週4でお茶の間に出る解説者が抱える「テレビとネットのズレ」
番組冒頭、高木新平さんはゲストの石田健さんに自己紹介を求めます。石田さんはThe HEADLINEThe HEADLINE ── 石田健さんが編集長を務めるニュース解説メディア。運営会社ではニュースを使ったBtoB事業も手がけている。というニュース解説メディアを運営しつつ、日テレ系『DayDay.』やTBS系『サンデー・ジャポン』などのコメンテーターとしても活動していると語ります。
石田さんによれば、テレビのレギュラーは週3、それ以外にも週1〜2日は何かしら出演があり、週4ほどお茶の間に顔を出している状況だといいます。
もともとは、テレビで顔と名前を知ってもらい、自分のメディアへ誘導する狙いで出始めたと石田さんは説明します。かつてホリエモンがフジテレビ買収時に語った広告効果の発想に近いものでした。
昔、堀江さん(ホリエモン)がフジテレビ買収するときに、ずっとここにライブドアのロゴを出しとけばいいんじゃないかみたいなこと言ってて。それがすごい広告効果だと。
ところが石田さんは、想定と違う壁にぶつかっていると打ち明けます。テレビを見ている層と、ネットを見ている層が、思ったより違いすぎるというのです。
この番組見てる人と、そのテレビを見てる人って今本当に別じゃないですか。
石田さんは大学院で政治哲学を学んだ経歴を持ち、政治や思想の分野に詳しい点を買われて重宝されていると話します。それでも、テレビで芯を食った話が届けられていない感覚が残っていると語ります。
『カウンター・エリート』が捉えた「新しい秩序」とは
高木さんは、石田さんが去年出した著書『カウンター・エリート』に話を向けます。トランプ現象がなぜ起きているのかを、ピーター・ティールピーター・ティール ── PayPal共同創業者で投資家。Palantirの共同創業者でもあり、シリコンバレーの思想的キーパーソンとされる。を中心に社会構造として読み解いた本だと紹介します。
石田さんは、多くの人が既存の秩序やルールが書き換わっている感覚を持っていると指摘します。メディアではオールドメディアからビデオポッドキャストへ、政治ではアウトサイダーが物事を壊していく現象が起きているといいます。
『カウンター・エリート』というタイトルの由来を高木さんが尋ねると、石田さんはGOの三浦さんのイベント登壇がきっかけだったと明かします。ピーター・ティールがポッドキャストで「カウンター・エリートの勝利だ」と語っていたのを紹介したところ、文藝春秋の担当者から本にしようと声がかかったといいます。
石田さんは、この概念が「アンチエリート」ではない点を強調します。民主党がハリウッドのセレブや既存の権威にしがみつく一方で、トランプはポッドキャストで2時間ダラダラ喋る手法を繰り返した、という対比です。
(カウンター・エリートは)俺たちこそが本当のやるべきことをやってる人たちなんだというふうに、多分彼は自認していて。
ピーター・ティールは何を先回りしていたか
高木さんは、ピーター・ティールが共同創業したPalantirPalantir ── 米国のデータ解析・防衛テック企業。政府・軍事・安全保障との接続で知られる。の共同創業者による著書に触れ、「シリコンバレーの優秀な人材がToCのSNSばかり作って社会を変えていない」という問題意識を紹介します。
石田さんは、Palantirの創業者アレックス・カープアレックス・カープ ── Palantir CEO。ドイツで哲学を学んだバックグラウンドを持ち、ピーター・ティール周辺の重要人物とされる。がドイツで哲学を学んでいたことを挙げ、ティールを含めて哲学的な背景が強いと語ります。
話は高木さんと石田さんの世代論に及びます。大学時代にFacebookのモバイル化・上場を見て「シリコンバレーやべえ」と感じ、オバマの登場に高揚した世代だといいます。
石田さんは、Facebook共同創業者のクリス・ヒューズクリス・ヒューズ ── Facebook共同創業者。のちに政治・メディア領域へ移り、雑誌New Republicの買収でも話題になった。に強く惹かれてきたと語ります。SNSを通じて世界を良くしようとした草の根の熱気が、日本から見てかっこよく映ったと振り返ります。
その石田さん自身も、クリス・ヒューズのようにメディアをやろうと考えていたといいます。ところが、アレックス・カープの視点に触れて衝撃を受けたと語ります。
お前らZyngaとかGrouponとか作って、おもちゃ作ったり、ちょっとご飯が安く届きますみたいな、何やっとんじゃみたいな。
この衝撃が、『カウンター・エリート』という本につながっていったと石田さんは説明します。
軍事とスタートアップが接近する潮流をどう見るか
高木さんは、いまスタートアップと政治、ITと政治が混ざり合っていると指摘します。投資を集める領域も、かつてのSaaSから軍事系スタートアップへ移っていると語ります。
石田さんは、Palantirのようなドローンや爆撃の技術が「人を殺す」という意味で明確によくはないと前置きしつつ、カープたちの問題意識も理解できると述べます。それは、中国の台頭に対する危機感です。
石田さんは、米中首脳会談の際にAnthropicAnthropic ── 米国のAI開発企業。書き起こしでは「アンソロピック」と表記されている。生成AI「Claude」などを開発している。が出した声明を紹介します。米中のAI性能に差はほとんどなく、唯一の差はチップと計算資源だという内容でした。
チップとか計算リソースを今アメリカは中国に輸出できないようにしているので、そのリソースによってギリギリアメリカが勝ててるんだと。
石田さんは、権威主義国家が高性能なAIで軍事兵器や生物兵器を作れば、アメリカの覇権が崩れるという感覚はうっすらわかると語ります。日米同盟を主軸とする日本が、そうした産業に投資を集めるのはやむを得ない時代の流れだと受け止めています。
高木さんは、日本の自動車産業がアメリカとの経済関係の中で伸びてきた歴史に触れ、その主軸が製造業や家電からエンタメ、そして軍事やエネルギーへと広がっているのではないかと整理します。
Time to Buildが変える投資テーマと日本の役割
石田さんは、著名VCのアンドリーセン・ホロウィッツアンドリーセン・ホロウィッツ ── 米シリコンバレーの著名ベンチャーキャピタル。通称a16z。近年は「It's Time to Build」を強く打ち出している。が日本にオフィスを開設したことを挙げます。同社が掲げる「It's Time to Build」は、SaaSではなく製造・国防・宇宙・インフラといった現実の産業を再構築しようという考え方だと説明します。
石田さんは、日本には広島などに造船の技術があり、北海道や九州に半導体があると指摘します。Time to Buildする能力がある国だからこそ、投資側から見ても手を組むのは合理的だと語ります。
高木さんは、アメリカが覇権国家であることを前提とする議論と、すでにG0G0 ── ジーゼロ。アメリカのような圧倒的な覇権国が不在になり、世界を主導する国がいない状態を指す言葉。に近づいているという議論、2つの仮説が渦巻いていると問いかけます。
石田さんは、認識は完全に同じだと応じます。中国が海南島を関税ゼロにするなど、自由貿易の中心地になろうとしている一方、アメリカはクローズドになっているジレンマを抱えていると説明します。
そのうえで石田さんは、アメリカの覇権を「政治」と「経済」に分けて整理します。
もはや諦めつつあり、米中や欧州・日本・インドなどで分担していくスタンス
チップの差などで辛うじて維持しており、絶対に譲り渡してはいけないと考えている
政治的な覇権は結構もう諦めてる。だけど、経済的な覇権は絶対に譲り渡してはいけないっていう感じだと思います。
日本が「クリエイティブなミドルパワー」になるために
高木さんは、この世界構造の中で日本がどう振る舞うべきかを尋ねます。石田さんは、世界がアメリカ・中国・インドのG3的なバランスへ向かい、日本や欧州はミドルパワーに位置づけられていくと見立てます。
石田さんは、日本を「創造性のあるミドルパワー」「クリエイティブなミドルパワー」を目指す国だと表現します。日米同盟を基軸にせざるを得ない中で、アメリカの造船や製造業、チップづくりの中継拠点になっていくという見立てです。
日本が掲げるべきビジョンを問われた石田さんは、3つの柱を挙げます。
製造業のAX化
既存の製造業をAIでアップデートする。暗黙知のデータを大量に持つ国としての強み
広義のIP
漫画・アニメなどのコンテンツに加え、観光や食を含めた体験としてのIP
サービス型の医療
ハードやバイオでは勝ちにくいため、介護のようなサービス品質の高い医療に全振りする
一方で石田さんは、こうした話が「キーマンたちの間」では共有されていても、テレビを見ている層にはまったく届いていないと感じていると打ち明けます。この違和感が、後半の議論の入り口になります。
「薄いカルピス」を配り続ける違和感
高木さんは、メディアをビジネスにすることや、コメンテーターとしてマスに出ていくことを、カルピスの原液を薄めてたくさんの人が飲めるようにする行為にたとえ、石田さんがどんな理由をつけて取り組んでいるのかを問います。
石田さんは、朝井リョウさんの作品などを例に、ナラティブや推し活の時代だと理解しながら大衆に濃く届けられている作り手を挙げ、それが自分にはできていないのが一番困っていると語ります。
高木さんは、自身がテレビに出た際の経験を打ち明けます。話をほじくり返して複雑にしてしまい、妻から「ウザい」と言われた出来事です。
人はワイドショーはリラックスしたくて見てるんだよ。あんたのコメント、全部無駄に考えさせるからウザい。
高木さんは、自分はテレビに向いていないと感じたと述べたうえで、それを仕事として続けている石田さんの気持ちを尋ねます。
石田さんは、自分はたまたまテレビに最適化できてしまっていると答えます。コメントの尺調整が上手く、テレビのフォーマットにフィットしているというのです。
本書くのが異常に上手いけど、テレビ映えというか、テレビでの喋りができない人とか、ネットで全然ウケない人とか、タイプが色々ある。
さらに石田さんは、個人事業をしたいわけではないと明言します。能登の地震で支局や記者を派遣できるのは結局オールドメディアであり、組織で勝つ必要があるという理由からです。
知と社会をつなぐ接点が「ニュース」だった
高木さんは、石田さんのインプットとアウトプットにズレがあるのではないかと問いかけます。石田さんは、まずメディアそのものを底上げしたい理由を語ります。
石田さんによれば、人文・社会科学の知が社会に流通する瞬間は、ニュースになったときだといいます。だからニュースをやっているという説明です。
いわゆる人文とか社会科学の知が社会に流通する瞬間ってニュースになった時なんですよ。だからニュースをやってるんですよ。
石田さんは、20年ほど「世界を世界に説明する」というテーマを掲げてきたと語ります。説明する行為に最もニーズがあり、収益化できるタイミングがニュースだから選んでいるという考えです。
一方で、限られた尺では専門家が苦手で、共感を呼ぶ芸人やタレントが出るようになっていると石田さんは指摘します。それでも、専門的な知識を翻訳して届けることをやりたいと語ります。
AIと哲学が接近し、「説明する仕事」が消えていく
石田さんは、AIと哲学がここまで接近するとは誰も想像していなかったと語ります。例として、トロッコ問題トロッコ問題 ── 暴走する路面電車の進路をめぐる思考実験。功利主義の議論として知られ、自動運転など機械の倫理設計でも参照される。が自動運転の倫理設計につながることを挙げます。
石田さんは、効果的利他主義効果的利他主義 ── データやロジックに基づき、最も合理的に世の中へよい影響を与えようとする思想。書き起こしでは「効果的加速主義」への変形にも言及されている。という思想を紹介します。かわいそうな子への寄付より、マラリア対策で1万人を救うほうが合理的だとする考え方で、シリコンバレーはずっと哲学の話をしていると語ります。
高木さんは、この状況を「知が社会実装される現場が起きている」と言い換え、石田さんがまさにその現場にいたいのではないかと問いかけます。
そのうえで高木さんは、石田さんのいまのポジションが「そうした現象が起きていることを伝える立場」にとどまっている点を突きます。
石田さんは、その指摘が深く刺さったと反応します。かつてはニュースが知を世に届ける方法でしたが、いまは知と実装技術が直接結びつく時代になっているという認識です。
石田さんは、AIの登場で知の価値が変わったと語ります。かつて知はデータベースであり、それを持つ者が偉かったのが、AIが取捨選択まで肩代わりするようになったというのです。
本当に「何をお前ビルドしてんの?」ってなんか問われてる感じがあって。
中立ではなく、未来にスタンスを張れ
高木さんは、人文知とテックの間にいる石田さんが、そのポジションをもっとシンプルに生かす道はないのかと問います。石田さんは「シンプルに生かすと何になるのか」を逆に知りたいと応じます。
高木さんは、シンクタンクとファンドが融合したような仕事を挙げます。世界構造の見立てに直接お金を張り、変化を早めるという役割です。
高木さんは、テレビの向こうの視聴者に届けても何が起きるのかと問いかけ、石田さんが憧れているのは不確実性に張るスタートアップ的マインドではないかと指摘します。
何も起きないだろうってツッコミは全然そうです。
高木さんは、『カウンター・エリート』がピーター・ティールを中心に書かれていること自体、石田さんがそのスタンスに共鳴している表れではないかと踏み込みます。日本では中立こそメディアの姿勢とされがちですが、いまはむしろスタンスを切ることに価値があるという見立てです。
石田さんは、いまは誰もが「審判ムーブ」でジャッジしたがる時代だからこそ、スタンスやポジションを取ることがかっこいいと語ります。中立を装う姿勢を、相撲の行司にたとえます。
石田さんは、この見方に深く同意しつつ、それを妨げている要因を尋ねられます。答えは「常識」と、チームで飯を食っていく力学でした。組織を維持しようとすると、結果的にぼんやりした中立に落ち着いてしまうというのです。
未来を説明するメディアは、購読ではなく投資で回る
高木さんは、石田さんがやりたいのはポピュリズムではなく、むしろ未来に賭けることだと整理します。ただし未来の話は課金しづらいため、ビジネスモデル自体が変わると指摘します。
高木さんは、購読的なビジネスではなく、スポンサーやファンドから未来への投資として資金を集めるモデルのほうが合うのではないかと提案します。
現在のニュースにお金の情報に価値をもらうんじゃなくて、未来の投資から金集めていくモデルの方がやっぱ合ってんじゃないかな。
石田さんは、この整理が一番しっくりきたと反応します。ニュースも人文社会科学も「現在を説明する」ものであり、「未来を説明する」のとは構造がまったく違うという気づきです。
いま起きていることを分かりやすく解説する。ニーズは大きいが、課金では成立しにくい
誰も見通していない未来に張る。シンクタンクやファンドのように、見立てに投資を集めるモデルが合う
高木さんは、これを体現している例としてピーター・ティールを挙げます。9.11以降に「アメリカの覇権が終わった」と感じ、誰も見通していなかった未来にベットしていた点を評価します。
誰も見通してなかった未来を見通して、それにベットしてるわけじゃないですか。後付けでゴニョゴニョ言ってるよりも、すげえな、悔しいなみたいな。
高木さんは、日本では東大の松尾研の松尾さんが、研究を中心に投資やリターンまでを含めて近いムーブをしているのではないかと例示します。
知そのものが直接発信される時代のメディア
高木さんは、これまでのメディアが「現象を届ける装置」であり、知そのものではなかったと整理します。しかしいまは当事者が直接発信してしまうため、その媒介役が必要なのか問い直されていると語ります。
石田さんは、アンドリーセンのように投資家が自らメディアを持ち始めていると指摘します。情報の非対称性を埋めることと、資本の非対称性を埋めることが不可分になっているという見立てです。
石田さんは、政治領域の「チーム未来」も、語りながら同時に実装しにいく例として挙げます。エンジニアの安野さんと出版社出身のクロリナさんが組んでいる点を、高木さんは面白いと評します。
昔だったらそれを本にして出して理解者を広げるみたいなあったけど、やらないわけやん。
石田さんは、重要な情報がインナーサークルやビデオポッドキャストで語られるようになり、3時間の中の10分が超大事だったりすると語ります。
声の大きさではなく、耳の良さで勝負する
石田さんは、ラピダスの小池社長にNHKの企画でインタビューした経験を紹介します。当事者が当事者に聞く形が一番濃く、「編集を入れずそのまま流してくれ」という感覚だったと語ります。
どんどん短くしていくと純度が高くなるはずなのに、編集で切りまくると薄いカルピスが出来上がる、逆説的なことが起きてると思ってて。
高木さんは、元WIREDの編集長ケビン・ケリーケビン・ケリー ── 米メディア『WIRED』元編集長。テクノロジーの未来を語る代表的な編集者・思想家。をめぐる言葉を紹介します。良いメディアとは、声の大きさではなく耳の良さにあるという考え方です。
高木さんは、週刊文春を例に挙げます。発行部数のリーチ自体は大きくなくても、耳が良いからわざわざアクセスして読みたくなると説明します。
高木さんは、石田さんが未来にコミットするなら、声の大きさではなく耳の良さで勝負する道があると提案します。ラピダス社長の話をそのまま届けるようなメディアは、見る人は見るという見立てです。
影響力を与える人に、影響を与えよ
石田さんは、朝の情報番組の座席は代替性が高いと認めます。自分が出なくても、リディラバの阿部さんのように良いコメントをする人はいるという指摘です。
一方で、AIと知の話で「何が起きているか」を構造的に読み解いて伝えられる人はあまりいないと高木さんは語ります。石田さんもこれに同意します。
高木さんは、かつて一億総中流とマスメディアの相性が良かった時代から、いまは一部の天才がかけるレバレッジのほうが大きい時代へ変わったと整理します。
一人当たり出せる金よりも、一番レバレッジが効くアセットを持ってる奴に届けようっていう感じになっちゃうんでしょうね。
石田さんは、自身のビジョニング観にも触れます。良くしていくゲームでは足りず、社会秩序を疑って変えてしまうような0.1パーセントのリーダーを変えたいという思いです。
高木さんは、巨大メディアはリーチを追わざるを得ないが、ニッチだからこそ誰に届けるかを選べると語ります。石田さんが面白いと思う「カウンター・エリート的な世界線」を作ろうとする人たちが、石田さんの発信を見ている状態こそ本当のメディアパワーだと整理します。
石田さんは、それが日本でまだ誰もやれていないと語ります。多くのメディアが中途半端な大衆化によって終わっていってしまう、という危機感です。
ビジョニングが引き出した「未来を売るメディア」
高木さんは、ビジョニングとは未来を描く仕事であり、その未来とは過去の再編集だと石田さんが語った点を受け止めます。別々のポケットにしまわれた過去を引っ張り出してつなぐと物語になるというイメージです。
石田さんは、この対話で最も衝撃だったのは「現在側を説明しているのがダメ」という指摘だったと振り返ります。
最後に石田さんは、造船スタートアップの例を挙げ、これからのメディア像を具体化します。担当者が読む「今こうなんだ」ではなく、経営者が「こう張らなきゃいけない」と動くための濃い未来を届けるメディアです。
ニュースをAIでピックして食べやすい形でサマリーして大企業に送るんじゃなくて、社長が見て「次はこう張らなきゃいけないな」と思ってやってる人たちが読むもの。
高木さんは、こうした濃い未来を描くメディアは超大事だと応じます。1万人で何百人が動くほうが、10万人で数十人が動くより意味があるという価値観に、石田さん自身の進む方向が重なっていきました。
まとめ
この回は、世界構造をめぐる硬派な議論から始まり、後半でビジョニングを通じて石田健さんのメディア観が問い直されていく対話でした。AIと哲学が直結し、知が直接実装される時代に、メディアは誰に何を届けるべきかという問いが軸になっています。
- AIと哲学が接近し、知が直接社会実装される時代には、「現象を説明するだけ」の役割の価値が下がっていく
- 現在を説明するメディアは課金で成立しにくく、未来を説明するメディアはシンクタンクやファンドのように投資で回る構造になる
- 中立を装うより、未来に対してスタンスを切ることに価値が移っている、という見立てが対話を貫いている
- 良いメディアの本質は声の大きさではなく耳の良さにあり、影響力を持つ人に影響を与えられるかが問われる
- 一部の変革者に濃く届け、思想の実装と連帯を促すメディアこそ、いま日本に不足しているという結論に至った




