初対面の緊縛で、なぜ遠慮がリスクになるのか
たかせ秦之助さんは、東京・新宿で緊縛教室「縛楽式」を運営する縛師です。この配信では教室で教えている内容をもとに、緊縛の技術や考え方を解説しています。
たかせさんは、緊縛を表現やコミュニケーションの手段と位置づけています。そのうえで、この配信は汎用的な技術の解説であり、アダルトな内容は含まないと断っています。
今回のテーマは「遠慮は逆効果にしかならない」です。初めての相手と緊縛をするとき、遠慮してしまう人が多いと、たかせさんは話します。
基本的には遠慮というのは、むしろそのリスクを上げてしまうというか。
よくある遠慮の例が、なるべく体が接触しないように気を使うことです。たかせさんは繊細な話だと前置きしつつ、必要な接触はしないといけないと理解するべきだと述べています。
接触を避けるあまり、縛り手の姿勢や体勢が悪い状態で縄をかけると、かけている縄そのものが不安定になります。縛り手の体も受け手の体も、安定した状態に置く必要があるといいます。
接触を避ける
遠慮して受け手に触れないよう気を使う
体勢が崩れる
縛り手の姿勢・体勢が良くない状態になる
縄が不安定になる
かけている縄自体が安定しない
必要な接触と不要な接触、境目はどこにある?
たかせさんは、必要な接触と必要でない接触の境目を、緊縛をちゃんと成立させるために必要かどうかで判断すると説明します。
ただ相手に接触したいから触れるみたいなのは、シンプルに気持ち悪いと感じさせてしまう。
たかせさんが実践する縛楽式の緊縛は、基本的に受け手との接触が多いタイプです。そのため縄をかける前に、接触が多いことを事前に伝えているといいます。
それでも、実際に縄を受けた人からは「そんなに距離が近い感じはしない」「ベタベタされている感じはしない」という感想をもらうことがあるそうです。たかせさんは、個人の感想なので違う受け止め方の人もいるかもしれないと添えています。
接触が多いのも、それが必要だからやっていることであって、むやみにベタベタ触ったりとか、そういうことは基本的にしないわけですよ。
緊縛を成立させるため、体勢を安定させるために触れる
触れたいから触れる、避けられる箇所をわざわざ触りに行く
判断のポイントとして、たかせさんはまず、安定した体勢で縄をかけていけるかを挙げます。自分の重心がスタンスの外に出てしまうような場面では急に不安定になるため、きちんと接触して安定した状態を作るべきだといいます。
問題は接触そのものではなく「わざわざ触りに行く」こと
性的な箇所への接触について、たかせさんは色々な考え方があって難しいとしながらも、問題の所在をはっきりさせます。触らなくてもできる箇所や、そもそも避けられる箇所を、わざわざ触りに行くことが問題になるという考え方です。
そういうのが問題になるのであって、その接触自体が問題になるわけではないんですよね。
緊縛をすれば、当然ある程度の接触が生まれます。たかせさんは、緊縛を受ける人で接触そのものを嫌がる人は基本的にいないと話します。
接触が苦手という人がいても、それが必要な接触であれば嫌がる人は多くない、というのがたかせさんの見立てです。ただし稀にいるかもしれないとも付け加えています。
接触が苦手な人とは、事前に何を確認する?
たかせさんは念のため、緊縛の前に接触があることを伝えています。そこで相手が接触は苦手だと言った場合は、ある程度それに合わせて縛るか、緊縛自体を断ることもあるそうです。
(接触を)完全にやっぱ遮り切ることはできないので、その程度ですよね。
一方で、接触が苦手という人でも、必要な接触ならそれほど嫌な感じはしないという人も多いといいます。そのさじ加減は、事前のコミュニケーションで確認することが大切です。
確認をしたうえで縛り手が気をつけることとして、たかせさんは次の2つを挙げています。意味のないところで露骨にベタベタ触らないこと、そして性的な部位を触りに行かないことです。
そこさえ気をつけていれば、遠慮して距離を取るほうが、受け手にとってもかえって不安に感じさせてしまうことがあると、たかせさんは指摘します。
そこは遠慮せずにむしろ踏み込んで、ちゃんと安定した状態で縄をかけていくというところを意識してもらえるといいんじゃないかな。
緊縛での接触について、たかせさんの結論は、遠慮よりも安定を優先するという姿勢にあります。
まとめ
緊縛で接触を遠慮すると、縛り手の体勢が崩れて縄が不安定になり、受け手にも不安を与えかねません。たかせ秦之助さんは、緊縛の成立に必要な接触かどうかを境目にし、事前の確認を踏まえて踏み込むことを勧めています。
- 接触を避けて体勢が崩れると、かけている縄そのものが不安定になる
- 必要な接触かどうかは、緊縛を成立させるために要るかで判断する
- 問題なのは接触自体ではなく、避けられる箇所や性的な部位をわざわざ触りに行くこと
- 接触の有無や苦手さは事前のコミュニケーションで確認し、必要なら縛り方を合わせるか断る
- 遠慮して距離を取ると、受け手をかえって不安にさせることがある

