なぜフライパンの手入れが餃子の味を左右するのか
今回のテーマは、餃子を焼いた後にフライパンに残る焦げの落とし方です。地味に思えるかもしれませんが、餃子を焼くうえでとても大事なポイントだと小野寺さんは話します。
フッ素がしっかり残ったフライパンでも、揺すらずに焼くと餃子の焦げが羽のように残ることがあります。この焦げは放っておくと取りにくくなります。
取れないからと勢いでこすると、フライパンに傷がつきます。その傷から、また焦げが残りやすくなってしまいます。
焦げを一番落としやすいタイミング
一番焦げを落としやすいのは、餃子をお皿に移した後、フライパンがまだ熱いうちだと小野寺さんは言います。
フライパンが熱いうちなんで、ちょっと触りたくないなと思うかもしれませんけど、手袋をしていただいて、キッチンペーパーでささっと拭って綺麗にしていただくと、このタイミングが一番綺麗に落ちます。
キッチンペーパーで表面をなぞるくらいで大丈夫です。油を切ったときにフライパンの横に残った油も、ついでに拭いておくとよいそうです。
ただし、熱いうちに水をかけるのは避けたいポイントです。
水かけてジャッというあの音は、フッ素が傷んでいる音なんですね。フライパンは冷めてから洗うようにしましょう。
冷めてから洗うのが基本ですが、冷めると焦げ残りが取りにくくなります。だからこそ、焼いた直後にキッチンペーパーで拭っておくと、フライパンが長持ちするというわけです。
すぐ落とせないときと、フッ素の見分け方
都合ですぐに焦げを落とせない場合は、フライパンが冷めてから洗剤とスポンジで洗います。このときスポンジは硬い面ではなく、柔らかい面で優しく撫でるように洗うのがポイントです。
洗った後、フライパンの底面を指でなぞると、フッ素の状態が分かります。しっかり残っていれば、どこを触ってもつるつるしています。
盛り上がっている部分は焦げが残っている状態、凹んでいる部分はフッ素が剥がれている状態だと考えられます。剥がれたところには新しい焦げが残りやすくなります。
そうなってしまったフライパンは、残念ながら買い換えた方がよいかもしれないと小野寺さんは話します。小さな焦げに大きな焦げが重なっていくため、日頃からぶつけたり、硬いもので叩いたりしないよう注意することが大切です。
フッ素加工がないフライパンの汚れの落とし方
鉄やステンレス、鋳物系などフッ素加工がないフライパンには、別の方法があります。まずフライパンに水を張って沸騰させます。
沸騰したらお酢を大さじ1杯ほど入れて軽く混ぜ、火を止めます。そのお酢と水を一度捨ててから、表面をキッチンペーパーでこすると、汚れが綺麗に取れやすくなります。
表面加工がないものであれば、思い切って焼き切ってしまう方法もあります。ただし表面の油のコーティングも切れてしまうため、これは最終手段です。
ガス火でフライパンを炙って、色が変わるまで炙る。煙が出てきて、表面の焦げが全部焼き切れたなタイミングまで本当に焼き切っちゃう。
焼き切った後は少し冷まし、油を塗ってコーティングし直します。油のコーティングは冷めるときにくっつくため、温度が下がった状態で油をこすりつけるのがコツです。
見落としがちなフライパンの底面の掃除
意外と放置されがちなのが、フライパンの底面です。餃子を焼いた後の油が底面に回り、焦げていることが多いといいます。
底面の焦げはタワシでこすり、落ちにくいときは重曹パックが有効です。重曹を水で溶いてペースト状にし、底面に塗ってラップで密着させ、一晩置きます。
重曹がない場合は、アルコールスプレーを吹きかけてラップでパックしても落としやすくなります。いずれもアルカリを使い、空気に触れない状態で一晩置くのがポイントです。
フライパンを長持ちさせる普段の心がけ
フライパンの表も裏も綺麗になると、餃子も美しく綺麗に焼ける気がすると小野寺さんは話します。
フライパンを愛してあげないと餃子も美味しくならないと思いますんで、ぜひフライパンを綺麗にメンテナンスするっていうことを、普段から心がけていただければと思います。
長持ちさせるポイントは、空焚きをしないこと、そして強火にかけないことです。強火でガンガン焼いていると半年から1年でダメになりますが、丁寧に使えば何年も使えるといいます。
フッ素が剥がれたら買い換えるか、この機会に鉄やステンレスのフライパンに挑戦するのもよいそうです。ただ小野寺さん自身は、最終的にはフッ素を張ったアルミのフライパンが便利だと感じているとのことです。
丸岡の餃子は洗うとおいしくなる
最後の一言本音は、餃子の丸岡の洗い方です。宮崎で人気の生生餃子「餃子の丸岡」には、ぎっしりと粉がついています。
そのまま焼くと羽根がついたと喜ぶ人もいますが、実は粉を落とした方がおいしくなると小野寺さんは言います。
粉は振るだけでは落ちません。水を張ったボウルに餃子をさっと通すと、粉が水に流れてなくなります。同時に餃子が柔らかくなるので、すぐにフライパンへ置いて焼きます。
水を張ったボウルにあの餃子をスッと通していただきますと、すぐに粉が水に流れてなくなるんですね。同時に餃子がプルンって柔らかくなっちゃうんで、すぐにフライパンに置いていただきます。
こうして焼くと、粉があるときに比べて断然プルンプルンとした餃子になります。粉に吸われていた水分が皮に戻るからではないかと小野寺さんは推測しています。
この方法は、他の粉がついた生生餃子にも応用できるとのことです。
まとめ
フライパンの手入れは、餃子を美味しく焼くための大切な工程です。熱いうちにキッチンペーパーで拭う、冷めてから優しく洗う、底面もパックで綺麗にするといった積み重ねが、フライパンを長持ちさせます。丸岡の餃子は水にさっと通してから焼くと、別物のようにおいしくなります。
- 焦げは餃子をお皿に移した後、フライパンが熱いうちにキッチンペーパーで拭うと落としやすい
- 熱いうちに水をかけるとフッ素が傷むため、洗うのは冷めてから、柔らかいスポンジで優しく行う
- フッ素加工がないフライパンは、お酢を入れた湯や焼き切りでリセットできる
- 底面の焦げは重曹パックやアルコールスプレーでラップして一晩置くと落としやすい
- 粉のついた丸岡の餃子は、水を張ったボウルにさっと通してから焼くとプルンとした食感になる
