新設される「医師同時指導料」とはどんな算定項目か
今回たいぞーさんが取り上げたのは、勤務先のぼうしや薬局が運営するYouTube「ぼうしやチャンネル」で公開された、調剤報酬改定に関する動画です。
調剤報酬改定の具体的な中身が明らかになる中で、ぼうしやチャンネルでも改定内容を扱う放送が増えているとのことです。
動画のテーマになっているのが、新たに新設される訪問薬剤管理医師同時指導料 ── 医師と薬剤師が同時に患者宅を訪問して在宅医療を行う場面を評価する、調剤報酬改定で新設される算定項目。放送内での説明に基づく。です。
これは、医師と薬剤師が患者の自宅に訪問して在宅医療を行うにあたり、医師の訪問診療に薬剤師が同行した場合に評価される項目だと説明されています。
たいぞーさんは動画の中で、医師の往診同行で薬剤師が何をすればよいのか、そのために準備しておくこと・考えておくべきことについても話したと述べています。
医師と同じ視点で見ていては、より良い答えにたどり着けない
たいぞーさんは、薬剤師が訪問診療に同行する意味を、薬剤師と医師という2つの専門職が一緒に患者の薬物治療を考え、より最適な形を模索する点にあると捉えています。
一方で、ここで注意点を挙げています。医師と薬剤師が同じ視点で患者を見ていると、より良い答えを見つけるのは難しいのではないか、という指摘です。
医師は医学的な知見から薬物治療の設計を行います。これに対して薬剤師は、医師とは異なる薬学という薬剤師ならではの視点で患者を見ることが大切だと話しています。
この部分は医師と同じ、この部分は医師とは違う意見であるという、同じ部分と違う部分を意識しながら自分の考えを整理していく。
たいぞーさんによれば、医師と薬剤師が別々の専門的視点から同じ結論に至った部分は、患者にとってよりよい選択肢が選べているという判断材料になります。
反対に、両者の考えが異なる部分は、どちらが患者にとって良いのかを考えるための議論のきっかけになる材料だと述べています。
医師と薬剤師が同じ見方をすると、より良い答えにたどり着きにくいと指摘される
薬学の視点で見ることで、一致点は判断材料に、相違点は議論のきっかけになる
薬剤師単独の訪問が、自分の考えを醸成する
薬剤師ならではの視点で考えるために、たいぞーさんが有効だと考えているのが、薬剤師が単独で訪問して患者を見ることです。
単独訪問は、薬剤師の考えを整理し、自分の中に醸成していくための一つのきっかけになるアクションだと話しています。
そのうえで、同時訪問で医師と処方を決定していくだけでなく、薬剤師自身が患者を見て薬剤師の視点で考える時間も同時に持つことを勧めています。
こうしたアクションを同時に行いながら患者と関わることが、より良い薬物治療の検討につながり、訪問薬剤管理医師同時指導料をより生かすことにもつながると述べています。
「行っただけ」で終わらせず、成果につなげる
この同時指導料は、医師と一緒に住宅へ訪問することが要件になっています。ただしたいぞーさんは、要件を満たすだけでは不十分だと考えています。
調剤報酬の変化を見ると、その中でどんな仕事をしていたのかが重要だという見方を示しています。
行っただけで終わってしまっていたら、患者さんの治療は何も良くならない。
だからこそ、この算定をきっかけに、薬剤師が患者の治療をよりよくするという実際の成果につながる行動を示すことが大切だと話しています。
そのうえで、より良い報酬になるように仕立てていく視点も必要だと述べ、この項目を薬局の中でどう活用して患者により良い治療を届けるかを考えるきっかけにしてほしいと締めくくっています。
まとめ
新設される訪問薬剤管理医師同時指導料をめぐり、医師と同行する薬剤師が薬学の視点で患者を見て、成果につなげることの大切さが語られた回でした。
- 同時指導料は、医師の訪問診療に薬剤師が同行した場合に評価される新設項目
- 医師と同じ視点で見るのではなく、薬学ならではの視点で患者を見ることが重要
- 一致点は判断材料に、相違点は議論のきっかけになる
- 薬剤師の単独訪問は、自分の考えを整理・醸成するきっかけになる
- 要件を満たして「行っただけ」で終わらせず、治療成果につながる行動を示すことが求められる



