なぜXではなくnoteで発信するのか
ボードゲーム作家のManaさんは、noteを始めてちょうど1ヶ月が経ったことを受け、どれくらい読まれたのか、どんな反応があったのかを実際の数字で公表することにしました。以前の配信では、ボードゲーム製作者はnoteをやったほうがいいのではないかという話もしています。
Manaさんの体感では、noteは「すごく読まれている」といいます。数字の前提として、ManaさんはまずXとnoteの性質の違いを整理しています。
Xは拡散性が高い一方で、Manaさんによれば、ブルーバッジに課金して長文を投稿しても、その場で終わってしまいます。インプレッションが多くても、本当に読まれたのかはわかりにくいといいます。
いくらバズったとしてもですね、それって結局タイムライン上ですぐ流れてしまって、いわゆる資産性がないなっていうふうに思います。
これに対してnoteの記事は、記事として残り続けます。Manaさんはnoteを「資産性が高い」「ストック型」の場所と位置づけ、ちゃんとした情報発信をするならnoteがいいと考えています。
ManaさんによるXとnoteの違いは、次のように整理できます。
拡散性は高いが、投稿はタイムラインで流れて残らない。読まれたかどうかもわかりにくい
記事として残り続けるストック型。資産性が高く、腰を据えた情報発信に向く
1ヶ月のインプレッションは何を示しているのか
では、noteはXと比べてどれくらい読まれるのか。Manaさんは、noteの「アクセス状況」という機能に表示される数字を順に紹介していきます。
最初の項目はインプレッションです。Manaさんは、noteのインプレッションはXのような投稿の表示回数ではなく、noteのプラットフォーム内でおすすめされた回数だと捉えています。
たとえば別の記事を読み終えたとき、下のほうに「こんな記事もおすすめです」と他の記事が一覧で出ます。そこに自分の記事が何回表示されたかが、Manaさんの理解するnoteのインプレッションです。つまり、本文ではなくタイトルがどれだけの人に見られたかを表す数字です。
Manaさんの記事の1ヶ月のインプレッションは5万9865回でした。noteには記事が多く、埋もれてしまうと思っていたManaさんにとって、この数字は予想以上だったようです。
これ、体感としてはですね、結構あるんじゃないのかなとは思っております。ちょっと舐めていましたね。
ただし、Manaさんはインプレッションについて、noteにどれだけおすすめされたかを示す数字であり、実際に記事が読まれた数ではないと注意を添えています。
4129PVはブログ立ち上げと比べて多いのか
記事が実際に読まれた数として、Manaさんが注目するのはページビュー(PV)です。noteでは、記事だとわかったうえで見に来る人が多いため、PVの多くは比較的しっかり読まれているのではないかと考えています。
Manaさんのnoteの1ヶ月のPVは4129回でした。30日で割ると1日あたり100回以上読まれている計算になり、Manaさんは「ものすごいこと」だと受け止めています。
Manaさんが4129PVを高く評価する理由は、過去にブログを立ち上げた経験にあります。新しいブログは検索エンジン ── GoogleやYahoo!のように、キーワードからWeb上のページを探して表示する仕組み。新しいサイトは評価が定まるまで検索結果に出にくいとされますに正しく評価されず、立ち上げ当初は1日数件程度しか見られないのが一般的だといいます。
あれ、自分しか見てないんじゃないかとか、そんなレベルなわけなんですよ。
一方でnoteの場合、Manaさんによれば外部の検索エンジンよりも、note内のおすすめから入ってくる読者が多くいます。そのため、立ち上げたばかりでもnoteのコミュニティ内で閲覧が伸びるのではないかとManaさんは見ています。
Googleへの登録はまだあまり進んでいないと考えられるため、Manaさんは3ヶ月ほど続ければPVはさらに伸びると予想しています。noteの記事はXの投稿とは比べものにならない文章量で、それがしっかり読まれていることに、Manaさんは続ける価値を感じています。
ただ、noteを始めたことでボードゲームの売上が直接伸びたかというと、Manaさんはまだそこまでのインパクトは感じていないといいます。理由として、自分のボードゲームを宣伝する記事や紹介記事をあまり書いていないことを挙げています。
一方で、ふるさと納税について記事を書いたあと、ふるさと納税経由の注文がまとまって入ったことがあったそうです。年末に差し掛かった時期の影響かもしれないとしつつ、Manaさんは因果関係があるのかもしれないと話しています。
Manaさんがnoteに期待しているのは、売上よりも読者との信頼関係です。Xの投稿は「つぶやき」として斜め読みされがちですが、noteの記事は「執筆」という形になります。
読む側からの立場からすると、拝読させていただきますみたいな、そういった空気感っていったものはちょっと演出できるのかなと思います。
Manaさんは、全く同じ文章でも、Xよりnoteのほうがじっくり読んでもらえるのではないかと考えています。4129PVはまだ少ないとしながらも、1ヶ月目としてはよく健闘していて、やってよかったと感じているそうです。
スキとコメントが生んだ新しい出会い
noteには、Xのいいねにあたる「スキ」というリアクションがあります。Manaさんの記事の1ヶ月のスキは423回でした。
Manaさんは、スキを押すのは記事を読んだ人だと考えています。PV4129に対してスキ423なので、10回読まれると1回スキが押される割合になり、Manaさんは頻度が高く、記事の内容が評価されているのではないかと受け止めています。
スキが押されると通知が届き、Manaさんはそれを見るとテンションが上がるそうです。スキの数は、Manaさんにとって発信のモチベーションにもなっています。
もう1つの指標がコメントで、1ヶ月で27件ついています。Manaさんの計算では、およそ20回読まれると1回コメントが入る割合です。
1ヶ月の主な数字を並べると、次のようになります。
コメントは新しい出会いにもつながりました。Manaさんの作品『ルース』のココフォリア ── ブラウザ上でTRPGやボードゲームを遊べるオンラインセッションツール。駒やカードを配置して、離れた相手と一緒にプレイできます版が作られたのは、noteのコメントで連絡をもらい、やり取りしたことがきっかけだったそうです。
なので、新たな出会いみたいなものも生まれているんですよ。noteをきっかけに。
Manaさんは数字の面でも体感の面でも、noteはやってよかったと話し、今後も続けたいとしています。自分は考察記事が中心だとしたうえで、自作ボードゲームの紹介をうまく混ぜ込める人なら、作品への理解や購買の伸びにかなり寄与するのではないかと考えています。
読者はどこから来ているのか、流入元の内訳
Manaさんがさらに公開したのが、記事の流入元です。noteでは、読者がどこから来て記事を読んだのかを割合で確認できます。
Manaさんはnoteを投稿すると、Xにも告知を出しています。その結果、Manaさんのnoteの閲覧の51.6%、PVにして2130回がXからの流入でした。
Manaさんは、Xももともとテキスト中心のメディアなので、文章系のnoteと相性がいいのかもしれないと考えています。Instagramで告知しても、ここまでは伸びないだろうという見立てです。
Manaさんの告知の仕方はシンプルで、リンクをリプライ欄に隠すことはせず、元の投稿にnoteのURLと記事の概要を載せるだけです。それでもXの告知投稿のインプレッションはほとんど1000を超え、2000〜3000まで伸びるものもあるといいます。
さらにManaさんは、Xの中でnoteの記事が読まれると、それがXのエンゲージメントとしてカウントされているようだと感じています。記事が読まれるほどX上での拡散力も上がる相乗効果が起きている、というのがManaさんの体感です。
Xのアルゴリズムは正確には公開されていないため、Manaさんも断定はしていません。ただ、自分で実験してきた体感として、noteで長文を書き、Xで告知するやり方が、Xでもnoteでも伸びる秘訣だと今のところ考えています。
Xに次ぐ流入元は、note内からの34.4%、PVにして1419回です。Manaさんは、他の記事からの移動や、先に触れたnote内のおすすめ表示を経由していると見ています。
一方、Googleからの流入は1.7%、PVにして70回にとどまりました。Manaさんは、この70PVこそ新規ブログを1ヶ月運営した場合の体感に近い数字だと話します。
流入元の内訳を整理すると、次のとおりです。
| 流入元 | 割合 | PV |
|---|---|---|
| X | 51.6% | 2130 |
| note内 | 34.4% | 1419 |
| 1.7% | 70 |
Manaさんによれば、Xとの連携やnote内からのアクセスがなければ、1ヶ月で70PV程度だったはずです。noteで集客しつつXと連携したことで4000以上のPVを得られたことを、Manaさんは大きな相乗効果だと捉えています。
今後はGoogleからのPVも伸び、note内の記事が増えればnote内のインプレッションと流入も増え、記事を出すたびにXから読者を呼び込む形になっていくと、Manaさんは見込んでいます。
AIからの流入と、作家自身を売り込む時代
主要な流入元のほかに、YahooやBingなどの検索エンジン、さらにChatGPTからのアクセスもログに残っていました。Manaさんは、誰かがAIに質問し、その回答の元ソースとして自分の記事が表示されたのではないかと推測しています。
Manaさんは、noteはAIにも強いと感じています。今後Googleで検索するよりAIに直接聞く人が増えれば、「ボドゲ制作者のManaさんはこう言っています」といった回答が出るようになり、情報発信してよかったと思えるのではないかと話しています。
noteの良さとして、Manaさんは画像を好きな場所に入れられること、動画を入れられること、通販へのリンクを載せられることも挙げています。Xの記事機能でも似たことはできますが、ストック性や検索からの流入の面ではnoteのほうが強いという考えです。
誰でも見られる場所に記事を置き、note内からの流入も取りつつ、XなどのSNSで告知して集客する。Manaさんはこの組み合わせを、今の情報発信として有用なやり方だと考えています。
Manaさんがここまで情報発信に力を入れる背景には、ボードゲーム作家を取り巻く変化への見通しがあります。作品力で売ることは前提としつつ、物があふれるほど「誰が作ったのか」が重視されるようになるといいます。
新作の情報をすべて追うことは不可能なため、読者はお気に入りの作者の情報を頼りにし、その人の作品に興味を持つようになる、というのがManaさんの見立てです。共感する人には、ぜひnoteも合わせて始めてほしいと呼びかけています。
番組では今後も、ビジネスやプロモーション、制作論など、Manaさんがボードゲーム界隈で取り組んでいることをリアルな数字とともに発信していくといいます。1年後には数字がまったく違っているかもしれませんが、その時々に何を考えてどう動いたかという軌跡を残していくそうです。
まとめ
note開始1ヶ月で4129PVを得たManaさんは、note内のおすすめとXでの告知が組み合わさったことが成果の要因だと分析し、作品だけでなく作者自身を知ってもらう発信の場としてnoteを続けていく考えです。
- 1ヶ月の実績はインプレッション5万9865回、PV4129回、スキ423回、コメント27件
- 流入元はXが51.6%、note内が34.4%で、Googleは1.7%の70PVにとどまった
- noteで長文を書きXで告知すると、両方で伸びる相乗効果があるとManaさんは感じている
- noteのコメントがきっかけで、作品のココフォリア版が作られるという出会いも生まれた
- 物があふれる時代には、ボードゲーム作家が作者自身を売り込む発信が必要になるとManaさんは考えている




