AI開発を「遅らせる」合意は独禁法違反なのか
AnthropicのダリオCEOが、自社ブログでAIの開発速度を遅めるべきだと発表しました。イーロン・マスク氏やサム・アルトマン氏らがX上で同意し、それが競争者間の合意にあたるとしてカリフォルニアで訴訟が提起されたことを、石角さんが切り出します。
皆さんこんにちは。パロアルトインサイトCEOの石角友愛です。
CTOの長谷川貴久です。
インテグラルの山崎です。
いつもLevel 5 by Palo Alto Insight、AI時代のキャリア戦略をお聞きくださりありがとうございます。本日もどうぞよろしくお願いいたします。
今日は、あえてAIニュースをちょっと今語りたいということで。我々、AIの開発速度を緩めるべきだっていうことをニュースで取り上げてきてますけど。
今回、9月の12日かな、AnthropicのダリオCEOが、開発の速度を遅めるべきだということを自社のブログで発表して。
この後に、これに対してイーロン・マスクとかデミス・ハサビスとか、OpenAIのサム・アルトマンが「そうだ」みたいな。同意したんですね、X上で。
前回、確かこれが独禁法に当たるんじゃないかみたいな話を、我々で議論したと思うんですけど。実際に、もうカリフォルニアで訴訟が提起されたということで。
サム・アルトマンたちの「そうだね」っていう同意自体が、競争者間の合意、意思の連絡だみたいな感じで、アメリカの独禁法に違反してるみたいな訴訟が提起されて。
まさしく本当に、これ今アメリカでも起きているなというふうに思っていたんですけどね。どんな感じ見てます?長谷川さんとか。
いや、早いですね。やっぱりアメリカは本当、訴訟経済というか、何かビッグプレーヤーが間違えると、もうすぐ訴訟が起きるし。
なんだろう、みんな訴訟を起こしたくてウズウズしてるんだろうなって思ったんですけれども。
それはあるかも。
普通のコリュージョンって、価格競争もうやめましょうとか、そういう方向じゃないですか。(今回の合意は)ある意味、逆じゃないですか。
今ちょっとイケイケドンドンすぎるから、もうちょっとゆっくり行こうぜみたいな。そういうコリュージョンって今まであんまり聞いたことがないから、ちょっと特殊な不思議なケースではあるなっていう感想を持っていました。
本当ですよね。どうですか、壯さん。
速度の調整ってなんかちょっと面白いよね。確かにね。
そうそう。だから(開発を)やめようとは言ってないんですよね。
エアラインとか鉄道とかで、みんなで一斉値上げしましょうみたいにやっちゃってる感と、似たような感覚がちょっとあるってことなのかもしれないね。
明らかに、さっき挙がったようなプレイヤーが、この瞬間かなりドミナントな状況下で、ルール決めたりペース調整したりとか、新規参入を起こしにくくなる規制を作るとか、そっちに発展しないかってことを気にしているのかもしれないよね。
多分、この4社が合意して開発速度を揃えること自体が、消費者に大きな不利益になるかっていうよりは。
こういう枠組みを許すことで、将来的にこの4社が実質的に市場を支配して好き放題するような、スリッパリースロープになるんじゃないかっていう、そういうところはきっとありそうですよね。
AI規制は「核軍縮」に似てきている?
話題は、トランプ大統領の規制への姿勢と、米中首脳会談へ移ります。山崎さんは、AIをめぐる状況が核兵器の開発と規制の歴史に似てきていると指摘します。
まあでもね、基本的にはトランプ大統領は反対してますよね。
規制に関してってことですよね。
そうそうそう。ちょうどこの収録してるタイミングだと、習近平との会談の直後ぐらいで、そこでは仲良い演出をしてたけど。
このニュースが出た直後ぐらいは、(規制は)中国とかを利することになるとか、そういうこと言ってましたからね。
結局、あれとすごい似てるなと思うな。国際的に見ると、軍拡競争を抑えようみたいな話とかで、核不拡散条約とか大量破壊兵器の禁止をしましょうとか。
原子爆弾、水素爆弾を作ってしまった時の反応とかに、ちょっとなんか似てきてる感じが少ししますよね。
作ってる時はわーってみんな作っていくんだけど、「やべえ、すごいもの作っちゃった」って言って、ちょっと規制しなきゃってなる。
一方で、他の国との対抗とかがあるので、ある程度のところまで止まれないみたいな感じだし、今でさえ一部は止まれてないわけだしっていう、そんな感じはありますよね。
本当そう。核とかになると、政府がスピードをコントロールする立場にいるっていうのが明確だけど。
AI開発になってくると、AI企業がみんなで決めていいのか、それとも政府がトップダウンで決めるべきなのか、そこら辺の責任がわかんない。
石角さんは、トランプ政権で起用されたデビッド・サックス氏の反応も紹介します。
アメリカでこれに対してデビッド・サックスっていう、元ホワイトハウスAI・暗号資産担当で、現職はPCAST共同議長の彼が、Xで即反応して。
ダリオとかに、「あなた方がフロンティアだから、どうぞそれを進めればいい」みたいなことを言って。
(減速)すること自体は止めないよと。でも、適用除外という便宜も与えないみたいな感じのことを言っているような。
政府としても、政府に近い立場の人もポジションがはっきりしないし、もう本当、アメリカでもぐちゃぐちゃだなというのはあります。
議会全体としては結構反対とかも出てきたりしていて。で、アメリカの場合、州と連邦でまた戦いがあるじゃないですか。
あるね、確かにね。
連邦政府としてAIを推進しようみたいな法律を通しても、結局、州がそれぞれガチガチにAIを規制する法律をどんどん作っているから、整合性がない。
AI開発のスピードを緩めるっていう時に、理論としてはそれが正しくても、それを合法的にやる枠組みがあるのかっていうのは非常に関心があるので、今後も取り上げていきたいと。
中国との首脳会談で、習近平がトランプに対して、米国はAI開発について国として責任を持つべきだみたいなことを諭したって言ってて。
やっぱり(AIは)こういうテーマになるんだなっていうのはすごい感じましたね。
中国とかアメリカは、ピリピリしながらもコントロールしてるところはいいんだけれども、イランとか北朝鮮とか、そういう国までがAIでキャッチアップしてくると。
ならず者的な国家がAIを使ってサイバーアタックしまくるみたいなこととか起きると、うん、って感じだよね。
今ものすごいギャップがあるから、多分そこに関してはね、そんなこと起きないけど。
今後国際的な枠組みを作っても、うちはそういうのに加入しないみたいなことを言う国も出てくるだろうし。
個人的には、そういうの(国際的な枠組み)ってすごい作るの難しいんだろうなって思ってたんだけど。
今回の動きとか首脳会談の話を聞いても、本当に真剣に合意しなきゃいけないフェーズに入ってきて、みんな真面目にやろうって考え始めてるなって感じましたね。
アメリカとか中国がそれをリードしてくれるならば、AI開発においてもアメリカと中国が一番メインのプレイヤーだから、すごい大事ですよね。
この2カ国がどう動くのかっていうのは、他の国にとっても大きな影響があるのかなという気はします。
Andreessen Horowitzが「大学の代わり」を自作した
今週のホットニュースは、シリコンバレーの著名ベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツ ── Andreessen Horowitz(a16z)。マーク・アンドリーセンとベン・ホロウィッツが創業した、シリコンバレーを代表するベンチャーキャピタルですが支援する新しい学校「ホロウィッツ・アンドリーセン・アカデミー」です。
今週のホットニュース、アンドリーセン・ホロウィッツが大学の代わりを自作した。ホロウィッツ・アンドリーセン・アカデミー。
今回はあえて教育をテーマに、メインのニュースを取り上げたいと思うんですけれども。このニュース、今週アメリカで出て結構話題になっているんです。
アンドリーセン・ホロウィッツが大学の代わりになる学校を自分で作ったということで、名前をひっくり返してホロウィッツ・アンドリーセン・アカデミーということです。
42ミリオン、約60億円を調達した営利企業で、リードはアンドリーセン・ホロウィッツ。
ボードにはマーク・アンドリーセンとエリック・トレンバーグ、エンジェル投資家にアダム・ディアンジェロ、トビー・ルック、フィジー・シモ、ギャリー・タンといった著名な人たちが入っています。
2027年秋にサンフランシスコで、50人のファウンディングクラス。1年間は学費が無料で、28年に2年生へ移行予定と。その時点でエリート私大並みの学費を取る。
無認可校なので、学位も単位も出ないということで。じゃあ何やるの?ということで、ここが決め手なんですけど。
ファウンディングパートナーとして入っている10社が、Anthropic、Coinbase、Google、Meta、NVIDIA、OpenAI、Palantirといった名だたるAI、IT企業で。
採用パートナーが50社を超え、メンターが200人いるというような学校になっています。
入学は成績やエッセイじゃなくて、何を今まで作ってきたかで判断をするということで、宿題やテストもない。
学生1人当たりに5万ドルを超えるコンピュータークレジットと、5000ドルの旅費予算を出して、時間の75から85パーセントをプロジェクトでやる。
だから、ブートキャンプの学校版なのかなと。アンドリーセン・ホロウィッツがこれをやるっていうのがすごい面白いなと思ったんだけど、長谷川さん、このニュースどう見てますか?
「自分の子供は絶対入れたくない」
ジョージア工科大学で教える立場でもある長谷川さんは、AIで教育を見直す必要性には共感しつつ、このベンチャーには懐疑的な見方を示します。
気持ちとしては、わからなくもないというか。私も大学で教授補佐みたいなことをしながら思うのは、今AIが到来して、学校の在り方を本当に真剣に考えなければいけない局面に来てるかなっていうふうに思います。
オフィスアワーをオンラインで10年くらいやってるんですけれども、10年前は2、30人集まるわけなんですけれども、一昨日やったオフィスアワーなんかは、生徒3人しか来ないんですね。
すごいアイソレーションが増えてしまってるなっていうのと、AIがあるがゆえに、逆に孤独感とか焦燥感とか、そういったようなものが増えてるなって。
その中で、大学っていうものすごい歴史のある教育機関が、それとどうやって向き合えるのか。向き合えないなら、そこにイノベーションが起きなきゃいけないのかっていうのは、ずっと考えていて。
AIファーストとか、宿題をなくすべきとか、成績にあんまりフォーカスすべきじゃないとか、そういった断片的な方向性には、ものすごく賛同できるところはあるなと思いながらも。
このベンチャーはきっとうまくいかないだろうなと。まず、自分の子供は絶対入れたくないなっていうふうに思います。
理想としてはこれは面白いと思うけど、自分の子供には行ってほしくない。
行ってほしくないですね。まず、何なのかよくわかんない。石角さんが言ってるブートキャンプなのか。
営利企業がやってるっていうのがね。
アンドリーセン・ホロウィッツのブランドをめちゃめちゃ出しちゃってるがゆえに、ただのベンチャーキャピタリストのためのフィーダースクールなんじゃないっていうのが、どうしても思っちゃうところ。
インキュベーションなのかなっていうのは、確かに見えちゃいますね。
学校の意義って何だろうって立ち返って考えた時に、別にスタートアップやることが学校に行く目的じゃないと思うので。
本当に学校を変えようと思った時にやらなきゃいけないことって、多分Y Combinatorみたいな、スモールスケールのスタートじゃなきゃいけないんだろうなって。
家で、ものすごい少人数で塾みたいな形でやって。きらびやかなマーケティングとかじゃなくて、もっとスモールスケールでスタートしなきゃいけないんじゃないかって、今仮説としては思っています。
Y Combinatorって、最初はポール・グレアムとジェシカが、自分たちのシードマネーで、とりあえず頭のいい人を10人集めて。
「スタートアップできると思うから一緒にやってみない?」みたいなので、夜ご飯作ってあげたりとか、すごいホーミーでスモールスケールな始め方だった。
名前とかブランドをいきなり混ぜ込むんじゃなくて、とりあえずやってみようよという、そういう始め方の方がきっと正しいんじゃないかなっていうふうに思っては。
すごい投資家がいることが前提で、スケールするビジネスを今すぐ急いで作れっていうんじゃなくて。
最初は自分の家のガレージで、共同創業者とスクラッピーに始めるものがそもそもスタートアップだと、そういう感じですかね。
そうですね。新しい形態の学校みたいなものを考えるときに、そういったスタートの仕方の方が自然なんじゃないかなっていうふうに思ったりもします。
でも、要所要所のアプローチしようとしている課題、例えば17歳に起業を急がせないとか、成績じゃなくて自分のペースで学んでプロジェクトベースにするとか、すごく大事になっていくんだろうなっていうふうに思います。
特に成績は、成績があるがゆえに、みんなAIを使わなきゃいけないっていうふうに思っちゃう、焦りみたいなのを感じるんですよね、やっぱり。
情報工学の修士のクラスを教えてると、少人数の人がAIを使ってプロジェクトでいい成績を取っちゃうと、みんな使わないと同じ土台に立てない。
だから、自分の学びを犠牲にしてでもAIを使ってやんなきゃいけないっていう、ちょっと本末転倒なものに、成績っていうものが結びついてるんじゃないかっていうのは感じていることなので。
既存の大学が、そういったところに気づいて舵切りをしてくれるのがベストだとは思いつつも。あまりにも歴史があるし、あまりにも大きい機関なので。
それに付随して、全てのシステムが成り立ってるからね、GPAとかさ。そういったものを基に採用も決まったりとかするし、大学入試自体がもうそうじゃないですか。
日本もそうだけどさ、社会のシステム全体がそれで動いちゃってるから。ここを変えようとしてるっていうのは、すごいこのAI時代面白いと思うし。
学位が取れないけど、PalantirとかNVIDIAとか名だたる企業が採用パートナーになってるっていうのは、ある意味出口が保証されてるから。
社会で認められた学位、バチェラーですよね。が取れなくても大丈夫っていう、そこを保証してるのは面白いなとは思うんだけど。
大学の意義自体が今問われている中で、こういった新しい動きが出てくること自体は面白いなと思うけど、壯さんはどう見ますか?
シリコンバレー文化への一石と、学費のROI
山崎さんは、大学を中退してなんぼという文化のシリコンバレーの人々が、あえて教育機関を作ることに注目します。
今いいまとめをしてくれて、その通りだなと思って聞いてたんですけど、この取り組み自体は、長谷川さんが前半に話してた内容と少し逆の側面もやっぱあるのかなと思って。
シリコンバレー的なカルチャーで言うと、別に学校とか行く意味ないみたいな、大学なんて中退してなんぼじゃんみたいな、そういうところあるじゃないですか。
そういうカルチャーがある中で、あえてそういう人たちがこういう教育機関を作るっていうのって、すごい逆方向にいってるじゃないですか。
シリコンバレー的なカルチャーに一石を投じてるところもあるのかなっていうのを、ちょっと感じましたけれどもね。大学の価値を信じてるとか書いてあるか。
意外と逆方向の話で面白いなっていうふうには思いましたね。
長谷川さんが後半で言ってた、起業を急がせないっていうのは、起業文化がガーッといったやつの揺り戻し的な側面も多分あって。日本で今これをやってもあまり意味ないんだろうなって感じはしますよね。
起業を促進しようみたいな側面があって、それが行き過ぎると、教育とかリベラルアーツも重要だよねって話が出てくる。どこにステージがあるかによって、全然考え方変わるんだろうなって思いましたけどね。
もう少し様子見というか、2年後に卒業生がどうなっているのか、5年後に彼らがどうなっているのかっていうのを見ないと、測れないところはあるとは思うんですけれども。
石角さんが言ってた、企業10社が直接採用パートナーになってるっていうのは、今の大学の投資対効果に対する、ものすごいもう一つの論点がありますよね。
日本円でいうと、例えば5000万とか、それくらいの学費を払ってまで行かせて、卒業しても全然就職する先がないみたいな、そういった現状を踏まえて。
こういった場所があると、よりExit Strategyが明確。それだったら5000万払っても、Metaのエンジニアとか、Replitのソフトウェアエンジニアになって、5年くらいで回収できるんだったら、そういった道もあるかなって。
アメリカの教育で論点になっていることに対する、一つの答えではあるなというふうには思う。
Metaのエンジニアになる道が、AIが来たからもう保証されてないし、そもそもレイオフされてるし。なれたとしても、5年働いて5000万の借金返せるかっていうとわからないですよね。
これだと、最初の1年は学費無料じゃないですか。採用パートナーが、きっとちゃんと成果出せば採用してくれるんですよね。そうするとROIめっちゃ高い。
大学で無駄に4年間過ごさないでいい分、19歳とかで、それこそNVIDIAとかに就職できるかもしれないわけですよね、これだと。
それだけ見るとMake senseだなって思う人もいるのかなという気はするな。NVIDIAに勤務したっていう経歴があれば、別に社会的に大卒じゃなくてもいいわけじゃないですか。
こういうのが増えてくると、ほんと大学自体も考えなきゃいけないよね、4年間さ。
リベラルアーツとか、自分を発見するとか、知的好奇心を育むとか、多分ライフロングで考えたらめちゃくちゃ大事で、そこができるのって本当大学の4年間だと思うんですよ。
専攻以外にもいろいろ学んで土台を作る。いろんな人と出会うとか、海外留学するとかを含め、こういうことが大学が提供できる価値だと思うから。
その構造を提供するためにこのアカデミーを作ったって書いてあるけど、やってることがスタートアップのインキュベーションと似てるから、ブートキャンプじゃんっていうところで。
どうせなら、リベラルアーツのクラスとかも入れて、それこそヒストリーとかさ、フィロソフィーとかも入れたりとかして。
そういう素養を全部磨くようなところも入れると、もっと面白いし。親目線で見ても、それだと面白そうっていうふうに、ちょっとニードルが動く気もしましたね。
うん、難しい。っていうか、思ったのは、いろいろあっていいんじゃないかなっていうふうにシンプルに思いましたね。
子供とか学生の一人ひとりが、みんなアイデンティカルで同じなわけじゃなくて、それぞれ違うわけじゃないですか。
まだ何がしたいかよくわからなくて遊んでるのが楽しい人もいれば、中学生なのに将来こういうことをしたいとか、目的意識がある人もいたりするので。
子供とか個人のステージによって、こういう選択肢もあっていいのかなっていうのは思いますよね。
リベラルアーツを学ぶべきだっていうのも、ジェネラルな話としては本当その通りだなと思うんだけれども。精神的なマチュリティーがすでに高い人だったら、早くこういうところをやりたいと思うかもしれないし。
やった上でリベラルアーツを学ぶことの大切さに気づくとか、そういうこともあるじゃないですか。社会人教育で哲学をもう一回学ぼうとか、そういうのもあったりするから。
一つのオプションとしてこういうのがあるっていうのは、すごいいいと思いましたけれどもね。
我々のビジネススクールとかもそうじゃないですか。HBSはオールドファッションでトラディショナルな2年制のガッチリしたモデルだけど、INSEADとかは1年制で、いろんなキャンパスにマルチで行けてとか。
そういう意味だと、それ(多様な学校)の一つとしてすごい面白いなっていうふうに率直に思いましたけどね。
リベラルアーツ版アカデミーは成り立つか、大学はなぜ4年制か
長谷川さんは、アカデミーのCEOが出演したPodcastを聞いたと話し、他分野への展開の難しさを指摘します。
この人が出てるソーサリーっていうポッドキャストで、CEOのガガン・ビアニがインタビューされてて、1時間くらいのポッドキャスト聞いてたんですけれども。
今まさに壯さんが言っていたような、いろんな方向性のアカデミーがあってもいいと思うっていうのは、本人も実はそのポッドキャストで言っていて。
自分はスタートアップとかテックしか知らないから、そっちの方向性で作っているけれども。これがうまくいったら、他にもいろんなアカデミーができて、ヒストリーとかリベラルアーツとかをやってくれるといいなみたいなことは言っていたんですけども。
難しいなと思うのは、このモデルって、彼がスタートアップとか採用先の企業とか、40億っていうお金をレイズできたからこそ成り立つモデルであって。
リベラルアーツとかヒストリーとか、ギリシャ語とか、そういった方向性のアカデミーを作ってみようとかってなっても、同じモデルじゃ成り立たないような気がするんですよね。
採用パートナーが全部テック企業で、なんでこの人たちが出口を保証してるかっていうと、自分たちの会社で将来働いてくれる人を、早い段階で採用したい、手をつけたいってことですよね。
そこにすっごく明確なゴールが見えるから。この道でやっていきたい人で、メタのエンジニアになっても将来が保証されないんであれば。
4年間大学に5000万払って無駄に4年間使っちゃうぐらいなら、これでさっさとメタに就職できたらいいよねっていうのは、普通に計算したらそうなるよなっていうのは思う。
これが細分化して、リベラルアーツ版とかアート版とかができても、採用パートナーが多分集まらないし、投資60億円も集まるのかっていうと、どうなんですかね。そうなったら面白いよね、でも。
アートスクールってあるわけじゃない。普通に音楽大学院とかと同じと思えば。バークリー音楽大学とかもあるわけじゃないですか。そういうのもあってもいいのかもしれないですね。
面白いですね。そもそもさ、大学ってなんで4年制なんだっていうのは、私、以前からすごく不思議で。
18歳から22歳ってめちゃくちゃ大事な時間だから、4年間って長いじゃないですか、普通に。本当に4年間全てをマキシマイズできてる学生って、多分そんなにいない気もして。
今回この学校が2年間っていう枠組みを示してるっていうのはすごい面白い。2年で何かが完結する。
今だと短大とか、アメリカでもコミュニティカレッジとかは、4年制の大学と比べると学位も違うし、社会的な評価も違うわけですよね。
それ自体がおかしいんじゃないの?っていうアンチテーゼになるっていうのもすごい面白いし、それは結構このAI時代大事な気がするから、こういうのが今後どうなっていくのか面白いなっていう気は。
最後に、入試の仕組みとビザの問題が話題にのぼります。
最後一個だけ面白いなと思ったのは、入試は成績やエッセイではなく、何を作ったかで判断っていうのもね、ここも面白いよね。
プログラミング得意とか、プロダクト作るのが大好きっていう、10代半ばの子とかをすごい喜ぶんだろうね、これはね。
入試がすごい面白くて。IQテストとEQテストもやるっていうふうに言ってるんですよね。
なんかこれ時代に逆行してる感じ。
IQとEQが大事っていうふうに思っているみたいですね。それでどういう人が集まるのかっていうのも、ちょっと見ものかなっていうふうに。
プルーフオブワークだけじゃなくて、標準化テストも使うっていうね。IQテストって今、アメリカの入試で誰も使うイメージがあんまりないじゃないですか。
結構いろんな権利の問題とかも出てくるし、これを使うっていうのは面白いね。
うん、面白い。ビザ取れないかもっていうのもちょっと入ってて、それも面白いなと。
学生ビザがね。
学生ビザが出ないんですよね。ちょっと米国セントリックになっちゃう感じかもしれないね。
結構難しいですよね。ビザが取れないと。
奨学金とかをどこがどうやって出すのかって、そこは面白いなというところで。こういう新しいモデルが出てくること自体は評価できるのかなという感じです。
おすすめは「一番中年男性の裸が見られる番組」
今週のおすすめコンテンツは、山崎さんが紹介するドラマ『サ道2026』です。サウナに入ったことはあっても良さがわからないという石角さんとの掛け合いになります。
今週のおすすめコンテンツは、壯さんにおすすめしてもらいます。
今週は、ちょうど『サ道』っていうのを見たんですよね。『サ道2026』っていうのがシルバーウィークにやって、多分TVerでまだ見れるかな見れないかな、ギリギリぐらいですけど。
コロナ前ぐらい、サウナブームが出始めた頃に始まって。これ、元々漫画なんですよね。タナカカツキ先生だったかな?って方が書いてる、サウナに入ることを紹介する漫画で。
それのドラマ版で、昔やってたテレビシリーズで全10回ぐらいで2シーズンぐらいやって。その後は年に1回、年末ぐらいにやって、季節の風物詩感があったんですけど。
今年はシルバーウィークに5日連続かなんかで、20分のショートドラマっていうのをやって、面白かったですね。
原田泰造が主役なんですけれども、基本的には仲間とサウナに入って、それで哀愁漂う感じなんですよね。
サウナで日頃の疲れを癒すっていうことをやって、同時にいろんなサウナ施設をちょっと紹介するみたいな感じなんですけど。
『サ道』っていうのが、カタカナのサに道でサ道。
そうなんです。サウナ道ってことですね。
サウナで「整う」っていう、サウナで非常に気持ちよくなることを広めたのも、この『サ道』って漫画だったりドラマだったりするので。
サウナに入って水風呂に入って、その後休憩すると。それを3セットぐらいやるっていうのが基本ですけど、それの最新シリーズですね。
一番なんか中年男性の裸が見られる番組です。サウナに入ってるシーンが多いから。
サウナって私あんまりわかんなくて、良さが。壯さんはサ道派ですか?
行きますよ。最近そんなに行けてないけど、一時期は週1で行ってましたし。
ジムとか温泉は好きだけど、サウナ暑いじゃないですか。多分2分とかしかいられない。
そういう方に見てもらうべきなんですね。どうやってサウナに入ればいいかっていうことが(わかるので)。
そう、わかんない。ただ辛い。最初の1分でもうやだって。サウナの隣にあるスチームルームの方は気持ちいいんだけど。
ああ、そうね。それはね、まだ全く壁(を)乗り越えてないですね。サウナに入るだけじゃダメなんですよ。
何なんですか?
簡単に言うと、サウナに7分から10分ぐらい入って、その後、めちゃくちゃ冷たい水風呂に1分から1分30秒ぐらい入るんですね。
その後、外気浴とか休憩を5分とか7分とかする。この時間は人にもよるんですけど、それを3回ぐらい繰り返すんです。
サウナに入ると交感神経がわーって高まるんですよね。その状態で水風呂にバッと入ると、だんだん落ち着いていくんですよ。
それで出ると、交感神経と副交感神経が同時に働いてるような状況が来て、それが非常に気持ちいい状態ってなるので。
サウナに入ってる時が気持ちいいというよりは、サウナに入って水風呂に入って、その後休憩してる時が気持ちいいと。
あー、そこを乗り越えた休憩のところが一番気持ちいいんですね。
そうなんです。だからサウナだけ入って水風呂入らないとか、体をクールダウンさせないっていうのは、もったいないしって感じですよね。
サウナね、ハードル高いんだよね。
でも先週話してたら、今ニューヨークでサウナがすげえ流行ってるって聞いたけどね。アメリカとサウナって、私の中で全く繋がってなかったんだけど。
じゃあ今度7分ね。7分まず耐えてくれと。7分の壁。
まずはNetflixかU-NEXTとかに『サ道』もあるので。ファーストシーズンの第1話とか第2話ぐらい見ると、サウナの入り方がわかりますね。
これ、見どころは何なんですか?トークなんですか?それとも、サウナに入ってる中年を見るっていう。
これは特殊な番組ですよ。喋ってなくて、ちょっと苦悶の表情を浮かべたり、チルな表情になったり。話ももちろん面白いんですけど、サウナシーンも結構あって。
サウナのストーブにアロマオイルとかかけて、ジャって蒸気上げるんですよね。その音を楽しんだりする感じですね。
音を楽しむ、あ、ASMR的な。
そう、それを見ながら、自分もチルな気分になるみたいな。非常に特殊なドラマですね。お勧めです。『サ道2026』ですね。
興味ある方ぜひ見てみてください。さて、早いものでお時間がやってきてしまいました。この番組、Level 5 by Palo Alto Insightは毎週木曜の朝に公開します。
キャリア、就職、転職、留学相談などから、ニュースの解説の依頼まで何でも結構ですので、概要欄にあるご意見箱やXのDM、リプライまでお気軽にご連絡ください。
この番組がいいと思ったら、5つ星レーティングや身近な方にお勧めしていただけると大変励みになります。それではまた来週お会いしましょう。ありがとうございました。
ありがとうございました。
ありがとうございました。
まとめ
前半では、AnthropicのダリオCEOが提起したAI開発の減速と、それへの同意が独禁法違反として訴えられた件をめぐり、核軍縮との類似や、政府と企業の責任の所在が語られました。後半では、アンドリーセン・ホロウィッツが支援する大学代替アカデミーについて、出口が保証された高いROIを評価する声と、ブランド先行のインキュベーションではないかという懐疑が交わされました。4年制大学やリベラルアーツの価値をどう考えるかは、個人のステージによって違ってよいという見方も示されています。
- AI開発の「減速」の合意でも、競争者間の合意として独禁法の対象になりうるという、珍しいケースが起きている
- テック企業が採用パートナーとして出口を保証するアカデミーは、学費に対するROIの問題への一つの答えになりうる
- 一方で、ブランドを前面に出した営利モデルは、VCのフィーダースクールに見えるという懐疑もある
- 成績がAI利用の焦りを生み、学びを犠牲にさせている可能性がある
- 大学の4年制という前提そのものを問い直す動きとして、今後の卒業生の行方が注目される



