知恵袋への勝手な回答、前回の結果は?
アイエナさんは育休を1年以上取っている父親です。話すネタが尽きてきたため、前回からYahoo!知恵袋のお悩みを勝手に取り上げ、アドバイスする企画を続けています。
アイエナさんによると、本来は質問箱を設置してリスナーの質問に答えたいところですが、フォロワーがそれほど多くないため、知恵袋の質問を題材にしているそうです。
前回は2つの相談に回答しました。JTC ── Japanese Traditional Companyの略。年功序列や終身雇用など、日本の伝統的な大企業らしい体質を持つ会社を指すネット上の俗語ですを辞めた人が元の会社に戻りたいというキャリアの相談はベストアンサーに選ばれ、夫婦関係の相談は選ばれませんでした。
(ベストアンサーは)まあ私しか(回答)しなかっただけだと思うんですけど。
知恵袋の相談は重たいものが多く、アイエナさんは回答したあとも「本当にあれで良かったのか」と一日中考えるといいます。その振り返りが、自分にとっても良い機会になっていると話しています。
今回選んだテーマは2つで、どちらも子育て中の夫婦の妻からの質問です。
夜泣きで起きない夫、自衛隊のラッパと何が違う?
1つ目の相談は、子供がどれだけ泣いても夫が起きないというものです。
子供がどれだけ泣いても夫が起きない。調べると男女で脳が違う、本能などと出てくる。でも自衛隊なら、ほとんど男性のところでラッパの音で起きているので、赤ちゃんの泣き声でも自分が起きなきゃと思っていれば起きれるはず。結局最初から起きるつもりがないだけでは?
アイエナさんはまず、男女の脳の違いについて「出典は押さえていない」と断ったうえで、よく耳にする話を紹介します。女性は育児に適応する形で進化してきたため、些細な音や異変で目を覚ましやすく睡眠が浅い傾向がある、一方で男性は起きづらい、というものです。
そのうえでアイエナさんは、男性が起きづらい傾向には個人差もあるとしつつ、夫側の目線から自衛隊の例えには違いがあると指摘します。
朝6時に起きようとか、朝5時に起きるっていうのが習慣化されていれば、別に男女問わずこれできると思うんですね。
一方で赤ちゃんって、そんなルーチンで起きてくれないので。
アイエナさんの整理では、決まった時刻に起きることと、いつ泣くかわからない赤ちゃんに合わせて起きることは、同じ「起きる」でも性質が違うということです。
毎朝決まった時刻に起きることが習慣化されており、男女問わず対応できる
ルーチンがなく、いつ泣くかわからないタイミングで起きなければならない
夜の担当と寝る場所を分けたら、どう変わった?
アイエナさんの家庭では、夜の担当をあらかじめ決め、同時に寝る場所も分けています。週4日は妻、週3日はアイエナさんが子供と一緒に子供部屋で寝て、非番の人は大人用の寝室で一人で寝る形です。
担当の日は、寝る時点で「熟睡してはいけない」という意識が体に染みついているといいます。マットレスも普段と違うため眠りが深くなりにくく、ちょっとしたことで起きる癖がついたそうです。
相手が起きなかったからもう一人が起きてくるみたいな事象は、一回も実は発生してないですね。
アイエナさんは、こうした環境を整えることが大事だと考えています。自衛隊の寄宿舎で毎朝6時に起きるのが習慣になれば誰でもできるのと同じだ、という見立てです。
ただし、住まいの部屋数などによっては難しい場合もあるとアイエナさんは補足します。また、アイエナさんの家庭では夜泣きが激しかったのは生後3、4か月ごろで、それ以降は夜通し寝てくれるようになり、最近は子供部屋でも大人が熟睡できているそうです。
夫が毎回起きないなら性格かもしれず、たまに起きない程度なら疲れも考えられる、とアイエナさんは話しています。理想は、夜泣きに必ず対応する人を決めてその人を熟睡できない環境に置き、もう一人は泣き声も聞こえない別の部屋で寝ることだといいます。
部屋を分けるのが難しい場合の方法として、アイエナさんは自分が夜勤のときに使っている道具を挙げます。子供をQuboAIというカメラで見守り、泣いたり口が塞がったりするとApple Watchが振動するように設定しているそうです。
寝てるとね、(スマホの通知は)気づきづらくなるので、Apple Watchつけているとそういうのも気づきやすいかなと。
疲れたと言うと話をすり替える夫は、なぜそうするのか?
2つ目は、20代後半で生後半年の子がいて、仕事に復帰した妻からの相談です。
夫は家事も育児も交代でやってくれる良いパートナー。でも疲れたと相談すると自分の話にすり替えたり、「今は登山中だと考えよう、頂上に着けばこれまでの苦労は良かったと思える」みたいなズレた例え話をされる。毎日カチンと来て、そんな自分にも罪悪感があります。話が合わないとこんなストレスになるものですか?
この相談に対して、アイエナさんはまず「これは私もやってしまう」と認めます。
(妻に疲れたと言われると)じゃあマッサージしようかとか、じゃあ寝てて、他の部屋行ってて、全部やるからっていう風に、
妻が疲れたっていう気持ちに寄り添う前に、もう解決しようとしてしまうんですよね。
アイエナさんは、よく言われる「女性は共感を求め、男性は解決を求める」という話を引きます。男性は「疲れた」と聞くと、気持ちをねぎらう発想よりも、回復させなければ、疲れる状況を変えなければと考えてしまうというのです。
相談者の夫が自分の話にすり替える点についても、アイエナさんは「自分の過去の苦労話をいらんこと言っちゃう」と、自分にも心当たりがあると話します。
アイエナさんの推測では、相談者は家事や育児をもっとしてほしいわけではなく、「頑張ったね」「大変だったね」と聞いてほしいだけなのではないか、ということです。
アイエナさんは、男性側の返し方を3つに分けて整理しています。疲労の原因を取り除く、回復の時間を作る、そして疲労の捉え方を変える、というもので、「登山中だと考えよう」は3つ目の解釈を変える返し方にあたるといいます。
原因を取り除く
「全部やるから」と家事や育児を引き受ける
回復させる
「寝てて」「マッサージしようか」と休ませる
解釈を変える
「今は登山中だと考えよう」と捉え方を変えさせる
アイエナさんは、夫も疲れている妻を前にして何か返さなければと思ってしまうのだろう、と夫側の心理にも理解を示します。
「これは国語の問題です」と前置きするとどうなる?
アイエナさんの家庭でよく使われているのが、話す前に「何の教科の問題か」を言う工夫です。妻が話の最初に教科を宣言してくれることで、アイエナさんは頭のスイッチを切り替えやすくなっているといいます。
たとえば料理の味付けを相談するときは、妻が「これは家庭科の問題です」と前置きします。アイエナさんはそれを聞いて、具体的な答えを返せばいいとわかるそうです。
一方で、気持ちに寄り添ってほしいときには、妻は「これは道徳の問題です」「これは国語の問題です」と前置きしてから話します。
| 前置き | 話の種類 | 聞き手の対応 |
|---|---|---|
| 家庭科の問題 | 料理の味付けなど具体的な相談 | 答えや解決策を返す |
| 保健体育の問題 | 疲労をどう回復するか | 休む、アクティブレストを取るなど |
| 国語・道徳の問題 | 気持ちに寄り添ってほしい話 | 疲れている理由や相手の気持ちを考える |
アイエナさんは、「妻が疲れたと言っています。疲れている理由は何ですか」という国語の問題として受け取れば、さすがに登山の例え話にはならないだろうと話します。保健体育の問題ならアクティブレスト ── あえて軽い運動をすることで疲労回復を促す休養法。ストレッチや散歩など、体を動かしながら休む方法を指しますのような答えもありえますが、国語や道徳の問題では求められている答えが違うということです。
相談者へのアドバイスとして、アイエナさんは話し合いの最初に「これは国語の問題です」と言ってみることを勧めます。話す側も肩の力が抜け、聞く側も頭を切り替えられるのではないかという考えです。
夜中のトイレ掃除から学んだこと
話しながらアイエナさんは、妻が教科を前置きするようになったのは結婚してしばらく経ってからだったと振り返ります。それまでは妻も相当カチンと来ていただろう、と話しています。
アイエナさんが思い出したのは、寝ようとしていた夜に、妻からトイレの使い方について気になる点を言われたときのことです。
これ(トイレのこと)もう解決したいんだと僕は思っちゃって。もうそこから起きて1、2時間トイレとか掃除してから寝てたんですよね。
ところが掃除を終えて戻ると、アイエナさんは妻からまたいろいろと言われたそうです。妻は問題を解決したかったのではなく、トイレの件を起点に日々のイライラを全部聞いてほしかったのだろう、とアイエナさんは振り返ります。
(僕は)家庭科の問題であると。よし、やります、実習ですみたいな感じで対応してしまったんだけど、まあ決してそうではなかった。
アイエナさんにとって、この夜のトイレ掃除は大きな学びになったといいます。妻が教科を前置きして会話をリードしてくれていることに、個人的にとても助かっていると話しています。
最後にアイエナさんは、今後も知恵袋への回答を続け、ベストアンサーも狙っていきたいと話しました。今回のアドバイスも文章にまとめて知恵袋に投稿する予定です。
まとめ
夜泣きで起きない夫には、気合いよりも担当と寝る場所を分けて習慣にする環境づくりが効き、疲れたと話す妻への返し方では、解決を急がず気持ちを聞くことが大切だと、アイエナさんは自分の失敗も交えて語りました。
- 決まった時刻に起きることと、いつ泣くかわからない赤ちゃんに合わせて起きることは性質が違う
- 夜の担当を週4日と週3日で分け、寝る場所も分けてから、担当が起きずに相手が起きたことは一度もない
- 見守りカメラとApple Watchの振動を組み合わせると、寝ていても泣き声に気づきやすい
- 「疲れた」に対して、原因の除去や解釈の変更で返すと、話をすり替えているように受け取られやすい
- 話す前に「これは国語の問題です」と教科を前置きすると、聞く側のスイッチが切り替わりやすい





