なぜ本当の理想を「願う」ことができないのか
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冒頭で議論になったのは、上野さんの目標時間の置き方でした。売上960万円のために月240時間働くという現状をどう減らすか、すがけんさんは問いかけます。
上野さんが挙げた数字は「200時間」。理由は、毎週金曜に部活動が入ることが決まっていて、そこから逆算した数字でした。
もう毎週金曜日に部活動をやるということだけは決まっているので、4かける10時間で計算して、40時間で引いたら200時間かなと思ったんですけど。
これに対して川原さんは、遠慮した目標を口にすると、こちらも遠慮したアイデアしか出せなくなると指摘します。
本当の理想の理想を言っといた方がいいよ。200だったら200に向けて菅さん使うけど、半分にしたいっつったら半分のアイデア出てくるよ。
ここで気を使うのが一番の無駄だからね。
すがけんさんと川原さんが口をそろえたのは、本当の理想を思い描くこと自体が難しいという点です。今の生活に慣れているほど、別の未来を願えなくなります。
上野さんも、週2回の休みという発想は「そんな贅沢は言わない」と口にします。願うこと自体を、自分に許していない様子がにじみます。
1日2回でも「20日で終わる」はずの謎
話は、そもそもなぜ休めないのかという計算に移ります。すがけんさんは、240時間は決して極端な労働量ではないと指摘します。
1回4時間の仕事を月40回。1日2回入れれば、単純計算では20日で終わるはずだという整理です。
40回ってことは1日2回を毎日、大変だけど、上手に全部入れば20日で終わるはずなのよ。
それなのに月から日曜まで埋まってしまう。上野さんの答えは、定休日を設けず、お客様のニーズに合わせ続けてきた結果でした。
基本お客様のニーズに合わせてご要望を聞いてたら、月から日曜日まで埋まってしまったっていう。
すがけんさんは、要望が絶えないこと自体はすごいと認めつつ、次のフェーズへ進む必要があると話します。過去の予約データをAIに入れ、どの曜日なら休めそうかを探る方法を提案しました。
現状の時給2500円を5000円に上げれば、働く時間を変えずに休む日を作れる。すがけんさんはまず、30日稼働を22日稼働ほどに変える方向を示しました。
22日稼働なら、週2で休みながら売上960万円をキープすることも見えてきます。
3.5時間を1日2回。それでも「休もうとしてなかった」
すがけんさんは、上野さんの調理内容にも驚きます。4時間のうち3.5時間はほぼ調理、しかも1回で14〜15品を作るといいます。
3時間、3.5時間も料理することってできるんだ、人間って。
疲れないのかという問いに、上野さんは足がむくむためトレーニングを始めたと答えます。それでも「楽しい」と話す姿から、仕事そのものへの熱量が伝わります。
ここで川原さんが、見過ごされがちな事実を言葉にします。単価を上げるだけでなく、時間効率を上げても時給は上がるという視点です。
多くの人は同じ時間のまま単価だけ上げようとして「そんなに払える人はいない」と止まってしまう。しかし時間を短くすれば、実質の時給は変わるという指摘でした。
「お客様のため」に身近な人を置き去りにしていた
川原さんは、休みを先に決めないと人は自然に仕事を入れてしまうと話します。喜ばれるからこそ慢性化し、それが当たり前になってしまう構造です。
そのとき失っているのは、自分の身近な人との時間です。川原さんは、休むことは贅沢ではなく、長く続けるためのプロとしての当たり前だと語ります。
この言葉を受けて、上野さんが自身の原点を語り出します。働くママを助けたくて始めた仕事で、自分自身が働くママであることを忘れていた、と。
その分、子供たちのことは置き去りにしてきたと思うし、時間がないから、仕事があるからって言って作ってこなかったんだなっていうことを今日は痛感しました。
すがけんさんは、願うことすらできない状態が一番もったいないと繰り返します。少し工夫すれば週2の休みが手に入るのに、それを自分に許してこなかったのです。
何かを失うわけではなく、予約の入れ方を少し変えるだけで休みは取れる。すがけんさんは、これは上野さんだけでなく多くのリスナーにも当てはまると話しました。
休まない人はプロ失格。すがけんがスーツを着ない理由
上野さんは、しんどくても絶対に見せない、いつも元気に見えるよう管理してきたと明かします。すがけんさんはそれを「偉い」と認めます。
ただし、と続けます。お客様の前で元気に見せるのはプロ意識だが、それを理由に休まないのは逆だ、という区別です。
そう見せる回数を減らして、本当に元気な状態を常に作ることがプロ意識だから。そのために休むっていうのはやっぱり仕事の一つですよね。
ここで話題は、すがけんさん自身の働き方に広がります。会議中でも甘いものが食べたくなれば食べる。それは相手を損させないためだといいます。
僕がケーキを食べるのは、相手が損しないためですよ。
スーツを着ない理由も同じでした。高額な報酬に対して「スーツを着ないのか」と聞かれたとき、すがけんさんはこう答えるといいます。
でも僕、スーツを着ると緊張しちゃうから、損すると思いますよ。
提供している価値が何かが明確なら、それを最大化することだけがプロの仕事になる。結果を返すことの方がプロだから、だからちゃんと休むのもプロだという結論です。
元気に見せる回数を管理するのはプロ意識。しんどさを見せないのは正しい
本当に元気な状態を保つために休む。休まないのはむしろプロ失格
3ヶ月を4回に切り刻んで、待たずに動く
最後に、次回までの宿題が示されます。すがけんさんが最も嫌うのは「ああしろ」と指示することだといいます。
そこで提案されたのが、1年の目標を3ヶ月×4回に分けて考える方法です。ある日突然に飛躍するのではなく、3ヶ月ごとに単価や時間をどう変えるかを積み重ねます。
今の3ヶ月で何をする、いくらに変わる、単価がいくらになる。それを積み重ねてこう伸びていくからそこに行くわけですよ。ある日急にピョンとはいかないから。
上野さんが「そこが知りたかった」と漏らすと、すがけんさんは、そこを自分なりに考えることこそが行動だと返します。
すぐにできることも具体的に挙げられました。休みの日を作ること、そして4時間コースとは別に「時短コース」を作る実験です。
4時間5000円で1万円のところを、2時間1万円の時短コースにする。価値が変わらないなら、むしろ短い方が喜ばれるという発想です。
結果が変わんないんだから、価値が変わんないんだから、むしろ時間短くていいよっていう人がいてくれてもいいわけだし。
すがけんさんは、やってみないと上野さんは「待つだけの人」になると釘を刺します。正解を待つのではなく、小さく試して結果を見ることが強調されました。
収録後、川原さんは、有料級の内容を無料で公開していることに触れ、リスナーが自分事として使える回になったと振り返りました。
まとめ
休めない理由の多くは労働量そのものではなく、休みを願わず、予約を自然に入れてしまう習慣にあります。時間効率を上げれば時給は上がり、休むことこそがプロの仕事だという視点が、この後編の核でした。
- 遠慮した目標を口にすると、遠慮したアイデアしか返ってこない。本当の理想を先に願う
- 1回4時間×40回は上手に入れれば約20日で終わる。休めないのは入れ方の問題
- 単価だけでなく時間効率を上げても時給は上がる。価値が同じなら短い方が喜ばれる
- 元気に見せるのはプロ意識だが、休まないのはプロ失格。休むことも仕事のうち
- 正解を待たず、1年を3ヶ月×4回に切り刻み、小さく試して結果を持ち寄る








