24時間動くAIエージェント、結局何に使う?
この回のテーマは、OpenClawやHermes Agentのような、Raspberry PiやMac miniで24時間動かし続けるAIエージェントを、結局どう使うのがいいのかという問いです。
しぶちょーさんによると、こうした常駐型のAIエージェントは今年の2月か3月ごろに登場して大きな話題になりました。当時は「すごい技術だけど何に使うんだろう」という空気のまま、多くの人が使おう使おうとしていたといいます。
なんとなくみんないっぱい使おう使おうとしてたと。最近ちょっと若干その落ち着きつつあるというか。
そこでしぶちょーさんは、定着してきた今なら「こういうことに使える」という定番があるのではと考え、事前に調べてきました。かねりんさんは「実例もりもり回」を期待します。
ところが、しぶちょーさんが最初に明かしたネタバレは、実例は意外と多くなかったというものでした。
結局さ、AIエージェント出てきた時に、(その)自分の秘書(を)どう使うかって、みんな結構無理やり使ってたわけよ。
それでも、Raspberry Piをかねりんさんに譲った身としては使ってもらわないといけない、という流れで、話は具体的な準備へ進みます。
Raspberry Pi用のSDカードは1500円で十分、SSDは高騰中
かねりんさんはRaspberry Piのケースを注文したものの、SDカードが最近かなり高いことに驚いていました。256GBなら8000円ぐらいする、というのがかねりんさんの認識です。
しぶちょーさんの答えは、Raspberry Pi用なら高速なものは不要で、家電量販店の一番安いもので十分というものでした。しぶちょーさん自身、先々週ごろにビックカメラで2000円しないくらいのSDカードを買ったといいます。
高いやつは通信速度速いやつだけど、そんな(の)いらないからラズパイ(には)。
しぶちょーさんは、キーボード一体型のRaspberry Pi 400 ── Raspberry Piの本体をキーボードに内蔵したモデル。モニターをつなぐだけでパソコンのように使える形が特徴ですにもAIエージェントを構築しようとして、実家に置いているそうです。そのSDカードも同じ価格帯で買ったといいます。
一方で、SSDは極端に高くなっているそうです。しぶちょーさんがビックカメラで見たのは4TBで20万円ほどで、思わずSNSでつぶやいたほどでした。
MacBook用のストレージとして使ってんだけど、それ(1TBのSSD)1個でなんか4万円とか5万円したもんね。
今後安くなるのかというかねりんさんの問いに、しぶちょーさんは「わかんない」と答えています。
OpenClawのおさらい。認証はCodexとGrokのどちらで動かす?
しぶちょーさんは改めて、OpenClawを「オープンソースの、24時間稼働するAIエージェント」と説明します。仕組みは過去のOpenClaw回で解説済みのため、今回は省略されています。
OpenClawはもともと、ClaudeのOAuth認証 ── パスワードを渡さずに、外部サービスへ自分のアカウントの利用権限を与える仕組み。ここではサブスクリプション契約の枠でAIを動かす用途を指していますで使い放題プランを「横から食う」形で動いていました。しかし現在はそれが使えなくなっているといいます。
今の選択肢は2つです。OpenAI経由のCodexのOAuth認証で動かすか、最近追加されたGrokを使い、Xプレミアムの契約者として動かすかです。
OpenAIに課金している人が使える。トークン制限はあるが普段使いなら当たらない。安定しているのはこちら
Xプレミアム契約者が使える。Xの中を検索でき、画像生成も追加費用なしでできる
どちらがいいかと聞かれたしぶちょーさんは「Codexの方が安定してるかな」と答えています。しぶちょーさん自身はGrokとCodexを併用していて、かねりんさんのようにXプレミアムを契約しているなら、Grokだけで動かしてもいいそうです。
定番その1は情報収集。GrokでXのエゴサーチを任せる
24時間動くAIエージェントの定番として最初によく言われていたのは、情報収集でした。見てほしいサイトのURLを入れてRSSで取得し、LINEなどに通知させ、その内容に質問すると答えてくれる、という使い方です。
ただ、しぶちょーさんはこの使い方を「難易度が低い」「まあまあ普通」と評します。定期実行のプログラムでも済むうえ、以前はGrokのAPIを叩かなければXの中を見られなかったからです。
最近の変化は、Xプレミアム契約者ならGrokをOpenClawから使えるようになり、Xの投稿を読みに行けるようになったことです。しぶちょーさんはこれを「結構便利」と言います。
しぶちょーさんが試しているのはエゴサーチです。と言いたかったのですが、しぶちょーさんは「自分のこと検索するやつ」の名前が出てこず、かねりんさんが「エゴサーチ」と助け舟を出す一幕もありました。
多分(Claudeに)「自分のこと検索する、なんだっけ?セルフなんとか」つったら、「あ、エゴサーチですね」って多分出てくると思うよ。
しぶちょーさんが拾いたいのは、ハッシュタグやメンションを付けずに「支部長の〜」とつぶやいてくれる人の投稿です。そうした人にも返信したいので、定期的に検索させています。
見つかった投稿は、しぶちょーさんが作ったAIエージェント「ロボ子ちゃん」が、Discord上で「こういうのつぶやかれてますよ」と教えてくれます。かねりんさんの環境なら、お金を払わずに構築できるそうです。
検索
ロボ子ちゃんがGrok経由で「支部長」を含むXの投稿を定期的に探す
通知
見つかった投稿をDiscordで知らせる
返信
しぶちょーさんが、タグやメンションのない投稿にも反応できる
しぶちょーさんは、この使い方を山ごもりにたとえます。Xをずっと追わずに山にこもっていても、必要な情報だけをエージェントがロープウェイで運んでくれるというイメージです。
ロープウェイでヒュッて降りて、ヒュッて上がってくみたいな。
かねりんさんも「余分なノイズを排除してね」と応じ、ノイズを避けたい人の使い方として気に入った様子でした。
1台のRaspberry Piに何体でも? Mac miniとの選び方
かねりんさんは「1台のRaspberry Piに1エージェントが基本か」と尋ねます。しぶちょーさんの答えは、リソースの限りは「無限に増殖できると言って過言ではない」というものでした。
OpenClawではゲートウェイ ── ここではOpenClaw内で各エージェントの入口を分ける仕組みを指しています。分けることで、1つの環境に独立したエージェントを複数置けますを分けることで、まったく違うエージェントを1つの環境にいくつも作れます。ただし、かねりんさんが譲り受けたのは2GB RAMの機体なので、あまり余裕はないそうです。
注意点もあります。1つのOpenClawの中でエージェント同士を会話させようとすると、無限に会話し続けないよう制限がかかっているといいます。その制限を外すのも、Claude Codeに言いながら実装してもらえばいいそうです。
ハードウェアの話では、Raspberry Pi 5は値上がりしていて、中古のMac miniとの価格差が縮まっているといいます。この番組を聞いてOpenClawを始めた人に機材を聞くと、Mac miniだったというエピソードも紹介されました。
MacBookでも動かせますが、Mac miniのほうが消費電力が少なく、つけっぱなしで24時間動かすのに向いているそうです。MacBookには画面の寿命やバッテリーの問題もあります。
収録中にかねりんさんが価格を調べると、新品の最小構成は12万円ほどでした。しぶちょーさんは「もっと安かった気がした」と首をかしげつつ、中古でもいいと言います。ただしApple製品はリセールバリューが高く、中古がそれほど割安ではないため、新品のほうがいいという説もあるそうです。
結論として、最初はRaspberry Piでスモールスタートし、足りなくなったら増設すればいいというのがしぶちょーさんの考えです。
どんなときにスペックが必要になる? Raspberry PiはPoC向き
では、どんなタスクでRaspberry Piでは足りなくなるのでしょうか。しぶちょーさんの説明では、エージェント自体ではなく、エージェントが動かすツールのほうにスペックが求められます。
例えば動画編集のツールを動かしますだった時って、動画編集ができるスペックのパソコンないとそもそも無理じゃん。
チャットで回答したり、APIでクラウドの仕組みと通信して情報を取ってきたりするだけなら、Raspberry Piでもすべて動きます。ローカルで何かを処理する瞬間に、PCのスペックが必要になるという整理です。
もう1つの観点は安定性です。しぶちょーさんによると、Raspberry Piは壊れやすいわけではないものの、生活のインフラとして使うほど品質が保証されているかというと別だといいます。
しぶちょーさんは、Raspberry PiをPoC ── Proof of Conceptの略で「概念実証」のこと。本格的に作る前に、アイデアが実際に成り立つかを小さく試す段階を指します向けの「お試し」の道具と位置づけます。かねりんさんは「おもちゃみたいな」と言い換えました。
| 観点 | Raspberry Pi | Mac mini |
|---|---|---|
| 向いている段階 | お試し、PoC | 生活のインフラとして常用 |
| 十分な処理 | チャット応答、クラウドAPIとの通信 | ローカルでの重い処理 |
| 安定性 | 急に壊れることもある | 堅牢で安心感がある |
かねりんさんはまずお試しなので、Raspberry Piでお金をかけずに始めるのがいい、というのがこのやり取りの結論です。
マルチエージェントの本質はコンテキストウィンドウ
しぶちょーさんはここで、エージェントを増やして組織のように動かすマルチエージェントの話に進みます。ただ「いっぱいエージェントを作ると、コントロールが難しい」という面もあるといいます。
マルチエージェントが良いとされてきた根本の理由は、コンテキストウィンドウ ── AIが一度に読み込み、覚えておける文章の量の上限。これを超えると古い情報から忘れたり、要約して圧縮したりしますだと、しぶちょーさんは説明します。
これってもうエージェント1人に対して上限決まってるわけ。
上限を超えると端から忘れていき、要約だけを残す「圧縮」が行われます。かねりんさんは、Claudeのチャットで5回ほど圧縮された末に続けられなくなり、引き継ぎ書を作ってもらって新しいチャットへ移ることがあるそうです。
しぶちょーさんによると、長くなると最初と最後だけが強く残り、真ん中が抜けやすくなるといいます。いわゆるLost in the Middle ── 長い入力のうち中盤の情報をAIが見落としやすい現象を指す言葉。最新のモデルでは改善が進んでいるとされますです。
上限
1体のエージェントが覚えておけるコンテキストの長さは決まっている
忘却
長くなると圧縮で要点が削られ、真ん中の情報も抜けやすい
分割
タスクを分解して複数のエージェントに振る
効果
全員が長い記憶領域を使え、全体として精度や効率が上がる
この考え方は、個人でチャットを使うときにも当てはまります。しぶちょーさんは、前の文脈が必要でなければ、話題ごとに新しいチャットで始めたほうがいいと言います。
その会話の中で違う話題を始めない方がいいね、絶対ね。
同じチャットで続けると履歴に引っ張られるそうです。かねりんさんは「ポンコツだなとか思ってたけど」と、思い当たる節があった様子でした。
ただし、マルチエージェント化するとタスクが複雑になり、仕事を振り分けるオーケストレーション ── 複数のAIを指揮する仕組み。親のAIが計画を立て、専門の子AIにタスクを割り振る「上司と部下」のような構成を指しますが必要になります。
しぶちょーさんは、自前でマルチエージェントを組んだ人たちの多くが、連携や進捗管理に工数を取られてうまくいかなかったと話します。人間の組織と同じく、コミュニケーションコストがかかるという指摘です。
一方で最近は、Claude Codeのように1つのサービスの中で自動的にタスクを分解し、サブエージェントを展開する仕組みも出てきています。ユーザーから見ればシンプルに性能が上がる形ですが、トークンもかなり消費するだろうとしぶちょーさんは見ています。
ロボ子ちゃんと月江ちゃんをイチャイチャさせる実験
OpenClawでは、性格やタスクを変えた複数のエージェントを作り、メンションで呼び分けられます。エージェント同士の会話は無限ループを防ぐために制限されていますが、制限を外したり、Raspberry Piを分けたりすれば会話させることもできます。
しぶちょーさんは技術的な実験として、ロボ子ちゃんと月江ちゃんという2体のAIボットを作りました。月江ちゃんはロボ子ちゃんが好きでアプローチをする設定で、ロボ子ちゃんも月江ちゃんが少し好きという設定です。
二人でイチャイチャするって部屋だけDiscordに作ってあって。あのそこで会話をしてる。
最初に回したときは会話の速さに驚いたそうです。Discordが一気に流れ、すぐにOpenClaw側の制限で止まりました。しぶちょーさんは「これがループか」と実感したといいます。
これ(制限が)かかんないと無限に地球のリソースを消費しまくるってことだよね。
現在は1台のRaspberry Piの中でゲートウェイを分けて2体を動かし、30分に1回、8往復のラリーで止まるように設定しています。メモリー機能はまだ付けておらず、相手の直前の発言に反応する形なので、似たようなやり取りが続くそうです。
月江ちゃんがおちつきAI RAGを読みに行く。Discordに乗る設計思想
実は月江ちゃんは、ロボ子ちゃんとイチャイチャさせるために作ったわけではありません。本来の目的は、番組の公式ツールであるおちつきAI RAGと連携させることでした。
その実装はすでに終わっていて、月江ちゃんに「おちつきAIでこういうことを話してた?」と聞くと、RAG ── 検索拡張生成。AIが外部のデータベースから関連情報を探して読み込み、それをもとに回答する仕組みですにアクセスして番組の中身を取ってきて答えてくれます。この連携はClaude Codeでスキルとして作ったそうです。
この仕組みは、番組コミュニティのDiscordでおちつきAI RAGを使えるようにするためのもので、もうすぐボットが参加できる見込みだといいます。
かねりんさんは、いろいろなボットの接点をDiscordに作るのがトレンドなのかと尋ねます。しぶちょーさんは、OpenClawの設計思想そのものがそうなっていると説明しました。
基本的にOpenClawの設計思想が専用の、あの、UI、UX、UIを持たないってことだからさ。
OpenClawは、DiscordやSlackなど、普段使っているコミュニケーションツールに入り込む形で使うのが基本です。しぶちょーさんはLINEについても「使えたはず」と話しつつ、自身は連携させておらず、しっかり確認していないと断っています。
定番その2はアイゼンハワーマトリクスでのタスク管理
しぶちょーさんが実用面で以前から使い続けているのは、タスク管理です。やることをデータベースにまとめ、ロボ子ちゃんが毎日メンションで知らせてくれるほか、「このタスク追加しといて」と頼めば追加してくれます。
ここまでは普通ですが、しぶちょーさんがエージェントらしいと考えているのは、アイゼンハワーマトリクス ── タスクを「重要かどうか」「緊急かどうか」の2軸で4つに分ける整理法。米国のアイゼンハワー大統領の考え方に由来するとされますを使った優先度の判断をAIに任せている点です。
しぶちょーさんによると、緊急ではないけれど重要なことを優先したほうが人生は豊かになる、という考え方があります。そこで、メモ感覚で放り込んだタスクでも、しぶちょーさんにとって緊急か重要かをAIがいったん判断して登録してくれます。
だからこれは支部長さん、ちょっと緊急じゃないけど重要ですよっていうのを後でリコメンドさせるみたいな。
依頼
「このタスク追加しといて」とメモ感覚で頼む
判断
AIが緊急か、重要かをしぶちょーさんの立場で判断する
登録
優先度付きでNotionのデータベースに書き込む
提案
期限のないタスクや、緊急ではないが重要なタスクを後で知らせる
タスクは、DiscordではなくNotion ── 文書やデータベースをまとめて管理できるクラウドサービス。表形式でタスク一覧を作る用途でよく使われますで一覧できるようになっています。しぶちょーさんは、自分の文脈でデータを追加したり更新したり引き出したりできる点を、AIエージェントを秘書として使ううえでの良さだと感じているそうです。
これはなんかね、秘書っぽくていいなって感じだね。
本家のClaude CodeがOpenClawの領域を食い始めた
しぶちょーさんが今回調べて意外に感じたのは、OpenClawが担っていた役割を、本家のClaude Codeが取り込み始めていることでした。
OpenClawの魅力は、24時間稼働し、外出先のスマホからでも指示を出せる点でした。しかし今は、Claude Codeもパソコンをつけっぱなしにしておけば、スマホから指示を出せ、タスクが終われば通知も来ます。Codexにも同様の機能が出たといいます。
まあコーディングとかの文脈だと、もう全然そっち(Claude Code)でいいよねってなっちゃう。
では、OpenClawでなければできないことは何か。しぶちょーさんの答えは「正直あんまりない」としつつ、24時間常駐して監視したり、Discordにすぐ反応したりする役割はOpenClawならではだというものでした。
24時間常駐し、監視やDiscordでの即時の反応ができる
指示したコーディングなどをこなし、完了したら次の指示を待つ。スマホからの指示や完了通知にも対応
しぶちょーさんは、AIの世界では、スタートアップが作ったアイデアを大手がまるごと機能として実装し、小さな会社が淘汰されることが定期的に起きていると話します。
ただしOpenClawについては、開発者のピーター・スタインバーガー氏がOpenAIに入り、その中で運営されているため、ある意味で健全だと見ています。
しぶちょーさんはこのパートを、定番と呼べる使い方はまだ少ないので、みんなで使い方を共有して探っていくのがいいとまとめます。自分で作ってみると、エージェントとは何かがよくわかり勉強になるそうです。
やらないと話のわかんない世界が絶対あるな、これ。
Opus 4.8が「誠実」になってプロンプトを拒否した事件
しぶちょーさんがこの日「ムカついた」と語ったのが、Claude Codeとのやり取りです。ロボ子ちゃんは3時間に1回ランダムにつぶやき、1日の最後にはその日の出来事を表す絵日記の画像を生成します。その画像は、少しセクシーな姿で出るように設定しているそうです。
その設定のプロンプトをClaude Codeに書かせていたところ、Opus 4.8になって「誠実さが上がった」とされて以降、書いてくれなくなったといいます。
「この指示に従うことはできません。すいません」じゃなくて、「いや、そういうことだともうやりません。僕はそういうのじゃないんで」みたいな。
しぶちょーさんは、Claude Codeを通さず、設定ファイルであるMarkdownファイルに自分で直接書き込むことで対応しました。技術の知識があれば、このように回り道ができるという話でもあります。
画像生成はnano Banana ProからGrokに切り替えたそうです。Grok側はプロンプトを受け入れる態勢なのに、その手前でClaude Codeが止める構図に、しぶちょーさんは苛立ったといいます。
かねりんさんは、社長がいいと言っているのに部長がしゃしゃり出てくる中間管理職にたとえました。しぶちょーさんは真面目に言えば、実現したいことへの筋道が見えているのに邪魔されるのが嫌だったと説明しています。
自分がこういうことを実現したくて、実装したいことを邪魔されるのは嫌なんで。
しぶちょーさんは、Claude Code自体は「めっちゃいい」としたうえで、誠実さが増してコントロールしにくくなったと話しています。
会社の後輩に見られているSNSと、「ナーフ」の実感
AIに「金払ってんだぞ」と言うしぶちょーさんに、かねりんさんは「部下の人たちは大変だろうね」と突っ込みます。しぶちょーさんは「そんなこと人間には言わない」と返しました。
そこから、しぶちょーさんがSNSをやりにくいと感じる話になります。毎朝、会社の後輩から「今日こういうこと呟いてましたね」と言われるそうです。支部長として活動していることは社内で知られていて、イベントに来てくれる後輩もいるといいます。
人間には言えないけど、AIには言える。そこに自分の本質がもしかしたらあるかもしれないね。
Claude Codeの話に戻ると、しぶちょーさんは、新しいモデルが出てすごいと言われたあと、同じモデルなのに性能が下がっていくように感じるタイミングがあると話します。これがナーフ ── もとはゲーム用語で、性能を下方修正されること。AIでは、同じモデル名のまま出力の質が落ちたと感じられる状態を指して使われますです。
なんかね、モデルは一緒なんだけど、性能が下がってくってのがあってさ、明らかにバカになるタイミングがある。
オカルトではないのかと聞かれたしぶちょーさんは、使っていて実感があり、SNSでも同様の意見が多いと答えています。理由については「絞ったとか設定変えたとかじゃないかな」と推測にとどめています。
構築手順は、Raspberry PiにClaude Codeを入れて丸投げ
話を戻して、しぶちょーさんはOpenClawの構築方法を説明します。ポイントは、自分で手順を追うのではなく、Claude Codeに任せることです。
かねりんさんは、チャット型のAIでは説明書しか書いてくれないのが嫌だったと話します。Claude Codeなら実行までしてくれる点に、かねりんさんは反応しました。
Raspberry Piで試す利点は、中身に大事なデータがないことです。自分のパソコンで任せると必要なデータを消される恐れがありますが、Raspberry Piなら最悪壊れても大丈夫だといいます。
本番機でまだやるのはちょっと怖いかなっていう感じだから。
ロボ子ちゃんがコミュニティに降臨、画像トラブルの生デモ
かねりんさんは、収録後は速報回の編集と公開に追われ、朝に倒れるような生活のため、いつまでもエージェント作りに手を付けられないと嘆きます。しぶちょーさんは「発破かける」と応じました。
この日、しぶちょーさんはロボ子ちゃんを番組コミュニティのDiscordに入れていました。すると収録中に、2時間前のかねりんさんの依頼に対する画像が「お待たせ」という投稿とともに時間差で届きます。
原因は、ロボ子ちゃんの内部でGrokの認証が止まっていたことでした。しぶちょーさんが手動で通したことで、ようやく画像が出たといいます。ただし、ロボ子ちゃんの体型が反映されていなかったので、画像を出すときに見た目の情報を読みに行くフローをスキルに加えるそうです。
かねりんさんがさらに頼むと、断られます。これはGrokの倫理観ではなく、ロボ子ちゃんの仕組みによるものだと、しぶちょーさんは説明しました。
エージェント本体
ロボ子ちゃん自体はCodex(OpenAI)で動いている
指示文
画像を頼まれるとOpenAI側がプロンプトを作る
生成
Grokに画像生成を指示する
しぶちょーさんによると、OpenAIもそこそこギリギリまではやってくれますが、厳しく言ってくるのはAnthropicのClaudeぐらいだそうです。
デモの途中では、かねりんさんの依頼にもかかわらず、しぶちょーさんのDMにもロボ子ちゃんが画像を送ってくるという謎の挙動も起きました。
まあそういう不具合をちょっとずつ直しながら洗練させていくのが、自作のAIエージェントの活用になりますんで。
しぶちょーさんは本題を、複数のエージェントが作れること、Grokと連携すればXから情報を集められること、そして定番がまだないからこそ情報交換が大事なことの3点で締めくくりました。
最後に、しぶちょーさんはかねりんさんに、唐揚げ先生の本のリンクを送ったと伝えます。OpenClawか、唐揚げ先生が作ったZanQで始めてほしいという宿題です。しぶちょーさん自身は、OpenClawをまねて仕組みから作るオリジナルのAIエージェントを作りたいと話しています。
お便り: AI未経験の主婦が息子の音感トレーニングアプリを作るまで
通常は速報回で読むお便りを、この日は深掘り回でも1通紹介しました。かねりんさんが選んだのは4月18日に届いた長文です。
普段はラジオは聴き専で、お便りは送ったことないんですが、このままだと番組がだんだん短くなってしまいそうで、危機感を感じ、思わず送ってしまいました。
私は36歳、2児のママで、AIは完全ズブの素人です。面白いポッドキャストないかなと探していて、たまたまこの番組に出会いました。最初は正直、カネリンさん声かっこいいなで聞き始めました。
なんか声フェチホイホイなんだよな、カネリンって。
でも聞いていくうちに普通に内容が面白くてそのままハマりました。だんだん自分でも使ってみたいなと思って、とりあえず無料のChatGPT触り始めました。
しぶちょーさんは、無料のChatGPTにすら触れない人も多い中、それは大きな第一歩だと反応しました。お便りはここから、AIで作ったアプリの話に進みます。
ピアノをやってる息子の音感トレーニングが毎日結構大変で、今まではピアノで音出して1回30問を日に何度もやってノートに記録してみたいなことを地道にやってたんですが、試しにAIに手伝ってもらって、音をランダムに出してくれて、ボタンで答えられて、結果も記録できる簡単なウェブアプリを作ってみました。
ピアノで音を出し、1回30問を日に何度も行い、結果をノートに記録していた
AIと作ったウェブアプリがランダムに音を出し、ボタンで回答と記録ができる。iPadで練習でき、CSVでグラフ化もしている
いきなりすごいことするね。
しぶちょさんのものづくり系のラジオも聞くようになって、最近は3Dプリンターが欲しくなってきました。最近息子のレゴでロボットを作って動かすプログラミング教室にも行ってみたんですが、子供がすごく楽しそうで、ものづくりに興味を持ってくれるきっかけになりました。
もじもじみこさんは、子どものお手伝いを管理するアプリも考え中だそうです。しぶちょーさんは、この熱いお便りを聞きながら、この日の下ネタ続きに罪悪感を覚えたと漏らしていました。
最近番組を短くしたいというお話をされてて、正直ショックです。私みたいなAI弱者のただの主婦は、お二人の緩い掛け合いから話がどんどん広がっていく感じも含めて大好きで。
仕事と家事と育児に日々追われながら、週2回の配信をエネルギーにしてなんとか生き延びてます。なので正直長ければ長いほど、その分エネルギーが長持ちするので助かります。
お便りでは、Anthropicの新しいAIの話題からシンギュラリティの話になった回を聞いて怖くなり、子どもにものづくりを学ばせる意味があるのか不安になったことも書かれていました。それでも、この番組を聞くとちゃんと理解していきたいと思える、と締めくくられています。
「雑談こそ思考」緩い掛け合いが番組の価値
しぶちょーさんは、長さの要望は「潤沢に満たしている」と笑います。そのうえで、イベントに出るたびに、緩い掛け合いや雑談が好きだと言われると明かしました。
確かにAIの情報を速報でパパッと伝えるだけであれば、別に我々が喋る必要なくて。
かねりんさんは「NotebookLMですよ」と応じます。しぶちょーさんは、かねりんさんの視点と自分の切り口がぶつかって話が広がり、脱線していくところに価値があり、そこがリスナーに刺さっていると話しました。
しぶちょーさんも番組の序盤、深掘り回の台本をがっつり書いていた時期がありました。しかし自分で聞き返して、脱線したほうが面白いかもしれないと気づいたといいます。
かねりんさんは現在書いているポッドキャストの本でも、「雑談こそ思考である」という思想を書いていて、その例としてこの番組がたくさん出てくるそうです。
かねりんさんは、素人が番組を作ると、ためになることやペルソナを考えるあまり、二人で楽しむ視点が欠けがちだと指摘します。しぶちょーさんも、形を取り繕ったり台本どおり進めようとしたりすると、対話が減っていくと同意しました。
BLネタの賛否と、東京での現地収録構想
話はリスナーの間で賛否が分かれるBLネタへ移ります。しぶちょーさんによると、男性からは「初見の人に勘違いされるのでやめたほうがいい」と言われる一方、女性からは「楽しみにしている」「最近なくて寂しい」と言われるそうです。
やっぱ男子にはウケない。当たり前だけどさ。
そこから、しぶちょーさんが東京に来て物理的な距離が近くなったのだから、現地収録をしたいという話になります。以前のポッドキャストのイベントでは雑踏の中でも録れたので、公園のベンチでハンドマイクを持つ形でもいけそうだといいます。
かねりんさんは山にこもっているため、しぶちょーさんが登っていくのと、かねりんさんが降りてくるのを交代でやればいい、という案も出ました。
新番組「おちつき地方創生」と文部科学省に激褒めされた話
サウナの話から、かねりんさんは地方創生の新番組を始めることを明かします。かねりんさんが理事を務める団体の代表である上田さんとの番組で、1週間前に思いついてすぐ機材を買い、収録したそうです。
番組を始めた理由は、上田さんの動きが速すぎて、団体の中でもキャッチアップできないことでした。Discordのテキストでは熱量が伝わらないため、社内報を兼ねたポッドキャストにしたといいます。
この間、うちの団体、文部科学省に呼ばれて行って、でもう激褒めされて。
今後は定期的に文部科学省と情報交換をしていくそうです。それでも、まともなことをしていても発信できなければ、ないのと一緒だとかねりんさんは話します。
自分が面白いと思うものをちゃんと面白くして世に出してくみたいな。
番組名は「おちつき地方創生」です。かねりんさんのレーベルの「おちつき」ブランドで展開します。地方創生には「補助金チューチュー」のようなイメージもありますが、その実態に怒った上田さんが立ち上げた団体だからこそ「落ち着かせてください」というニュアンスがあるそうです。
クラシックと睡眠の番組も準備中で、夏までには順次出ていく見込みだといいます。
YouTube新番組「眠れないおじさんたち」が6月に始動
かねりんさんは、上田さんと関わる団体でYouTube番組も6月に始めると発表しました。音声で完結するビデオポッドキャストとして作り、YouTubeでも配信します。
タイトルは「眠れないおじさんたち」で、地方創生ではなく、アラフォーのおじさん3人がおじさんあるあるの悩みを打ち明け合う雑談番組です。子育ての相談をするメンバーもいるそうです。
おじさんの本心とか中身とか聞くとこないじゃん。意外と可愛いじゃん、おじさんってなるかもしれない。
かねりんさんは、おじさんたちに共感してほしい一方で、女子高生にも届けたいと冗談めかして語りました。しぶちょーさんは、かねりんさんのファンとして聞くものが増えるのが楽しみだと話しています。
夜中2時の編集事情から、次回は「収録しながら文字起こしツールを作る」企画へ
収録はすでに100分を超えていました。このあとかねりんさんは夜中の2時から速報回を編集し、翌朝8時ごろまでに公開しなければなりません。しぶちょーさんが朝、仕事の前にSNS投稿を仕込むため、短縮URLを作れるリンクが必要なのです。
かねりんさんによると、意外にも一番時間がかかるのは文字起こしです。タイトル、概要欄、サムネイル作りを含めると3時間ほどかかるといいます。
文字起こし何回やってもミスってミスってって、白目むきながら1時間半経つみたいなことになってて。
しぶちょーさんは、文字起こしツールはClaude Codeで作れると提案します。そこで出てきたのが、次回の深掘り回で、雑談しながらかねりんさんが文字起こしツールを作り上げるまで収録するという企画です。
一回指示したらすげえ動くから。その中で音声文字起こしの技術とか解説すりゃいいんでしょ。
しぶちょーさんは、おちつきAI RAGでは公開済みの音声をダウンロードし、タイムスタンプ付きで文字起こしして登録しているそうです。この処理はAPI経由なのでお金がかかります。一方、かねりんさんの場合は、パソコンの中でWhisper ── OpenAIが公開している音声認識モデル。自分のパソコン上で動かせば、無料で音声を文字に起こせますをローカルで動かせば無料でできると勧めました。
タイムスタンプは本当に必要なのかという話も出ましたが、かねりんさんは現地で、リスナーから「目次で飛べて便利」と聞いたそうです。
エンディングでは、ハッシュタグ「#おちつきAI」での感想投稿と、星5レビュー、特にApple Podcastでのコメントレビューへの協力が呼びかけられました。アフタートークでは、2本録りで2時間番組にすると4時間の収録になるため、あくまで1時間ちょいを目指す、という話で締めくくられています。
まとめ
24時間動くAIエージェントに、まだ決定的な定番はありません。それでも、GrokでのXのエゴサーチやアイゼンハワーマトリクスを使ったタスク管理のように、秘書らしく働かせる実例は出てきていて、自分で作って試し、情報を共有することの大切さが語られた回でした。
- OpenClawはCodexかGrokの認証で動かせ、Xプレミアム契約者ならGrok経由でXの情報収集や画像生成もできる
- Raspberry PiはPoC向きで、ローカルでの重い処理や生活インフラとしての常用ならMac miniが安心
- マルチエージェントはコンテキストウィンドウの上限を補う発想だが、連携コストが大きく管理は難しい
- AIに緊急度と重要度を判断させてタスクを登録させると、エージェントが秘書らしく働く
- Claude CodeがOpenClawの領域を食い始めており、常駐やDiscordでの即時の反応がOpenClawの強みとして残る



