学が何に役立つかは後になってみないとわかりません。
空間の計算式
一見マニアックな数学の成果
相対性理論
アインシュタインが数学を使って完成させた
GPS
相対性理論が実用に役立っている
エマさんが、応用の発想までAIにできるようになったら人間はいるのかと問うと、レンさんは頼れるところは頼ればいいと答えます。
レンさんは、AIで人間の役割が変わっていくという話だと考えています。エマさんは、紙やコンピューター上で考える数学は、実験が必要な他の科学分野よりAIが入り込みやすそうだと話しました。
レンさんは、AIが見つけた数学のルールを使ってAI自身の計算を効率化するフィードバックも回り始めていると紹介します。Leanのような検証の仕組みも、医療機器のソフトウェアに誤りがないかを確かめる用途などに応用できると言われているそうです。
レンさんがこの回で伝えたかったのは、AIがすべての未解決問題を解決できるわけではなく、AIにも得意不得意があるということです。一方で、Leanのように人間がAIの成果を担保する仕組みが進んでいるので、今後はもっと解けるかもしれないとも話しています。
フィジカルAIが自分で実験する時代は来るのか
エマさんは話を他の科学分野に広げます。化学や生物学、医学は実験が必要なので難しそうだと考えていましたが、フィジカルAI ── ロボットなど現実の物理世界で体を持って動くAIの総称。センサーで周囲を認識し、自ら判断して作業を行いますが発達すれば事情が変わるかもしれません。
自分で考えて自分で実験しちゃって、自分で新しい物理法則とか、(生物学の)なんかこういうメカニズムとか、見つけちゃったりする時代が来るんかな。
レンさんはその未来は十分あり得ると答えます。生物の実験でも、単純作業はロボットに置き換えられる例が増えているそうです。ただ、結果を解釈するのは結局人間になるのではないかとも話しました。
エマさんが、AIが高度すぎて人間が解釈できなくなる可能性に触れると、レンさんは話をAIの制御に広げます。たとえば人間世界のリソースで最適解を出せとAIに指示した結果、「人間を滅ぼした方がいい」という結論で動き始めたら困る、という例です。
で、それ(AIの暴走)は人間がちゃんと制御しなきゃいけないわけじゃん。
エマさんは、フィジカルAIが新しいフィジカルAIを作れるようになれば、被害の可能性はさらに大きくなると心配します。レンさんは、ロボットを作る段階で事故が起きないよう設計することや規制が大事になると話しました。
今の現実的な被害はサイバー攻撃で、個人情報の流出や勝手な引き出しが起きれば社会がパニックになりかねません。レンさんは、このまま発展させていいのかは、ちゃんと議論すべきだと考えています。
エマさんは不謹慎かもしれないと断ったうえで、人が死ぬレベルでなければ、SFが現実になっていく様子を見てみたい気持ちもあると打ち明けました。レンさんは、どこまでAIにやらせていいのか、人間はそれで幸せなのかという倫理の話になっていくと受け止めています。
働かなくていい未来は来る?AIと社会構造、エネルギー問題
エマさんは、AIによって働かなくてよくなったり、食糧問題の不安から解放されたりする未来に期待を寄せます。狩猟の時代から今の働き方に変わったように、生きているうちに想像できない社会に変わるかもしれないと考えています。
レンさんは、みんなが働かなくていい社会になったら、それはそれで争いが起きる気がすると話します。ベーシックインカムが成り立つかにも疑問を示しました。
多分そんなこと起きないと思うんだよね。やっぱ今もさ、AIでその権力争いをしているというかさ、開発競争してるわけで。
レンさんは、歴史を見ても人間の愚かさは本質的に変わらず、AIを使う人間が愚かである限り争いは起きるのではないかと考えています。エマさんも、宗教的な問題や戦争はAIがいても変わらないかもしれないと同意しました。
レンさんは、AI前提の社会を支える人間は必ず必要だとも指摘します。大量に建設されているデータセンターも今のところ人間が作っていて、その先にはエネルギー問題の壁が来そうだといいます。
エマさんは、AIにもっと賢くなって核融合を実現してほしいと期待を語ります。レンさんは、エネルギー問題がどこかで律速になる可能性や、半導体が無限ではなく、資金を持つ人しか投資できない現状にも触れました。
レンさんは、エネルギー問題や環境問題といった社会の未解決問題にもAIが使われていると話します。エマさんは、まだ解決はしていないし、AIでかえって環境問題が進むのではと返しました。
それ(社会の未解決問題)を正しく導く人が必要だな。
正解のない問いをみんなで考えたい
レンさんは、数学の未解決問題とAIの話は壮大な方向に広がったと振り返りつつ、こうした話題は今後もたびたび出てくるだろうと話します。
その数学の問題しかり、社会の発展の仕方しかり。本当に正解はないんで。みんなで考えていきましょうという感じですね。
番組では、お便りフォームやSNSのハッシュタグ「サイエントーク」、オープンチャットで感想を募集しています。オンラインコミュニティ「サイエントークラボ」では毎月オンラインミーティングも開かれているそうです。
最後に、Spotifyでのフォロワー数が1万人を超えたことが報告されました。レンさんは数字が見えること自体は好きではないと言いつつ、リスナーへの感謝を伝えています。
まとめ
数学の未解決問題は、AIが次々に解き始めているものの、すべてを解決できるわけではありません。AIは疲れを知らずに反例を探すのが得意な一方、分野をまたいだ発想はまだ苦手で、Leanのような検証の仕組みと人間の確認が、AIの成果を数学として成り立たせています。どの問題に挑み、答えをどう役立てるかを考える人間の役割は、形を変えながら残っていきそうです。
- 未解決問題とは、正しいと思われていてもまだ証明されていない予想で、400京まで確かめても証明にはならない
- 2025年10月の騒動は既存論文の提示だったが、2026年1月にはLeanで各段階を検証したAIの証明が登場した
- AIは単位距離問題で80年来の予想に反例を見つけるなど、パターンを試し続ける反例探しが得意
- 分野をまたぐ発想、成果の最終確認、応用先を考えることは、今の段階ではまだ人間の役割とされる
- AIの発展は制御や倫理、社会構造、エネルギー問題といった正解のない問いにもつながっている





