今日は「牛乳はうつ病に効く?」がテーマ
この日は6月9日の月曜日。曇りのち雨で、四国が梅雨入りしたというニュースも出ていて、中国地方ももうすぐ梅雨入りしそうな天気からのスタートです。
今週は会議や酪農雑誌のインタビュー、明後日には別の大きな牧場での一斉種付けが控えているそうで、なかなか忙しい1週間になりそうとのこと。
そんな中で今日取り上げるのは、リスナーから届いた質問です。一斉種付け ── 多くの牛にまとめて人工授精を行うこと。大きな牧場では月に1回ほど、一斉に種付けを行うことがある。
うつ病とかね、精神病、こちらに牛乳って効くんですかっていう質問がありまして、それにお答えしていこうかなと思います。
インターネットには「牛乳を飲むと精神が和らぐ」といったデマのような情報も多いので、ちゃんとしたエビデンス、科学的根拠があるやつをAIでリサーチしてきた、という前置きから本題に入っていきます。
科学的に見て、牛乳はうつに効くの?
まず結論から。牛乳がうつ病を直接治すとは言えないものの、予防や緩和に関わる可能性はある、というのが現在のエビデンスだと紹介されます。
その根拠として挙げられたのが、牛乳や乳製品に含まれる栄養素です。トリプトファンという成分がセロトニンというホルモンの原料になり、ビタミンDには脳の炎症を抑える働きがあると言われています。
さらに、発酵乳製品に含まれるプロバイオティクスが、後で説明される「腸脳相関」を通じて気分を安定させる可能性もあるとのこと。
こうした栄養素は心と体の健康につながるため、牛乳がうつ病の予防や緩和を後押しする効果があると言われている、とまとめられます。
トリプトファン
気分を安定させるセロトニンの原料になる
ビタミンD
脳の炎症を抑えると言われている
プロバイオティクス
腸内環境を整え、気分の安定につながる
眠れないからうつになる?睡眠と牛乳の関係
もう一つ大事なポイントが睡眠です。牛乳には安眠効果があるとされ、よく眠れることで前向きになれるという流れが期待できると話されています。
例として、日本のJミルクの調査では、牛乳・乳製品を多く取る人は睡眠の質が良く、日中の覚醒度も高いと報告されているそうです。
ここで川上さんが「実は大事なこと」として挙げたのが、うつと睡眠の順番についての最近の見方です。
最近の研究ではうつ病で眠れないではなく、眠れないからうつ病になるという可能性があるという結果が出ています。
つまり、よく眠れることが心の落ち着きにつながり、うつ症状が軽くなるという連鎖が考えられている、という話です。
よく眠れる
睡眠の質が上がる
心が落ち着く
気持ちが安定しやすくなる
症状が軽くなる
うつ症状の軽減につながる
腸は第二の脳──腸内環境と気分のつながり
続いて注目ポイントとして紹介されたのが「腸脳相関」という考え方です。
ヨーグルトやチーズなどの発酵乳製品には、善玉菌であるプロバイオティクスが豊富に含まれていて、腸内の環境を良くする効果があるとのこと。
腸内環境が良くなると気分が安定し、不安感が減ってうつ状態が軽くなるという研究も増えていて、腸は「第二の脳」とも言われているそうです。
お腹がゴロゴロして不調なときは調子が出ず、ご飯もおいしく感じにくいもの。だからこそ、腸が健康であることが今いちばん大事だと語られます。
牛乳は魔法の食べ物じゃない、という注意点
一方で、川上さんは大事な注意点も添えます。牛乳は魔法の食べ物ではなく、牛乳さえ飲めばうつが治る、という話ではないということです。
効果には個人差があり、体質や食習慣によって合う・合わないが変わってきます。
- 乳糖不耐症の人には合わない場合がある
- 食習慣・文化・代謝特性で効果が変わる
- 単一の食品でメンタルが劇的に変わることは少ない
牛乳はあくまで心と体に優しい習慣の一部であって、心の不調に向き合うには食事、睡眠、運動、人とのつながりの全体が大切だと締めくくられます。
牛にハグ?オランダのアニマルセラピー
ここからは少し話を広げて、牛との触れ合いが心を癒すというアニマルセラピーの話題に。その先進国としてオランダが紹介されます。
オランダには昔から牛をハグする文化があり、日本でいう「猫吸い」のような感覚で牛と触れ合うそうです。
牛の大きな体温や心拍に触れることで安心感が得られ、オキシトシンが分泌されて不安の緩和につながると言われています。
日本でも観光牧場の餌やり体験や、動物園でヤギや羊に触れられる場所があります。そうした場所で動物に触ってみるのも、精神的に良いことになるのでは、と提案されています。
コロナ禍で心を壊しかけた酪農家の実感
最後は川上さん自身の経験も語られます。20代前半で結婚して子どもが生まれ、コロナ禍も重なった時期は「マジでやばかった」と振り返ります。
一日中働いてて心を壊したことがあったりするので、僕も経験上、睡眠ってマジ大事だなと思いますね。
睡眠自体は取れていても、頭の中にずっと仕事のことがあって、おかしかったと思う、と当時を振り返ります。それでも牛乳を飲み続けて乗り越えられた、という実感が語られました。
コロナ禍では牛の食費が2倍、3倍にいきなり跳ね上がったそうです。給料が変わらないまま食費だけが跳ね上がったら生活はどうなるか、と川上さんは問いかけます。
コメントで出た「ホットミルクに蜂蜜」という組み合わせについては、蜂蜜の糖分が乳酸菌のエサになる「シンバイオティクス」で相乗効果があると解説。
ただし飲み過ぎには注意で、1日200ミリリットルが適正値とのこと。飲み過ぎると逆効果になるので、上手に取ってほしいと呼びかけられます。
まとめ
牛乳がうつ病を直接治すとは言えないものの、栄養・睡眠・腸内環境の面から心を支える可能性がある、というのがこの回のポイントです。魔法の食べ物として頼りすぎず、食事・睡眠・運動・つながりの一部として上手に取り入れたいですね。
- 牛乳のトリプトファンやビタミンD、プロバイオティクスは心の健康につながる可能性がある
- 「眠れないからうつになる」という見方もあり、牛乳の安眠効果が注目されている
- 腸は第二の脳とも言われ、発酵乳製品で腸内環境を整えることが気分の安定につながる
- 効果には個人差があり、牛乳だけで治るわけではなく生活全体のバランスが大切
- 適正量は1日200ミリリットルほどで、飲み過ぎは逆効果になる点に注意




