勝手口から入っても歓迎される存在
きっかけは、今週商談した方の言葉でした。その方は「自分は三河屋のサブちゃんみたいになりたい」とおっしゃっていたんです。
ビジネスの手本としてサブちゃんが挙げられるのは、前にも聞いたことがありました。でも改めて考えてみると、やっぱりすごいなと思ったんですよね。
サブちゃんは、玄関から入ってこないんです。わざわざ裏に回って、勝手口を開ける。
開けるとそこはもう台所で、冷蔵庫があったり、縁の下にお醤油や梅酒をしまっておけたりする場所です。重いお醤油やお酒は玄関に置くよりキッチンに置くものなので、そこまで持っていきますよ、というまずその心意気ですよね。
それに、勝手口から入っていけるその距離感がいいんです。
全く知らない人がいきなり勝手口から来たら、「誰だよ」ってなるじゃないですか。サブちゃんだからこそ許されるし、「サブちゃん、そこ置いといて」で済んでしまう。
家族の一員じゃないけれど、サブちゃんだったらいつ来てもいいよという存在なんですよね。
先回りするから、押し売りにならない
もちろんサブちゃんも、何も考えていないわけじゃないと思います。そろそろお醤油が切れる頃かなとか、お盆休みにはお客さんが来るだろうから瓶ビールが必要かなとか、先回りして聞きに行く。
それが変な押し売りにならないんです。サザエさんやフネさんからすると「気が利くわね」となって、じゃあ多めに買っておこうかしら、とお願いする。
ご家庭が買う間隔って、なんとなく一定になりそうじゃないですか。だからみりんが切れそうな時期まで計算して、何かを届けたついでに次のものを聞いて帰ってくる。
今で言うサブスクじゃないですけど、契約を結んでいるわけではなくても、継続的な関係性ができている訳です。これってすごく理想的ですよね。
スーパーやネットのほうが安く手に入るかもしれません。三河屋さんがぼったくりの値段で商売しているとは僕は思わないですけど、それでも少し高いかもしれない。
それでも三河屋さんにお願いするのは、助かっている、ありがとうという気持ちや、サブちゃんを応援しようという気持ちも入っているんじゃないかなと思うんです。サブちゃんだったら払うよ、というのが、サブちゃんの価値ですよね。
ホームページ屋さんにとっての「勝手口」
これを僕に置き換えて考えてみました。酒屋のサブちゃんが、ホームページ屋のヤマちゃんになったら、ということです。
定期的な管理はもちろんやらせていただいていますが、その上で「こんなことで困っていませんか?」と声をかけられるかどうか。たとえばこんな場面です。
- 年末年始やお盆のお休みのお知らせを載せますか
- 決算が近いので、今年度の予算内でやってしまいたいことはありますか
- 天候や災害で、お知らせが必要になっていませんか
災害のときは、まず「大丈夫でしたか?」という心遣いがあった上で、必要ならお知らせも載せられますよ、と伝える。そういう先回りしたご提案ができるといいですよね。
そして僕にとっての勝手口は、info@の受付用メールアドレスや代表電話ではなく、経営者さん・事業主さんの個人のLINEや携帯番号なんだと思います。
用もないのに何度も連絡するのは失礼な話です。でも、これどうかな、ご案内したほうがいいかなという時に、コンコンと勝手口をノックするように「山家です、何かお困りごとはありませんか?」と声をかける。
それは営業なんですけど、心地のいい営業というか。相手も、自分のことを理解して先回りしてくれてるなとわかるので、「じゃあせっかくだしお願いしようかな」となると思うんです。
せっかく個人の連絡先を知っているなら、ちょいちょい連絡してみるのはむしろいいんじゃないか。この1週間、サブちゃんの一件でそう感じるようになりました。
LINEならメッセージで残るのでいつでも見てもらえますし、写真も動画も音声も送れます。伝え方を考えたら、いろんなことができそうです。
クライアントのお客様にとっての勝手口も
まずは僕自身が、自分の勝手口は何かをちゃんと見つけて、価値を持たせて提供していきたい。その上で、僕のクライアントの先にいるお客様にとっての勝手口も、一緒に考えて提案できたらいいかもしれないと思っています。
価格だけで比較されて選ばれるのではなく、その人にとっての価値は何かということです。僕にとって推し活はクライアントを推すことなので、つながらせていただいている大好きなクライアント様の良さを、どうやったらその先のお客様に伝えられるかをいつも考えているんです。
勝手口って、言葉も素敵ですよね。スッと入っていけて、入っても怒られない、むしろ歓迎される。
喋りながら、「勝手口」という商品サービスを作れそうな気がしてきました。まあ大体思いつくことって、きっともう先にやられてるんですけどね、、
「今日は何もなかった」でいい
それからサブちゃんは、望んでやっている、好きでやっている、楽しんでやっている。これが大きいと思います。
もちろん食べていかなきゃいけないのでお金はいただきます。でも「あいつからぶん取ってやろう」という気持ちではないと思うんです。
その人の役に立ちたい、困りごとを解決したいと思って行った結果、今日は何もなかった。それでもいいんです。
何もないのは、これまで自分がサービスを提供してきたからこそ。何もない状態にしていることが素晴らしいので、へこむ必要はないし、また困った時に行けばいい訳です。
この考え方は、これからのAI時代にとっても本当に大事だと思っています。最後はやっぱり、人で選ばれる。
「これはAIでいいでしょ」となって仕事をなくしてしまうのは、AIが悪いというより、自分自身の価値を見出せていないことが大きいと僕は思うんです。きっかけはAIかもしれないけれど、後にも先にも同じことが起きているんじゃないかなと。
だからむしろ、AIの時代をきっかけに改めて自分の価値って何だろうと考える機会にするのがいいんじゃないかと思います。そう言っている僕自身も、そういう機会にしていこうと思っています。
「それは私のことだ、三河屋のサブちゃんそのものです」という人が読んでくれていたら嬉しいです。
ヤマケン、ヤマ塾ともに相談を受け付けていて、面談ももちろん無料です。それぞれのLPやNotionのページがあるので、ぜひご覧になってみてくださいね。それではまた、ではではでは。
まとめ
三河屋のサブちゃんのように、勝手口から入っても歓迎される距離感と先回りの気遣いこそ、僕がホームページ屋さんとして持ちたい価値です。AI時代だからこそ、人で選ばれる自分の価値を見つめ直したいと思っています。
- サブちゃんは先回りして聞きに行くから、押し売りではなく「助かる」と思われる
- 僕にとっての勝手口は、経営者さんの個人のLINEや携帯番号。用があるときにノックするように連絡する
- 「今日は何もなかった」は、これまでのサービスの成果として受け止めていい
- AIに仕事を奪われるかどうかより、自分の価値を見出せているかが大きい





