既読が24時間つかない。ツバサのモヤモヤの正体
この回は、ツバサさんがテツトさんに「恐る恐る要望を言う」ところから始まります。ポッドキャストは3週間おきに録音し、編集からアップロードまでをツバサさんが担当しています。
発端は、8月9日の日曜13時頃、ツバサさんが「ポッドキャスト上げました、確認頼んます」とLINEを送った件です。ところがその日は既読がつかず、翌月曜の22時を回っても既読がつかなかったといいます。
それで俺ちょっと正直モヤモヤしてて。まあ別にいいんだけど、どうしようかなみたいな。
ツバサさんがモヤモヤしていた核心は、「すぐ聞いてチェックしてほしい」ということではありませんでした。編集は本来どちらがやってもいい作業で、それをツバサさんが時間をかけてやっている、という点にあります。
その作業に対して最初に「ありがとう、後で聞くわ」とかでもいいから、早めにもらえたらモヤモヤはなかったのかな。
テツトさんは、ツバサさんの想像どおり、その日は「老人会ラスト」という配信イベントを見ていたことを認めます。
もうすまんしかないね。癖なんだよね。返そうと思ってるんだけど、(今回のやつを)聞いてから返そうって。
モヤモヤを自分で増幅させてしまう癖
ツバサさんは、この件を「そういうことあるよな」という共感の話に持っていきます。仕事のデータであれば「ありがとう、あとで確認します」とすぐ返せるのに、プライベートだとそれが難しい、という自身の傾向を語ります。
仕事だと、なんか全部割り切れたり、シンプルに考えれるんだよ。でも、そこから離れたプライベートな時に、モヤモヤする場面ってあるじゃん。
そのモヤモヤをどう消化するか、どう相手に伝えるかについて、ツバサさんは「めっちゃ下手」だと打ち明けます。消化できないから言いたくなり、しかも自分でモヤモヤを増幅させてしまうといいます。
最初はスプーンだったのが、もうめちゃめちゃ切れる日本刀みたいな感じになって、グサってしちゃったりとかして。
ツバサさんは、この増幅の癖が原因で、恋人と別れるという最悪の結果になったこともあると振り返ります。結局コミュニケーション不足なのだ、と自己分析しています。
溜めがちなテツトと、伝えるなら早い方がいい理由
一方のテツトさんは、モヤモヤを溜め込むタイプです。過去の恋愛では、マッチングアプリで会うまでの2週間LINEを続けるのがしんどく、5日後や7日後に返して「テンポが合わない」と見切られたこともあると話します。
テツトはパートナーへの要望を言う方か、我慢する方か
テツトさんは「我慢の方が多い」と答えます。ただし嫌なことは翌日には忘れてしまい、モヤモヤが「ファッと消えていく」性格だといいます。逆に相手に言われた些細なことも響かず忘れてしまうため、メモが必要になることもあるそうです。
二人が一致したのは、伝えるなら早い方がいいという点です。時間を置くと相手も「なんで今更?」となり、状況は良くならないといいます。
仕事ができる人はLINEの返信早いって言うから。オンライン上のやりとりは早い方がいいね。
ツバサさんは、自分がモヤモヤを抱えたのは「いろいろ考えすぎる」悪い癖だと認めます。前回の収録で「考えてもわからないことは考えない」と話したものの、実際には気にしてしまう、と苦笑します。
頭でわかってるんだけど、心が、頭の言うことを聞いてくれない。
「悩むことが趣味」なモヤモヤ女子と、答えのない問い
話題は、テツトさんの職場の後輩に移ります。彼女は電車で隣の人が足を広げている、傘が当たるといった些細なことまで、あらゆる事象にモヤモヤする「モヤモヤ女子」だといいます。
その後輩は、パートナーから「趣味が悩むことだね」と言われ、それを受け入れているそうです。テツトさんはこの間話していて、彼女の本質に気づいたと語ります。
答えを探しに行くことが趣味なんだよね。答えのないことに対して答えを探しに行くから、ずっともがき続けるのよ。
電車の他人の行動のように、自分ではコントロールできず、注意しない限り変えられないこと。そういう答えのないところへ頑張って進もうとするから、ゴールがなくずっと同じところを回り続けてしまう、という指摘です。
ツバサさんも、自分は「責任の所在を確定させたがる」タイプだと重ねます。「私が悪いのかな、それとも悪くないのかな」と切り分けたくなる、というのです。
会社のことは全部関係あるからって思うんだけど、これは私の、これは私のじゃないみたいなのを切り分けがち。
思考の癖は変えられない。なら工夫を整備する
ツバサさんは、後輩の傾向の根っこには「気にしい」で、怒られるのが怖い、ミスしているんじゃないかという執着があるのでは、と分析します。そして、それは家庭環境ともつながるのだろうと補足します。
テツトさんは、その後輩がプライドの高さと、人に期待しがちな点を挙げます。人への期待はコントロールできない領域にあり、期待どおりにならなかったときに「なんで?」となってしまうというのです。
ツバサさんは、15〜16歳ならグイッと方向を変えられるが、25歳を超えるとほぼ変わらないものと捉えた方が早い、と話します。
思考の癖は変えられないから、やっぱりその先の工夫みたいなのを整備していくっていうのが大事。
なぜ工夫を用意しないのか。ツバサさんはその一因もプライドにあると見ています。「なんで私が工夫をしなくちゃいけないの」という気持ちがどこかにあるのでは、というのです。
自分に一番期待しないから、裏切られない
テツトさんは、プライドについて自分は正反対だと語ります。人格も能力も、周りより自分が一番低いと思っている、というのです。
自分が一番できないって思ってるから。自分に一番期待してないから、裏切られないんだよね。
コントロールできないところで何かが起きても、テツトさんは「そういう人いるな」で終わるといいます。ただし、他人のイライラや怒りに触れることはつらいと打ち明けます。自分にはその感情がわからないからこそ、しんどいのだといいます。
後輩教育とマネジメント。中間管理職の難しさ
ツバサさんは、テツトさんが将来管理職になれば、ドライなままではいられなくなるのでは、と問いかけます。「なんで怒ってるのかな」ではなく、その感情に向き合い解決する必要が出てくる、というわけです。
テツトさんは、すでにその半分に足を突っ込み始めていると答えます。後輩の感情にどう向き合うか、仕事があるなかで3時間ほど話し、その子がやりやすい形を考えて試している、といいます。
まあその子には悪いけど、練習だと思ってるから。それも面白いなと思ってやってるけどね。
マネジメントで難しいのは、後輩のパーソナリティを他人に相談しづらい点です。後輩のことを勝手に話すのは「勝手に話すなよ」という地雷になるため、なるべく自己解決するよう気をつけているといいます。
だから世の中の中間管理職は困ってんだよね。
人生というやり直せないゲーム
話は人生観へ広がります。テツトさんは、後輩教育も含め、全部ひっくるめてゲームなのだと捉えています。課題を倒せば経験値をもらいレベルアップできる、という見方です。
ただしこのゲームはリセットができません。ドラクエのようにセーブポイントに戻ってやり直すことはできない、と二人は確認し合います。
ドラクエもリセマラしても絶対勇者じゃん。翼がリセマラしても翼になってくるんだよね。
ツバサさんは、自己啓発的な言い方だと前置きしつつ、一つの結論を示します。
正解を選ぶんじゃなくて、選んだものを正解にするっていうね。それでしかない。
ツバサさんは、何度も転職してきた自身の経験を例に挙げます。「辞めなきゃよかった」ではなく、あの時辞めてよかったと思える日を作るという発想です。
テツトさんは、そもそも人生に正解はないと返します。結婚して子を持ち家を建てるのが正解なのか、一人で生きるのが正解なのか、決まっていない。正解を考えられる時点でモヤモヤするのだ、と話します。
ツバサさんは、人生は不可逆でも「確かめられることは確かめたい」と語ります。恋愛経験が乏しく、うまくいったことがないと感じつつも、違うアプローチなら向いているかもしれないと考え、またマッチングアプリをやろうと思える、というのです。
翼が自然体で普通に彼女ができて、いい関係を誰かと築けたら、その時に向いてるってなる。
等身大のポッドキャスト「夢遊東京」への憧れ
ここから話題は転換し、最近聴いているポッドキャストの話になります。テツトさんが挙げたのは、漫画編集者の千代田さんとデザイナーのタクトさんという30代前半の男性二人がやる「夢遊東京」です。
リスナーに媚びるわけでもなく、すごい適当な日もあるし、何言ってるか全然わかんない時もある。本当に等身大なポッドキャスト。
テツトさんが特に印象に残ったのは、先週ほどの回でのやり取りです。犬派猫派の話になったとき、タクトさんが「猫派って何?そんなの初めて聞いたわ」と言ったといいます。
猫派って何?初めて聞くっていう感覚を持ってるっていうのがすごい羨ましいなって思って。
テツトさんは、その「知らないでいられること」を羨ましいと感じました。自分は飲み会などで知ったかぶりをしてしまい、その結果「知らないというチャンス」を潰しているのでは、と振り返ります。
自分の何かを知らないっていうチャンスを潰してるのよね。それって面白いポイントじゃん。
知ったかぶりか、正直に聞くか。飲み会での立ち回り
ツバサさんは、飲み会でその立場になったらどうするか、自分なりの判断基準を語ります。ポイントは「勝算があるかどうか」です。
猫派って何すかっていうことによって、俺対その他になるじゃん。その場に勝算があるかどうか。
ただしツバサさんは、勝算を測る対象はテーマではなく「人や空気感」だといいます。いける空気かどうかで、正直に聞くか合わせるかを判断する、というわけです。
一方テツトさんは、犬派猫派のように99パーセントが知っているテーマだと、自分が残り1パーセント側にいることに気づけない、と指摘します。だからこそ勝算を測ること自体が難しい、というのです。
さらにテツトさんは、料理や魚の名前のように「知らない人もいる」テーマは、そもそも面白くなりにくいと補足します。なめろうを知らないと言っても、犬派猫派ほどの驚きは生まれない、という感覚です。
オードリーのラジオと、丸くなった心地よさ
最近聴いているものについて、ツバサさんはキキカイカイやシンクロニシティ、そして最近のオードリーのオールナイトニッポンを挙げます。
ツバサさんが聴いているのは、若林さんが結婚し子どもが生まれた「東京ドーム以後」の落ち着いた回です。若林さんがずっと子どもの話をしているといいます。
過去すごい好きだった時からすれば落ち着きすぎて刺激足らないのよ。だけど寝る前とか、チルな空気の時にちょうどよくて。
ツバサさんは、その変化を「丸い角が取れて丸い石みたいな感じ」と表現します。かつてのイケイケな回とは違う、雑談的な心地よさを寝落ちの時間に楽しんでいるようです。
テツトの愛犬コリーと、賢い犬への憧れ
話題はペットへ移ります。テツトさんは実家で、2歳から中2の頃まで、コリーという大型の洋犬を庭で飼っていました。12歳ほどで亡くなったといいます。
そのコリーはとても賢い犬で、リードなしで散歩しても、原っぱで遊んだあと「ハウス」と言えば遠くても帰ってきたそうです。
ハウスって言ったら遠くても帰ってくる。飯が食えるから。
テツトさんは、いつか犬を飼うことを人生の目標の一つに挙げます。賢いとされるボーダーコリーや柴犬に憧れつつも、一人暮らしで働いている今は現実的に難しいと考えています。
飼いやすさではハムスターも候補に挙がります。ただしテツトさんの関心は少し独特で、水槽に土を入れて穴を掘る様子を断面で観察したい、というものでした。
もはやアリでもいいんだけど。生き物の断面って面白くない?地中の。
ツバサの複雑なペット史。魚と犬をめぐる家族の記憶
ツバサさんが飼うなら魚だといいます。子どもの頃、父親と一緒に海水魚を飼っていた経験があるためです。ファインディングニモのクマノミをイソギンチャクと一緒に飼うなど、海水魚が好きだったと振り返ります。
ツバサさんの家庭のペット史は複雑です。父親はある日、その海水魚を水槽ごと親戚の家へやってしまいました。ツバサさんにとっては父親との唯一の接点だっただけに、大きなショックだったといいます。
二人で毎週魚屋さん行って、次これ買いたいなとか図鑑見たりしてやってて。俺もめっちゃ海水魚好きだったの。
さらにその数日後、今度は父親と妹が犬(ミニチュアダックス)を勝手に買ってきました。当時犬嫌いだったツバサさんは発狂し、壁を殴ったといいます。名前はチャコと名付けられました。
ところが妹はすぐに世話をしなくなり、散歩はおじいちゃんとツバサさんが担当することに。ツバサさんは唯一しつけをせず放任だったため、犬は一番ツバサさんに懐いたそうです。
家族の中で俺唯一その犬に対して怒んなかったの。来たら可愛がるだけだったから、犬一番俺に懐いて。
しかし最終的に、その犬も親によって人の家へあげられてしまいます。犬が来た時も、出ていった時も、ツバサさんはキレたといいます。
俺、犬が来た時もキレてるし、出てった時もキレてるんだ。
衝動で生き物を手放す父。時代と情報のなさ
ツバサさんは、母親による父親評として「熱しやすく冷めやすい」という言葉を紹介します。その性質が生き物に向くのは良くない、とツバサさんは反省を求めます。
それが生き物に向くのは良くないって。いくらなんでも。反省してほしい。
テツトさんは、擁護というより背景として、当時はSNSがなく「こういう行動はダメだ」と学ぶ機会が少なかった点を挙げます。自分のバイブル的な基準を作りづらく、それでいいと思ってやっていたのだろう、というのです。
テツトさんはまた、父親が妹との接点を作りたくて悩んでいた可能性にも触れます。寡黙で何も言わないからこそ、真意はわからない、と語られます。
最後に犬のしつけの話へ戻り、テツトさんが大型犬相手に「口を掴んで目を見て、これじゃないよと伝えていた」と語り、二人は当時の思い出を締めくくります。
冒頭の話を思い出します。恋を感じるね、もう。
まとめ
既読が付かないことへのモヤモヤから始まったこの回は、感情をどう消化し、どう伝えるかという二人の対照的な性格を映し出しながら、後輩教育、人生の正解、そしてペットをめぐる家族の記憶へと広がっていきました。
- ツバサさんは、モヤモヤを自分で増幅させてしまう癖を自覚し、伝えるなら早い方がいいと考えている
- テツトさんは溜め込みつつも忘れやすく、自分に一番期待しないことで裏切られない生き方を語った
- 「思考の癖は変えられないなら、その先の工夫を整備する」という現実的な向き合い方が示された
- 「正解を選ぶのではなく、選んだものを正解にする」というツバサさんの人生観が印象的に語られた
- ペットの話では、衝動で生き物を手放す父への複雑な思いと、犬に一番懐かれた思い出が交錯した




