専門家が予想する2025年の注目店
まず紹介されたのは、東京餃子通信・塚田編集長が食べログマガジンで挙げた2025年に流行りそうな店予想です。挙げられたのは2店舗でした。
1つ目は広尾の「モモスタンドトーキョー」。ネパールの餃子であるモモを提供する店で、いろいろなスパイスを使った進化系モモが揃っています。
これまでにないモモの楽しみ方に出会える店だと塚田さんは評していると小野寺さんは紹介します。
2つ目は神保町の「餃子屋多可久」。宇都宮出身の店主が、宇都宮の食材にこだわった自家製餃子を提供する店です。
カウンターだけの店で、皮から手作りの全部手包み。オープンから相当に大変そうで、1時間休むほどクタクタになって営業していた様子もあったといいます。
それだけこだわった餃子だけに餃子愛好家に響き、ファンが多い店だと話されています。ちなみにランチの最後に出るアイスは、小野寺さん自身が提案し、宇都宮のアイス屋を紹介したものだそうです。
外食は「肉×餃子」と「郷土料理×餃子」
ここからは小野寺さん自身のトレンド予想です。外食店については、食べログで「餃子」と検索して2024年に新規オープンした店を調べたところ、357店舗あったといいます。
ラーメン店や中華料理店のチェーンが多い中で目についたのが、肉料理店の新ブランドとして出店するパターンでした。特に焼き鳥やおでんと餃子を組み合わせた店が増えているように見えたと話します。
肉と餃子はどちらも客を集めやすいジャンルで、飲食コンサルタントが裏でアドバイスしているのではないか、と小野寺さんは推測しています。新橋にもタンと餃子の店ができていたそうです。
お肉っていうのと、あと餃子っていうのはお客さんを集めやすいジャンルだと思いまして
そのうえで、より個人的な希望も込めた予測として挙げられたのが「郷土料理×餃子」の組み合わせです。
この組み合わせは食べログでは見つけにくく、隠れていると指摘します。例えば長崎ちゃんぽんのリンガーハットは餃子も提供していますが、食べログで餃子検索してもほとんど引っかかってこないといいます。
小野寺さんが知る例としては、恵比寿の宮崎料理店「ひむかテラス」があります。宮崎から取り寄せた餃子を焼いて提供する店です。
宮崎料理と餃子の組み合わせの店が今年増えてくれたら、というのは希望的観測だと本人も断っています。
餃子は老若男女に愛されるバランスのいい料理なので、餃子の皮に地元の郷土食品を包んだようなものが増えるのではないか、とも語られました。
市民や地元企業が生み出すお取り寄せ餃子
次に紹介されたのがお取り寄せ餃子の動きです。餃子ニュースというXアカウントを運営する中で注目したのが、地元市民のアイデアで開発した餃子をメーカーが生産・販売するケースの増加でした。
例えば福岡の高校が開発した「太宰府合格応援餃子」。太宰府で採れた梅を餡に練り込み、旨味や昆布出汁を加えたもので、肉は熊本産だといいます。
子ども食堂に通う中学生が開発した「泉佐野ギョーザ」もニュースになりました。イベントで提供され、3月のイベントでも販売予定で、地元で好評なら通販という流れもありそうだと話されています。
広島では百貨店の福屋が主導し、消費者の声を集めて生まれた「餃子としあわせ」があります。お腹いっぱいヘルシーに食べたいという声に応え、広島県産食材と米粉・玄米の皮を使った餃子です。
地元企業とのコラボ商品もあります。ペヤングのまるか食品と群馬の餃子メーカー・ミマツ食品がコラボした「ペヤングやきそばソースぎょうざ」は通販で購入できます。
餃子の具では、宇都宮の漬物メーカー・アキモと宇都宮餃子会がコラボした商品もあると紹介されました。
こうした地元コラボはフードロス対策にも役立ち、自治体が密かに旗を振っているのではないかと小野寺さんは見ています。
新しい地元名物が増えることに加え、ふるさと納税へも展開できる点が強みになるとして、地元食材・地元企業のコラボ餃子は今後さらに増えると予測しています。
冷凍餃子業界に起きている変化
最後はスーパーで売られる餃子です。去年あたりから動きがあると小野寺さんは言います。
最近はbibigoの王マンドゥが躍進し、去年はマルハニチロが「赤坂離宮の餃子」を出すなど、冷凍餃子業界が少しずつ変化しています。
トップシェアの大手2社、味の素冷凍食品と大阪王将のシェアが少しずつ減り始めており、ここがチャンスと見る企業が出てきているようだと分析します。
味の素冷凍食品と大阪王将がトップシェア。シェアは少しずつ減り始めているが、新しい取り組みでバリエーションを増やしている。
bibigoの王マンドゥの躍進やマルハニチロの参入など。「ここがチャンス」とマーケティングを強化する動きが出ている。
一方でコロナ禍以降、冷凍食品の売り上げはかなり増えており、大手もバリエーションを増やしています。
例えば黒コショウ餃子や「背徳のバターすぎる餃子」のような、パーティーで試したくなるタイプの、一味違うことが分かりやすい餃子です。
とはいえ売れるのは圧倒的にスタンダードな餃子で、変わり種はまだチャレンジングだといいます。基本は各社ともスタンダードをきちんと推していく形だと話されています。
変わり種とは違う毛色として挙げられたのが、アレルゲンの少ない餃子です。米粉を使ったグルテンフリー餃子や、ニンニクの代わりに生姜を入れた生姜餃子など、スタンダードから外れずニーズの高いものは増えていくと見ています。
マーケットを活性化するために
小野寺さんは、餃子マーケットを活性化するために、注目されていない餃子を紹介し続けることが大事だと考えています。
今回の内容は予測といいながら、正直なところ個人的な希望のほうが強い、とも率直に語られました。いろいろな場で話すうちに「それいいですね」と採用され、新しい取り組みに広がればという思いです。
番組を聴いている作り手に向けては、自分もコラボ餃子をやってみようという気持ちになってくれたら嬉しい、と呼びかけます。相談があれば客観的な意見や手伝いができるといいます。
実際に実現した例が、金星食品と激辛グルメの西谷みきさんがコラボした「失恋餃子」です。こうした形で世に出すところまで付き合っていくと話されています。
最後の一言は今年の抱負でした。今年はもっと外食で餃子を食べたいとのことです。
去年はあんまり外で食べてなかったですね。全国行きますので、地元の美味しい餃子ぜひ一緒に行きましょう
まとめ
2025年の餃子トレンドを、外食・お取り寄せ・スーパー冷食の3方面から予測した回でした。予測には希望も多分に含まれつつ、いま実際に起きている変化を手がかりに語られています。
- 外食では「肉×餃子」の店が増え、隠れた「郷土料理×餃子」も注目される可能性がある
- お取り寄せでは、市民のアイデアや地元企業とのコラボから生まれる餃子が増えている
- スーパーの冷凍餃子は大手2社のシェアが動きつつあり、アレルゲンの少ない餃子など新バリエーションが広がる
- 小野寺さん自身は情報発信でマーケットを活性化し、コラボ餃子の相談にも応じたいと考えている
