3〜4人収録はなぜ難しいのか
この回のテーマは、3〜4人のポッドキャスト収録で気をつけていた5つのことです。
リスナーの中には、相方と2人で録っている人もいれば、ゲストが加わって3人、そのゲストがさらにゲストを連れてきて4人になった、という人もいるだろうと語られます。
リッキーさんによれば、4人が限度で、それ以上の収録はまず難しいといいます。
そのうえで、3〜4人の収録をうまく回すことはなかなか難しいと話します。この点は「山田このやろー」さんの一人回「4人収録はセッティングが命」でも扱われていて、そちらも参考になるとのことです。
今回はそれと被らない範囲で、社内ラジオ的な番組を5年やってきた経験から得た知見が語られます。
いつもMC2人いて、ゲスト2人いて、4人の回だったので、台本作って、収録してもらって、編集していく中で、結構苦しんだ日々だったんです。
その苦しみの中から、これが大事だったと振り返る5つを、まず先にざっくり挙げていきます。
リッキーさんは、これらは番組の成功ではなく、音声をしっかり録るための成功の道筋だったと位置づけています。
机は「居酒屋の距離感」に近づける
1つ目は、机のセッティングをちょっと近めにすることです。ただし近すぎるのも微妙で、お互いにアイコンタクトが取れる距離が目安になります。
ラジオ局のスタジオを見ると、たいてい目線が合う配置になっていると指摘します。対面式、島式で向き合うような形が一番いいとのことです。
横に並ぶと、目線を合わせづらくて、なんか他人に話しかけてるような感じになりがちです。
3〜4人なら、トライアングルにしてもいいし、4人なら東西南北の四つ角に並んでもいいといいます。横並びの平行線は良くなく、強いてやるならハの字のほうがいいと話します。
首をぐっと向けさせなくても、ゲストがMCを、MCがゲストを自然に見られるようにセッティングすると良いとのことです。
目線が合わないと喋りづらくなるため、居酒屋やレストランで話すような空気感の配置に整えることが大切だと語られます。
台本は「誰がどこを話すか」の地図
2つ目は、ある程度の筋書きを作っておくことです。
具体的には、オープニングは誰が話すのか、どの質問をMCからどのゲストに投げるのか、エンディングを誰がまとめるのか、といった流れを決めておくことを指します。
こうしておくと、その区間は誰が話す番なのかが共有され、他の人は相槌を打っていればいい、という暗黙の空気ができるといいます。
さらに編集面での利点もあります。Aさんが話しているとき、別のMCの音源をまとめてカットできるため、音のクリアさを保ちやすくなるとのことです。
そうは言っても本当にその通りにはならなくて、途中笑ったり、アドリブでごっちゃになったりするんだけど、それでも編集泣かせにはならないですね。
台本通りにいかなくても、作っておいたほうが編集は楽になる、というのが5年やってわかったことだと話されています。
リハで作る「頭の中の地図」と音量調整
3つ目は、一回ざっくりと通して収録してしまう、通しリハーサルです。
台本の流れに沿って読み合わせをしながら、実際に「ちょっと答えてみてもらえますか」というところまでやってしまいます。答えてもらい、次の質問に移り、というのを通しでざっくり進めるやり方です。
その狙いは、参加者の頭の中に地図を作ることにあります。
基本的に人はメモとか読んでないので、ぶっつけ本番でみんなやってくると思った方がいいです。
いくら台本を作っても基本的に読んでこないし準備してこない、という前提に立つからこそ、一度通して頭に地図を作る意味があるといいます。
通しリハには、もう一つの利点があります。ランスルーしている間に音量の調整もできてしまう点です。
声が大きいAさん、少しオフ気味のBさんといった差を把握し、Bさんのゲインを上げておく、といった対応がその場でできると語られます。
ヘッドフォンで「自分の声が消えた瞬間」に気づく
4つ目は、ヘッドフォンをつけてもらうことです。意外と大事だと強調されます。
ヘッドフォンをつけると、自分の声がオフになったとき、つまりマイクに入っていない状態にすぐ気づけるのが利点です。
「あ、今自分の声マイクに入ってないな」というのが、ヘッドフォンをつけてもらえることで自覚して、すぐ戻ってくれます。
一方で、つけていないと、話に盛り上がってマイクからオフになったときに気づけません。これがなかなか厄介なので、必ずつけてもらいたいと話されています。
ヘッドフォンをつけたくない人には、片耳だけでもつけてもらう方法があります。ただし片耳だと、そのヘッドフォンからの音漏れが入ることもあり、難しさも残るといいます。
声が大きいゲストはヘッドフォンなしでも大丈夫だが、オフになることもあるため、基本はつけてもらいつつ、片耳もなるべくなしで、という運用が語られます。
ヘッドフォンが苦手な人には、イヤホンという選択肢もあります。リッキーさんはSENNHEISERのIE100やIE200を使いやすいと紹介しています。
マイクを揃えると調整も空気感もそろう
最後の5つ目は、同じマイクに揃えることです。
マイクの機種がバラバラだと、同じ空間にいる感じが出ないうえ、調整も面倒になると指摘します。マイクごとに音色が違うと、片方にハイパス、片方にローパスと処理がごちゃごちゃになり大変だといいます。
そのため、コンデンサーにするのかダイナミックにするのか、ある程度機種を揃えておく必要があると語られます。
リッキーさんのおすすめはダイナミックマイクで、RODEのPodMicが使いやすいといいます。価格も100ドルほどで、4本必要でも5〜6万円ほどで揃うとのことです。
ShureのSM7B欲しいなって思うんだけど、SM7B1個買うお金でRODEのPodMicが全部揃ったりするかもしれません。
PodMicはラジオっぽく低音がしっかり出て、声を録るのに使いやすい一方、重量があるためマイクアームが必要になる点も挙げられています。
このほか、Shureのβ58AやSENNHEISERのe945、e845も使いやすいと紹介されます。いずれもスーパーカーディオイドのダイナミックマイクで、いい音で録れるとのことです。
これからの3〜4人収録に向けて
駆け足で紹介したうえで、5つのポイントがあらためて振り返られます。
机のセッティングを近めに、ある程度の筋書きを作る、一回ざっくり通す、ヘッドフォンをつけてもらう、同じマイクに揃える、の5つです。
3〜4人のポッドキャストはこれからどんどん増えていくと考えられると話されます。
機材面では、RODECaster Pro2や、ZOOMのP4next(マイクを4本入れられ、AIのノイズリダクションがついたバージョンもある機材)もおすすめとして挙げられています。
社内ポッドキャストをやっている人もいるかもしれないとしながら、どんどんポッドキャストをやって盛り上げていきましょうと締めくくられています。
まとめ
この回は、MC2人+ゲスト2人の4人収録を5年続けた経験から、音声をきれいに録るための実践的な5つのポイントを紹介する内容でした。配置・進行・機材のいずれも、事前の準備で音のクオリティが変わるという点が繰り返し語られています。
- 机はアイコンタクトが取れる近めの配置にし、横並びは避ける
- 誰がどこを話すか筋書きを作ると、進行も編集も楽になる
- 一度通しで収録すると、頭の中の地図と音量調整が同時にできる
- ヘッドフォンで自分の声のオフに気づける。苦手ならイヤホンや片耳で対応
- マイクは同じ機種に揃えると調整が楽。おすすめはRODE PodMic、Shure β58A、SENNHEISER e945





