3ヶ月の集合プログラム「カエルバEQ」とは何か
9月末に収録されたこの回は、廣橋ひかるさんの近況から始まります。シルバーウィークに伊香保温泉へ旅行し、リフレッシュして「プラスの力をもらった」と話しています。
この回のゲストは、Potageでシニアに所属するEQアナリストとして働く野中絢子さんです。野中さんは、プライベートではPotage代表の河原あずささんの妻で、子ども2人を育てながら働いていると自己紹介しました。
廣橋さんがこの回で取り上げたいのは、2人が3ヶ月間実施してきた「カエルバEQ」というプログラムです。番組名の「カエルバ」と似た名前のため、どんなプログラムなのかを野中さんに説明してもらう形で話が進みます。
カエルバEQというのは、Potageで元々自分を変えていくみたいなプログラムをカエルバというブランド名でやっていて、
今回はそのカエルバというブランドでEQ開発をしていくという集合プログラム、3ヶ月のものっていうのをやっています。
野中さんによると、EQは感情知能と呼ばれ、IQと対になる能力です。ビジネスでいえば、ITの技術や接客技術、営業技術といったIQ的なスキルがある一方で、自分の感情をコントロールし、人とのコミュニケーションを円滑にするスキルの総称がEQだと説明しています。
ITの技術、接客技術、営業技術など、仕事のための技能
自分の感情をコントロールし、人とのコミュニケーションを円滑にするスキルの総称
そのEQのスキルを上げていくことを、Potageでは「EQ開発」と呼んでいます。これまではワンオンワン ── 1対1で行う面談形式のこと。ビジネスでは上司と部下の定期面談を指すことが多く、ここでは個別セッションの意味で使われています形式で個別に提供してきましたが、7月から9月の3ヶ月で初めて集合プログラムにし、ある企業に提供したといいます。
EQを開発すると、何が変わるのか?
廣橋さんは、IQ的なスキルを伸ばせば仕事にも私生活にも役立つことは想像しやすい一方で、EQを開発すると何がよくなるのかを野中さんに尋ねました。
野中さんの答えは、EQ開発で整うのは「生きていく上での根底」だというものです。自分の感情との向き合い方や他者とのコミュニケーションは、仕事でもプライベートでも、何をするにもベースにあると話しています。
これ(EQ開発の効果)ってなんかふんわり言われてもよくわかんないじゃないですか。
実際、カエルバEQの参加者も、3ヶ月のプログラムが終わって初めて「これが私にとってのEQ開発だったんだ」と気づく人が多かったそうです。野中さんは、参加者の入り口は「ふわっとしていた」と振り返ります。
入り口がふわっとしている理由について、野中さんは、感情のコントロールや自分を知ること、コミュニケーションのコントロールを、多くの人がこれまで強く意識してこなかったからだと説明します。そのため、漠然とした苦手意識を抱えたまま参加する人が多いといいます。
どれだけ仕事を頑張ってもなぜか困りごとが解消しない。だから今までのやり方ではダメなのかもしれない。
カエルバEQの参加者は、こうした困りごとを抱え、別のアプローチで自分を高めようとして入ってきた人たちだったと野中さんは話しています。
「3ヶ月後、どんな自分でいたい?」に並んだ答え
カエルバEQで野中さんが最初に参加者へ出した問いは、「3ヶ月後どんな自分でいたいですか?」というものでした。行動目標でも、自分のあり方(ビーイング ── being。何をするか(doing)ではなく、どんな状態・姿勢でいるかという「あり方」を指す言葉です)でもよく、等身大の自分の言葉で書くことを求めたといいます。
あとから変わっても大丈夫ですよ。正解があるわけでもありませんよみたいな。
この問いに対して、参加者は少ない人でも5個ぐらい、多い人だと10個以上の「こうなったらいいな」を書き出したそうです。目標というより、今後3ヶ月で取り組みたいテーマとして挙げてもらったと野中さんは説明しています。
野中さんが紹介した参加者の答えには、次のようなものがありました。
- 自分の感情に振り回されないようにしたい
- 自分軸をしっかり持ちたい
- 時間と気持ちに余裕を持ちたい(子育て中の参加者に多かった)
- ワクワクしたい、自分の気持ちに正直に生きたい
- 自分の意見を言えるようにしたい
- 子どもに穏やかに接したい、人の背中を押せる自分でありたい
変わり種として野中さんが挙げたのは、夫より収入が少ないことを少しコンプレックスに感じていた参加者の答えです。この参加者は、家族に「今日は私が奢るよ」と気持ちよく言える自分でありたいと書いたといいます。
廣橋さんも、こういう言葉を言いたい、こういう心持ちでありたいなど、参加者が本当にいろいろなことを書いていたのが印象に残っていると話しています。
観察・理解・選択の3ステップはどう進んだか
掲げてもらった理想の姿にどう近づいてもらったのか、と廣橋さんが尋ねると、野中さんはカエルバEQの3ヶ月を3つのステップに分けたと答えました。
野中さんがこの設計の前提に置いているのは、人は意外と自分のことをよくわかっていないという点です。その瞬間に感覚として何かを感じていても、実際には自分がどう感じていたのかをあまりわかっていない、と野中さんは話します。
人って意外と自分のことをよくわかってないんですよね。
観察のために、カエルバEQではジャーナリング ── 頭に浮かんだことや感じたことを書き出す手法。「書く瞑想」とも呼ばれ、自分の思考や感情を客観視する目的で使われます、つまり日記を書いてもらったり、EQアナリストとのワンオンワンで話してもらったりしました。書くことと話すことで、自分が何に喜び、何に悲しみ、何にイライラしているのかがわかるようになるといいます。
さらにカエルバEQには、参加者同士で対話するセッションもありました。他の人と話すことで「この感じ方は私独自のもので、私の個性なんだ」と気づいてもらうのが、最初の1〜2ヶ月の取り組みだと野中さんは説明しています。
最後のステップでは、わかった自分を土台に、どういう選択をすると自分は幸せなのかを考えます。野中さんは、幸せであれる選択を選んでいくことで変化していくプログラムだとまとめました。
EQはなぜ大事なのか、廣橋さんが3ヶ月で得た実感
廣橋さんは、野中さんの「人は意外と自分のことをわかっていない」という言葉に強く共感しています。カエルバEQの受講生を見ていても、自分自身についても、そう感じる場面がよくあるといいます。
廣橋さんによれば、「3ヶ月後どうなりたいか」は聞かれれば答えが出てくるものの、言語化してみようと言われなければ、本心にあるはずなのに日常で意識することすらありません。だからこそ、時間を取って理想を一旦置き、そこへの道筋を考えることに意味があると話しています。
廣橋さんは、理想を置き、自分を観察し、理解したうえで行動や考え方を選び直すというカエルバEQの流れを「すごいいい設計」だったと振り返りました。
なんかただ言われてるだけじゃなくて、本当に大事なんだなって思えたというか。
自分を知ることや感情をコントロールすること、EQが大事だということは世の中でよく言われています。廣橋さんは、カエルバEQにはその「なぜ大事なのか」の答えになるエッセンスが詰まっていたと感じたそうです。
廣橋さんは、感情を整えるとちょっとずつ変わっていけて、その一歩を踏み出せるのだと改めて思った3ヶ月だったと話しています。次回も野中さんが登場し、カエルバEQの受講生に実際どんな変化があったのかを伺う予定だと予告して、この回は締めくくられました。
まとめ
EQ開発は、自分の感情との向き合い方や他者とのコミュニケーションという、仕事にも私生活にも共通する土台を整える取り組みです。PotageのカエルバEQでは、理想の自分を書き出したうえで、観察・理解・選択の3ステップを踏み、自己理解を出発点に行動を選び直していきました。
- EQは感情のコントロールや円滑なコミュニケーションのスキルの総称で、IQ的スキルと対になるもの
- カエルバEQの参加者は「頑張っても困りごとが解消しない」という漠然とした悩みから参加していた
- 最初に「3ヶ月後どんな自分でいたいか」を、等身大の自分の言葉で書き出してもらった
- ジャーナリングや対話を通じて、人は意外と自分をわかっていないと気づくことが変化の起点になる
- 理解した自分を土台に「幸せであれる選択」を選び直すことで、少しずつ変わっていける




