クラウドファンディングを立ち上げる本当の理由
今日から新しいクラウドファンディングをスタートします。
先にお断りしておくと、今回は事業投資型ではなく、一般的なクラウドファンディングです。
一般的なクラウドファンディングには、大きく2つの目的があります。1つは資金調達、もう1つが共犯者を作ることです。
リターン、つまり返礼品が存在する以上、その構造は極端に言えば応援購入型のオンラインショップとも捉えられます。
だから会社の規模が大きくなるほど、資金調達だけが目的なら、他の手段の方が費用対効果が高いケースが増えてきます。銀行から借りて事業で返していく方が合理的な場合も、少なくないんです。
これは『チムニータウン』も例外ではなくて、最近はずっとそういうやり方をやってきました。
それでも今このタイミングでクラウドファンディングを立ち上げる最大の理由は、資金調達そのものではありません。この挑戦を一緒に面白がってくれる人を増やすことにあります。
つまり共犯者作りです。世界で一番大きな祭りを作りに行くわけですから、ここは一人でも多くの方と一緒に進めたいんです。
数万人の壁と、「サイズを間違える」というモットー
では、僕たちが何を始めようとしているのか。それは、将来的に1000万人を動員する世界最大のハロウィン祭り、『チムニータウン』を作るという挑戦です。
これまでも、それなりに大きなイベントは仕掛けてきました。それなりの動員も作れたんですが、どれだけ頑張っても現実的には数万人規模が一つの壁になってきたなと思います。
動員数という一点だけで見れば、阿波踊りやねぶた祭、祇園祭には到底及ばないんです。
飲み仲間と命がけでエンターテインメントを作っていく中で、ある時から思ったんです。俺たちはこのサイズで収まっていいのか、一度きりの人生だぞ、どうせやるなら世界一を目指してもいいんじゃないか、と。
祇園祭も、ねぶた祭も、阿波踊りも、牛追い祭も、トマトをぶん投げる祭りも、全部誰かが作ったものじゃないですか。だったら、ああいうのを作りに行ってもいいんじゃないかなと。
僕たちが仕事をするときのモットーの一つに、サイズを間違えるというのがあります。
たとえば東京ドームで大規模なイベントをやるのは簡単ではありません。でもそれは、多くの人がすでに想像できるサイズであって、サイズを間違えてはいないんです。
数百万人、あるいは1000万人を動かすには、そもそもイベントの会場そのものを見直さなきゃいけない。東京ドームでやっても5万人ですからね。
会場は「ホール」ではなく「街」にする
そう考え始めたときに目に入ったのが、ハロウィンでした。
ハロウィンの時期になると、日本各地の街でハロウィンイベントが開催されています。ここで重要なのは、会場がホールではなく街になっているということです。
街を舞台にすれば、一つの会場の収容人数という物理的な制約から解放される。これはおもろいなと思いました。
もう一つ面白いと思ったことがあります。街中でイベントを開催するのは、地元の皆さんのご理解、ご協力がなければ実現できません。
ところが、日本各地にはすでに毎年ハロウィンイベントを開催している町があります。つまり、開催するための土壌はすでに揃っているんです。
一方で、毎年やってはいるけれど県外に届くほどの話題にはならず、頭打ちしている街も少なくありません。「うちの祭り、なんとか盛り上げてもらえませんか」という声を、ちょこちょこいただくんです。
だったら、その町のハロウィンをごっそりプロデュースさせていただこうと思いました。
そこで、各地の街を舞台に、街ごと仮装するをコンセプトにしたハロウィン祭り『CHIMNEYTOWN』を、複数地域で同時開催する構想を立ち上げました。
今年は大阪ミナミと、鹿児島県霧島市の2か所からスタートします。ここを起点に、自治体や地域の皆さんと連携しながら、来年は5か所、再来年は10か所という感じで開催地を増やしていきます。
そして最終的には国内だけでなく海外にも広げて、1日で1000万人が参加する祭りを目指します。
今年はその0年目と位置づけています。今年やるべきことは、信用を獲得すること、そしてひな形を作ること。そのためのクラウドファンディングを、本日からスタートします。
街を、どんな感じに仮装させるのか
ここまで読んで、こんなことが気になっている人もいるんじゃないでしょうか。ところでお前ら、街をどんな感じに仮装させるつもりなん、と。
ここにも、僕たちなりの勝負があります。
ハロウィンといえば、ジャックオランタン、コウモリ、オレンジと黒、差し色の紫。そういう象徴的なモチーフがありますよね。
でも、それをそのまま並べても、結局どこにでもある普通のハロウィンになってしまう。それは僕たちのやりたいことではないんです。
むしろ目指しているのは、ハロウィンだからこそ許される、いや、ハロウィンであっても少し許されない、ちょっと怒られるぐらいのビジュアルです。
たとえば目玉とか赤い色とか妖怪といった、これまでのハロウィンとはちょっと毛色の違うモチーフを街の中に持ち込もうかなと。
可愛いだけじゃなくて、ちょっと不気味で、かなり気持ち悪くて、でもなんだか目が奪われる。こんな街、普段は絶対に見られないよね、という景色を作りに行けたらなと思います。
具体的なイメージデザインは、クラウドファンディングのページに掲載しています。ぜひ一度覗いてみてください。
ここから街を巻き込んで、人を巻き込んで、開催地を増やしながら少しずつ大きくして、いつか1日で1000万人が動く祭りを本当に実現します。その最初の一歩を、今日から踏み出します。
最後に少しお知らせを。今回のクラウドファンディングのリターンとして、事業の立て直し方、強いチームの作り方をテーマにした西野亮廣オンライン講座をご用意しました。
今年の春に『北極星』を書いたあと、美術館の事業再生をやってきて、実は本を出した後に結構インプットしたものが多いんです。それを共有させていただこうと思っています。チケットは2200円です。
それでは素敵な一日をお過ごしください。じゃあまたね。
まとめ
数万人の壁を前に「サイズを間違える」と決めて、会場をホールから街に移し、1日で1000万人が動くハロウィン祭りを作りに行きます。今年はその0年目として、信用とひな形を作ります。
- 一般的なクラウドファンディングの目的は資金調達と共犯者作りで、今回の狙いは共犯者作り
- 数万人の壁を越えるには、会場をホールから街へ移す「サイズを間違える」発想が必要
- 大阪ミナミと鹿児島県霧島市の2か所を起点に、開催地を増やして海外まで広げていく
- 目指すのは、普段は見られない少し気持ち悪くて目を奪われる街の景色







