答えのないウミガメのスープとは?
この回は、水野さんが出す「うんちくエルカクイズ」から始まります。問題は、江戸時代の庶民が「練られた米が巻き付けられた棒」を遠くへ投げる風習を持っていた理由を当てるというものです。
形式はウミガメのスープ ── 出題者にイエス・ノーで答えられる質問を重ねて、不思議な状況の真相を推理するゲーム。水平思考パズルとも呼ばれますで、堀元さんは質問を重ねて核心に迫っていきます。最初の推理は、生贄の代わりに米を投げるようになったという説でした。
じゃあ巻きつけるものは米じゃないとダメですか?小麦とか他の穀物だと成立しない。
水野さんは、米でなければいけない、遠くに投げることが重要、人命が救われる、とイエスを返し続けます。ところが「だいぶ核心には近づいた」と言ったあと、水野さん自身も答えを知らないと明かします。
これ、夢で、僕、体育教師に体育館に集められて、生徒全員に対して体育教師がジャージでこの問題出したんすよ。
水野さんの夢では、「遠くに投げることに意味がありましたか?」と質問したところで先生に「近づいたぞ」と言われ、そこで目が覚めたそうです。つまりこの問題には、そもそも答えがありません。
ないよ、じゃあ答え。
お前の夢なんだから。
世界を揺るがすはずだった深夜のメモ
オープニングのあと、水野さんはこの回がクイズではなく雑談回だと告げます。夢の話の流れを受けて、堀元さんは寝ている間にいいアイデアがひらめく体験を話し始めます。
堀元さんは、ゆるコンピューター科学ラジオの台本や連載原稿が「パキッとしない」まま寝ると、午前4時ごろにひらめいてスマホにメモすることがあるそうです。水野さんも同じ経験があり、起きてから使えないケースのほうが多いと応じます。
水野さんの夢メモで驚いたのは、ゆる言語学ラジオを喋りながら水野さんが沼に落ちていく、というアイデアでした。番組の書籍『言語沼』にかけたもので、堀元さんは「今度やりましょう」と面白がります。
一方、堀元さんは「世界を揺るがすアイデアだ」と確信してメモした夜があり、翌朝わくわくしながら見返しました。そこに書かれていたのは、体調がよくないときに「体調わろし」と言うとよい、という一文でした。
何それ?なんで俺それ世界変わると思ったの?
堀元さんは後付けで、この着想の元を説明します。古語のわろし ── 古語の形容詞。強く悪いことを表す「悪し(あし)」に対し、「よくはない」「感心しない」程度の弱い否定を表しますは、悪いというほどではないが良くもない状態を表す言葉で、現代語にはなくなった表現だと考えていたようです。
はっきり悪いことを表す
悪くもないが良くはない、弱い否定を表す
「体調よくない」を「体調わろし」に置き換えれば国民全員の言葉が変わる、と考えたのかもしれないと堀元さんは話します。1億3000万人に影響するアイデアだと主張しますが、水野さんの評価は「アイデアがわろしです」でした。
原稿料5000万円のうち4996万円を抜かれる夢
続いて水野さんは、面白い夢だけを記録している「夢メモ」から、編集プロダクションやイベントを手がけるつどいの今井さんが登場する夢を紹介します。夢の中で、水野さんは今井さんから原稿の依頼を受け、交渉は堀元さんが担当していました。
実際に、昔は堀元さんが水野さんの原稿仕事の交渉を代行していたため、設定はかなりリアルです。夢の水野さんは堀元さん経由で原稿料4万円を受け取り、ありがたいと喜んでいました。
いやあれ原稿料5000万だよって。堀元さんに4996万円中抜きされてる夢見たっていう。
堀元さんは、自分が法外に抜いていたというオチは読めたものの、30万円程度だと思っていたら5000万円で驚いたと笑います。夢の最後は、水野さんが堀元さんに取り分を増やせないか相談しに行くところで終わったそうです。
堀元さんは続きを想像し、交渉の結果「倍にしてあげるよ」と8万円で丸め込まれるのだろうと話を広げます。ただし堀元さんは、実際にはそんな悪徳なことはしていないと念を押しています。
本来受けてたら4万だった仕事を俺が5000万営業力で高めてるから、4996万抜いてもいいよねって思ってる可能性はあります。
寝言までラジオ収録になっている堀元さん
今度は堀元さんが、奥さんから聞かされた自分の寝言を披露します。本人は覚えていませんが、寝ながらNotionのおすすめポイントを2分ほど語っていたそうです。
Notionはやっぱデータベースの使い勝手がめちゃくちゃいいんだよねって言ってたらしいです。
水野さんは「気持ちわり」と返し、寝ている間も広告しているならアンバサダーにすべきだと茶化します。堀元さんも「広告案件お待ちしております」と乗っかります。
さらに水野さんは、堀元さんの奥さんと友人で、堀元さんの寝言を共有してもらっていると明かします。寝言には「示唆に富むと思うのは」「それでいうと正午ラジオの」など、収録中のような言葉が並んでいました。
夢の中で完全にラジオやってるじゃん。
心温まる例として、奥さんが蕁麻疹で痒がっていたとき、寝ぼけた堀元さんは「大丈夫?」と聞いたそうです。ところが続けて「俺がボコボコにしておくわ、呼び出しといて」と言っていました。
でも蕁麻疹だったらさ、負けようないから。概念だから。
寝起きの不機嫌が招いた失敗と水野家の起こし方
堀元さんは寝ぼけの延長として、最近「己の醜悪さを痛感した」出来事を語ります。朝9時ごろにインターホンで起こされ、不機嫌なままドアホンを見ると、普段の宅配業者ではなく普通の格好をしたおばちゃんが立っていました。
堀元さんは宗教勧誘だと思い込み、嫌な感じで「はい」と出てしまいます。実際は隣の家の人で、堀元さんがAmazonで買った荷物が誤ってその家に届いたため、わざわざ持ってきてくれたのでした。
起こされる
朝9時ごろインターホンで目が覚め不機嫌になる
思い込み
宅配ではなく宗教勧誘だと考える
冷たい対応
ドアホンに嫌な感じで出る
取り返し
隣人だと知り、満面の笑みで世間話をする
めちゃくちゃマイナスなっちゃったから、なんとか最後の印象をプラスにしようと思って。
堀元さんは、隣人に嫌われていないかが今も不安として残っていると話し、寝起きでも人に機嫌悪く出ないようにしたいと改めて思ったそうです。
水野さんも寝起きが悪いと認めます。堀元さんの家に泊まったときは、コーヒーミルの音に「空襲か」とボケて布団にこもっていたそうです。
水野さんの実家では、親が水野さんの寝起きの悪さに慣れきっていました。母親は「朝練ないと思って時間間違えてた」「友達が下まで迎えに来てる」と嘘をついて起こし、父親は「ライバルは走り始めてる」と言いながら部屋に入ってきたといいます。
堀元さんは水野家に泊まったとき、家族全員が食事中ずっとボケていて、ツッコミが追いつかなかったと振り返ります。友達の家でこんな経験は初めてだったそうです。
地学の大発見の名は「あらゆるニウム計画」
最後に堀元さんは、冒頭の答えのないクイズを挽回する「いいクイズ」を出します。題材は、1967年に日本で立ち上がり、地学の世界に革命を起こしたプロジェクトの名前です。
堀元さんによれば、従来の石の研究は特定の石の特定の元素に注目する分析が多く、石の組成を正確に把握できませんでした。そこで、あらゆる石のあらゆる元素を微量元素まで分析するプロジェクトが日本で始まり、マグマやマントルの理解が大きく進んだそうです。
特定の石の特定の元素に注目して分析する
あらゆる石のあらゆる元素を微量元素まで分析する
水野さんの解答は「石相伝」でした。堀元さんは「くだらねえ」と返し、ニホニウム ── 日本の研究チームが発見し、2016年に命名された113番元素。元素名には「〜ニウム」で終わるものが多くありますを例に、元素名には「なんとかニウム」が多いとヒントを出します。
あらゆる石のあらゆる元素をしっかり分析しようという計画でですね、あらゆるニウム計画です。
正解は「あらゆるニウム計画」でした。水野さんは「くっだらねえ。俺の方が良かったよ」と返します。
堀元さんはこの話を、ブルーバックスの『3つの石で地球がわかる!』で知ったそうです。偉大なプロジェクトの名前がダジャレだったことにげんなりしつつ、ダジャレ命名がたまらなく好きだと気づき、収集したくなったと話します。
同じ本の数ページ後には、地震を起こすプレートが多く重なるアメリカを、地質学者が「ユナイテッドプレートオブアメリカ」と呼ぶという話も出てきたそうです。堀元さんは、地学者もダジャレが好きなのだと笑います。
ダジャレ嫌いを自称する水野さんの社名クイズ
水野さんは、自分はダジャレ命名が好きではないと言いながら、東証スタンダード上場企業の社名クイズを出します。事業内容は、自社会員への通信販売、ダイレクトメール、カタログの編集企画、頒布会事業などです。
堀元さんの解答「あらゆる顧客計画」は外れ、正解は「夢みつけ隊社名表記」でした。堀元さんは、戦隊もののような名前に「素晴らしい社名ですね」と感心します。
堀元さんは、2024年に水野さんが出したうんちくで一番よかったのが、菊池可ニ子さんの草刈り機「草薙多法師」だったと振り返ります。こうしたダジャレ命名をもっと味わうため、名前当てクイズ用の募集フォームを作ったと告知します。
会社名とかプロジェクトとか研究の名前とかを当てるクイズっていうのをやれたらいいなっていう気がするんで、ちょっとこの際フォーム作って皆さんから募集したいなと思います。
水野さんはなおダジャレの発想は浮かばないと言い張りますが、うんちくDISCORDには「買う」がドイツ語で「カウフェン」といった知識を投稿していると明かします。さらに、藤山寛美が杏をかじりながら黒柳徹子に言ったとされる「杏より梅が安い」という軽口も紹介しました。
まあそんなね、ダジャレ大好き水野さんのためにも、ぜひ皆さんこのフォームを盛り上げていただいて。
まとめ
答えのない夢のクイズで始まったこの雑談回は、深夜のメモ、中抜きの夢、寝言、寝起きの失敗を経て、地学の「あらゆるニウム計画」からダジャレ命名の募集へと着地しました。
- 冒頭のウミガメのスープは水野さんの夢で出された問題で、答えは存在しなかった
- 堀元さんが確信して書いた深夜のメモは「体調わろし」で、古語の弱い否定に着想を得たものだった
- 寝起きの不機嫌で隣人に冷たく対応した失敗から、堀元さんは寝起きの態度を反省している
- 1967年の日本の地学プロジェクト名は「あらゆるニウム計画」で、地学者のダジャレ好きがうかがえる
- 番組はダジャレ命名を名前当てクイズにするため、リスナーからの募集を始めた





