初回配信前日、「世に放たれる」緊張感
番組冒頭、パーソナリティのまろんと佐々木裕太は、なんと3回目の収録を迎えたと切り出します。しかもこの収録は、初回配信の前日に行われました。
どうですか?今のお気持ちは。
笑っちゃう。何でしょうね、この変な緊張感でもないけど、わー楽しみともちょっと違う。
まろんは、この番組を自分自身がやりたいと思って始めたものだからこそ、世の中に持って出るという緊張感があると話します。誰かの番組にお邪魔して喋るのとはまた違う感覚のようです。
なんか初めてのお使いみたいなさ。
いやもうほんとに初めての体験だよね。
喋りのプロがいるわけでもなく、編集を担当する裕太との2人での配信だとまろんは言います。カバーアートを描くイラストレーターのゆうこちかさんに1話目の音源を送ったところ、「緊張感が伝わってくる」と言われたそうです。
ちょうどカバーアートを描いてもらうイラストレーターのゆうこちかさんに、1話目こんな感じなんですって音源送ったら、緊張感が伝わってくるって言われて。
番組の看板は「縁側おしゃべり系ポッドキャスト」です。緊張していても楽しくはないだろうからと、まろんはゆるっと、ふわっと話す方向へと切り替えます。
「うまく喋ろうとせず」好きを話してみる
今回のテーマは、この番組の出発点そのものです。1回目と2回目で、好きなものってなかなか喋れないよねという話をしてきましたが、それでもやっぱり好きなものは喋りたい、というのが始まりのところだとまろんは振り返ります。
好きなものについて、うまく喋ろうとせず喋ってみようかなと思います。
ただ、いざ「好きなもの喋っていいよ」と言われると、それはそれでドギマギするとまろんは言います。何でもいいと言われると、かえって選べなくなる感覚のようです。
想像力が足りてませんでした。
そこで裕太が、最近まろんが沼っているものがあるのをSNSで目にしていると話を向けます。
最近沼ってるものがあるっていうのを私耳にしたり目にしたりしてますよ。
だいぶ控えめにはしてるんですけどね。
まろんが今沼っているのは、バレーボールでした。しかもその中の男子バレーボールの国内リーグ、SVリーグです。
私、今バレーボールに沼っております。
SVリーグと、バスケとの同時開催イベント
まろんが追っているのは、男子バレーの国内リーグであるSVリーグです。収録時点でちょうどシーズン中でした。
リーグは去年の10月中旬に開幕し、大体毎週土日にどこかで試合が行われているとまろんは説明します。4月から5月のゴールデンウィークにチャンピオンシップが行われ、そこでチャンピオンが決まって今シーズンは一区切りになるそうです。
話は、バレーとバスケットボールのBリーグが近い時期に開催されている点にも及びます。まろんによると、大阪や北海道では、両競技を組み合わせた同時開催のイベントもあるといいます。
バレーボールの試合の前にバスケをやって、バスケ見てた人たちもそのままバレー見れますよみたいなのとか。
え、何それ熱いじゃん。
裕太自身もバスケ好きでBリーグをよく見ていると明かし、2つの競技がファンを行き来させる仕掛けに驚きます。
中学時代にやっていたバレーと、「全日本を見て勉強しろ」
裕太が、まろんが学生の頃にバレーをやっていたのか尋ねます。まろんは中学3年間、部活でバレーをやっていたと答えます。
その時のコーチというか監督が、「全日本でも見て勉強しろ」みたいな先生だったので。
ただ、まろんはプロや全日本の試合を見ても、何を学べばいいのか学び方がわからなかったと振り返ります。一応試合は見るという程度だったそうです。
話は、当時のバレー人気にも触れます。まろんたちの世代では、旧ジャニーズの面々がワールドカップに関わり始めたタイミングでした。
本当にバレーボール会場に来るアイドルの皆さんのファンの方たちが埋め尽くすっていう現象はあったらしい。
中学でバレーをやり、全日本を見た後も、まろんは特定のチームを追いかけることはなかったといいます。その頃は男子より女子チームをよく見ていたそうです。
男子も見てたけど、男子はなんか勢いがすごいな、パワーすげえなぐらいで、女子の選手見てたなぁ。
テレビで流し見していたバレーと、試合会場という発想のなさ
まろんにとって当時のバレーは、野球をテレビで見るのと同じくらいの感覚だったといいます。のめり込むのではなく、日常の中で流し見するようなものでした。
日常に野球やってるぐらいの、のめり込んで見るとかでも全然なかったから。
ああ、なんか流し見というか、つけておくみたいな。
だからこそ、試合会場に行くという発想は全然なかったとまろんは言います。高校生ぐらいまでは実家でも見ていたものの、あくまでテレビで見るものでした。
社会人になってからも、やっていれば見るぐらいの距離感でした。ところが去年、まろんはある試合を見て、その距離感が一気に変わります。
去年10年ぶりぐらいに全日本の試合を見て、びっくりして、えらいハマって、今に至るっていう。
10年ぶりに見た日本代表が「なんじゃこりゃ」だった
きっかけになったのは、オリンピックの前に行われた国際試合、ネーションズリーグでした。
ちょうど福岡の小倉で会場が使われていて、テレビでやっているらしいと聞いたのが最初でした。家にいるから見てみるか、という軽い気持ちだったといいます。
今までテレビで見てた時の試合の雰囲気と、その時見た試合の雰囲気が全然違くて、なんじゃこりゃと思って。
めっちゃくちゃ面白かったの。
裕太が、その違いはどういうものかと尋ねます。まろんは、10年前までの記憶と比べて説明します。
男子の試合って、海外の選手の方がやっぱでかいし、パワーあるし、スピードがエグいみたいな。
当時のまろんの印象では、日本はボールを拾うけれど決定力が弱く、相手に打ち込まれて終わるか、相手のミスで得点するかというイメージでした。だからレシーブで粘る女子の方が面白そうに見えていたといいます。
でもなんか10年ぶりに見たらめちゃくちゃ拾ってるし、なんかめちゃめちゃ攻撃力あるし。
「真ん中」が動く。まろんが驚いたバレーの変化
まろんが特に驚いたのは、コート中央のミドルというポジションの使われ方でした。ここで、まろんはバレーのポジションを一通り説明します。
トスを上げる、攻撃の起点になる選手。
攻撃専門型のポジション。
基本的に左側に位置する攻撃の選手。2人いる。
コート中央に位置する背の高い選手。ブロックの要となる。
まろんによれば、ミドルがネット際でどれだけ止められるか、そして中央からどれだけ攻撃できるかで、左右の選手の決定力が上がるといいます。つまり真ん中をどれだけ使えるかが鍵になります。
でも日本って真ん中が本当に使ってないイメージしかなかったの。で、見たらめっちゃ真ん中動いてると思って。
裕太も、自分が持っているワールドカップの頃の知識では、ライトやレフトのアタッカーが点を取るイメージだったと応じます。今のバレーは戦略が変わっているのかもしれない、と2人は感じ取ります。
今ちょっとバレーボール界は少し変わってるんだね、多分ね、戦略とか。
まろんは、センターが機能すると左右の選手が決めやすくなること自体は昔からあったのかもしれないが、それがより高度に、より精密になってきたのではないかと話します。
「なぜ好きか」がわからないまま遠征し始めた
ここでまろんは、話の向きを変えます。戦術を淡々と説明すると「へー」と思えるが、だからハマったのかと言われるとそうでもない、というのです。
なんでこんなに面白いんだろうなとか、ずっと考えてんの。
まろんは、ネーションズリーグの福岡の1試合を見て「めっちゃ面白い」で終わると思っていたといいます。ところが、その後も配信で国際試合を見て、オリンピックを見て、過去の試合を見て、と止まらなくなりました。
ずっとやってても飽きなくて、国内リーグ開幕するぞってなって、遠征し始めちゃう。
そしてまろんは、自分がなぜこんなにバレーを見たいのかがわからないまま動いている、と打ち明けます。
自分がなんでこんなに今バレーを見たいのかがわからないまま動いてるっていう。
衝動の赴くままに。
薪をくべすぎて炭になる自分と、それでも続く熱
裕太は、今はYouTubeなどで映像が見られるので、継続的に熱に薪をくべやすいのではないかと指摘します。まろんはその「薪」という表現を受けて、自分の特性を語ります。
これ私多分自分の特性なんだけど、ハマるとうわって薪くべちゃうの。すごい短期的に。
最大火力後の、ちょっと冷静になるみたいな。
いつもなら火力を上げまくった後は頻度が落ち、淡々としてくるのだといいます。ところが今回のバレーは、その予想を裏切りました。
火力上げまくったのに、バレーも、多分アホほど燃やしたの。でもなんかまだずっといるっていう。
まろんはこれを「ある意味恐怖」と表現します。いつものパターンなら冷めているはずなのに、まだ熱が続いていることへの戸惑いです。
「なぜ好きか」を語るのは無粋なのか
好きだからやっている、と言えばそれだけの話です。それでもまろんは、「なんで好きなんだろう?」と考えてしまうと言います。
なんか「なんで好きなんだろう?」って考えちゃうんだよね。
まろんは、試合そのものが面白いという理由をあげつつ、それを裕太に問い返します。バスケ好きの裕太なら、その理由をどう答えるのか、という問いです。
ユウタってさ、「バスケ好きなのはなんで?」って聞かれたらなんて答える?
まろん さんからの質問
裕太は、たまたま自分がやっていたのがバスケだっただけで、本質的にはチームスポーツが好きなのだと答えます。チームで一つのボールを追い、連携で点を取り、守るというチームプレーそのものに強く惹かれているといいます。
チームで一つのボールを追って、チームの連携で点数を決めて、ディフェンスをしてっていうところのチームプレーが多分私とてつもなく好きというか。
チームプレーに対する憧れがね、多分これめちゃめちゃ強いんだと思うんだよね。
裕太は、個人の強いプレーヤーを見るのも好きだとしつつ、チームでもぎ取った一つの勝利に涙腺が崩壊してしまうのだと語ります。まろんも、その気持ちはわかると応じます。
「推しを作ろう」と決めて見に行った裕太
まろんは、裕太が好きなのはたまたまバスケだっただけで、バレーだったかもしれないと問いかけます。裕太も、野球やサッカーでもハマっていたかもしれないと認めます。
裕太がバスケにのめり込んだ経緯には、少し変わった始まりがありました。当時趣味がなく、Bリーグが始まるというので「推しをとりあえず作ろう」と決めて見に行ったというのです。
Bリーグが始まるっていうんで、推しをとりあえず作ろう、決めようと思って。
あえてそう考えたんだ。
応援することにしようという心積もりで会場に行き、実際に見たら面白くて、まんまと沼に落ちていったと裕太は振り返ります。まろんは、推しを見つけに行こうと決めてちゃんと落ちた、とその流れを面白がります。
「言葉にできない好き」を、いつか言葉にできたら
話はふたたび、「なぜ好きか」という問いに戻ります。まろんは、はっきりした理由があって好きなわけでもないと感じています。
好きなものを喋ろうとする時に、なぜ好きかを言いたくなるのだけど、やはりなぜ好きかを語るのは無粋なのかと思ったりもして。
まろんは、戦術がわかると面白さは増すが、それがなくても面白い、とも話します。そのうえで、裕太と同じように、チームとしての姿に惹かれている自分に気づきます。
チームとしてお互いを信頼したりとか、称え合ったりとか、そういう姿もすごくグッときて。
まろんは、そういう姿がまた見たいと思うから見に行くのだといいます。当初は「あの選手がさ」という話をするつもりが、気づけば自分がハマった理由を探るドツボへと話が向かってしまったと笑います。
裕太は、まだ言葉に尽くせない思いが、まろんの胸の内にがっつり残っているのだろうと受け止めます。まろんも、そんなものは必要ないと思いつつも、なんか見つけたいと話します。
それを見つけてどうしたいかはわかんないんだけど、なんていうのは言葉にできたらいいな。
理由を言葉にできたらいい、けれど見つけてどうしたいかもわからない。その宙ぶらりんなまま、まろんは話をしめくくります。話はまだ止まらないので、続きは次回に持ち越されました。
まとめ
3回目の収録は、まろんが10年ぶりに見た男子バレー日本代表に衝撃を受け、遠征まで始めてしまった「好き」をめぐる回でした。「なぜ好きか」を言葉にしようとしてもうまくいかず、それでも探し続けたいという気持ちが語られました。
- 初回配信前日の収録で、番組を「世に放つ」緊張感の中で話が始まった
- まろんは中学3年間バレー部だったが、当時はテレビで流し見する程度の距離感だった
- 去年ネーションズリーグの1試合を10年ぶりに見て「なんじゃこりゃ」と衝撃を受け、遠征まで始めた
- まろんも裕太も、根っこにあるのはチームプレーや、信頼し称え合う姿への憧れだった
- 「なぜ好きか」を語るのは無粋かもしれないが、いつか言葉にできたらという思いのまま次回へ続く






