初参加のIVSは1万3千人のフェスだった
収録は7月6日。ぺーたろーは急遽7月1日と2日でIVSに参加してきたと話します。開催地は京都でした。
意外なことに、ぺーたろーはIVSやICC、B-dashのような大きなイベントに参加するのは初めてだったそうです。associtechには行っていたものの、こうした場は「なるべく避けてきた」と振り返ります。
あの、私、実はこういうIVSとかでっかいイベント行くの初めてなんですよね。なるべくなるべく避けてきた。
IVSは京都で水木金の3日間開催され、参加者は約1万3千人。おぎーは「ちょっとしたフェスですね」と反応します。
メイン会場は2つで、有楽町の国際フォーラムのような規模感だったとのこと。オフィシャルのセッションだけで50個ほどあったと話されています。
さらに主催者と関係ない人たちが勝手に開くサイドイベントが200個以上あり、空いた時間にそれを見つけて回る人が多いのではないか、とぺーたろーは推測します。
京都の街並みがイノベーティブに見えた理由
ぺーたろーは、あまり他の人が持たないだろう感想を2つ紹介します。1つ目が、京都の街そのものが「逆にイノベーティブだ」という見方です。
京都の街って逆にイノベーティブだなと思って。
寺社仏閣や世界遺産が歩けば当たるほどあり、街並みも昔ながらの雰囲気を残している。それが「差別化」になっている、というのがぺーたろーの見立てです。
一方で、福岡や札幌、大阪などは駅前が高いビルと百貨店で、どこも同じに見えると指摘します。同じ街並みが広がっているだけなら、どこからユニコーンが出るかは確率論になってしまうのではないか、という問題意識です。
けれど京都は街並みから違うため、思考も別ルートになりそうだと語ります。たとえばお茶関連のスタートアップが出るような、京都でやる価値があるのではないか、と話されています。
ただし京都の暑さには参ったようで、「東京の25度と京都の25度は違った」と、盆地ならではの体感を述べています。
役人のセッションが一番面白かった
2つ目の感想は、経産省や国交省、NEDO、政策金融公庫といった、役人寄りの方々のセッションが「めちゃくちゃ面白かった」というものです。
話の中身は政策紹介など想像通りだったものの、話し方が印象的だったと言います。原稿を読むのではなく、冗談を交えながら自然体で話していたそうです。
流暢に、なんか変な原稿読むんじゃなくて、冗談も交えながら、自然体で。っていうのを役人寄りの方々がやってらして。
もともと東大を出て経産省に入るような優秀な人たちが、真面目な内容をユニークに伝える。これは大きな武器になる、とぺーたろーは評価します。
これに対し、最近のスタートアップ界隈は適当さや承認欲求が強すぎると感じているとも語ります。フラッと来て適当に喋って帰る、ピッチも練習していなさそうな人がいることにイラッとくることがあるそうです。
そんな中で役人の人たちが上手に話していたため、印象が上がったと話します。しかも主語が国であるため、ビジョンの大きさは一番だという指摘も加えます。
なお、IVSは毎年京都開催で、主催に京都市や京都府も入っているとのこと。街ぐるみで取り組んでいるようだ、と話されています。
設備保全から創薬、就活YouTubeまで10億円調達
ここから本題の資金調達ニュースです。まず設備保全DXのM2XがシリーズAで11.4億円を調達しました。次世代設備保全クラウド「M2X」を開発しています。
生産設備の老朽化が進む中、国立大学の施設が崩れたという話題にも触れ、こうした領域に資金が回りにくい現状を「つらいよね」と語り合います。
次に、東北大学発のNeusignal TherapeuticsがシリーズBで53.2億円を調達。アルツハイマー型認知症の治療薬を開発しています。
そしてBETA株式会社がシリーズAで10.2億円を調達しました。採用動画制作支援に加え、就活メディア「メイキャリ」というYouTubeチャンネルを運営している点が話題になります。
就活メディアメイキャリっていうYouTubeチャンネルらしいんですけど、それで十億円調達するってすごくね?と思った。
チャンネル登録者数は13.6万人で、飛び抜けて多いわけではないと言います。「裏でなんかやってるのかな」と、その調達規模に驚いた様子です。
ファッションAIから宇宙、そして教育業界のM&A
続いてM&Aのコーナーです。まず株式会社ニューロープがカイタックグループへ参画し、子会社化されました。
ニューロープはファッション特化の画像解析AI「#CBK scanner」などを運営しています。ぺーたろーがこの業界に入って最初期に知ったスタートアップの一つで、個人的に嬉しいM&Aだと語ります。
設立は2014年1月で、12年を経てのM&A。代表の酒井さんがブログで、VC全員に1倍以上を返したと書いていたことも紹介されます。
次にインフォステラが三菱電機に100%買収されました。クラウド型地上局プラットフォーム「StellarStation」など、衛星・宇宙系のサービスを運営しています。
三菱電機は今年に入って大きな買収を3つほどしているとのこと。前の2つはAI系だったと記憶しており、動き方が極端だと2人は反応します。
最後に、河合塾を運営する株式会社ケイ・アドヴァンスのグループが、株式会社zero to oneを買収しました。zero to oneはAI・デジタル分野の教育プログラムを開発しています。
なぜ教育業界でM&Aが活発なのか
河合塾によるzero to one買収について、ぺーたろーは「DXするために買収したのでは」と見ます。そこから教育業界でのM&Aの動きへ話が広がります。
エドテック領域のatama plusが以前に駿台の関連会社になり、その後くもんが買収し直したという例が挙げられます。予備校大手や教育大手が買収する動きが増えているように感じる、と語ります。
さらに、司法試験に強い新興予備校のアガルートが制作会社などを買収している例にも触れ、教育業界は買収が多いと指摘します。
その理由として、キャッシュが安定していて買収しやすいこと、そして買収後にやりたいことが明確で「思ったのと違った」が起こりにくいことを挙げます。
買収しやすいってことですね。次の事業に、これ買っとこう。もう明確に分かりやすいですもんね。
ただし詳しい事情はよくわかっていないとも述べ、この動きをまとめた記事やイベントを見てみたい、と2人は話しています。
スマートグラスとワールドカップが変えた「見方」
雑談として、話題はスマートグラスに移ります。MetaがRay-Banと組んだスマートグラスで撮影した映像がXに投稿されていて、綺麗な画質だったと2人は驚きます。
めちゃめちゃ綺麗ですね。少なくともiPhone Proぐらいで撮ったレベルの感じはしますよね。
そこから前回も触れたワールドカップの話へ。審判が目元にカメラの映像を映す技術がすでに一般化されていることに、ぺーたろーは驚いたと語ります。
さらに、ノルウェーのハーランド選手の場面が紹介されます。上から見るとキーパーのミスに見えたシュートが、キーパー視点のアバター化映像では印象がまるで違ったそうです。
それ見たらね、もうマジでクマが突っ込んでくるみたいな。身長多分190近い男が全速力で襲いかかってきたら、それはミスするわと思った。
この体験から、現場目線の映像が入るとサッカーの見方が変わる、と話します。ぶつかられた選手に対しても「それはしょうがない」と優しくなれるようになったそうです。
一般人がプロのシュートを顔面で受けたら大変だ、という具体例も交えつつ、テクノロジーがサッカーのイメージも変えていると締めくくります。
まとめ
IVS京都の現場では、街並みと役人の話し方という意外な点に発見があり、資金調達やM&Aのニュースからは教育業界の買収の活発さが浮かび上がった回でした。テクノロジーが「見方」を変える力にも話が及んでいます。
- 初参加のIVSは約1万3千人が集まる京都のフェスで、サイドイベントは200個以上あった
- 京都の街並みや、自然体で話す役人のセッションが差別化として印象に残った
- 10億円コーナーではM2X、Neusignal Therapeutics、就活YouTubeを運営するBETAが登場
- ニューロープ、インフォステラ、河合塾によるzero to one買収などM&Aが相次いだ
- 教育業界のM&Aはキャッシュの安定と買収後の明確さが背景にあると考えられる





