テレビ番組の依頼と、厳しすぎた条件
この回は、あるテレビ番組から寄せられた「とあるタレントさんにおすすめの餃子屋さんを挙げてほしい」というリクエストが発端です。
タレントさんの好みは2つ。皮の焼いた面はパリッとしつつモチモチ感も楽しめること、そして具材たっぷりでガツンとくる味であることでした。
ところが、取材や番組スポンサーの都合で条件が加わります。東京23区内の店であること、2店舗以上ある店はNG、餃子・焼売の通販をしている店もNG、という内容でした。
これなかなか厳しい条件でして、結構悩んだんですが、その中でも考えて考えて、いくつか挙げさせていただきました。
さらにその後、条件が変わってこの5店を紹介する場がなくなってしまったため、番組で紹介できなかった店を「成仏させる気持ちで」この回で披露することにしたと話されています。
幡ヶ谷「您好」──カウンター越しの手打ち餃子
1店舗目は、幡ヶ谷でとても人気の您好さんです。予約なしでは入れないほどの人気店で、カウンターに座ると目の前で皮を手で打って伸ばす工程が見られます。
焼き餃子は両面を揚げるように焼き、皮の表面はパリッと、内側はモチモチとした食感になっています。
餡は肉の食感がブリンブリンとしていて、噛むほどに旨味が出てくる、食べ応えのある一品だと語られています。
焼き餃子だけでなく水餃子や揚げ餃子も絶品で、海鮮焼きやチャーハンなどの炒め物・焼き物、お新香やおつまみもどれも美味しいとのことです。
ただし夜のみの営業で、予約もなかなか取りにくいため、予約が取れたらぜひ、と勧められています。
余談として、幡ヶ谷駅近くには女性点心師の店「ゆむ」もあり、皮から手作りらしく気になっていると話されています。こちらも夜のみの営業で、小野寺さん自身はまだ訪れていないそうです。
阿佐ヶ谷「餃子坊 豚八戒」──羽の広がる羽餃子
2店舗目は、阿佐ヶ谷駅近くの餃子坊 豚八戒さんです。豚八戒と書いて「チョハックイ」と読み、オープン時には行列ができる人気店です。
焼き餃子は、美しい羽が広がる羽餃子。羽のパリパリとした食感に、餡に閉じ込められたスパイスのバランスやキクラゲの食感が加わり、鼻も舌も喜ぶ絶品だと表現されています。
蒸し餃子や水餃子もそれぞれ個性的な食感やスパイスの工夫があり、どれも美味しいので数人で予約して行ってほしいと語られています。
以前はカウンターと2階のお座敷だけで予約が取りにくい店でしたが、数年前に少し離れた「天塾」という離れができ、予約が多少しやすくなったそうです。
なお、2階席と天塾の囲われた1席の計2席だけは、火鍋という特別メニューが用意されています。餃子とは関係ありませんが、白湯と麻辣の2種類のスープにキノコや魚介、肉がもりもり入る贅沢な鍋だと紹介されています。
ガツンといえばラーメン屋──恵比寿「ちょろり」と目黒「かづ屋」
ここまでの2店はミシュランガイド掲載の有名店です。ここからは意外性のある店として、ラーメン屋の餃子が2つ挙げられます。
タレントさんのリクエストが「ガツン」だったことから、しっかりした下味でガツンと感じやすいラーメン屋の餃子が選ばれました。紹介されたのは恵比寿の香湯ラーメン ちょろりさんと、目黒の支那ソバ かづ屋さんです。
多くのラーメン屋さんは、大手のメーカーが卸した餃子をそのまま焼いて出していることも多くて、餃子に個性のないラーメン屋さんが多いと思います。
一方でこの2店は、皮のコシやふっくらとした小麦粉の風味が絶品で、餃子だけでも美味しく、ラーメンや支那そばのスープと一緒に味わうとさらに美味しく感じられると語られています。
2店はまったく別の会社・店です。ちょろりさんは渋谷のキラクやカオタンなど有名中華店で修業して独立した方の店、かづ屋さんは浜田山の支那そばタンタン亭から独立した店だと説明されています。
麺類との愛情とスープへの情熱が、餃子の方にも注ぎ込まれていると言っても過言ではない。
浅草「点心爛漫」──人間国宝に指定したい手包み餃子
最後は浅草の西側にある点心爛漫さんです。カウンター中心のこじんまりとした店で、客が増えると店の前にテーブルが並ぶこともあるそうです。
この店は、東京餃子通信の塚田さんに連れて行ってもらって出会った店だと語られています。
ご主人が毎朝手包みしている綺麗なヒダの餃子は、パンパンに餡が詰まっていて、口に入れると生姜の良い香りがふわっと抜けていくと表現されています。
焼売も大きく肉肉しくて、餃子以外のメニューもどれも美味しく、お酒との相性が抜群だと話されています。
オーナーは青山でホルモサという上焼き鍋の店も営んでおり、店でビールを飲んでいると江戸っ子の言い回しで誘われることもあるとのことです。青山のホルモサでも同じ餃子が食べられるそうです。
ただしオーナーは高齢で、いつまで店が続くか分からない「絶メシ」と言われる店かもしれないため、今のうちにぜひ行ってほしいと勧められています。小野寺さん自身もここ数年行けておらず、近況が分かれば教えてほしいと語られています。
結局のところ、条件はどれほど厳しかったのか
紹介されたのは、通販をやっておらず、店に行かなければ食べられない5店でした。通販なし・1店舗のみという条件だけでも、かなりのハードルだったと振り返られています。
さらにその後、「見たこともない新しさを感じる餃子」でありながら「味はガツンとくる」という条件も加わり、両立が難しくなったそうです。
代田橋の三すーさんや中野のウイングビレッジさんなど数店を候補に挙げたものの、他の取材先から上がってきた店と被り、最終的には具材に特殊なものを入れた個性的な餃子の店が取材に行かれる話になったと説明されています。
| 店名 | エリア | 特徴 |
|---|---|---|
| 您好 | 幡ヶ谷 | 目の前で手打ち、パリッとモチモチの餃子 |
| 餃子坊 豚八戒 | 阿佐ヶ谷 | 羽の広がる羽餃子、スパイスが効いた餡 |
| 香湯ラーメン ちょろり | 恵比寿 | 下味しっかりのラーメン屋の餃子 |
| 支那ソバ かづ屋 | 目黒 | 皮のコシと小麦粉の風味が絶品 |
| 点心爛漫 | 浅草 | 毎朝手包み、生姜が香る餡たっぷり餃子 |
まとめ
番組では没になったものの、いずれも1店舗のみで通販なし、行かなければ味わえない5店が紹介されました。パリモチとガツンという好みに応えつつ、それぞれ個性のある餃子ぞろいです。
- 条件は「東京23区内・1店舗のみ・通販なし」で、さらに「新しさ」と「ガツン」の両立まで求められた
- 您好と豚八戒は手打ちや羽餃子で知られるミシュラン掲載の人気店
- ちょろりとかづ屋は、麺とスープへの情熱が注がれたラーメン屋の絶品餃子
- 点心爛漫は毎朝手包みの餃子が絶品だが、高齢のオーナーが営む「絶メシ」かもしれない店
- いずれも通販なしのため、気になったら店に足を運ぶことが唯一の味わう方法
