名店「您好」とはどんな店か
您好は、東京都渋谷区幡ヶ谷にある餃子専門店です。1982年に創業しました。
ミシュランガイド東京や食べログ百名店にも何度も掲載され、高い評価を受け続けている名店です。
創業者は青森県出身の野坂芳郎さん。1982年、当時33歳のときに開業しました。
20代の頃から新宿の東京大飯店などで中国人点心師のもとで修業し、点心を得意としていたことから、幡ヶ谷での開業につながったと紹介されています。
今年のジャパン餃子大賞では総合1位、水餃子部門2位を受賞しました。焼き餃子部門は来月の発表予定です。
焼き・水・揚げ、それぞれの一手間
您好で提供される餃子は焼き餃子、水餃子、揚げ餃子の3種類です。
どれも豚肩ロースを粗挽きしたものに白菜、キャベツ、ニラを合わせた、比較的シンプルな味付けで、店内で練った皮を使っています。共通点はここまでで、焼き・水・揚げそれぞれの工程には手の込んだ工夫があると小野寺さんは語ります。
焼き餃子は外がカリッと香ばしく、中はモチモチ。噛むと粗挽き豚肉や野菜の食感が加わり、食感の「三重奏」が楽しめると表現されています。
この食感の秘密は焼き方にあります。両面焼きにする際、ただ油で焼くのではなく、上新粉を溶いた水にくぐらせてから焼くことで、パリッとした食感がより強調されているそうです。
一方、水餃子には別の手間がかかっています。茹でてから冷水で締め、もう一度茹でるという工程です。
水餃子は茹でてから冷水で締めてもう一回茹でる。これめんどくさいでしょ?一回茹でて出せばいいものを、茹でて締めてまた茹でる。
この工程によって、驚くほどの弾力ともっちり感が引き出されると説明されています。この水餃子はジャパン餃子大賞水餃子部門2位を受賞しました。
皮のひだの作り方も焼き餃子と水餃子で異なります。水餃子は皮の重みが出すぎるとバランスが崩れるため、重なった薄皮の部分を少なくして軽やかな食感に仕上げているそうです。
揚げ餃子は表面だけがクリスピーに揚がり、中はもっちりジューシーな食感が残るのが特徴です。
これは一度茹でて一晩冷蔵庫で寝かせ、翌日に揚げるという手順によるもの。水分が飛ぶことで、表面のクリスピー感が増しやすくなっていると解説されています。
同じような食材と工程のはずなのに、焼き・水・揚げで全く違う餃子になる。この違いこそが您好の面白さだと小野寺さんは語ります。
もう一つの秘密、特製のタレ
餃子を美味しくするもう一つの秘密がタレです。普段はタレを使わずに食べるという小野寺さんも、この店のタレは格別だと話します。
使われているのはサーチャージャンという、あまり一般的ではない味噌です。
このサーチャージャンを醤油や酢とブレンドした特製のタレが、焼き・水・揚げのどれにつけても合うとのことです。
このタレを焼き餃子につけても、水餃子につけても、揚げ餃子につけても全部美味い。
タレなしでも十分に美味しいものの、つけると違った風味になるため、タレなし、タレあり、タレなしと繰り返して楽しめると語られています。
カウンターで見える手作りの光景
一人で訪れるならカウンター席がおすすめだと小野寺さんは言います。目の前でお姉さんたちが餃子の皮を作る様子が見えるからです。
棒状にした生地を一粒ずつ取り、丸く広げていく光景を眺めながら、出来たての餃子を食べる。そこにはエンターテインメント感があると表現されています。
餡にも手間がかかっています。豚肩ロースを塊で仕入れ、包丁で刻むことで肉の食感を出しており、ここが一番の秘訣だろうと小野寺さんは見ています。
野菜も全てみじん切りにして水分をしっかり切っているそうです。切り方の工夫はダンチュウのウェブサイトにも紹介されており、長年の努力と工夫が生かされていると語られています。
その結果、野菜のシャキシャキ感や旨味の凝縮が餃子に包まれ、小麦粉、肉、野菜それぞれの味がしっかり感じられる餃子になっていると解説されています。
野坂さんの手と、店を回す気配り
余談として、店主・野坂さんの手が非常に分厚いことが紹介されます。もし店で見かけたら、ぜひ手を見てほしいと小野寺さんは言います。
40年以上餃子を作り続けてきたその手に、モットーである「手抜きをしないでちゃんと作る」という言葉が表れているのではないかと語られています。
手でこね、手で切って生まれるこの餃子だと感じると、さらに美味しく思えるといいます。
餃子の美味しさに加えて、野坂さんの朗らかな笑顔や、店を回す気配り、目配りも心地よいポイントです。気がつくと野坂さんと目が合うのだそうです。
野坂さんがずっと元気で、您好が末永く繁盛店でありますように、と小野寺さんは締めくくります。
餃子だけじゃない「您好」の魅力
最後の一言本音では、您好は餃子以外も美味しいと語られます。メニューはどれも美味しく、特に炒め物が絶品だといいます。
ホタテ、エビ、キノコの海鮮焼きや、エリンギと焼き豚のオイスター味などが挙げられ、焼売も美味しいと紹介されました。
ああ、思い出すだけで美味しそう。ああ、ニーハオに行きたい。
まとめ
您好は、焼き・水・揚げのどれもが異なる一手間で仕上げられた、ジャパン餃子大賞総合1位の名店です。同じ食材と工程からこれだけ違う餃子が生まれる背景には、店主・野坂さんの「手抜きをしないでちゃんと作る」という姿勢がありました。
- 您好は1982年創業、幡ヶ谷の餃子専門店で、ジャパン餃子大賞総合1位・水餃子部門2位を受賞
- 焼きは上新粉水にくぐらせ、水は二度茹で、揚げは一晩寝かせるなど、種類ごとに異なる一手間がある
- サーチャージャンを使った特製のタレは、焼き・水・揚げのどれにも合う
- 豚肩ロースを包丁で刻む餡や、みじん切りの野菜など、手作業の積み重ねが味を支えている
- 餃子だけでなく炒め物や焼売も美味しく、野坂さんの気配りも店の魅力になっている

