キトラ古墳の壁画が10年ぶりに3つ同時公開
1本目は、キトラ古墳の壁画公開のニュースです。先月、キトラ古墳を含む飛鳥藤原の宮都 ── 奈良県の飛鳥・藤原エリアにある古代遺跡群。キトラ古墳や高松塚古墳などが構成資産に含まれ、世界遺産に登録されましたが世界遺産に登録されたことにちなんだ話題です。
この8月いっぱいで公開されている白虎が終わり、次に朱雀、玄武、青龍の3つの壁画が同時公開されます。この3体がそろって公開されるのは10年ぶりだそうです。
なんと10年ぶりに朱雀、玄武、青龍の3つの壁画が同時公開ということになっております。
キトラ古墳の壁画は、奈良文化財研究所が研究・保存・公開しています。1300年前のものなので、カビの除去など維持管理はかなり大変なようです。
中祖さんは以前見に行ったとき、青龍が下顎しか残っておらずガクッとした記憶があると話します。それだけ古いものだからこそ、いつも1つか2つの部分公開が多いのだそうです。
青龍の下顎しかなくて、ちょっとガクッとなった記憶があるんですけど。
今回の壁画公開は、8月18日から23日までが第1次応募でした。定員は各日420人程度で、定員に達しない場合は9月8日から第2次応募、それでも空きがあれば当日受付になります。
藤原さんによると、キトラ古墳の壁画公開は年4回くらい開かれていて、いつもは玄武だけ、朱雀となにかだけといった部分公開が多いそうです。今回は一度に3つ見られるので、遠方からなかなか来られない人には特にうれしいと話します。
キトラ古墳の基礎知識として、壁画が発見されたのは1983年でした。四神の青龍・白虎・朱雀・玄武がすべて残っているのが特徴で、これらはすべて国宝です。
高松塚古墳は確か朱雀がないんですよ。で、キトラは四つとも残ってるっていうんで、これはすごいぞっていうことになって。
さらにキトラ古墳では、天井に本格的な天文図が描かれています。中国の占星術をベースにしたもので、諸説あるものの世界最古の天文図とも言われ、これも国宝だそうです。
この飛鳥・藤原エリアでは、2027年に星のや飛鳥もオープン予定です。来年に向けて、より一層盛り上がりが期待できるエリアだとまとめられました。
限界が来ている博物館の収蔵、その基本理念とは
2本目は、古い遺物を展示するための博物館の収蔵スペース問題です。日本各地の博物館でコレクションの収納が限界に近づいているというニュースです。
奈良県立民俗博物館の専門家などでつくる博物館コレクション管理研究会 ── 博物館・民俗学・考古学・自然史・美術などの専門家約310人が参加する研究会。博物館資料の収集や処分の基本理念づくりを進めていますが、8月18日に博物館資料の収集方針に関する基本理念を公表しました。すでに6月に公表した除斥処分に関する基本理念と、相互に参照して運用していく方針です。
中祖さんはこの基本理念を、収集範囲の明示、管理責任の自覚、災害時の緊急保護、除斥処分理念との連携の4点にまとめて紹介します。ただ、正直まだ曖昧で根本的な解決には遠いという感想も述べます。
何も決まってない、ちょっと考えなあかんなって。でも理念とか基本理念はこうしようぜっていうところで、ちょっとまだまだ根本的なね。
この問題の背景には、2024年に奈良県立民俗博物館が所蔵していた陰陽師関連の資料を県外の博物館に譲渡していた件があります。現場の判断で資料を勝手に処分・譲渡してよいのかが問題になり、ルールづくりが進みました。
その資料って、だって県民にとって資産ですよね、みたいな話からちゃんとルールを決めようよってなったんですよね。
研究会の会長で法政大学の金山名誉教授は、全国の博物館が直面する収蔵庫の狭さや資料の滞留の一因は、明確な収集方針を持たないまま受け入れを重ねてきたことだと指摘しています。
金山名誉教授は、博物館の収蔵品を保存中心から活用重視に転換すべきだとも提言しています。2023年の博物館法改正では、資料のデジタルアーカイブ化と情報発信が求められましたが、全国317の館への調査ではデジタルアーカイブ化を全くしていない館が3割ほどあったそうです。
中祖さんは私見として、拝観料や資料の使用料でしっかり稼ぎ、そのお金で収納場所を建ててはどうかと提案します。藤原さんも、デジタル化して所在がわかれば貸し借りのオファーが出しやすいと応じます。
それでデジタル化されていて、どこの博物館にこの資料があるとかわかれば、オファーを出しやすいですよね。だってあるかどうか分からへんもん。
さらに中祖さんは、大きな総合博物館にまとめて収納し、デジタルアーカイブで所在を管理して展覧会のときに出す案も挙げます。一方で藤原さんは、各館が特色に沿ってコレクションするという今回の基本理念の方向も紹介します。
何でもかんでも集めるんじゃなくて、責任を持って自分の館に合ってるコレクションをしなさいということなんですかね。
2024年
陰陽師関連資料の県外譲渡が問題化し、ルールづくりへ
2026年6月
除斥処分に関する基本理念を公表
2026年8月
収集方針に関する基本理念を公表
今後
2つの理念を参照し、収集範囲を明示して運用
豊臣兄弟にあやかった「武将印」カードが登場
3本目は、NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」にちなんだニュースです。藤原さんによると、ドラマではいよいよ秀吉が天下を取る直前まで進んでいるそうです。
藤原さんは、清須会議で三法師を担ぎ上げ、賤ヶ岳の戦いで柴田勝家を破るところまでを振り返ります。8月23日の放送では、自分が天下人になると覚悟を決めた秀吉と、織田家の家臣として三法師を盛り立てようとする柴田勝家の姿勢の差が描かれたそうです。
藤原さんは、いよいよ秀吉が天下を取り、弟の秀長が大和郡山を任される展開が近いと期待を寄せます。
大和大納言、豊臣秀長が降臨するんじゃないかというね。
今回のニュースは、秀長のお膝元である大和郡山市の印刷会社・株式会社アルファが、書家の中川彩花さんとコラボして武将印カードと武将印シールを商品化したというものです。
武将印は、御朱印 ── 神社仏閣を参拝した証としていただける印や書。近年はお城の「御城印」、古墳の「御墳印」など、さまざまな派生カルチャーが広がっていますのような、武将バージョンの記念カードです。豊臣秀吉などの名前と家紋がデザインされているそうです。
藤原さんによると、お城版の「御城印」もあり、中祖さんは古墳版の「御墳印」もあると紹介します。北葛地域では河合町などいくつかの町が協力して発行しているそうです。
古墳もありますね。御墳印帳がありますよ。
株式会社アルファにとって、グッズの製造販売はこれが初の試みだったそうです。豊臣兄弟にあやかって地域を活性化させようという、民間からの仕掛けです。
藤原さんは、武将印や御城印は特別な許可がなくても作れる点に注目し、奈良新聞もできるんじゃないのと冗談交じりに盛り上がります。中祖さんも、武将名の権利は誰も持っていないので、書家にオリジナルのデザインをしてもらえばいけると応じます。
武将名なんて別に誰も持ってないですもんね、権利をね。それをちゃんと書家の人にデザインしてもらったら、それこそオリジナルなんで。
草木類が加わった奈良市のごみ新区分、なぜ変わった?
4本目は、奈良市のごみ出しルールの変更で混乱が起きているというニュースです。中祖さんは、まず藤原さんにごみ出しのルールを守っているか問いかけます。
背景には、奈良市の環境整備工場が大規模改修のため2026年6月から全炉を停止していることがあります。市内のごみを他市の施設で処分する区域外処理には約15億円かかるため、市は経費削減を目的にごみ収集の一部を変更しました。
変更点は、家庭ごみの分別に新たに草木類が加わったことです。落ち葉や雑草、剪定した枝木は、これまでの燃やせるごみから外され、4週間に一度、一世帯で袋3点まで出すルールになりました。あわせて、燃えないごみの収集も2週間に一度から4週間に一度へ変わりました。
市は市民だよりやホームページで告知しましたが、周知が不十分で分別がわかりにくいという困惑の声が出ています。7月末までに市に寄せられた声は1012件で、そのうち1割が苦情だったそうです。
中祖さんは、奈良市の世帯数が17万世帯であることを挙げ、そのうち約100件の苦情だと嫌味交じりに補足します。市の仲川市長は、市議会からの説明不足の指摘を受けて申し訳ないと述べています。
藤原さんは、この苦情が告知不足に対するものなのか、手間が増えたこと自体への不満なのか判然としないと指摘します。
これは告知が不十分なことに対する苦情なのか、めんどくさくなった、改悪されたことに対する苦情なのか。どっちなんだい。
市としては、草木類をバイオマス発電用の燃料や堆肥にするリサイクルもこの機に試したい考えです。ごみの有料化をせずに焼却量を減らし、生ごみを燃やさない処理へ持っていくモデル事業を進めているそうです。中祖さんは、分けられる範囲で協力してほしいと呼びかけます。
我々の提案は分けられる範囲で分けてくださいというお願いの仕方ということですね。
中祖さんは、奈良市にはごみ分別アプリという便利なものがあると紹介します。1週間の収集がカレンダーで表示され、ごみ分別辞典も付いているので、検索すれば分別が一発でわかるそうです。
そこから中祖さんは、奈良市のルールをもとにしたごみ分別クイズを出題します。藤原さんは自己判断で答えていきますが、次々と外していきます。
自己判断でいった僕、全て間違えてるから。
| 品目 | 正解 | 藤原さんの予想 |
|---|---|---|
| 靴 | 燃えるごみ | 燃えない |
| ビデオテープ | 燃やせるごみ(1回5本まで) | 燃えない |
| レコード | 燃やせないごみ | 燃える |
| 木箱 | 燃やせないごみ | 燃える |
靴やビデオテープが燃えるごみで、レコードや木箱が燃やせないごみという分かれ方に、藤原さんは何度も面食らいます。分別の判断は自治体ごとに大きく異なるので、各市町村のルールを確かめてほしいという話でまとまりました。
最後は、そもそも焼却場をどこに作るかという難題にも触れます。奈良市では七条方面で決まりそうだったものの、まだ決着していないそうです。藤原さんは、これは核廃棄施設の立地問題に似た難しさがあると話します。
ずとまよが平城宮跡に来る、その意義と騒音の心配
5本目は、「ずっと真夜中でいいのに。」、通称ずとまよが平城宮跡でライブを行うというニュースです。藤原さんは、2022年のFUJIROCKの配信で見て度肝を抜かれたと熱く語ります。
演奏バカうまいし、楽曲クオリティ高いし、ライブ強烈やなって。
ライブは南門・大極門の前のスペースで行われ、2日間合わせて5万〜6万人の動員を見込んでいます。平城宮跡でこれほど大規模なワンマンライブが開かれるのは初めてだそうです。
中祖さんは、普段から平城宮跡 ── 奈良市にある古代の宮殿跡。広大な史跡で、朱雀門や大極殿などが復元されています。中祖さんはこの広い空間の有効活用を常々訴えていますをもっと有効活用すべきだと訴えてきた立場です。今回のライブを、前例をつくる意義あるチャレンジとして前向きに評価します。
やっぱりこの前例を作るっていうのが一番ね、やっぱりこのゼロイチにするっていう。
一方で藤原さんが気にするのが、野外ライブの近隣への騒音問題です。ミセスグリーンアップルのライブが遠くまで響いた例を挙げつつ、好きでない人にとっては音がただの騒音になってしまうと話します。
藤原さんは、SUMMERSONICの大阪会場が南港時代にはマンションが近く音が控えめだった経験から、平城宮跡でもそこまで大音量は出せないのではと予想します。
チケットは9月に一般発売される予定で、後方エリアには奈良県民割があり、5000〜6000円ほどだそうです。二人とも生で見てみたいと盛り上がり、行けたら会場の様子を取材してレポートしようと話しました。
もし行ったらね、そのレポートをしたいなと思いますけど。
人材確保が難航する奈良市の部活地域移行
6本目は、奈良市の部活動の地域移行が、人材確保の面で難航しているというニュースです。藤原さんは、今年4月にこのポッドキャストで同じ話題を紹介した際は、奈良市がモデルケースになるという前向きな内容だったと補足します。
蓋を開けたら、あんまりうまくいってないっていうことなんですね。
連合審査会の報告では、確保できた指導員は504人でした。うち地域人材は229人ですが、教員が178人、市職員が97人と、教員と市職員が半数以上を占めています。議会からは制度が持たないのではという声も上がっています。
中祖さんは、そもそも部活動とは何かを歴史から振り返ります。明治時代に旧制中学校などで生徒の自主的な集まりとして始まり、戦後の1951年からは生徒主体で運営する組織として位置づけられていたそうです。
学校には校庭や体育館があり、教員や指導員が見守れる環境が整っていたため、部活動は社会的なセーフティーネットの役割も担っていたと中祖さんは説明します。
転機は1969年です。学習指導要領の改訂で全員参加の必修クラブが導入され、任意参加の部活動との二重構造が生まれました。教員は両方の指導を担当せざるを得なくなったそうです。
残業代なしで毎日2、3時間のボランティア活動を強制されるものだった。
藤原さんは、前回このニュースを紹介したとき、他府県の中学教員をしている姪がサッカー経験がないのにサッカー部の顧問をやらされている話を出したと振り返ります。奈良市は土日と平日で担当が変わらないよう地域人材を活用する方針でしたが、拙速すぎて失敗していると見ています。
藤原さんは3月時点と半年後の数字を比べます。指導員の増加分の約7割が教員と市職員で占められており、地域人材はそこまで増えていません。穴を埋めるために教員や市職員が駆り出されているのではないかと懸念します。
もしこの教員の総数、今178人の中で嫌々やらされてる人いたら可哀想やなって思いますよね。
中祖さんは、地域移行が必要な要因として、教員の働き方改革と少子化を挙げます。休日や放課後の指導が教員の大きな負担になっていること、生徒数の減少で学校単体ではチームが作れないことが背景です。
二人は、近隣校との合同チームや、奈良クラブのようなクラブチームという選択肢にも触れます。ただし藤原さんは、プロを目指すほどではなく気軽に運動したい子にとって、学校に部がないのはかわいそうだと話します。
中祖さんは、公式戦を戦うクラブは連盟加入や審判の出し合いなどの協定が必要で、お楽しみだけでは公式試合ができなくなると指摘します。だからこそ難しい問題だとしつつ、保護者の協力に委ねる形も一案だと自身の見ているミニバスチームの例を挙げます。
最終的に中祖さんは、今の状況で子どもの情操教育を考えるなら、ちゃんと報酬を出してコーチをやってもらうべきだと主張します。これまでは教員の熱意に甘えていた部分があり、その情熱に頼れないなら制度としては破綻していると話します。
本当にコーチとしてしっかり飯食えるような仕事にちゃんとすればいいと思いますよ。
まとめ
2026年8月の奈良新聞から、キトラ古墳の壁画公開という明るい話題から、博物館や部活動といった全国共通の難題まで、幅広いニュースをゆるく語り合った回でした。二人のツッコミと漫画・映画ネタも交えつつ、奈良の今が見えてきます。
- キトラ古墳では9月に朱雀・玄武・青龍が10年ぶりに同時公開され、四神と世界最古とも言われる天文図がそろう
- 博物館の収蔵は全国で限界に近づき、収集範囲の明示や保存から活用への転換が求められている
- 大和郡山市では豊臣兄弟にちなんだ武将印カードが登場し、民間からの地域活性化の仕掛けとして注目
- 奈良市のごみ新区分は草木類のリサイクルを目指す一方、周知不足で混乱も。分別は自治体ごとに大きく異なる
- 部活の地域移行は人材確保が難航。教員の熱意頼みから、報酬を伴う仕組みへの転換が問われている







