対談が捜索旅に変わった、東野×西野のスマホロケ
西野亮廣チャンネルで配信された、東野幸治と西野亮廣の「失われたスマホを探せ」というロケが話題になっています。
元々は対談の予定でした。ところが対談現場に向かうタクシーの中で、東野さんがスマホを置き忘れてしまったのです。
そのスマホにはパスワードから何まで、すべての情報が入っていました。探しようがないという状況から、急遽スマホを探すロケへと切り替わったのです。
手がかりはスマホの位置情報だけでした。どのタクシー会社を利用したかは分からず、位置情報だけが表示されている状態です。
その位置情報は最初は動いていましたが、ある場所で止まりました。運転手が寝ているなどの可能性も考えつつ、まずは位置情報が示す場所へ向かおうという方針になります。
東京はタクシーが多いものの、外れの方へ行けばタクシーが1台になる瞬間がある、という読みも語られています。位置情報を頼りに追跡するロケとなりました。
芸人は喋るだけでいい、というアドバンテージ
一晩経った時点で再生回数は20万回。時間が経っても伸びが落ちず、じわじわ伸び続けているため、最終的には50万回から60万回になるのではと西野さんは見ています。
YouTuberがさまざまな企画をこらす中で、芸人はただ喋っているだけです。東野さんと西野さんが「どうする?」と喋っているだけで面白がってもらえる。
これを西野さんは、改めてとんでもないアドバンテージだと話します。企画もなく2人が喋るだけで喜んでもらえる、この強みを使わない手はないという実感です。
今回は告知の工夫も効きました。西野さんのXで話題になっている謝罪・告発ネタを絡めて動画を告知したところ、告知ポストのインプレッションが200万を超えたのです。
Xで告知してYouTubeへ誘導するのは古典的なやり方です。ただ、そこに少し工夫を加えるだけで可能性が見えてくる、というのが今回の感想として語られています。
ファン施設にしない、観光地との向き合い方
話題は河口湖音楽と森の美術館の事業再生へと移ります。当初から掲げているのは「ファン施設にしない」という方針です。
観光地にIPIP ── キャラクターや作品など知的財産のこと。ここではプペルなど西野さんの作品を指すを置く意味を考え、ファン施設にしてしまうとファンは来ても観光客は来ない、という見誤りを避けようという考えです。
西野さんは、鬼滅の刃は好きでも鬼滅の刃カフェには入らず、CHIMNEY COFFEEやスタバに行くだろう、と例えます。作品の好き嫌いとは別の問題だという説明です。
いい塩梅で観光地にして、いい塩梅でファン施設にする、そのバランスを取ることが大事だと語られます。
実際に結果も出ています。海外の観光客が、美術館内の西野亮廣展で絵本を毎日購入し続けているというのです。
なぜ観光地では「団子」なのか
観光地を確保している以上、観光客向けのサービスも展開したい。そこで西野さんが目をつけているのが、意外にもお団子です。
きっかけは石川亮さんとのドライブでした。2〜3時間ずっと喋る中で、ある商品の性質に話が及んだといいます。
めちゃくちゃ好きなわけではないけれど、そこに行くととりあえず買ってしまうもの。それが最強だ、という話です。
観光地で雰囲気のある場所に行き、みたらし団子屋があれば「とりあえず1本買っとくか」となる。団子はそういう位置にある商品だと西野さんは捉えています。
河口湖の周りに団子屋があまりなかったため、美術館の前で団子屋をやった方がいい、と考えたそうです。人が流れているから、という理由です。
この後、京都へ団子の勉強に行くことも語られました。まだ何も立ち上がっていない段階から、着地までの一部始終を共有したい、というスタンスです。
人の流れがある場所では「古典」が強い
西野さんが繰り返し強調するのは、普遍的なものの強さです。人の流れさえあれば、あとは普遍的なものをやった方がいいという考えです。
例に挙げるのがジムニータウンのスマートボールやモフ飛ばしです。昔からある古典的なアーケードゲームですが、イベントでは長い行列ができるほど人気だといいます。
ここで西野さんは、多くのプレイヤーとの前提の違いを指摘します。多くの人は、人の流れがないところにコンテンツを置いて、なんとか人を呼ばねばならなかった、という順番だったのです。
だからこそ、飛び道具や変わった味、目立つ何かが必要でした。ですがそれは、人がいない場所にコンテンツを置いていたから必要だっただけだ、と説明されます。
すでに人の流れがある場所で求められるのは、むしろ古典です。綿菓子、スマートボール、団子、抹茶ソフト。そこに変わり種はいらない、という結論です。
飛び道具・変わった味・目立つ何かで人を呼び込む必要がある
団子やスマートボールなど、古典的で普遍的なものが強い
変わり種には変わり種の生きる場所がある。この切り替えができるかどうかが大切だと語られました。河口湖では古典に体重を乗せる、という方針です。
こたつ記事を狙って書かせる、アルゴリズムのハック
最後のテーマはアルゴリズムのハックです。西野さんは2週間ほど真面目にXと向き合い、バズらせ方が分かったと話します。
当てにいく投稿と、学びになる中ヒット狙いの投稿を織り交ぜているそうです。本気で当てにいくときは今のところ外していない、という手応えが語られます。
さらに面白いのが、Xのアルゴリズムとは別に、メディアのアルゴリズムがあるという視点です。後者は人間の感情をどうハックするかという話だといいます。
ここで登場するのが「こたつ記事」です。
こたつ記事で生計を立てる人がいて、その記事はYahoo!ニュースなどに載る。ならば、その人たちが楽に書けるポストを最初から用意しておけばいい、という発想です。
こたつ記事の書き手が負担なく使える文章を最初から手がけておけば、そのままメディアに載る。実際に西野さんの投稿は、こたつ記事の対象になっているといいます。
ただし西野さんは、これをやって何になるわけでもない、と繰り返します。あくまで頭の体操だという位置づけです。
狙ったときにちゃんと当てられる状態を作っておきたい。そのために、こまめにこうした頭の体操をしているのだと語られました。
まとめ
芸人が喋るだけで成立するロケの強み、人の流れがある場所では古典が効くという観光地ビジネスの原則、そしてメディアの仕組みを逆算する頭の体操。西野さんが最近の実践から得た気づきが、具体例とともに語られた回でした。
- 東野×西野のスマホ捜索ロケは、対談から急遽切り替わった追跡企画で20万回超の再生を記録
- 企画がなくても喋るだけで成立するのが芸人のアドバンテージだと再認識
- 観光地の美術館はファン施設にせず、観光客も相手にすることで海外客の絵本購入につながった
- 人の流れがある場所では飛び道具より、団子やスマートボールなど古典的で普遍的なものが強い
- こたつ記事に載りやすい形で投稿を設計するなど、メディアのアルゴリズムを逆算する頭の体操を続けている



