なれるチャンスがあるなら、やってみた方がいい
まず最初に言いたいのは、手を挙げてマネージャーになったってすごいことだ、ということです。
世の中には「管理職は気苦労が多い」「ストレスと報酬が見合わない」「現場の方が楽しい」という意見もありますよね。
それでも私は、なれるチャンスがあるならチャレンジした方がいいと思っています。
大体の人は今、そもそもなれないですし、やりたがらない人も多いですから。
ただ、これは先に言っておくと、ウェブ制作という意味では、マネジメントそのものはクリエイティブやディレクションの延長線上とは全く違う仕事だと思うんです。
だから悩むのは当たり前で、私もずっと悩んできました。
「そう思わない人がいる」を受け入れることから
年上の部下がいたり、「これって当たり前でしょ」と思うことが伝わらなかったり。
その悩みに対して私がまず思うのは、自分の正しさを持つのはいいけれど、そうは思わない人がいると受け入れるのが先だということです。
今の方々って、本当にいろんなことを考えているんですよ。彼らには彼らの正義があって、彼らの価値観がある。
これは良いか悪いかの話じゃなくて、そういう人がいるという事実の話です。
わからないと言うなら、わかりたくない何かがきっとある。受け入れると仕事が増えるとか、自分の正義に合わないとか。
そこを受け入れないと、すごくストレスが溜まると思うんです。
受け入れすぎると、今度は自分が何も言えなくなる
ただ、これはこれで大変だなと思うことがあって。
相手の正義を受け入れ始めると、今度は自分が何も言えなくなるんですよね。
「その人にはその人の正義があるんだから、私が言っても無理だよね」となると、じゃあ私が言うべきことって何?という話になってしまう。
認めすぎると、今度は身動きが取れなくなる訳です。
そこで私が土台にしているのが「会社」なんです。
相談をくれた方は50人くらいの会社にいらっしゃいますよね。会社には目指しているものがある。
まずご本人が、会社や代表の言っていることに同意できているか。そこにずれがないなら、私は部下の方に言っていいと思っています。だって会社がそっちを向いているんですから。
逆に、もし自分がそれに納得できないなら、究極的には「その会社を辞めた方がいい」という話になります。会社の方向に納得できないのに、なぜその会社にいるのか、となりますから。
怒る・叱るより「お客さんが同意するか」
私は正直、怒るとか叱るとかは、究極どうでもいいかなと思っているタイプなんです。
もちろんミスをしたときに叱ることはゼロじゃないですよ。でも大事なのはそこじゃない。
私が判断の基準にしているのは、その言い訳や理由を「お客さんに言って、お客さんが同意してくれるかどうか」なんです。
お客さんが「そうだね、しょうがないね」と言ってくれる内容ならいい。でもそうじゃなかったら、結局うちの会社はお客様からお金をもらえなくなる。
だから叱っているんだよ、という話にするようにしています。私に向かって申し訳なさそうな顔をするかどうかは、どうでもいいんです。
そう考えると、怒る・叱る・指示するといった「上に立つ」こと自体は、本当に大変だと思います。
だからこそ、部下とのコミュニケーションの前に、まず会社が何をしようとしているのかをちゃんとヒアリングして、キャッチアップしてからマネジメントをやる方がいいんじゃないかな、と思うんです。
自分の「土台」がないと、伝え方も決まらない
会社のミッションやバリュー、パーパスを読み解けていれば、そんなに大きなずれはないはずなんですよね。
「うちの会社ってこうだよね、だからこれはこうした方がいいんじゃないですか」。これくらいの言い方が、私はギリギリ言えるラインだと思っています。
そこから先は、伝え方の温度の問題です。
熱すぎて火傷しそうな相手なら、少し冷ましてから伝える。バリバリやりたい人が「もっと突っ込んできてくれよ」と思うタイプなら、もっと踏み込む。
相手がやるべきことにどれくらい合意できるか、そのキャパや温度感は汲み取った方がいいと思います。
でも、会社の目指すものと全く違うことについて「納得できません」と言われたら、それはもう「そういう話じゃないから」で終わりなんです。
そこで変に守ろうとすると、「会社がやれと言っているのに、部下がやりたくないと言う。私はどうしたらいいんだ」とパンクしてしまう。
だからこそ、マネジメント側に行ったときの自分の土台はどこなのか、それをちゃんと作るのが先かなと思っています。
まとめ
マネジメントに正解があるのかは、私もまだ手探りです。ただ、いまの時点では「自分の正しさ」より先に「会社の芯を自分の土台にすること」が、いちばん効いてくると感じています。
- なれるチャンスがあるなら、マネジメントにはチャレンジした方がいい
- 自分の正しさを持ちつつ、そうは思わない人がいることをまず受け入れる
- 受け入れすぎると身動きが取れなくなるので、判断の土台に「会社の方向」を置く
- 叱るかどうかより「お客さんが同意する内容か」を基準にする





