そもそも社労士は1日何をしているのか
この回で吉田さんが取り上げるのは、開業社労士である自身の1日の過ごし方です。
きっかけは、社労士はサービス内容がわかりにくいという声を、リスナーからたびたびもらっていることでした。
開業社労士、社労士ってサービス内容がわかりにくいっていうふうなお声をいただくので、どんな仕事をしているのかっていうことについてお伝えしていきたいと思います。
そこで吉田さんは、自分が朝起きてから夜仕事を終えるまでを時系列でたどることで、社労士の仕事を具体的に見せていきます。
朝は保育園送りから、同じ時間に送るだけでも大変
吉田さんの起床時間は朝7時です。起きるとまずシャワーを浴び、その間に妻が息子と食事をしたり着替えをしたりしているといいます。
吉田さんが風呂から出ると、息子は保育園に行く準備をしていて、その手伝いをします。保育園への送りは吉田さんの役割です。
3歳の息子はペンギン組 ── 年齢や発達に応じて名前が付けられる保育園のクラスの呼び名。ここでは3歳児のクラスを指す。というクラスにいて、朝8時半に連れて行きます。
実際に送るようになって、吉田さんは同じ時間に保育園へ送るだけでも意外と大変だと感じたそうです。
たとえば息子の機嫌が悪いと、なかなか外へ連れ出せません。あまり良くないかもしれないと思いつつ、お菓子で機嫌を直して出かけることもあるといいます。
機嫌が良くても、雨が降っていれば晴れのときより時間がかかり、8時半に間に合わないこともあります。
仕事開始は10時、まず全体ミーティングで一気に解決
息子を送って家に帰ってくるのは9時ごろです。朝ご飯を食べ、仕事を始めるのは10時からになります。
10時から11時までの1時間は、その日にやることや、たまっている問い合わせを確認し、今日の行動を決める時間にあてています。
11時になると、全スタッフが集まる全体ミーティングがあります。吉田さんはそこで、自分が伝えたいことや、スタッフからの相談事項を一気に解決していきます。
全体ミーティングが終わるころには、もうお昼です。ランチをとって、本格的に仕事を始めるのは12時半ごろだといいます。
一番多い仕事は労務相談、ネガティブからポジティブまで
12時半から取りかかる社労士の本業の中で、一番多い仕事が労務相談です。顧問先から、社内の労務トラブルや、人事系の施策・戦略の相談を受けます。
相談の内容には、ネガティブなものからポジティブなものまで幅があると吉田さんは話します。
スタッフさんがいきなり会社に来なくなっちゃったんですけれども、どうすればいいですか?とか、正直会社に合わないスタッフがいるんですけれど、どう対処してったらいいんだろうとか。
一方で、会社を発展させたいので、どういう採用戦略がいいのかといったポジティブな相談も受けます。こうした相談への回答が、今の仕事の中ではメインになるといいます。
実務の裏で動く経営者としての顔
吉田さんは開業社労士として実務をこなす一方で、社会保険労務士法人ONE HEART ── 吉田さんが代表を務める社労士法人。番組の運営元でもある。の代表者でもあります。そのため経営に関することも決めていきます。
平日はどちらかというと顧客対応が中心になるため、経営を考えるのは夜や休日が多いそうです。そこで経営計画や資金調達、マーケティングの話を決めていきます。
吉田さんによれば、このポッドキャストの収録も、マーケティング戦略の一環として位置づけられているといいます。
社労士らしい実務としては、スタッフが計算してくれた給与計算の点検も行っています。給与計算は1人で完結するものではなく、誰かの作業を別の人が点検することで一定の品質が保たれるためです。
吉田さんの法人は創業3年目のため、代表者である吉田さん自身が点検をしています。もう少し成熟した創業10年ほどの法人だと、代表者が給与計算の点検をやることはあまりないだろうと話します。
営業もシステム構築も、経営者は何でもやる
営業活動も吉田さんの仕事です。ウェブマーケティングやTwitterでの宣伝を通じて問い合わせてきた顧客との商談は、今の組織体制ではすべて吉田さんが担当しています。
商談はウェブで行うこともあれば、顧客の会社を訪問して新規の商談をすることもあります。
さらに、中小企業や零細企業の経営者はやることが多く、システム的なこともやると吉田さんは言います。
たとえばNotion ── メモやドキュメント、データベース、進捗管理などをまとめて扱えるオンラインツール。マニュアルづくりや業務管理に使われる。の設定なども自分で行っているそうです。こうしたいろいろな作業をしていると、すぐ夕方や夜になってしまうといいます。
夜は一度仕事を中断、リモートワークで家族の時間を確保
夕方、5時半から6時ごろになると、妻が息子を連れて帰ってきます。夜ご飯ができると、家族みんなで食事をとります。
その後、息子は風呂に入ります。吉田さんは一緒には入りませんが、上がってきたときに体を拭いたり手伝ったりします。
このため吉田さんは、夜に一度仕事を中断します。夜ご飯や息子の世話の時間を挟めるのは、当社がリモートワークを基本にしているからだといいます。
家族との時間も十分に取れるようになったっていうのが嬉しいことだなと思います。
通勤時間がなくなり自由に使える時間が増えたことに加えて、家族との時間が取れるようになったことを、吉田さんはリモートワークの良さとして挙げています。
夜9時に仕事を終える1日と、開業3年目のリアル
中断した仕事は、家族との時間が終わると再開します。仕事を終えるのは、だいたい夜9時ごろです。その後、息子の夜の歯磨きなどを手伝って1日が終わります。
週に1、2回は、顧客や仕事を紹介してくれる他の士業の先生との飲み会に行くこともあるといいます。
吉田さんは、ベテランの社労士なら実務や会社のことをすべてスタッフに任せている人もいるが、開業3年目の自分はそうもいかず、毎日頑張っていると語ります。
この収録は2023年6月時点のもので、6月は社労士にとって一番の繁忙期です。開業3年目だとまだまだめちゃめちゃ忙しくて、より多忙な毎日を送っていると吉田さんは話しています。
まとめ
吉田さんの1日は、朝の保育園送りに始まり、全体ミーティング、労務相談、経営判断、給与計算の点検、営業まで幅広く、夜9時まで続きます。開業3年目のリアルな働き方から、社労士の仕事の中身が具体的に見えてきます。
- 起床は7時、保育園への送りは吉田さんの役割で、同じ時間に送るだけでも大変だと実感している
- 仕事は10時開始で、11時の全体ミーティングでスタッフの相談を一気に解決している
- 本業で一番多いのは労務相談で、トラブル対応から採用戦略まで幅広く受けている
- 開業社労士でありながら法人代表として、経営・給与計算の点検・営業・システム設定まで担っている
- リモートワークを基本にすることで、夜に仕事を中断して家族との時間を確保している






