昔読んだ本振り返りシリーズ第3回は山口周の一冊
「昔読んだ本振り返りシリーズ」の第3回として、トマトさんが家にあった山口周さんの『外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』を取り上げます。
理系男の人生取締役会。倉木さん。
昔、本、昔読んだ本振り返りシリーズ第3回をやりたいと思います。
今日は、家にあった本で、外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメントという仰々しいタイトルの本を紹介したいと思います。
作者はどなたですか?
作者は山口周さんという方で、結構有名だと思うんですけど、元々は電通だったり、ボスコンだったりで、いろいろプロジェクトをぶん回して。
今は独立して、独立研究者、作家って書いてあるけど、パブリックスピーカーって書いてあるけどね。
そういう、いい感じで物事を進めるっていうことに関して、いろいろ一家言ある方なのかなというふうに思いますね。
この人(山口周さん)は、この界隈だと結構有名人な方じゃないですか。
そうだと思いますね。多分この界隈で一番名前売れてる人なのかなと思います。プロジェクトとか回したりしてます?
まあね、私も一応ビジネスマンやらせてもらってるんで、毎日毎日(プロジェクトに)追われてますよ。
そうね、やっぱり実務みたいなところで頑張るのもあるけど、プロジェクト自体のマネジメントみたいなところは、今後僕らもよりやっていくことが増えるのかなと思う。
(それで、この本を)買ったんだと思いますね、僕は。
何年前に買ったかわかんないけど、そんなに昔じゃないと思うんだけどね。これ2023年の発行なんで、3年前の本。
4章構成と「勝てるプロジェクトしかやるな」
トマトさんは本の章立てを紹介し、第1章の冒頭に置かれた主張から話を始めます。
この本は、今改めてパラパラ見たところ、4章立てですと。どういう風に分かれてるかというと、プロジェクトが始まる前。
プロジェクトの始まる前が1章、2章がプロジェクトの序盤。で、3章がプロジェクトの着陸、中盤から終盤ですかね。
で、4章がリーダーシップ。ここはちょっとカテゴリー分けが違うのかなと。
基本的には、プロジェクトの始まる前、最初、後みたいな。そこに横串を刺すリーダーシップみたいな感じになってると思いますと。
最初の段階で、一番最初に書いてあるのが「勝てるプロジェクトしかやるな」ってこと書いてあるんですよ。
最初の段階で、もう勝てないプロジェクトは選ぶなと。
いいね。聞かせてやりてえわ、私の上司に。
勝てないプロジェクトはやるな、勝てないなら勝てるような状況にしてから始めろみたいなスタンスですね。
目的が不明確なプロジェクトはやるな
じゃあどういうのなら勝てるのか、逆にどういうなら勝てないのかみたいなところはあると思うんですけど。
そこに対するアンサーとして、まず一番最初に書いてあるのが、「目的が不明確なプロジェクトはやるな」と。
ほう。目的ですか。
目的が決まってれば、いろんな手段を取れるけど、手段ベースのプロジェクト設定になってると、その手段自体が失敗だった場合、もう100パー終了する。
届かないわな、そりゃ。
例えば、だからなんだろうね、材料を作るとかだったら、このスペックの材料を作ってください、ならまだいいのかな。
まあいいけど、それに対して「お前のキッチンで作ってね」みたいな方法が決まってたら、いやもう無理じゃんみたいな、そういうところ?
例えばそうね、このスペック作ればいいっていう目標なのに、この材料とこの材料の組み合わせで、このプロセスしか使わなきゃいけないみたいになってるとまずいのかな。
どういう状況なんだろうね。手段しかないプロジェクトって。具体的に手段だけのプロジェクトがどうなのかっていうのはむずいけど。
目的、何のためにやるの?みたいなところが上の人とも握れてないと、実際プロジェクト進めるのもむずいし。
あとは、メンバーに仕事を振るときも、あくまでこの目的があって、そのための手段としてこれ検討してみてっていう順番で振れなくなるかな。
メンバーもやりづらいみたいなのが、多分ありますと。
「人材が先、計画が後」はコンサルの前提か
2つ目の鉄則は人選です。トマトさんは本の文面を読み上げたうえで、その実現の難しさに触れます。
これがまず(1つ)目ですね。で、次がいろいろあるんですけど、これかな。「プロジェクトの成否の判別は人選で決まる」。
「計画が先、人材が後という一般的によく知られている考え方は誤りであり、人材が先、計画が後だ」ということ。
「プロジェクトに必要な人材の質と量に対して、ちょうど100%になるようなチーム体制では必ず破綻します」。
そうだな。
だから始める前に、このメンバーで戦えないから誰々をくれみたいな、その交渉をちゃんとリーダーがやらないとダメだよってことが書いてありました。
でも、結構これ難しいなと思ってて。そんな言え、ね、どうなんだろうね。
いやー、結構。それこそ中小企業とかスタートアップだと、そんなこと言ってられないだろうし。
じゃあ大企業ならいけるかと言われたら、あるテーマに対してどんなキャラの奴らが必要なのか見積もり切るってところは、難しそうって感じはする。
そうだよね。これ、やっぱさ、コンサルの人が書いてるからさ、コンサルだったらプロジェクトメンバーを引っ張ってくるとかできるのかもしれないけどさ、なかなかそうは言ってもね。
だったら、そのメンバーに対応するような計画というか、ゴール設定をいじれよって話なのかもしれないけど。
ちょっとやっぱりね、コンサルチックなチームで働くっていう大前提がありそうかなと、私は思いますね、これについて。
「期待値調整」はちょっとダサくない?
トマトさんが本の中で最も引っかかったのが、プロジェクトの最初に関係者の期待値を下げておけ、という主張でした。
その後もめっちゃそれ(コンサルの前提)を感じてて、プロジェクトの最初の段階で期待値調整をしろって、めっちゃ書いてあるの。
おお、期待値調整。
結局、プロジェクトの成功ってのは、そのオーナーの人、プロジェクトを自分にくれた人の期待値を超えられるかどうかが、成功したか失敗したかの基準になります。
だから、そこをいかにハードルを下げておくかが大事ですって書いてあって。いや、それは確かにそうだと思うんだけど。
ここに結論から言えば、関係者の期待値より高い結果に終われば成功であり、関係者の期待値より低い結果に終われば失敗なのです(と書いてある)。いや、そうだよ、それはわかるんだけど。
でもさ、これ全員これやったらさ、すごい全体としての生産性下がりそうじゃね?って。
これはもしかしたらできないかもしれないです、あれもできないかもしれないです、みたいな。そう、下げすぎると、新製品出そうみたいな時の勢いというか。
え、じゃあ何もできないならやんなくていいかみたいな話にもなっちゃいそうだしね。
そう。これって結局、失敗しないための方法が書いてある本なの。あくまで自分が良ければいいな思想な気がして。
確かに自分が成功するってことだけを100パー考えたら、ゴールを結構簡単にしておいて、そのゴールが難しいかのように見せて、それを悠々と飛び越えたみたいな形にした方がさ、自分の評価は高まるじゃん。
でもさ、会社として全体で考えた時にさ、みんながそんなこと言ったらさ、なんかしょうもない噂にしか行かないでしょ。
ここで、こういう思想で仕事やるのちょっとダセえなって、私は思ったの。
まああんまりね、チャレンジングなことしないだろうからな。
いや確かに、自分が失敗だと思われないって観点では、自分がこの出世街道を上がってくには大事なのかもね、これ(期待値調整)がね。
これはプロジェクト前にやれって書いてあって、これで成功するか失敗するか決まるって書いてあって。確かにそうだけど、ちょっとダセえなっていうのが、自分の思ったこと。
プロジェクトチームは「口うるさい先生」より「いいお兄ちゃん」
一方でトマトさんが「その通りだ」と感じたのが、プロジェクトをどんな座組で進めるかという話です。
で、プロジェクトの回す方、着陸のとこに関して、1つ面白いなと思ったとこが別にあって、こっちはその通りだなっていうふうに思って。
それが、このプロジェクトをどういう座組でやったらいいかって話。
前提、構造を言うと、例えばプロジェクトを持ってる社長がいますと。で、現場の人がいる。
この現場の課題を社長が思ってて、ここの課題を解決したいんだけどっていうプロジェクトを、別に立ち上げる。
普通だと、そのプロジェクトの人たちに、この課題解決してくれって言って、プロジェクトの人たちが現場の人たちに、ここもっとこういう風に直せみたいな風に言うと。
このやり方って、結構現場からすると、なんでお前らうるせえよみたいな。
まあね、完全に下請けというか、指示受けてるだけになっちゃうからね。
そうそうそう。外野から俺らの現場のことわからないでうるせえなみたいな、なるじゃない。
それはそうだよねって思ったんだけど、ここは違うやり方が大事だって書いてあって。それは、まず社長に言わせるんだって。現場に。
社長が現場に、ここの課題やれ、ここを直せっていうふうに言わせるんだって。
現場の人たちが困るって。そしたら、ああ、どうやったらいいんだろうみたいな。
その困った人たちの助け船を出す人たちとして、プロジェクトチームがいるような構造を作る。
はあはあ。社長主導でスタートのキックを始めれば、現場も始めざるを得ないというか。
そうそうそう。だからプロジェクトチームを口うるさい先生として使うんじゃなくて、現場の課題解決を手伝ってくれる、いいお兄ちゃんみたいな。
そういう位置づけになるように、最初に設計するのが大事だと。
社長がプロジェクトチームに依頼し、チームが現場に「ここを直せ」と指示する。現場からは外野の口出しに見えやすい
社長が現場に直接課題を伝え、困った現場の助け船としてプロジェクトチームが機能する
トマトさんは、この座組の話を前職のメーカーでの経験に重ねます。
それは本当、確かにいいなと思って。俺も前メーカーにいた時にさ、人事が、会社の同じビジョンをみんなで共有できるように、こういう取り組みをやってくださいみたいなのが、結構よく現場に来てたの。
でもそういうのってさ、現場からしたらさ、追加の業務になっちゃうじゃない。
ただでさえ忙しいのにさ、こんなことやってらんねえよみたいになってさ。すごいやりづらかったし、多分あんまり成果も上がんなかったなって思ったんだけど。
でも確かにあれも、人事から直接じゃなくて、上から部下に対して、こういう目的でこういうことを達成してくださいみたいなことを出して。
それを、わかんないとこあったら(人事の)うちたちに頼ってくださいねみたいな形にしたら、もう少しうまく立ち回れたのかなって思って。今後やっていく上で、これはすごい参考になるなと思いました。
面白いやり方だと思いますね。
そういうのって、多分人間関係が結構あるのかなと思ってて。やっぱり人のこと変えようとするのは、めっちゃむずいなと思うじゃない。
だけど、第三者をうまく活用することで、人を変えるというか、うまいこと進められるみたいな。
確かにね。会社っていう組織であれば、社長が基本的には一番偉いんだから、重要度とか引っ張感とか、あの辺の要素はもう一気にSランクになるじゃん。
いや、そうね。結局、相手のレポートラインの上にいる人に言えるかどうか、そこの根回しって話になっちゃうんだけどね。
そう。もし仮に社長が現場に来て、ああするぞこうするぞって言った時に、「社長、ここはこうあって違うんですよ」って現場から上がってきて。
それが「ああ、なるほど、それだったらじゃあ違うな」になるのか、「いや、それでも社長権限でこれはやった方がいい」なのか、そこでもう決まれば、後半で喧嘩しなくて済むというかさ。
そうね、そこ(社長と現場)のコミュニケーションは、確かに別でうまく整備しなきゃいけないですね。
「一回も失敗したことない」と豪語する著者
これはあくまで、この人(山口周さん)が、俺は一回もプロジェクト失敗したことないって豪語してるんで。
強。
それがなぜなのかっていうところを書いてる本なので。
へー、ぜひ私と一緒にプロジェクトやってほしいなあ。いい意味で、会社の文化というか、あれをぶち壊してくれそうな匂いがする。
そういう意味では、「初期の仮説にあんまりこだわるな」みたいのも書いてあった。リーダーは、自分が間違ったらそこを認めて、変化をどんどん受け入れていきましょうみたいなのが書いてありますね。
(プロジェクトが)始まる前と始まってる途中は、もうね、刻一刻と状況変わりますからね。
だから、いつその方針を間違ってたとして変えるのかみたいなところは、むずいっすよね。
そう。だし、間違ってたって気づいてても、「間違ってたけど最終納期一緒ね」みたいなさ。あと、「よろしく頑張って」みたいな時あるじゃん。
そう、あれ(上司は間違いを)半分認めてなくない?
「優れたリーダーは必ず嫌われる」とフォロワーシップ
話題は第4章のリーダーシップへ移ります。トマトさんは本の記述を読み上げながら紹介していきます。
計画通りってとこも最後の勝利はあるんですが。まあね、「優れたリーダーは必ず嫌われる」って書いてあります。
ほーん、なるほど。それは何故ですか。
これは演劇的な議論が行われているというよりは、坂本龍馬とか織田信長とか、そういう例を挙げて、「嫌われるもんだぜ」って書いてあるよ。
それはとりあえず判例を何個か挙げて、俺の体感ではいいリーダー嫌われがちみたいな、そういう説を唱えている(ってこと)。
トマトさんは続けて、本に引用された勝海舟の言葉を読み上げます。「誰を味方になどと言うから間違うのだ。みんな敵がいい」という趣旨の一節で、リーダーとされる人の共通点は一番先に話し始めることだ、とも紹介されます。
じゃあ『嫌われる勇気』を読んどけばいいのかな。
フォロワーシップって概念もね、結構大事だなと。
ほう。フォロワーシップですか。フォロワーシップはなんて書かれてます?
誰かが何かを始めて、周囲の人がその人に付き従い始めることで、初めてそこにリーダーシップが生まれる。
リーダーシップはフォロワーシップと表裏一体になって同時に生成されるものです、と。だそうですよ。
うーん、どういうこと?リーダーシップのイメージはさ、行くぞとかやるぞとか、俺につけみたいなイメージだけど、フォロワーシップは?
リーダーの補佐を自分の意思で進められるかってこと。もう少し具体例として書いてあるのは、宇宙飛行士の選抜試験で。
本では、宇宙飛行士の選抜試験では誰もがリーダーシップをアピールしたくなるものの、自分よりふさわしい人がいれば即座にフォロワーに回れる柔軟さも大きな着眼点になっている、と書かれているそうです。
ああ、そういうことか。
端的に、宇宙船に実際に行ったとして、この人はチームの一員としてチームの値を最大化させるような動き方ができるだろうかという点を見ているわけです。
何でもかんでも俺が俺が、はダメよっていう話やな。
「上機嫌でいろ」を上司に聞かせたい
あとは、上機嫌でいろと。
もうそれも、うちの上司に聞かせてあげたいな。
(うちの上司は)いっつもしかめっ面よ。
やっぱ機嫌の波があるのは、ちょっと良くないな、多分ね。
まあ波があるのも良くないし、デフォルト下げすぎるのもちょっと困るんだよなっていう。せめてフラットかちょっといいくらいでいてくれよって思ってるんだけど。
まあいろいろあります。この本を読めば、絶対に失敗しないらしいんで。
いいね。ビジネスマン必読。
失敗したくない人は、この本通りに進めたらいいんじゃないでしょうか。
期待値調整もね、すごい大事だと思うけど、あんまりそればっかやってるとちょっとダセえなとは思うんで。あんまりダサいことはしないのがポリシーなんで。
ちょっと一言申しておきます。まあでもいい本だと思うんで。ぜひ興味ある方は。
なんていう本のタイトルでしたっけ?
プロジェクトマネジメント。
プロジェクトマネジメント。山口さんですね。今回は以上で。
以上です。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
トマトさんは、山口周さんの本の「勝てないプロジェクトはやるな」という主張を軸に、目的の明確化や人材先行の考え方を紹介しました。一方で、期待値を下げておく手法には、全員がやれば挑戦が生まれず「ダサい」と率直に反論しています。社長に課題を伝えさせ、プロジェクトチームを現場の助け船にする座組には、お二人とも納得した様子でした。終盤はリーダーシップやフォロワーシップ、「上機嫌でいろ」という教えに、クラゲさんが上司への思いを重ねていました。
- 「勝てないプロジェクトはやるな」。目的が不明確な手段ベースのプロジェクトは崩れやすい
- 「人材が先、計画が後」は正論だが、コンサル的なチームが前提ではと二人は感じている
- 期待値調整は自分の評価を守るには合理的でも、やりすぎると挑戦しない「ダサい」仕事になる
- 社長が現場に課題を伝え、プロジェクトチームは困った現場を助ける「いいお兄ちゃん」に設計する
- 優れたリーダーは嫌われるもの。チームの値を最大化するフォロワーシップと上機嫌も大事




