ボドゲ作家に名刺はなぜ必要なのか
ボードゲーム作家は、ボドゲ会やゲームマーケットなどで、ほかの作家や参加者と挨拶を交わす機会が多くあります。Manaさんによると、その場では一般的なビジネスと同じように名刺交換が行われ、お互いを認知し合うきっかけになっているそうです。
Manaさん自身もよく名刺を受け取り、ボドゲ作家にとって名刺は重要なものだと感じています。
ところが、Manaさんはまだ自分の名刺を作っていません。どんな名刺にすべきか考えすぎて動けなくなるのが自分の悪い癖だと話し、ホームページと同様に「作らなきゃ」と思いながら手が止まっている状態だといいます。
ですけども、私まだ名刺作っていないんですよ。作らなきゃ作らなきゃとは思っているんですけども。
ボドゲ作家の名刺に載せる一般的な内容として、Manaさんは作者名、連絡先、通販をしている人なら通販ページのQRコード、そして代表作を挙げます。
ただ、Manaさんはそうした名刺を「普通だな」と感じています。新作の情報を載せる案もありますが、新作が出るたびに名刺を作り直す必要があり、そこでまた悶々と考えてしまうそうです。
名刺1枚がボードゲームになったら?
考えを巡らせるなかで、Manaさんが思いついたのは、ボードゲーム作家なのだから名刺そのものを遊べるものにするという案でした。名刺1枚がそのままボードゲームになっていて、名刺代わりに自分の作品を紹介する形です。
Manaさんは、名刺に代表作の名前が載っていても、受け取った人はそのゲームを遊べないため、どんな作家なのかはよくわからないと指摘します。
実際に自分の最大の名刺って自分のボードゲームだと思うんですよ。
Manaさんの考えでは、会った人全員に自分の作品をプレゼントするのが、覚えてもらう方法としては最強です。しかし、ボードゲームは1個あたりの単価が高く、配って回るのは費用面で現実的ではありません。
そこでManaさんは、普段渡す1枚の名刺がボードゲームになっていれば、手軽に作品を知ってもらえるのではないかと考えるようになりました。
なぜ名刺交換に「遊び」が効くのか
Manaさんは、普通の名刺をもらっただけでは「名前がそうですね」程度のやり取りで終わり、そこから会話を弾ませるのは難しいと話します。
一方で、名刺ボドゲなら、交換したその場で軽くプレイしてみることができます。Manaさんは、コミュニケーションツールとして考えたとき、ボードゲームはとても適していると考えています。
さらにManaさんは、1枚で遊べることが名刺ボドゲのポイントだと強調します。ほかの道具を必要とせず、サクッと遊べる手軽さが、名刺という形式に合っているという見方です。
名刺を交換する
1枚の名刺がそのままゲームになっている
その場で軽く遊ぶ
ほかの道具なしでサクッとプレイできる
会話が生まれる
名前の確認だけで終わらない
親密になる
一緒に遊ぶことで仲良くなるきっかけになる
名刺ボドゲは、すでに配っている作家がいた
名刺ボドゲを実際に作っている人はいるのか。ManaさんがXで尋ねてみたところ、意外と多くの作家がすでに取り組んでいることがわかりました。
寄せられた例には、紙とペンで遊ぶゲーム、名刺に描かれたマークやイラストを使うもの、ルールが書かれていて特別な部品なしで遊べるものなどがあったそうです。Manaさんはこうした取り組みを「とてもいい」と評価しています。
Manaさんが名刺について気にしているのは、受け取った人がその後どう扱うかという点です。綺麗にしまわれても見返されなければ忘れられ、捨てられたり、どこかへ紛失したりすることもあります。
せっかく名刺を作るのであれば、捨てられない、覚えてもらえるっていうようなところが重要だと思いますので、捨てられない工夫って必要かなと思うんですね。
捨てられない名刺には、どんなパターンがある?
捨てられない名刺の工夫として、Manaさんはいくつかのパターンを挙げます。ボードゲーム化はその1つで、ほかにも一般的なビジネスの名刺で見られるアイデアがあるといいます。
1つ目は、常に持ち歩くと便利なツールになる名刺です。たとえば定規として使える名刺なら、財布に入れておいて必要なときに使われ、そのたびにロゴや名前が目に入って覚えてもらえます。
2つ目は、特別感を持たせて、一度使うと強く記憶に残る名刺です。Manaさんは、種が入った名刺をもらった経験を紹介します。
その種入り名刺は、植えると植物が育ち、名刺には植物の名前も書かれていて、鉢に簡単に挿しておけるものだったそうです。Manaさんは、育てているうちに「この植物は何だっけ」と思い出し、くれた人のことを覚えている、と振り返ります。
| パターン | 例 | 覚えてもらえる理由 |
|---|---|---|
| 持ち歩くと便利なツール | 定規として使える名刺 | 使うたびにロゴや名前を目にする |
| 特別感のあるもの | 種が入った名刺 | 育てる間、くれた人を思い出す |
| 遊べるもの | 名刺ボードゲーム | 一緒に遊んだ体験が印象に残る |
会っていない人にも名刺ボドゲを届けるには?
名刺ボドゲをうまく活用している作家がいる一方で、Manaさんは限界にも気づきます。名刺である以上、実際に会った人にしか渡せないという点です。
レアリティが高まれば、名刺ボドゲ目当てに話しかけられることもあり、それは大きなメリットだとManaさんは認めます。ただ、名刺の役割は自分の認知を広げることにもあるため、会っていない人にもアプローチできないかと考えました。
そこでManaさんが思いついたのが、1枚で遊べる名刺ボドゲを多くの作家が作っているなら、それらをまとめてしまうという案です。名刺もカードなので、「カード1枚で遊べるボードゲーム集」という形になります。
よく本とかでもあるじゃないですか。お子さんと遊べる手遊び集とか手遊び百選とか、トランプゲーム辞典とか、なんかそういうような形ですね。
名刺ボドゲ集は、遊ぶ人と作家に何をもたらすのか
Manaさんは、いろいろな作家の名刺ボドゲを1つのパッケージにすれば、それ自体に価値が生まれると考えています。簡単なゲームが多いと予想されるため、子どもと遊んだり、ボドゲ会や隙間時間にサクッと遊んだりできるからです。
作家1人の名刺ボドゲだけでは、まったく知らない人がそれを求めてくることは難しいとManaさんは話します。一方で、セットとして頒布すれば、遊ぶ人にとってもメリットがある商品になります。
セットを買った人が「これ面白かった、作者は誰だろう」と興味を持てば、新たな作者の認知につながるというのが、この企画の狙いです。
会った人にしか渡せず、知らない人が求めてくることは少ない
セットとして頒布し、買った人が面白いゲームから作者を知る
32人集まれば実現できる?印刷とロット数の試算
具体的な形として、Manaさんは印刷所グラフィックのトレーディングカードセットを挙げます。32枚組の商品があり、原価も比較的安いため、名刺ボドゲを作る作家が32人集まれば実現できるのではないかと考えています。
カードサイズは名刺と少し異なるものの、グラフィックの仕様に合わせて「1枚で遊べるボードゲーム」を募集する構想です。各カードは名刺なので、作家の宣伝を書いてもかまいません。
宣伝目的の企画なので、Manaさんは利益をあまり乗せず、赤字が出ない程度でよいと話します。宣伝効果があるなら、多少の赤字でもやってよいかもしれないとも述べています。
ロット数について、Manaさんは32人が100セットずつと考えても3200セットになると試算します。そこまで作れば単価が下がり、名刺として配りやすくなるという見立てです。
頒布価格については、500円程度でも需要がありそうだとManaさんは考えています。ただ、普通の名刺は1枚10円ほどなので、500円のセットを名刺代わりに配るのは高いかもしれない、と自ら付け加えました。
費用負担なしで参加できる形と、企画の広がり
名刺ボドゲセットの費用を参加者で分担する方法もありますが、Manaさんは費用負担を求める形は微妙だと感じています。
そこでManaさんが考えたのは、名刺ボドゲを作っていて宣伝したい人からデータを預かり、代表者が販売・頒布する形です。報酬を払うか現物支給にするかは未定ですが、Manaさん自身が代表になる可能性も語っています。
Manaさんは、32枚それぞれ別の遊びができるセットなら32回遊べ、気に入ったものは繰り返し遊ばれるはずだと話します。グラフィックの32枚セットはコンパクトなので、カバンに入れておき、待ち合わせ中のカフェなどでも遊べます。
さらに、作家ごとに個性があるため、1人用、2人用、複数人用とプレイ人数もさまざまになると予想しています。
皆さんいろいろ個性を持った名刺ボードゲーム作られておりますので、そういったものがひとまとめになっていくってちょっと面白いと思いませんか?
募集はどう進める?コンペ化や第2弾への構想
名刺ボドゲセットに人気が出れば、第一弾、第二弾、第三弾とシリーズ化していくのも面白いとManaさんは話します。
進め方としては、まずXで「こんなのどう?」と投げかけ、賛同者が集まりそうなら本格的な募集を行う予定です。応募が多ければコンペにして上位の作品を収録する案も出ています。
さらに多く集まった場合は、グラフィックではなく、52〜54枚程度のトランプ系の印刷に対応した印刷会社を使って大量に作る可能性にも触れています。
これを募集したことによって、よし、一枚で遊べるボードゲーム何だろう、作ってみようみたいな、新たに作ってくれる人もいたりするのかなっていうふうにも思っております。
それでも普通の名刺は必要?
名刺ボドゲの構想を語りながらも、Manaさんは普通の名刺もやはり必要だと考えています。自分の名刺については、早急に内容を詰めて準備するつもりだそうです。
実際に名刺を作ったあとには、どんな内容を載せたのか、なぜその内容にしたのかといった考察も発信していきたいと話しています。
Manaさんは、名刺作りにもビジネス的な視点を取り入れることで、より効率的で効果的なものになると話します。番組では、名刺ボドゲセットへの参加の声など、リスナーからのリアクションも呼びかけています。
まとめ
名刺をどう作るか悩んでいたManaさんは、ボードゲーム作家らしく名刺そのものを遊べるものにする発想にたどり着きました。さらに、会っていない人にも届くよう、作家たちの名刺ボドゲを32枚セットにまとめて頒布する企画へと構想を広げています。
- ボドゲ作家にとって最大の名刺は自分のボードゲームであり、1枚で遊べる名刺ボドゲは手軽な代わりになる
- 名刺交換の場で一緒に遊べば、会話が生まれ、関係づくりのきっかけになる
- 捨てられない名刺には、便利なツール、特別感のあるもの、遊べるものといったパターンがある
- 複数作家の名刺ボドゲを集めたセットは、遊ぶ人の楽しみと新たな作家の認知を両立できる可能性がある
- ManaさんはXで反応を見ながら、名刺ボドゲセットの本格的な募集を検討している


