ミレニアル世代は「SNSネイティブ」ではなかった?
Off Topicではこれまでたびたび、Z世代を取り上げてきました。今回、宮武さんはあえてその次の世代である「アルファ世代」を扱い、どんな人たちで、どう行動し、なぜ理解する必要があるのかを話していきます。
話の入り口は、宮武さん自身が属するミレニアル世代です。宮武さんによると、ミレニアル世代はSNSで最初に育った世代でありながら、完全なネイティブではなかったといいます。
宮武さんが中学生のころに使っていたのはHi5 ── 2000年代に海外で使われたSNSの一つ。プロフィールページや友人とのつながりを中心にしたサービスですやMySpace ── 2000年代半ばに米国で大流行したSNS。音楽アーティストの発信の場としても知られ、のちにFacebookに主役の座を譲りました、MSNのチャットで、Facebookは高校生になってからでした。SNSがない時代も知っていたことが、ネイティブとの違いにつながっていると宮武さんは見ています。
いわゆるSNSがない時代も知ってたので。だからこそ、その完全ネイティブじゃなかった。
その違いが動画でわかりやすく表れるのが「ミレニアルポーズ(Millennial pause)」です。ミレニアル世代の多くは、TikTokやInstagramで録画ボタンを押したあと、本当に録画が始まったかを確かめるために一瞬待ってしまうといいます。
それこそテイラー・スウィフトとかも、TikTok動画見ると一瞬待つんですよね。
一方、録画に慣れきっているZ世代は、ボタンを押した瞬間に話し始めます。宮武さんは、このわずかな間に「ネイティブさ」の差が出ると話しています。
めっちゃ面白いです。そこでなんか、バレるっていうか。分けられるんですね。
宮武さんは、世代で区切ることが常に正しいとは限らず、同じ世代の中にもいろいろな人がいると断ったうえで、SNSやメタバースのネイティブが誰かを理解するには世代別に見るのがわかりやすいと説明しています。
親から逃げてSNSを渡り歩く「世代交代」
SNSには世代交代があります。MySpaceのようにサービス自体がなくなるケースもありますが、宮武さんが挙げたのは「親が入っているから入りたくない」という動きでした。
宮武さんによると、Facebookに親がいるからInstagramへ、Instagramに親がいるからSnapchatへ移り、Snapchatに兄や姉がいるからTikTokやMusical.ly ── 口パク動画を中心とした短尺動画アプリ。2017年にTikTokの運営会社に買収され、のちにTikTokへ統合されましたへ移る、という流れがあるといいます。
親が入ってきたので移る
ここにも親が来たので移る
Snapchat
親ではなく兄や姉がいるので移る
TikTok・Musical.ly
下の世代の新しい居場所になる
特になんか学生とかだったら、余計学生の気持ちで投稿してるものを、別の人たちに見られるのってちょっと恥ずかしいですもん。
宮武さんは2015年ごろにMusical.lyをリサーチしていましたが、当時のコア層は7歳から13歳でした。その子たちは今ちょうど20歳前後で、まさにZ世代の中心にいると宮武さんは指摘します。
同じことはRobloxにも言えます。Robloxは2013〜2014年ごろの時点ですでに5歳から8歳の層に人気があり、その子たちが育ってコアユーザーになったと考えれば、今の人気は不思議ではないといいます。
急にRobloxとか急にTikTokが出てきた風に見えるんですけど、実はそうではなくて。実はなんか昔からその若者層がそれ(アプリ)を使ってた。
なぜSNS企業は10代向けアプリを作りたがるのか?
宮武さんが次に取り上げたのは、SNS企業が米国の10代向けにアプリを作りたがる理由です。世代交代に加えて、もう1つの理由があるといいます。
宮武さんによると、TBHというアプリを作った人の話では、ソーシャルアプリで他のユーザーを招待する人数は、年齢を重ねるごとに減っていくそうです。
大人が招待しなくなる理由について、宮武さんは「流行らなかったらどうしよう」というレピュテーションリスクを挙げます。草野さんはそこまでのプレッシャーを感じていなかったようで、二人の感覚の違いが笑いを誘っていました。
あーまあ確かに宮武さんから招待されたらこれ流行るんだろうなっていうのはあるかもしれないです。
それはないと思うんですけど。
草野さんは、自由な時間が多い学生時代なら気軽に誘えても、社会人になると「暇なんだな」と思われかねないと話します。宮武さんは、付き合う友達のグラフが少しずつ減ることも理由だと見ています。
(招待は)ソーシャルグラフが広がんないとできないことなんで。そこがやっぱり大人になるとなかなか新しい友達で作れないっていう現象って起きるのかなっていうのは思いますよね。
アルファ世代とは誰か。カギは親のミレニアル世代
ここから本題のアルファ世代に入ります。アルファという名前はある社会研究者が付けたもので、世代はだいたい15年単位で区切られると宮武さんは説明します。
米国では、アルファ世代の親は米国以外の出身者がもっとも多く、より多様性のある世代になると宮武さんは話します。米国のZ世代ではすでに白人が半数以下で、その傾向はアルファ世代でも続くといいます。
宮武さんが紹介した予測では、2025年ごろにはアルファ世代が25億人に達し、2030年には働く人口の11%ほどを占めるとされています。人口ベースでは、歴史上もっとも大きな世代になるという見立てです。
そのうえで宮武さんは、アルファ世代を理解するには、親であるミレニアル世代を理解しなければならないと強調します。ミレニアル世代は社会問題やサステナビリティへの関心が高く、教育熱心で、Amazonのヘビーユーザーでもあり、テックリテラシーや健康意識も高いといいます。
宮武さんによると、こうした親は子どもにどのブランドを見せるかをよりコントロールし、プレミアムなものを買う傾向があります。さらにノスタルジアから、自分が子どもの頃と同じ体験をさせたいと考え、レゴやホットウィールズ ── 米国の玩具メーカー、マテルのミニカーブランド。1968年に登場し、長年子どもたちに親しまれています、バービーのようなレトロな雰囲気のおもちゃを買いがちだそうです。
パッケージの好みにも影響が出ていると宮武さんは見ています。ミレニアル世代はミニマルな見た目を好んできた時期があり、最近の赤ちゃん向けベビーフードのD2Cブランドも、Z世代向けのような遊びのある感じではなく、明らかにミニマルなクリエイティブだといいます。
ミニマルな見た目を好む。ブランドへのロイヤリティも高め
遊びのある見た目を好む
もはやそれ(ミニマルな見た目)がノスタルジアになりますもんね。アルファ世代の。
ミレニアル世代はZ世代よりブランドロイヤリティが高いとされ、それがアルファ世代に受け継がれるのかどうかも注目点だと宮武さんは話しています。
「Generation Glass」と呼ばれる理由
アルファ世代の大きな特徴は、テクノロジーのリテラシーがこれまでの世代より圧倒的に高いことです。宮武さんによると、アルファ世代は別名「Generation Glass」とも呼ばれ、このGlassはiPadのスクリーンを指しています。
アルファ世代のいちばん上の層が生まれた2010年は、InstagramとiPadがローンチした年でもあります。米国の辞書が選ぶ2010年の「Word of the Year」は「アプリ」だったと宮武さんは紹介しています。
iPadが出てきた時に、その赤ちゃんがなんかもう自然とスワイプしてたじゃないですか。それでテレビに向けてテレビもスワイプしようとして、それができなくて、ちょっと怒るみたいな。
宮武さんが挙げた数字では、2016年時点で5歳から15歳の子どもの41%がスマホを、44%がタブレットを持っていました。現在は3歳から4歳の半数がタブレットを使っているといいます。草野さんは、親が忙しいときにタブレットを渡すことを思えば、YouTubeのキッズ向けコンテンツが盛り上がるのはよくわかると応じています。
アルファ世代は、親がAmazonを使う姿を見て育ち、Alexaのような音声アシスタントで音楽やポッドキャストを聴いてきた世代でもあります。宮武さんは、アルファ世代にはAmazonへの多少の愛情さえあると話しています。
宮武さんが紹介したMITメディアラボの調査では、子どもたちは音声AIを「信頼できてフレンドリー」と表現しました。年齢が少し上の子どもたちは、AIは自分より頭がいいとも答えたそうです。
我々の中ですと、AIはもちろん頭はいいんですけど、特定のタスクでしか頭が良くないと思っちゃうので。
Apple Watchへの慣れも特徴の1つです。宮武さんによると、ニューヨーク・タイムズの記事では、10歳以下の子どもの多くがスマホの一歩手前のデバイスとしてApple Watchを持ち、親との連絡などに使っていると報じられていたといいます。
レゴからRobloxへ。遊びはフィジカルからデジタルに
宮武さんが「大きなシフト」と呼ぶのが、フィジカルからデジタルへの移行です。アルファ世代も外で遊ぶことは好きですが、デジタル商品やデジタルサービスとの関係がより深いといいます。
宮武さんが紹介したのは、フィナンシャル・タイムズによる2020年の調査で、4歳から14歳の子どもがホリデーシーズンに欲しいプレゼントのランキングです。上位にはデジタルアイテムや、デジタルメディアを楽しむためのハードウェアが多く並びました。
| 順位 | 男の子 | 女の子 |
|---|---|---|
| 1位 | レゴ | スマホ |
| 2位 | スマホ | 人形 |
| 3位 | フォートナイト | ロブロックス |
男の子のランキングでデジタルでないギフトはレゴだけでした。フォートナイトやロブロックスが欲しいというのは、ゲーム内通貨が欲しいという意味だと宮武さんは補足しています。
宮武さんによると、レゴの需要は10歳あたりから落ち、スマホやコンピューター、ゲーム機に置き換わるそうです。6歳から12歳のレンジでは、ロブロックスとフォートナイトが1位だといいます。
このフィジカルからバーチャルのブロックに変わってる、特にこのレゴから、そのマインクラフトだったり、ロブロックスだったり、フォートナイトに変わってるっていうのはめちゃくちゃ大きいと思うんで。
宮武さんはRobloxとレゴの遊ばれている時間を比べています。2014年の数字なので古いと断ったうえで、ファストカンパニーによれば、レゴは世界中の子どもに年間50億時間、月にするとおよそ4億時間遊ばれているといいます。
宮武さんの計算では、Robloxはレゴの約10倍の時間を集めていることになり、かなりの行動シフトだと話しています。
Roblox ── ユーザー自身がゲームを作って公開し、他のユーザーと遊べるオンラインゲームプラットフォーム。仮想通貨「Robux」を使ったアイテム売買が盛んですは2007年にスタートしましたが、初期はユーザーがまったく集まらず苦しんでいました。最初に伸びたのは2016年で、2014年ごろに約500万人だったMAUは、去年には約2億人にまで成長したといいます。
宮武さんは、この2016年という年に注目します。2010年に生まれたアルファ世代のいちばん上の層が、5歳半ほどになってRobloxを遊べるようになったタイミングだったからです。
結局、ロブロックスってほとんどiOSデバイスで遊ばれてるので。おそらく結構iPad率高いんですよ。
子どもたちはどこにお金を使っているのか
宮武さんは、子どもたちが実際に何にお金を使っているかを調べた英国限定の調査も紹介しました。ある会社が2020年と2021年に行ったもので、上位はゲームが占めています。
| 順位 | 2020年 | 2021年 |
|---|---|---|
| 1位 | Roblox | Roblox |
| 2位 | Fortnite | Fortnite |
| 3位 | 本・雑誌 | PlayStation |
| 4位 | スイーツ・チョコレート | スイーツ・チョコレート |
| 5位 | レゴ | 本・雑誌 |
2020年の6位以下はプレゼント、Xbox、Minecraft、PlayStation、ポケモンの順でした。2021年はレゴ、Minecraft、ポケモン、スマホ、プレゼントと続き、本・雑誌の順位は下がっています。
宮武さんは、以前のOff Topicのエピソードでも触れた例として、Roblox上で「仕事」をする子どもたちの存在を挙げます。プレゼントでもらった仮想通貨では足りず、自分でゲームを作って稼ぎ、もっと多くのバーチャルグッズを買う子どもが増えているといいます。
Robloxではデイリーアクティブユーザーの5人に1人がアバターのスキンを変えています。宮武さんは、これは現実の世界で着替えるのと同じ概念で、自己表現の一種だと見ています。
RobloxやMetaは、顔の表情をリアルタイムでトラッキングしてアバターに反映する機能も発表しています。GUCCIやNIKEがRobloxで体験を出しているのも、理由はシンプルだと宮武さんは話します。
GUCCIとかNIKEとか、まあいろんなブランドがこのRobloxとか、いろんな体験出してる理由って、もう明らかにわかりやすくて、アテンションがそこにあるからっていう話なんですけど。
音声で買い物する世代、曲名はもっと短くなる?
アルファ世代は何を、どうやって買っているのか。宮武さんによると、ライアン・カジ ── おもちゃのレビュー動画で知られる米国の子どもYouTuber。幼少期から世界有数の高収入YouTuberとして話題になりました君のようなYouTuberの影響に加え、購入方法にも音声アシスタントが使われているといいます。
音声に慣れた世代だからこそ、最近は音声機能のあるおもちゃや、音声アシスタントと連携するおもちゃが増えているそうです。宮武さんは、韓国のNAVERが出しているAIインタラクティブ読書ランプを例に挙げました。
そのランプの下に本を出すと、AIがそれを読んでくれるんですよ。
宮武さんは、連携した本が必要かどうかは自分にもわからないとし、現在は韓国語にしか対応していないと説明しています。
音声コマンドが普及した場合の副次的な効果として、宮武さんは検索の変化を挙げます。たとえば曲を声で検索するなら、タイトルがより短くなるのではないかという見立てです。
宮武さんによると、この変化はインターネット検索の影響ですでに起きています。10年ごとのビルボードトップ100のヒット曲を見ると、1単語だけのタイトルの割合が上がり続けているといいます。
検索のあり方も、この音声コマンドが普及することによってより変わるのかなとは思いますし。
YouTubeとインフルエンサーが家族より強い?
英国の7歳から14歳の子どもたちが好きなブランドを調べた調査では、1位がYouTube、2位がNetflix、3位がマクドナルドでした。宮武さんは、この3つはどの世代でも強いと話しています。
4位以下はAmazon、Disney、Apple、Minecraft、Nike、Nintendo、Roblox、TikTokと続きます。宮武さんが意外だったのは、Among Us ── 宇宙船の乗組員に紛れた「インポスター」を議論で探し出す多人数オンラインゲーム。2020年に世界的に流行しましたが22位に入った一方で、Instagramが36位にとどまったことでした。Snapchatはトップ15に入っておらず、宮武さんはまだ使っていないのではないかと推測しています。
コマースの領域では、店舗に行きたいかどうかも気になる点だと宮武さんは話します。Z世代はリアルな体験を求めて店舗に行きたがりますが、Robloxネイティブのアルファ世代がバーチャルで完結したいのかは、まだ見えていないといいます。
なんかアルファ世代とZ世代でも全然違いますね。同じ若い世代でもなんか。
インフルエンサーの影響力も強まっています。宮武さんによると、好きなインスタグラマーやYouTuberが身につけている商品を、アルファ世代の半分以上が買いたいと答えています。
家族よりインフルエンサーのほうが影響力があるという結果です。人気のインフルエンサーとしては、ライアン・カジ君やMrBeast ── 大がかりな企画や高額の賞金企画で知られる米国のYouTuber。世界有数の登録者数を持ちます、ゲーマーが多く、女性ではSSスナイパーSSスナイパーというゲーマーの名前が挙がりました。
宮武さんが驚いたのは、アルファ世代の43%がポッドキャストを聴いたことがあるという数字です。ココメロンのポッドキャストやSpotifyのバットマン作品、Wondery Kids、Calm Kidsなど子ども向けの番組も増えていますが、子どもたちはYouTube経由でポッドキャストにアクセスすることが多く、発見の場はYouTubeになっているといいます。
コロナはアルファ世代に何を残したのか
アルファ世代を語るうえで避けられないのがコロナです。宮武さんはまず良い面として、親と一緒に料理を覚えたアルファ世代が、それまでの世代より増えたらしいと紹介しました。
TikTokでそういうタイミングってあったじゃないですか。みんなダンスを知らないとTikTokなんか動画出せないみたいな。もしかしたらアルファ世代は料理かもしれないみたいな。
宮武さんは、Z世代は平均的に見てもっとも優れたダンサーがいる世代だとし、アルファ世代がクリエイターになれば作るコンテンツも変わるかもしれないと話します。ただし、本当にそうなるかはわからないと付け加えています。
一方、教育面ではコロナが大きなネガティブな影響を与えたと宮武さんは指摘します。2021年9月時点で、世界中の子どもたちが失った教育時間は1.8兆時間にのぼるといいます。
長期的な研究はまだ少ないものの、いくつかの結果が出ています。2011年から毎年子どものIQテストを行う研究所によると、コロナ後に生まれた子どものIQの平均が22点ほど落ちているそうです。米国では2020年から2022年にかけて9歳の読書レベルと数学の点数が下がり、その下落幅は1990年以降で最大だったといいます。
宮武さんが個人的にとても悲しかったと話したのは、マスクをめぐるエピソードです。1年ほどマスクを着け続けた子どもたちは、外してよいとなって初めて、友達が笑っている姿を見ることができたといいます。
我々とかですと、目の角度とか、そこら辺でなんか笑ってるかどうかってなんとなくわかったりするんですけど、やっぱり子供たちってそれをまだ学んでるタイミングだったので。
宮武さんは、IQだけでなくEQの面でも影響が出ているのではないかと見ています。米国では公立学校の7割で、子どもからのメンタルヘルスサービスの需要が高まっているそうです。
そもそも友達と遊べなかった時期が1年ぐらいあったりとかすると、なんかそこのなんか友達の作り方がわかんなくなっちゃったりとかするケースも全然あると思うので。
AIを信頼して育つ世代が描くSFとは
宮武さんは、AIがアルファ世代にとってより自然に使うものになると考えています。今の音声アシスタントの先には、AIとの共同制作もありうるといいます。
草野さんが「好感も持っているのか」と尋ねると、宮武さんはそこはまだわからないとしつつ、AIを信頼し、AIのほうが頭がいいと答えていることを考えると、より受け入れるのではないかと答えています。
ここで草野さんが関心を示したのは、AIアシスタントとともに育った人たちが作るSF映画です。今のSFでは、AIが暴走したり、自分の声が勝手に悪用されたりする話がよくあります。
もっとフレンドリーな印象を持ってる人たちが作ったら、なんかどうなるんだろうなとか。なんかまあ『Her』とか、あの映画とか、ちょっとポジティブな話なのかなと思うんですけど。
宮武さんは、AIが悪役でなくなるなら悪役は誰になるのかと問いかけます。ウイルスなのか、場合によっては人間なのかと考えをめぐらせ、AIへの態度が変われば作られる映画やSFの世界は絶対に違うはずだと話しました。
アルファ世代のカウンターカルチャーと「憧れの人」
最後に宮武さんが挙げたのは、カウンターカルチャーの行方です。Z世代はミレニアル世代へのカウンターカルチャーとして、インスタ映えに対するTikTokのような動きを生んできました。
同じことを、アルファ世代はZ世代に対して行うのか。宮武さんは、TikTokのサブカルのコミュニティ化やアルゴリズム、「オーセンティックに見えて実はそうではない」といった点を、アルファ世代が批判する可能性を挙げています。
そのZ世代も、あの[[OKブーマー]]のムーブメントもそうですし、そのミレニアル世代に対しても指摘をしてるわけなので、それに対しての自分たちのムーブメント、カウンターカルチャーを作るっていう話があるので。
宮武さんは、次の3年から5年ほどで、次世代SNSなどを通じてアルファ世代が自分たちのカルチャーを作り始める様子が見えてくると予想し、どんなサービスや哲学が生まれるのかが気になると話しています。
憧れる人も世代ごとに変わります。宮武さんによると、かつてはウォールストリートへの憧れから、ブルックスブラザーズやラルフローレン、ハーバードに代表されるプレップカルチャー ── 米国の名門私立高校や大学の学生風の装いや価値観。ボタンダウンシャツやブレザーなどの上品なスタイルが典型ですが生まれました。
今はマーク・ザッカーバーグのようなテックカルチャーに憧れが移りつつあり、ミレニアル世代はテックに全体としてはある程度ポジティブだと宮武さんは見ています。憧れはよく、誰が権力やお金を持っているかで決まり、ビリオネアの中ではテック系の人が増えているからです。
かつて
ウォールストリートに憧れ、プレップカルチャーが生まれる
現在
テック系のビリオネアやテックカルチャーに憧れが移る
アルファ世代
テックビリオネアではなくYouTuberかもしれない
宮武さんの結論は、使うテクノロジーだけでなく、誰に憧れているかまで理解することが大切だというものです。そうすれば、次の世代に向けたビジネスチャンスが見えてくるのではないかと話して、この回は締めくくられました。
まとめ
アルファ世代は、2010年以降に生まれ、ミレニアル世代の親のもとでiPadやRoblox、音声AIとともに育つ世代です。宮武さんは、彼らを理解するには親の価値観、遊びのデジタル化、コロナの影響、そして憧れの対象まで見る必要があると語っています。
- アルファ世代は2010〜2024年生まれで、親であるミレニアル世代の価値観やノスタルジアの影響を強く受けるとされる
- 遊びの中心はレゴからRobloxやFortniteへ移り、Robloxの成長はアルファ世代が遊べる年齢になった時期と重なっている
- 音声アシスタントやAIを「信頼できてフレンドリー」と感じており、AIコンテンツへの違和感が少ない世代になるかもしれない
- 購入判断では友達やインフルエンサーの影響が家族より大きく、ポッドキャストの入り口もYouTubeになっている
- コロナは教育やEQの面に影響を残している可能性があり、その全体像がわかるのは長期的な調査を待つ必要がある





