CRMとは何かという「深遠なる問い」
番組は、マツリカ代表の黒佐英司さんが、前回に続いて株式会社ハイウェイ代表の久保文誉さんをゲストに迎えるところから始まります。黒佐さんは久保さんを「チャンプ」と呼んでいます。
EJのちょっと真面目な仕事の話。
この番組は、日々の仕事や組織、そして働くことに関する様々なテーマを、私、EJことマツリカの代表・黒佐がちょっと真面目に考えてみるビデオポッドキャストです。
ということで、今回も前回に続き、株式会社ハイウェイ代表・久保文誉さん、チャンプにゲストとしてお迎えしております。じゃあチャンプ、今回もよろしくお願いします。
お願いします。
前回は、マツリカ創業期どうだったかっていうことと、自分で創業してみてどうだったかみたいなことを話していったんですけど、今回のテーマ、これもじゃあディレクターからお願いしたいと。
ディレクターの家子史穂さんが、今回のテーマを発表します。
今回のテーマは、「AIで激変したCRMの最前線に迫る AIエージェント時代の業務設計とは?」です。
マツリカはSFA、CRMといった営業支援ツールを開発・展開していますが、久保さんが経営する株式会社ハイウェイも、AIネイティブなCRM「ハイウェイ」を開発し、日本企業の営業組織開発を支援していらっしゃいます。
そこで今回は、AI×CRMの最前線にいらっしゃるEJと久保さんに、AIの登場によってCRMはどのように変わったのか、CRMの過去、現在、未来について語っていただきたいです。
ぜひ初心者にもわかりやすくお話しいただけると嬉しいです。
(CRMは)我々のど真ん中といえばど真ん中だけど、ど真ん中であるがゆえに話しにくい部分もあるかもしれませんが、CRMとは何かっていうね。すごい定義広いもんね。
深遠なる問いですね。
なんて言ってる?CRMとはみたいな。
まあ、お客さんに合わせて変えてますけど。
そうだよね。
でもやっぱり一般的な定義は、顧客情報の管理システムであり、また日本においては、営業組織の営業業務の支援ツールであると。そういった文脈が一般的な定義なのかなとは思います。
何ができるものなんでしょうかっていう、それ(CRM)を使って。お客さんからすると、そのCRMを使ったらどうなるんだろう。これもね、どこを切り取るかにもよるんだけど。
古くは顧客第一だと思いますので。ビジネスする上で、自分たちの会社のお客さんの情報を、きちんと管理していく。
どういったお客さんで、どういう契約があって、過去どういう経緯があったのかっていうところを、しっかりと管理する。
それで、そのお客さんに対して適切な提案活動であったりとか、適切なフォロー活動、パーソナライズとか言ったりしますけど、そういったところがデータをきちんと残すからできますよねと。
そういうできること。顧客管理っていう浅い言葉ではそうなるんだと思います。
異議なし。
「データを入れることは仕事ではない」ハイウェイが作るCRM
黒佐さんは、AIをキーに置きながらハイウェイがどんなサービスなのかを、久保さんに「本気のプレゼン」で説明してもらいます。
いいんじゃないですか。せっかくなんで、最初にハイウェイってこんなものだよっていうのを、視聴者にも伝わるぐらいの内容で。
特に今回のテーマ、AIっていうのが入ってるんで、AIっていうのも一つキーに置きながら、どんなものなのかをちょっと本気のプレゼンをしてもらっていいですか。
初めて出会った時のように(笑)
そうですね。でもやっぱり、CRMとは何かっていう問いも結構テーマとしては関わっている会社で。
データをためることがCRMだと思われるイメージが結構強くて、マツリカもデータをきちんとためるとか、誰でも使えるようにするっていうことを言ってらっしゃると思うんですけど。
別にデータを入れることは仕事ではないと思ってるんですよ。きちんと管理することとか、それによってお客さんへの提案活動がうまくいくとかですね。
もっと言うと、そのデータを使ったいろんな業務があって、顧客対応であったりとか、例えば見積書を作成するとか、そういった営業の人がやっているいろんな事務作業、業務。
そういったところを、きちんとそのCRM側で完了することができるようにすると。そういったイメージのCRMも今、AI時代、取り組んでいますと。
なので、一般的なSFAとかCRMツールって、お客さんの情報を、営業した履歴を入れやすいですとか、入力の負荷が少なく入れられますみたいな話で結構始まるんですけど。
それでずっと止まってるというか、データを溜める溜めないみたいな、溜まらないではなくて、その先にある業務っていうところまでちゃんとできるようにする、その基盤を作っているっていう、そんなイメージです。
もうちょっとダイレクトに掘っていくと、僕たちはその中でも、日本のBtoBのビジネスやってる会社、メーカー企業さんとか、産業用の機械を作ってたりとかっていう会社さんっていうところで。
当然そういう顧客管理の課題はあるんですけど、社内の管理だけじゃなくて、社外のデータ。取引先や代理店とか商社とかっていう、1社で完結しないビジネスモデルになってる。
間接販売とか言ったりしますけれども、直接自分たちが売るんではなくて、お客さんと自分たちの間にパートナー企業と呼ばれる存在が挟まるような、そういう複雑な商流。
(その商流)における管理業務だったりとか、見積もり業務だったり、問い合わせ対応業務、そういったところを、従来のCRMではできなかったようなAIによる自動化、代替していくっていうところを今作っていますかね。
ここで黒佐さんは、それは要するにAIエージェントなのか、と確かめます。
はい、ありがとうございます。これはさ、AIエージェントっていうこと?つまり。
半分はそうなります。で、半分はそのAIエージェントを動かすためのデータベース、データ管理っていうのをしっかりと作れるようになってる。そこを見るとCRMとかSFA。
EJが理解した、あの10回遅れになってるんですけど、これはつまりAIエージェントってことってことは、つまりどういうことなんですか?
EJさんの質問を僕が解釈したのは、(ハイウェイが)データ基盤なのか、エージェントを作るサービスなのか、どっちなのかっていう。
まあ、それら込みなのかなっていう感じはしてるんだけど。
要は、記録するものではなくて、業務を自動的に実行する、動かすものへ、みたいな表現があったと思うんだけど。つまりやりたいことは、エージェント群みたいなことなの?っていう質問でした。
そうですね。エージェント群を最終的にはお客さんへのソリューションとして作って提供していますが、結局エージェントが動くためのいろんなデータ、コンテキストと呼ばれるものを、データベース基盤として自分たちで作れるようになっていて。
かつ、それこそマツリカとも連携できるし、Salesforceや社内のERPシステム、いろんな基幹システムと複雑に連携できるような基盤になっている。
ここで出てきたERP ── Enterprise Resource Planningの略。会計や販売、在庫、生産などの基幹業務の情報を一元管理するシステムで、大企業ではSAPなどの製品が広く使われていますのような社内システムとのつなぎ込みが、このあと導入の難しさとして何度も語られます。
1社ごとの個別チューニングと「よくあるユースケース」
黒佐さんは、ハイウェイの納品が企業ごとのカスタマイズなのか、業界ごとに汎用化しているのかを聞きます。
これはあれですか、基本、1社1社カスタマイズというか。組織によって当然管理方法とかが全部違うから、それに合わせてエージェントを構築していく、カスタマイズしていくみたいな納品の仕方?
そうですね。基本的にはプラットフォームとして作っていますけれども、どういうデータベースを設計するかと、そのデータベースを使ってどういう挙動をするエージェントを作るかっていうのは、もうほぼ会社によって個別開発のような形で作っています。
そうだよね。
個別開発というよりは、うーん、個別チューニングといいますか。
まあまあ、わかるわかる。で、それでさ、あ、わかるわかるって俺が進めたらダメなのか。そうね、個別チューニングの方がいい。
もちろん会社によって違うんだけど、とはいえ、この業界であればこうだよねみたいなのがあったりするじゃん。それをバーティカルに汎用化させて展開しようみたいなこととかしないの?
バーティカルというよりも、よくあるユースケースという整理で、僕たちは。
例えばさっきの産業用機械の会社であれば、取引先である商社とか販売店から必ず在庫の照会が来たりとか、10万点の商品マスターの最新の価格が知りたいとか、これに関する見積もりが欲しいとか。
大体同じような問い合わせがメールやエクセルで飛んできて、それを社内の基幹システムを参照して、人間がメールで回答するみたいなことを必ずやっているので。
そういったものは、一般的な我々のデータベースのセットと、その上で動く問い合わせのエージェントを標準的なものとしてまず導入して、データセットや挙動を各社ごとにちょっとずつチューニングする。ベースはあるんだけどっていう。
なるほどね。
あとは、業務フローとしては共通化できる部分はあるんですけれど、それを参照するデータベース、ERPは全然違うものを使って、SAPがあったり、オンプレで作ってたり、Salesforceがあったりっていう別物。
そこの、どこからデータ持ってくるかみたいな複雑なつなぎ込みは、割と会社によって全然違うアプローチになったりはします。
Copilotがある大企業で、どこが強みになるのか
黒佐さんは、大企業ではMicrosoftのCopilotが当たり前に使われている中で、ハイウェイがどう差別化しているのかを尋ねます。
大手って、Copilotとか当たり前のように使ってる中で、それはCopilotでもうやりますからいいですよ、みたいな話があるのかなって思って。
そうなってくると、この業界はこんだけチューニング必要なんですって掘っていった方が、Copilotではここまで深くできないんですよ、みたいなことが言えるのかなと思ったんで、その辺どうなんですかっていう。
僕たちのよくあるワークフローで多いのは、社内で完結しなくて、社外にデータを共有しないといけないとか、社外のパートナー企業から来た問い合わせを対応しないといけないっていうところで。
それはやっぱり権限セットであったりとか、機能の使い方が、社内で完結するのとは違うんですよ。そこは当然、僕たちの標準の機能として作り込んできて。
社外が何か絡んだ複雑な商流になった瞬間、僕たちの強みですっていう、そういう整備になってます。
それが、日本だと販売店とか代理店とか商社、パートナー、アライアンスみたいな、そういう文脈が今はキーワードとしては出てくると。
続いて黒佐さんは、1社ごとの対応だとセールスや納品にどれくらい時間がかかるのかを聞きます。
だからこれ、1社1社、商談の期間もそれなりにセールスサイクルかかるし、納品みたいなところの時間もかかるってことだよね。
そうですね。
一定、単価が大きくならなきゃいけない。だから、ミッドエンタープライズみたいなところがターゲット企業になるってことだよね。
どれぐらいかかるんですか?平均、そのセールスサイクルとか、受注して納品、稼働までみたいな。
セールスサイクルで言うと、最低でも半年は追っかけてやってることが多いですね。平均で6ヶ月ぐらいかかりますと。
で、納品サイクルも、やっぱり複雑なプロジェクトになってくると、ゴーライブまで、4、5ヶ月ぐらいはかかったりっていうのもありますね。
社内のシステムとのつなぎ込みでデータセットを作る部分であったりとか、そこはもう本当に複雑な調整が走ったりとか。個別開発ではないですけど、個別対応っていう形で。
当然プロジェクトもしっかりと組んで、本当に毎週2回の定例組んでやるみたいな、そういう付き合い方が多いです。
AIに慎重な企業のガードを、どう突破する?
話を少し柔らかくしようと、黒佐さんは日本企業に根強いAIへの拒否感、とくに権限まわりの懸念について切り出します。
ちょっと、深くなりすぎそうなんで、もうちょっと柔らかい質問に変えていこうと思うんだけど。
さっきの、Copilotとどう切り分けるのっていう話にちょっと近しいんだけど。とはいえ、まだまだ日本の会社って、AIに対する拒否感みたいなものを持ってる企業もたくさんいて。
特にさっきの権限周りみたいな話。これこっちは見せていいけど、こっちは見せちゃダメだよみたいなところをAIにやらせるっていうのは、どうしても懸念があるみたいな企業があると思うんだけど。
こういう企業は懸念なく受け入れてもらいやすいとか、こういう企業はやっぱり懸念を持ってしまいがちみたいな、違いってありますか?企業による。広くAIレディな会社かどうかみたいな。
そうですね。でも僕、「AIレディです、好きにどうぞ」っていう会社、まだ出会ったことなくて。必ず、AIをどういう仕組みで作ってるのかっていうレビューは受けますし。
なんだろうな。慎重である会社のほうがほとんどっていうか、ほぼ全ての企業。まして僕たちはスタートアップ企業で、信頼たるかっていう目で見られていますので。
そこを、じゃあ突破するポイントみたいなのは?
むしろ、そこを突破するための、それをAIで実現するための面倒くさい部分を引き受けてるっていうふうに、自分たちは理解をしていて。
PoCみたいな。
結局、バイブコーディングで何でもできて、権限さえあれば社内でデータセットなんかいくらでもつなげられて、それを横断するエージェントっていうのは一瞬で作れるんですけど。
そもそも大企業に、そんな権限を持ってる人間なんていないんですよね。全てのデータソースにアクセスできる権限なんて、本当に情報システムのトップ部門ぐらいにならないと持ってないし。
なので、(エージェントは)できるけど、それをやれる人はいないし、責任をちゃんと持つと。プロダクションレディに持っていくためには、きちんと権限制御ができているのかとか、不整合がないのかとか。
そこの面倒くさい、評価をしていくプロセスっていう面倒くさい作業を誰かやらないといけない。で、それを僕たちがやっているっていうだけだと思っていて。
実は、AIをソリューションとして提供しているというよりは、AI変革をしていきたいっていう、そこの現実的な筋道とか、面倒くさい泥水作業を一緒にお客さんと作っているっていう感覚の方が、僕は近いですかね。
その権限制御がちゃんとプロダクションレディにいけるためのチェックを、僕たちはSaaSとして、CRMプロダクトとして見てもらっているっていう。
「覚悟持ってやります。逃げません」チームメイトになる営業
黒佐さんは、その泥臭さは初対面では伝えにくい強みではないか、他のベンダーとの違いをどう説明しているのかと掘り下げます。
もうちょっとさっきのとこを掘るとさ、それって、お客さんに直接言えることもあるけど、言えないこともあるというか。
お客さんからすると、初めましてで会った時に、要はさ、他の会社とか他のベンダーとかいっぱいいるじゃん、今もう。
そうですね。
「どう違うんですか?」って言われる時に、結局泥臭いとこやれるのが、っていうのは初対面では別に言えないかもしれない、それが強みだよね。その時に、何が強みです、何が違いですって言ってるの?
リードタイムが半年かかるっていうのは、まさにそこに繋がってくるんですけど。やっぱりその信頼関係を積み上げていくっていうことでしか、「なぜあなたの会社に」とはならないと思っていて。
同じ課題を見た時に、どれぐらいの深さで、同じ目線で一緒に解決までの道筋を考えてくれるか。同じチームメイトとして業務フローの整理に付き合ってくれるか。
そういうところを、大企業の方は今は見られていると思いますし。PoCで結局それを早くやりたいけど、ちゃんとそこに向き合ってくれる人がいいわけで。
商談プロセスの中であったりとか、長い営業の活動の中で、しっかりと同じ目線で、課題は何なのか、どうすれば解決できるのか、何だったらクリアなのか、このプロジェクトのKPIは何なのかっていうところを。
丁寧に同じチームメイトとしてやっていくっていうのが、今はすごく僕たちの強みであると、結果的に言われることで。
ちょっと雑に言うと、すごく面倒くさい部分を一緒に伴走してくれるっていうことになるんですけど。
お客さん自体も、AIの取り組みとかエージェントを作るのが得意な人が多い会社なんて少ないじゃないですか。
そこを、システムとしてどうあるべきかとか、どこだったら現実的にできるかっていう道筋を立てたりとか。
それって大きい会社になればなるほど、一部門だけの話じゃなくて、営業部門の現場の人からしたら全然違うこと言ってたりとか。
東京の拠点はこう言ってるけど、大阪だと全然違う、むしろやめてくれみたいなことがあったりとか。そういう社内調整ですね。
そうね。
そういう社内の力学や構造に、一緒にディープダイブできるかみたいな。その辺は、営業活動の中で一緒に信頼たり得るかを見てもらってたり。そういうことをやってるんですっていうのは、最初に伝えるようにして。
僕たち、全然AIのプロフェッショナルというよりは、AIなんてモデルがめちゃくちゃ賢いんで、そこに至るまでの社内の整理を、覚悟持ってやります。逃げません。
めちゃくちゃ大事だもんね。結局大事だもんね、それがね。
表面的に綺麗に見せるとかはいくらでもできるけど、結局ここなんですよっていうことを、ちゃんと最初から伝え続けるみたいなことか。
すごくオーソドックスなBtoBの営業に、僕は立ち返っている感覚は。営業活動もそうですし、CS活動。
結構SaaSって、ライトな層で今までOKだったものが、そこまで向き合えるかっていう、アウトカムとか言われるところもそうだと思ってて。
どこまで業務フローの解像度高く、どこを解決するかっていうのを、お客さんとも同じ目線を持っているベンダーなのかっていうところが、一番差別化になってくるのかなとは思います。
久保さんは、ここでオーソドックスなBtoBの営業に立ち返っているという感覚を語っています。
ディープダイブとスケーラビリティは両立できるか
深く入り込む営業には懸念もある、と久保さん自身が切り出し、黒佐さんもまさにそこを聞こうとしていたと応じます。
でも、これも懸念はあって、やっぱり。それはそれで。
もう一個突っ込もうとしてたけど。懸念、先にどうぞ。
スタートアップの小規模の会社が、それをやれる、やるべきなのかとか、本当にこれをスケーラビリティ持ってやっていくのかっていうのは、また別の問題だと思って。
まさにそこを聞こうと思ってたというか。スケーラビリティ、再現性。それを同時に5社、10社、20社、100社かけていく必要があるってなった時に、それをね、100人作れるのかっていうね。
だから、デリバリーの再現性だったりとか、デリバリーの期間をどれだけ短くテンプレート化していけるのか。
さっきおっしゃっていただいたバーティカルな特定のユースケースにどんどん削ぎ落として、コアのものを作っていけるかのチャレンジもそうですし。
あとは、Go-to-Marketで、そういった深い課題にリーチできるプレイヤーになり得るのかっていうところ。
それは、すでに日本のSIerが脈々と大企業と築いてきた信頼関係の跡があって、そういったところとうまくパートナーシップを組んでいかなきゃいけないみたいなところは、現実的に自分たちも課題としては感じている。
そうやな。
ディレクターの家子さんは、マツリカも属人化を乗り越える段階を踏んできたのではないかと黒佐さんに振ります。
属人化をいかに乗り越えていくかみたいなところは、マツリカもきっと、その段階として踏んできたところがあるんじゃないですか。
ああ、その再現性みたいな文脈ですよね。
結局、できる限り変数を少なくするっていうことでしかないんですけど。チャンプが言うように、セールスのところも、デリバリーのところも、どこか共通項を見つけて固定してしまうみたいな。
だけど、そんな変数みたいなものは無限にあるので、やり続けても、多分いつまでたっても属人は消えないみたいなことを、会社としてはやってるっていう。
でも、(マツリカが)提供しているソリューションも、ある種、属人化なくしましょうねみたいなことも言ってるので、一定できてる方ではあると思うんですけど。
いくらやっても消えない部分っていう感じでしょうかね。会社もマーケットも変わり続けるしっていう、もっと大きな話でいうと。
久保さんのお話を聞いてると、結局エージェント時代に、人間臭さみたいなところとか、泥臭さとか、一緒に泥水をすすれるかみたいなお話もあったんですけど。
もちろん、プロダクトとして発揮するものはあると思うんですけれども、割とそういうところに価値の重きが置かれるようになってきているみたいなお話の中でいうと、結構それって本当、属人の道っていうか、だよなと思っていて。
だから本当、それとスケーラビリティって、本当に両立難しいんだろうなって思いながら聞いてました。
そうですね。でもそれは、ある意味、プロダクト作りの醍醐味でもあって。全然違うようなことやってるプロジェクトを線に結びつけて、どこが共通項なのか。
プロダクトのコアになっているバリューが何なのかみたいなのを、まさに我々は整理し直して、何回もお客さんのとこ行ってヒアリングして、価値は何なのかっていうのを聞き直して聞き直して、みたいなことをやっていて。
全然違うけど、ここから見ると同じことをやっていて、同じモジュールが使われていて、ここを汎用化していけばもっと簡単にデリバリーできるみたいなのは日々見つかっていくので。
そこはもう大変ですけど、今はやってくしかないっていうので。そこに今、熱中してますけど。
AIエージェントの登場を、二人はどう受け止めた?
話題は、AIエージェントの登場そのものを、お二人がどう受け止めたのかへ移ります。
ちなみに、AIエージェントの登場は、ハイウェイ立ち上げてからですか?
そうです。正確には、その頃ちょうど2021年の頃にGPT-3.5とかが出たとかぐらいだったと思いますけど。
そのAIエージェントの登場を、お二人はそれぞれどのように受け止めたのかみたいなことをお聞きしてみたい。
当時の、いろんなこの業界の騒ぎ方とかを見ていると、必ずこのトレンドが、実装フェーズにこの数年以内に入るなっていうのは、もうみんなが言っていたし、みんながそうして行ったっていうところもあると思ってて。
うん、やっぱりインターネット以来の、業界としてのムーブメントだったなっていう感覚でしか、あんまり見てないですけど。どうですか?
いや、AIエージェント自体の驚きはないけど、なんて言うんだろうな。AIエージェント単体じゃなくて、組み合わせて、オーケストレーションみたいな話で。
ハーネスを置いて、オーケストレーションでAIエージェント同士で仕事を繋いで大きな実行成果を上げていくみたいなのは、もうちょい時間かかるというか。本当に大きな規模になればなるほど。
今言ってるAIエージェントみたいなのは、結構単発のものが多い。世の中の人が言ってるものって単発のものが多いので、まだまだもっと複雑になるし、もっと変わっていくなっていう風に思ってるっていう感じですかね。
ROIの証明が厳しくなった、エージェント時代の経営
家子さんは、進化の予測が難しいAIをどうビジネスに組み込むのか、そのかじ取りへの構えを久保さんに聞きます。
変わっていくものをどうビジネスに組み込んでいくのかみたいなところが、どう進化するのか予測が難しい中で、なかなかかじ取りが難しいんじゃないかというふうに思うんですが、どういう構えでいらっしゃいますか?AIの進化に対して。
かじ取りでいくと、僕はプロダクトを作る責任者として、一番変わったのは、ソリューションとか機能の成果ポイントみたいなものが、もう2個も3個も上がってしまったっていうところ。
そこに責任が生まれてしまって、そこに対価が生まれるようになっていってるっていうのはすごく変わったところだし、今一番苦しんでるところ、難しいところだっていう感じですかね。
単純な効率化、機能で語ればよかったものが、もうどれだけその業務がなくなったかとか、何時間減ったかっていう。
本当に、2015年の時の商談では、ROIの証明ってあんまり重要ではなかったと思うんですよね。こういうのはクラウド製品で効率的にできますで契約が行われていたし。
使われていたらもうCSとしてはOKみたいなところが、当然そんなことはないんですけど、風潮としてはあったと思うんですけど、それがもうエージェントの登場によってすごく厳しくなった。
これを受けて黒佐さんは、番組のテーマである働き方の視点から、工数削減を積み重ねた先の難しさを語ります。
そこってさ、この番組って働き方とか一つテーマになってるんだけど、その働き方の話でいくと。
これだけ工数減りましたみたいなのを積み重ねていくと、どこに行くかっていうと、人減らせるじゃんっていう話に行き着くというか。会社としてはコストを減らして利益を上げましょうっていう話なんだけど。
日本っていう国は簡単に人を切れない国なので、難しいよね。
これだけ工数削減できるんですと。何日分とか何時間分削減しました。本当は、企業は最終的にそれをもって人を削るっていうことをしない限りは、本当の会社としての成果にはつながらないっていう部分がすごく難しくて。
これをやり続けると、これだけ減りました、これだけ減りましたって言ってるけど、いやいや、別にコスト下がってないんだけどっていう、企業からすると。そういう未来が訪れるよね。
「10人でやってたのを1人で回す」労働人口が消えていく日本
久保さんは、日本は人を切れない国である一方で、働く人が急速に減っていく国でもあると返します。
同時に、僕が今見ている世界でいくと、日本は人を切れない国でもあると同時に、めちゃくちゃ人が辞めていく、団塊世代が退職していくっていう、労働世代が消えていく、まれな国だと思って。
もう切実に、そこの数で回していた業務が、若い世代にしわ寄せを食らっていくっていう現状を、大企業は抱えているので。
もうそこは、人を辞めさせる云々の前に、10人でやってたのを1人で回さなきゃいけない状況が日々生まれていて、そこに対する需要っていうのは非常に今生まれているのかなっていう。
確かにね、10年とかっていうのを考えると、その人たちがね、いなくなって、みたいな。
番組はここからエンディングへ。番組初のゲスト回を終えた久保さんに、黒佐さんが感想を振ります。
はい。ということで、ここまでお聞きいただきありがとうございました。2回、前半後半にわたって、まあまあ撮れ高あったのかどうか。いつもより長めになるかもしれません。初のゲスト回なんで。
ありがとうございました。
じゃあ、ゲストをお迎えして、お送りしてきましたけど、何か感想とかありますか?
え?
雑なフリ。最後で。
いや、もう、台本全く意識することなく、好き勝手喋ってしまいましたけど。
ありがとうございます。
はい、誰かの役に立ってるといいなと。
ありがとうございます。なんか変な感じだったね。別にすごい違和感持って話し続けた感じではないけど、まあね。
まあそう、でも初めてくらいに真面目にこんな長時間話してる。
いつも真面目じゃないみたいになっちゃうじゃん。
いえいえ、その。
まあね、ちょっとちゃんとしなきゃっていうのはあるもんね。
そうですね。
だから、普段だったら10秒に1回ぐらいふざけるけど、ふざけないで喋ろうみたいな気持ちでは喋りました。
また機会があれば、お忙しいとは思うけど遊びに来ていただければと思います。
この番組は、毎週SpotifyやApple Podcast、YouTubeチャンネルなど各種プラットフォームから配信しています。ぜひ番組のフォローをお願いします。それではチャンプ、ありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
この回では、AIエージェント時代のCRMが「データをためる道具」から「業務を完了させる基盤」へ変わりつつあることが、ハイウェイの事業を通して語られました。久保さんは、大企業への導入で本当に問われるのは、AIの賢さより権限制御や社内調整といった面倒な部分を一緒に引き受ける覚悟だと話しています。その深い伴走とスケーラビリティをどう両立するかは、今も向き合い続けている課題のようです。最後は、ROIが厳しく問われる時代と、労働人口が減っていく日本でのAIの必要性に話が広がりました。
- ハイウェイは、社外のパートナーが絡む複雑な商流の見積もりや問い合わせ対応を、AIエージェントで自動化するCRMを作っている
- AIに好きにどうぞという大企業はほぼなく、権限制御や評価という泥臭い作業を引き受けることが導入の突破口になる
- 信頼はチームメイトとして業務フローに付き合うことでしか積み上がらず、オーソドックスなBtoB営業に立ち返っている
- エージェントの登場でROIの証明が厳しくなり、労働人口が減る日本では10人分を1人で回す需要が生まれている




