なぜ今「相談の仕方」を学ぶべきなのか?
今回のテーマは「厚利少売な変化をグッと引き寄せる相談の作法」です。川原さんは、このテーマが聴く人にとって最も人生を変えるかもしれないと前置きして切り出しました。
川原さんがこのテーマを選んだきっかけは、番組のお悩み相談や公開収録、イベント後のVIPディナーでの経験です。お悩み募集のたびに「具体的に、数字で書いてください」と伝えてきたものの、相談する側に回ると意外と難しいと感じていたといいます。
川原さんはもう一つの観点として、AI活用も挙げています。プロンプト ── 生成AIに入力する指示や質問の文章のこと。何をどう書くかによって、返ってくる回答の質が大きく変わりますの書き方で回答の質も量も変わるように、良い答えを得られる質問の作り方は重要なスキルになっていると話します。
おそらく地球上でも最も質問相談を受けているであろうすがけんさんに(聞きたい)。
すがけんさんも「この回は最も役に立つ回になる可能性が高い」と応じ、自分が答えるのが適任だと引き受けました。
質問タイムで手が挙がらないのに、終わると長文DMが届く理由
すがけんさんが最初に挙げたのは、広告業界にいた頃の登壇経験です。100人、300人、1000人の前で話し終えると、名刺交換の長蛇の列ができたといいます。
すがけんさんは人の役に立ちたいという思いから、運営に嫌がられても質問タイムを必ず作ってきました。ところが運営の言うとおり、実際に手はほとんど挙がりません。
あんまり手を挙げないし、終わった後になぜか名刺交換にいっぱい来ると。いやいや、繋がりたかったら質問すればよかったじゃんってなる。
結局終わったらFacebookの申請がめっちゃ来て、長文の質問が来るんですね。いや、聞いてよ、じゃあ。
すがけんさんにとって質問コーナーは、自分が話し続けるより一人でもやる気のある人の役に立ちたいという気持ちの表れです。その場では手を挙げず、後から長文で教えてほしいと頼むのは都合がいい、と川原さんも頷きます。
すがけんさんはこの非対称を数字で説明します。質問する側は自分を「1」として考えますが、答える側には「1000」から連絡が来ます。その場で1000分の1として黙っていた人が、後から特別扱いを求めるのは虫がいいというわけです。
すがけんさん自身が逆の立場のときは、まず「この人が困らないように手を挙げたい」から始め、顔と名前を覚えてもらうための質問、その後Xでの感想と段階を踏みます。反応が返ってきて初めて「聞けなかった質問があるんですけど」がギリギリ通用すると考えているそうです。
質問の前から「プラス100点」と「マイナス5000点」は決まっている
すがけんさんによれば、登壇者からは客席の様子が全部見えています。最前列でニコニコ頷きメモを取る人は、壇上の話し手にとって大きな助けになります。
すんごいしかめっ面で聞きながら腕組んでのけぞって眠そうにしてる人こそ、名刺交換で人押しのけながら一番前に来てんの見えてんすよ。
すがけんさんはギバー ── 他人に惜しみなく与える人。組織心理学者アダム・グラントが著書『GIVE & TAKE』で示した、ギバー・テイカー・マッチャーという3つのタイプの一つですとテイカーの概念にも触れ、そうした振る舞いはテイカーだとわかってしまうと話します。
すがけんさんにとって、壇上に立った瞬間から話し手がコントロールできることはほぼありません。だからこそ頷きや良いリアクションをくれる人は目立ち、その人の役に立ちたくて話を早めに切り上げ、質問コーナーで手を挙げてくれないかと期待することもあるそうです。
名刺交換し始めたぐらいから初めてつながったって認識してるわけだけど、全然そんなことない。もうあの頃には(プラスの)点の人とマイナス5000点の人がいるから。
腕組みや眠そうな態度は本人に悪気がなくても、話し手には否定的に映ります。逆にそれをしないだけでプラス100点ぐらいは入っている、とすがけんさんは言います。
川原さんは「相談の仕方を聞こうと思ったら、相談に答えたいと思わせる心の作り方から始まった」と驚きます。すがけんさんは、無料で相談したいならなおさら、選ばれる側として選ばれる方法を考えるべきだと続けます。
すがけんさんが挙げる選ばれる工夫は、どれもタダでできることです。早めに来て最前列を取る、メモを取る、頷く、名刺交換に早めに並ぶ、後ろに並んでも帰らなくていいよう時間を確保する、感想を送る、といった行動です。それをせずに「1時間30万円のプロにタダで長文の質問に答えてもらう」のは通らない、という話です。
チームラボ猪子さんの「やりたいと思わせるところから」
すがけんさんが好きなエピソードとして紹介したのは、チームラボ ── デジタルアートを手がける日本のテクノロジー集団。猪子寿之さんが代表を務め、企業からの受注制作も行っていますの猪子さんと、発注する側の人物との対談です。相手はまだ顧客ではない立場でした。
対談の最後にその人が「チームラボにはどうやったら仕事をお願いできるんですか」と尋ねたところ、普通なら「もちろんやります」と答えるところを、猪子さんは違う答えを返したといいます。
でも猪子さんの答えは、「うーん、まず僕をやりたいと思わせるところからです。」
すがけんさんはこの答えを最高だと評します。お金を払う方が偉いわけではなく、取引である以上、お互いがやりたいと思わなければいけないという考えです。
すがけんさんはこの考えを上司と部下の関係にも広げます。良い関係がない限り質問などできず、関係構築という前提がないまま「質問」という言葉だけが一人歩きすることはない、と強調しました。
川原さんは「これをインストールするだけで8割ぐらい話は終わっている」と応じました。すがけんさんは、セットアップなしにDMを送りまくるのは、まさに薄利多売的に答えてくれる人を探す人生になると指摘します。
相手へのリスペクトは、自分の命へのリスペクトでもある
一番良い答えをくれそうな人ほど忙しく、数打ちの質問に答えてくれる可能性は限りなくゼロだと川原さんは話します。すがけんさんは、その差を生むのはリスペクトがあるかどうかだと答えました。
自分より相手の方が賢い、優秀だってリスペクトがあるなら、そんなコピペは見抜かれちゃうよなぐらいは想像してほしいんですよ。
そんな人に質問したいんでしょ?それが見抜けないようなバカに聞いてどうすんの?って思うんで。
川原さんは、真剣に話を聞くことは相手へのリスペクトであると同時に、自分の命へのリスペクトでもあると付け加えます。その場所を選び、時間を使っているのは自分自身だからです。
なのにそこ(話を聞く場)で真剣に向き合わないとか、命捨ててんのと一緒じゃないとかって思っちゃうのよ。
すがけんさんは、それこそが1時間あたりの価値が低い薄利多売思考の生き方だと応じました。どうせ座っているなら、もっと真剣に聞けば得られるものはたくさんある、と二人は口をそろえます。
つまらないセッションで目をびっちりにしていた「マーケティングの神」
すがけんさんは、日本最大級のマーケティングカンファレンスのプログラム責任者を3年ほど務めました。2日間で70セッション、300人の登壇者のキャスティングやセッションタイトルに責任を負い、無料が当たり前の業界で10万円を払った1000人を集めるイベントだったといいます。
当時、女性の登壇比率は5%ほどでしたが、すがけんさんは意思をもって30%まで引き上げたそうです。それでも、どうしても面白くないセッションになってしまったものがあったといいます。
当日、すがけんさんは基調講演にも登場するようなマーケティング界の大物と並んで、そのセッションを聞いていました。会場の空気はボロボロで、すがけんさんは青ざめていましたが、恐る恐る隣を見ると、その人は目をびっちり見開いて聞いていたそうです。
結局普通の人がつまんないって言ってるものでも、その人にとっては態度によっては学びの宝庫なのよ。
すがけんさんは、同じものを見て学ぶ量が全然違うから「この人には勝てない」と思ったと振り返ります。同じセッションを聞く以上チャンスは平等で、差を生むのは聞く態度だという話です。
真剣に聞く態度は自分の学びになるだけでなく、最前列で頷いて話し手を助けることにもなります。川原さんも、登壇で空気が固まって口がカラカラになったときに、誰よりも学んで良いところを伝えてくれるDMが届いたら、その人は命の恩人になると共感しました。
何にもしてないんだけど、貸し借りってできるんですよ、こうやって。
前の席に座れるかどうかも運ではなく努力だ、とすがけんさんは続けます。こうしたセットアップができていなければ、質問が良いか悪いかを論じるレベルにすら達していないといいます。川原さんはこれを「第0ステップ」と名づけました。
答えやすい質問は「具体的」で「自分ごと」
第0ステップをクリアした前提で、川原さんは目の前で受ける質問のうち、どういうものが答えやすいかを尋ねました。すがけんさんがまず挙げたのは「なぜそれを聞いているのかわからない質問」は答えにくいという点です。
答えにくい質問の1つ目は、具体的でない質問です。全員に同じように適用できる答えはないため、ある程度の自己開示がなければ、その人に合った答えを出せないとすがけんさんは説明します。
例えば旅館を運営してる人がメディア運営の相談してたら、なんでこの人この質問するんだろうってなりますよね。
旅館の中でメディアを運営するのか、旅館を辞めて転身するのかと考えながら答えていたら、「今日すがけんさんがメディア運営の話をしていたので気になって」と言われて終わる。川原さんはこれを「一人称の熱のない知識だけの質問」と表現しました。
答えにくい質問の2つ目は「興味があって」という質問です。聞く側はアイスブレイクのつもりで5問聞き、最後に本当の質問をしようとしていることもありますが、時間も後ろの列もあり、本命にはたどり着けません。
具体性がなく、なぜ聞くのかわからない。興味本位で、本命の前に何問も重ねる
自己開示があり背景がわかる。本当に解決したい一問に絞られている
神様に一問だけ聞けるなら、何を聞くか?
すがけんさんが示した抜本的な解決策は、一生に一度、目の前に神様が現れて「一問だけ何でも解決してあげる」と言われた場面を想定して質問することです。
僕は神様じゃないから、もうちょっと神様よりはわかりやすく説明してあげないと、(僕は)わかんないわけ。
質問を一問にまとめないと、気づけば5問聞いていたり、質問の体裁で自分の話を聞いてもらい「すごい人に聞いてもらえて自信になった」で終わったりします。そういう人には、すがけんさんはがっつりしたアドバイスではなく「あなたはできる」とだけ言うそうです。
それなら僕はペッパーくんを出してきますから。(ペッパーくんと)会話してください。
すがけんさんはさらに踏み込み、承認されるだけでいいと本気で求める人は何もできないと断言します。やらなくていいと言ってほしい人に加担したくないし、その人が死ぬ前に後悔するとき、思い出される顔にもなりたくないといいます。
サプリではなく薬を出す、という覚悟
すがけんさんは自分を「薬」にたとえます。本気で飲みたい人に本気で合う薬を出したいからこそ、ぬるい質問はやめてほしいという考えです。
川原さんは、ここで語られているのは最上級の回答者に向けた相談の仕方だと受け止めました。そこまで覚悟して答えようとする人は少なく、むしろ「お守り」を提供している人も多いといいます。
すがけんさんが代表を務めるムーンショットの仕事は、顧客を診察し、悪い場所を見つけ、病名をつけ、処方箋を書いて薬を出すことだと説明されます。用法用量を守って実行するのは顧客の仕事です。
一緒に写真撮っただけで、サインもらっただけで、イベント聞いただけで、なんとなくあなたは良くなりますよっていうのを許しちゃったら、僕自身がもうダメになっちゃうので。
「サプリ」を売ればお金儲けができることはわかっていても、それをやると自分が自分でなくなる。だから、そういう意味では病気の人しか来てほしくないとすがけんさんは言います。
「友達の話なんですけど」と、周りのための質問はしない
川原さんが「元気なんですけど、友達が調子悪いらしくて」と冗談めかすと、すがけんさんはそれもポイントだと応じました。恋愛相談で「友達の件なんですけど」と聞くのと同じで、アドバイスを直球で受け止められない聞き方だからです。
要は患者以外からは質問を受けれないんで。友達が風邪引いたんですけどどうしたら?って。いや、人による。で終わっちゃうから。
「イベントの皆さんが知りたい内容だと思って」という質問も同じです。川原さんは「善意の代弁者いらん。本気の人が聞け」と言い切りました。
すがけんさんが講演の最後に個別の質問を受けるのは、総論ではなく個別の話をするためです。具体的な数字を入れず、みんなの役に立ちそうな総論に変えてしまうのは、「どうせ私のためには答えてくれない」という前提があるからで、それも質問の前に貸し借りができていないことが原因だと指摘します。
いい質問の正体は「その後の変化量」
川原さんが「これはいい質問だと思った質問はあったか」と尋ねると、すがけんさんはたくさんあると答えました。ただし基準は質問の内容ではありません。
質問の内容じゃなくて、その後その人が本当に年収なり売上が2倍以上になってることがザラにたくさんあるじゃないですか。
そうした人の質問は、おおむね本当に困っていて解決したい一つを聞いたものでした。ところが意外なことに、絞り込まれたその質問は全員間違っていたといいます。
具体的で一つの問いになっていれば、すがけんさんは「なんでそう思うんですか」から聞き始められます。会社の状況、売上、競合の登場や値下げといった背景を聞いたうえで「その問題じゃなくてこっちの問題では」と返し、「なるほど」と持ち帰った人はたいてい成功するそうです。
一つに絞って聞く
本当に困っていて解決したいことを、具体的に
背景を掘る
「なんでそう思うんですか」から状況や数字を聞く
問題を捉え直す
「その問題じゃなくてこっちの問題では」と返す
変化が生まれる
受け止めて帰った人は、たいてい成功する
すがけんさんは、問いが間違っていてもかまわないと言います。相談を多く受けている側は、事業でも質問の仕方でもパターンでわかるからです。
数字を言わない人と、身銭を切って来た人の差
すがけんさんが一番困るのは、数字を言わない人に、言うまで質問を重ねなければならないことです。相手に信じてもらえるよう工夫しながら聞き出すと、本来2分の話に20分かかってしまいます。
いや、とにかく困ってるんでっていう人は数字も言うんですよ。だって困ってんだもん。
イベントにお金を払い、往復の新幹線代や宿泊代まで含めて5万、10万を出して来る人もいます。そうした人の覚悟には、近いからと時間ギリギリに来てすぐ帰りたい人は勝てない、とすがけんさんは話します。
最初から自己開示している人の質問からは、ここまで聞いても答えてくれそうだという信頼関係が伝わります。そうなると、すがけんさんも本気でお金をいただいているときのような相談の乗り方に変わるそうです。
上司と部下でも同じで、ただ悩みを相談する人と、先輩が答えやすいようにアイデアを2つ出してどちらがいいかを聞く人とでは全然違います。すがけんさんは、それがわかるくらい賢い人に相談すべきで、わからない人に相談するのは「問いが間違ってる以前に相手が間違ってる」と言いました。
「ラルーチェの彼」はどうやって懐に入ったのか?
川原さんは最後の話題として、大きな変化を生んだものの、最初は筋のいい質問をしなかったと思われる人物「ラルーチェの彼」を挙げました。すがけんさんは「あとよつさんね」と応じ、詳しくはいつかゲストに出てもらうとしつつ、さわりだけ語ります。
その人物が良かったのは、すがけんさんがXで「今福岡にいる」と書いたタイミングで「会ってください」と連絡してきたことです。一人で時間が余っていて、お茶に付き合ってくれたら嬉しいという、すがけんさん側のニーズを埋めた形でした。
だから名刺交換の5分じゃないわけですよ。もうもうお茶で60分は決まっちゃってるから。
一方ですがけんさんは、初対面の人と会うときはとても緊張すると明かします。資産まで公開している立場として、トラブルや身の危険も考えるからです。そこへその人物はイラストアイコンのまま単身で乗り込み、待ち合わせでは顔がわからないすがけんさんの服装をなぜか熱心に尋ね、本人は一行で返すだけでした。
結局見つからなかった理由は、その人物がトイレに行っていたからでした。年齢が20歳ほど違うこともあり、会った瞬間「こっち怖いんだよ」というお説教から始まったそうです。
それでもその人物は反論せず、「そうですよね」と共感して受け止めました。言ったことにきちんと共感して学ぶ人だとわかると、当然アドバイスもしやすくなる、とすがけんさんは振り返ります。
返事はフィードバック。リアクションしない人が多すぎる
川原さんは、最近は重箱の隅をつつくような論破調の人が多く、一切関わりたくないと思わせる人が多いと話しました。すがけんさんも、善意で来たのに反論ばかりされ「なぜ私を選んだのか」と思う場面があると共感します。
ひどくない例でも頻発してるのは、これね、99パーぐらいそうなんですけど、言ったことに対してリアクションしない人が多い。
すがけんさんは、怒られ続ける人を例に挙げます。怒る側は相手が「わかった」と言わないから、わかるまで話し続けてしまう。アドバイスも同じで、受け止めたのかどうかがわからないと、話し手は同じ話を繰り返すことになります。
話し手はボタンを押されて決まった文言を流す機械ではなく、相手の反応を見ながら条件分岐して話しています。黙ればもっと話し、頷けばそろそろ切り上げ、首をかしげればどこがわからないかを聞く、という分岐がその中に挟まっています。
わかったか不安で同じ話を続ける。スイッチを押されて喋る感覚になり、モチベーションが下がる
「できそうです」「ここでつまずきそうです」を手がかりに、話を分岐させて次に進める
川原さんは、YouTubeなどリアクションを求められない情報の受け取り方が広がり、コミュニケーションのスタイルが変わったのかもしれないと推測しました。すがけんさんは、それでも次に進めたはずの話が終わらず、話し手のやる気も下がるのはもったいないと応じ、川原さんはこの状態を「マイナス5000点」と呼びました。
成功者の作法ができるから、成功者側に行ける
川原さんが「こんな話をしていると老害に片足を突っ込んでいるかも」と漏らすと、すがけんさんは年齢の問題ではないと返します。99%の普通の人ではなく1%の成功する人の側に行きたいなら、15歳からでもできなければうまくいかないという考えです。
成功してるから成功者になれて、成功してるから成功者コミュニティに入れるんじゃなくて、成功してる人ができてる作法ができてるから成功者側に行きやすい。
「紹介してください」と連呼しない人なら、このコミュニティに入れても友人に害はなさそうだと思ってもらえる。すがけんさんは、若い頃にまだ成功していなかったからこそ、意図的にこの作法を実践したと振り返ります。
すがけんさんは、孫さん ── ソフトバンクグループ創業者の孫正義さんのこと。大胆な投資と経営判断で知られていますの「構えで勝つ」という話も、戦えば負けるから構えで勝つという作法の話として好きだと紹介しました。
テイカーの日本、ギバーのシリコンバレー
すがけんさんは、シリコンバレーのコミュニティに受け入れられる日本人はほとんどいないなか、川原さんがそこに入れたのは作法が違えばできなかったことだと評します。川原さんも、日本で知っていたものとは全然違ったと応じました。
対極すると、テイカーの日本に対して、ギバーのシリコンバレーですよね。
シリコンバレーではみんながギブしてくれるので、テイクばかりしているとその先はありません。一方で、感想を返すなど自分なりにできるギブを全部やれば、お金に換算されなくても行動としてギバーと認めてもらえるとすがけんさんは話します。
まだ成功していなかったすがけんさんは、相手が何に困っているか、やってあげたら喜ぶか、「どうしたらいいですか」と聞くことまではギブに入るか、と相手中心に考え続けたそうです。その結果「お前もこっちにおいでよ」と言ってもらえたようなものだと振り返ります。
すがけんさんが会社を売却できたのも、その一手前で、多くをギブしてくれたシリコンバレーベースの友人の会社の売却を手伝ったからでした。それがうまくいき、その会社が次の買収を考えたとき、友人がすがけんさんの会社を紹介してくれたといいます。
友人からギブを受ける
シリコンバレーベースの友人に多くを与えてもらう
友人の会社の売却を手伝う
受けたギブを返し、売却がうまくいく
紹介を受ける
その会社の次の買収先として、友人がすがけんさんの会社を推す
売却が実現する
「あの紹介してくれたところか」と評価される
質問の作法をまとめると何が残るか
すがけんさんは最後に話をまとめました。基本の基をしっかりやれば、「この人には真剣に答えて大丈夫だ」と相手に伝わる。準備は勝手に垣間見えるので、ちゃんと準備し、ちゃんと配慮することがすべてだといいます。
最初の一問で終わるような大事なものに自分で整理をして、間違っててもいいんですよ。でもそこまで突っ込んで、そこまで考えてるって伝わることが重要なんで。
個別の質問であっても、自分の役に立つ質問になれば、聞いている誰かの役にもちゃんと立つ。すがけんさんは、今日からでも、カレンダーに入っているイベントでも、上司との1on1でも使えると締めくくりました。
お知らせのコーナーでは、すがけんさんがお悩み相談を扱いきれていないことを明かし、今回の相談の仕方をベースに具体的な数字を交えて送り直してもらってもかまわないと呼びかけました。特に事業をしている人の相談は、これから事業をする人にも役立つとしています。川原さんはJAPAN PODCAST AWARDS ── 「今、絶対に聴くべきポッドキャスト」を選出するアワード。一次選考はリスナーの一般投票で行われますへの投票も呼びかけました。
まとめ
今回の厚利少売ラジオで語られたのは、質問の技術より前に、答える側が「この人の役に立ちたい」と思える関係をつくることの大切さでした。そのうえで本気の一問を具体的に投げ、返ってきた答えにきちんとリアクションすることが、大きな変化を引き寄せる相談の作法だと示されています。
- 質問の前の態度で、答える側の本気度は決まる。最前列で頷く、メモを取る、感想を送るなどタダでできることは多い
- 質問は具体的に、背景や数字を添え、本当に解決したい一問に絞る。友達やみんなのための質問はしない
- いい質問かどうかは、その後の変化量でわかる。問いが間違っていても、本気が伝われば答えは導ける
- 返事はフィードバック。受け止めたかどうかを示すことで、会話は先に進む
- 成功者の作法ができるから成功者側に行ける。テイクではなくギブが基本の「キ」




