結論は「水・油なしで焼ける冷凍餃子を買っておけ」
この回の入り口は、いきなり結論から始まります。防災の日にあたり、まず何を備えるべきかという話です。
そしてもう一つ、餃子を焼くためのフライパンと、洗い物を減らすためのフライパン用ホイルを備えておこう、という提案です。
停電しても、冷凍庫は開けない
真夏に停電したとき、まず心配になるのが冷凍庫の中身です。しかし小野寺さんは、慌てなくて大丈夫だと話します。
冷凍庫は開けなければ、3〜4時間程度は品質を保てると言われています。
さらに、味の素冷凍食品がパナソニックと共同で行った検証では、夏場想定の32度の環境で、停電から24時間経っても餃子は油なし水なしで焼けたという結果が紹介されました。羽根の元も機能し、美味しく食べられる状態だったといいます。
だからこそ、停電時にまずやるべきことは何かを買いに行くことではない、と小野寺さんは言います。
日常と非常時を分けない「フェーズフリー」
続いて紹介されたのが、防災の世界で使われる「フェーズフリー」という考え方です。
防災グッズ専用の部屋を作るのは難しいし、備蓄食料を普段用と防災用に分けるのも大変です。そこで、普段使うものをそのまま非常時にも役立てようという発想です。
冷凍餃子はまさにこの考え方に合うといいます。いつもより多めに買い、普段の夕食で食べて、食べた分だけ買い足していく。これがローリングストックになります。
しかも冷凍庫は詰まっているほど停電時に低温を長く保てるため、凍った餃子の袋一つ一つが保冷剤の役目を果たすと説明されます。冷凍庫を餃子で満杯にしておく、という発想です。
水を使わない餃子の焼き方
災害時に困ることの一つが、水を使えなくなることです。配給が来るまで、自宅にあるものでしのぐ必要があります。
そうなると、食器を洗うのも最小限にしたい。そこで役立つのがフライパン用ホイルです。
フライパン用ホイルをフライパンに敷き、その上に冷凍餃子を乗せて焼けば、フライパンを洗う必要がなくなります。
さらにこのホイルを餃子の上に乗せれば、蓋の代わりにもなります。焼き上がったら、ホイルごとお皿に乗せてしまえば、お皿も洗わずに済みます。
生活用水の目安は、1日1人あたり1リットルとされています。貴重な水を洗い物に回さないための工夫です。
蓋代わりホイルのコツ
ホイルを蓋代わりに使うときには、いくつかコツがあると小野寺さんは話します。
まず、密閉にならないよう、縁のほうに蒸気を逃がす穴を作っておくこと。蓋がパンパンになると、水蒸気がホイルを持ち上げてしまうためです。
また、餃子に接する面はシリコーン面にしておくと、くっつきにくくなります。
そして5分ほど蒸したら、蓋代わりのホイルを外します。最後まで乗せず、外して焼き色をつけるのがポイントです。
いつも小野寺式で焼いている人は、蓋代わりのホイルの上にお皿を乗せ、そのままひっくり返すと、焼き目が見えた状態で盛り付けられると紹介されました。
フライパンも要らない包み焼き
もう一つ、味の素冷凍食品の公式レシピにある「アウトドアで簡単ギョーザ」も、究極の防災餃子かもしれないと小野寺さんは言います。
ここではフライパン用ホイルではなく、アルミホイルを使います。四角く切ったアルミホイルの手前半分に餃子を並べます。
ホイルを折り返して三辺を閉じ、餃子を包みます。あとは餃子の底面を下にして熱源に乗せ、5分間蒸し焼きにします。
最後に上の面を破って2分間焼き色をつければ、綺麗に焼き上がります。
この方法なら、バーベキューの網の上や、冬の灯油ストーブの上でも焼けます。キャンプやベランダで試して、美味しく防災訓練をしよう、という提案です。
水・カセットコンロ・耐熱ポリ袋も備える
最後に、日頃から備えておきたいライフラインの話です。餃子はもちろん、食べた分だけ補充していくことが前提です。
水の備蓄は、飲料水が1人1日あたり2リットル、生活用水が1リットル必要とされています。
カセットコンロも便利ですが、ボンベも必要です。ボンベは1日1本あれば調理が続けられるため、多めにストックしておきたいところです。
焼き餃子に飽きたら水餃子という手もあります。耐熱ポリ袋に餃子と水を入れて鍋で湯煎すれば調理できます。
鍋を使うときは火の節約が大事です。ある程度の温度になったら保温して、余熱で仕上げると、ボンベを長持ちさせられます。真空保温調理器のような電気を使わない調理器具も、フェーズフリーの発想に合うといいます。
- 餃子(食べた分だけ補充する)
- 水(飲料水は1人1日2リットル、生活用水は1リットル)
- カセットコンロとボンベ(1日1本の目安で多めに)
- 耐熱ポリ袋(湯煎など調理に使える)
今週のお取り寄せ餃子:はちやの餃子
今週のお取り寄せ餃子は、宮城県塩竈市の蜂屋食品です。
創業は大正13年、関東大震災の翌年にあたります。餃子作りは60年ほどですが、その間に東日本大震災で塩竈市は津波の大きな被害を受けたといいます。
この仙台白菜を使った餃子は冬限定のため、今の時期はまだ販売されていません。甘くて美味しいので、冬になったらチェックしてほしいと小野寺さんは話します。
普段からおすすめなのは「頑固餃子」です。食品添加物に頼らず、白菜や生姜の甘みや香りが綺麗に感じられる餃子だといいます。
濃い味に慣れた人には薄く感じるかもしれませんが、それが調味料の力だといいます。調味料なしでも美味しいと知っておくことが、いざというときにどんな料理も美味しく感じる助けになる、という考えです。
日常の味こそ、災害時に食べたくなる
いつも災害を意識して暮らすのは難しいものです。それでも、普段の生活で困らないものを少し多めに用意しておくだけなら、気楽に始められると小野寺さんは話します。
番組では、国際災害レスキューナースの辻直美さんの言葉として、日常の味こそ災害時に食べたくなる、という考えが紹介されました。
一言本音のコーナーでは、休みなく働いて体調を崩したという小野寺さん自身の近況も語られました。横になっていてもAIで仕事ができてしまう時代に、むしろ動かしておかないと損だと感じてしまう、と率直に話します。
便利な時代だからこそ、休み方も考えなければならない。防災と体調管理を大事にしていこう、という言葉で締めくくられました。
まとめ
この回は、冷凍餃子とフライパン用ホイルを軸に、日常と非常時を分けない「備えない防災」を餃子目線で整理する内容でした。
- 水・油なしで焼ける冷凍餃子と、フライパン用ホイルを備えておくのが結論
- 停電したら冷凍庫を開けない。32度・24時間の検証でも餃子は焼けた
- 多めに買って食べた分を補充するローリングストックが、そのまま防災になる
- ホイルを敷き蓋代わりに使えば、フライパンもお皿も水で洗わずに済む
- 日常の味こそ災害時に食べたくなる。普段の餃子が心と体を支える


