遅いは絶対に認めない
最近、社長業で頭を悩ませたことは何かと聞かれました。そんなの毎日あります。
ちょうど今、裏でスタッフとやりとりをしていた件があるんです。8月に川西のキセラホールで、映画『えんとつ町のプペル 約束の時計台』の上映会があるんですね。
これって早く告知して早くチケットを売り出した方がいいに決まってるじゃないですか。でも、告知がすごく遅かったんです。
「なんで遅いんだ」「次の会議はいつなの」と聞いたら、まだ随分先の日付が返ってきた。イベントの2週間ちょっと前まで動かない計算です。
ポスターも同じでした。「いつできる?」と聞いたら「デザイナーさんに2週間欲しいと言われた」と言うんです。
でも、これは既存のビジュアルの文字を入れ替えるだけの作業なんですよ。公開日の表記を上映日に変えて、会場名を入れるだけ。こんなもの、ChatGPTに任せたら1分でできる訳です。
僕はミスは全然いいんです。でも遅いは絶対に1ミリも認めない。
ここが遅れると、チケットの販売も、認知の獲得も、全部遅れる。それは売上に完全に響いてくるからです。
「2週間かかると言われたら、あ、これはかけちゃダメだなと判断するのが人間の仕事じゃないか」という話なんです。
判断せずに生きてきた人
こういうことをする人は、小中高大と考えずに生きてきた人が多いんじゃないかと思います。判断をしたことがない人、暗記しかしてこなかった人ですね。
失敗は全然いい。でも、これは違うなと思っていてもそのまま行ってしまう、考えないんだったら、その人である必要がないじゃないかという話なんです。
同じ流れで、僕が公開した月収について「自慢するな」という人がいた、と悲しんでいる方からのコメントもありました。
これも、考えて生きてきたことがないからわからないんだと思うんです。この人がこれだけのパフォーマンスをして、この立場でこうなっている、というのがわからない。
アホなことをするスタッフというのは、全てシステムのエラーだと思っています。それが当たり前だと育ってきて、それを許してしまう組織にすると、ずっとそのまま行ってしまう。
だからちゃんと罰を与える。「お前の失敗はいくらでもいいけれど、遅いのは1ミリも認めない。プロジェクトから外れてくれ」。ただこれだけです。
一緒に働きたくないスタッフの条件は3つ
では、僕が一緒に働きたくないスタッフの条件を挙げると、3つあります。暗い人、遅い人、心のない人です。
まず暗い人は、少なくとも僕の近くにはいらない。遅い人は、エンタメにおいてほぼ死を意味します。1人が遅れると全員が引っ張られてしまうからです。
そして心のない人。要するに、ありがとうとかごめんなさいが言えない人です。
これは全部エンタメだからなんですよ。エンタメは特に、気に入った気に入ってないの世界なんです。
たとえば美術の会社に「態度が気に入らないから、もう仕事しない」となったら、こっちは終わりなんです。どんなにいいデザインを描いても、大道具を作ってくれる会社に断られたら舞台が作れない。
キャスティング一つ取っても「あいつのオファーだったら受けるけど」という世界線なんです。だからありがとうとごめんなさいが言えない人は、そもそもエンタメに向いていない。
どの会社にも共通する「情報を共有しない人」
企業のコンサルを年間100社以上していますが、ほぼ全ての会社に共通する問題は何かと聞かれました。
いっぱいありますが、7割8割くらいの会社が抱えている問題があります。それは、情報を共有しないスタッフがいるということです。
要するに、事業を勝手に属人化するスタッフですね。リストを全然共有しない。
その人と連絡が取れなくなったり、風邪で寝込んだりしたら、全部止まってしまう。だから共有してくださいと言っても、渋る人がいるんです。
その人からすると、情報を抱えておくことが自分のアイデンティティなんだと思います。「これは私がやりますから」という感じで。
これは偏見ではなく、事実ベースで言います。100社以上見てきて、情報を共有しないスタッフは、僕のデータでは9割くらいが女性です。ベテランくらいの位置にいる女性。
なぜかはわかりません。ただ、どの会社に聞いてもほぼ女性で、みんながこれに苦しめられています。
収録中には「大手企業の事務部門は、営業のように成績が出ないからその傾向がある」という指摘もありました。確かに、よくある話です。
情報を1人で握っていて、その人が間違っていたら、そのエラーはチーム全体に染み渡ります。だからリーダーはこれを許してはいけないんです。
もし今「出してください」と言われている人がいたら、直ちに直した方がいいと思います。それはめちゃくちゃチームの邪魔をしているんです。
社長も3回4回言っているはずなんですよ。でも「はい、わかりました」と言って、またやらない。だから僕は音声越しに、あえて言っておきます。本当にそれはやめておいた方がいいです。
最後は宣伝っぽくなってしまいますが、オンラインサロン『西野亮廣エンタメ研究所』で毎日2〜3000文字の記事を投稿しています。興味がある方はぜひ覗いてみてください。
それでは素敵な一日をお過ごしください。じゃあまたね。
まとめ
僕が一緒に働きたくないのは、暗い人・遅い人・心のない人の3つ。そして100社以上見てきて、どの会社にも共通するのが、情報を共有せず事業を属人化させるスタッフの存在です。
- 遅いは絶対に認めない。判断せずにそのまま進めるのは人間の仕事ではない
- 一緒に働きたくない条件は、暗い人・遅い人・心のない人の3つ
- エンタメは気に入った気に入ってないの世界だから、ありがとうとごめんなさいが言えない人は向いていない
- どの会社にも共通する問題は、情報を共有せず属人化させるスタッフの存在




