月に一度の染め会をしながらの収録
この回は、今村結以さんとひとみさんが毎月10日に開いている染め会をしながら収録されています。番組冒頭では、草木染めの作業をしながら話す旨が伝えられました。
作業の音が入ってしまうかもしれませんが、許してください。
「ハナウタラジオ」は、ため息の中にあるポジティブな鼻歌を一緒に探す番組です。この回も、日々の中で見つけた小さな嬉しさを持ち寄る形で始まります。
寄せ書きとレシピ、誰かのために動いた鼻歌
最初の話題は、ひとみさんの最近の鼻歌エピソードです。お世話になった人のお祝いに、寄せ書きの取りまとめを買って出た話でした。
(お世話になった人に)お祝い事があって、「おめでとう」みたいな寄せ書きをしたんですよ。私が取りまとめて、それを集めてプレゼントしました。
ひとみさんが鼻歌な気持ちになったのは、プレゼントが喜ばれたこと自体よりも、その前の段階だったといいます。手間と時間をかけて、誰かに喜んでもらえる行動ができたことに嬉しさを感じたそうです。
自分の時間をかけてそれをする。でも誰かに喜んでもらえるような行動をできたことに、すごく鼻歌な気持ちになって。
ひとみさんは会社員時代、苦しくても我慢して頑張るタイプだったと振り返ります。ただ、今はそうではないと感じているそうです。
自分がハッピーになれることをして、周りもハッピーになってっていう循環が生まれるととってもいいなって改めて感じたエピソードでした。
今村さんは、この話を受けて仕事の本質について語ります。「与える」というより、自分から自然に溢れ出てしまう感覚ではないか、というものです。
もう与えるっていうか、もう溢れ出ちゃってるみたいな、自分から。それがお仕事の本質だったりするのかなみたいな。
農園の野菜にレシピを添える、午前中の仕事
今村さんの鼻歌エピソードは、この収録の午前中にやっていた仕事でした。週に一度働いている風農家ファームという農園の野菜を、地元の地酒祭りのブースで販売する準備です。
今週末に、この私が住んでる小川町のお野菜を、地酒祭りっていうのでブースで販売するのに、土曜日売り子として行ってくると。
農園から、レシピをつけて野菜セットを販売しないかと提案されたそうです。今村さんは午前中、そのレシピ作りと撮影に取り組んでいました。
自分ができることで、お野菜に対して付加価値っていうかな、ちょっと盛り上げる一つのものができるって、すごい嬉しいなと改めて感じた。
今村さんは、地域のこと、野菜の仕事、料理という複数の喜びが一度に詰まった時間だったと話します。一方で、いつもそう思えるわけではないとも付け加えました。
本質的にこの農園のために、これを買ってくれる方のためにみたいなことを考えながら物作りするって、すごく幸せなことだし、自分にとっても。
相談「手仕事は何から始めるといい?」
ここからはお便りのコーナーです。「手仕事に興味がありますが、何から始めると良いですか?」という相談が紹介されました。
手仕事に興味がありますが、何から始めると良いですか?
今村さんが楽しんでいる手仕事は、野菜染めや、最近では野菜顔料作りだといいます。二人は1年以上、毎月10日にオンラインで草木染めをする会を続けてきました。
私とゆいさん、もう1年以上毎月10日にオンラインで繋がって草木染めを一緒にするっていう会をしてるんですよね。
二人が口をそろえるのは、力を入れて準備を頑張ると続かない、という点です。手仕事はやらなくても困らないぶん、後回しにしやすいと今村さんは指摘します。
手仕事って絶対にやらなきゃいけないものでもないし、急ぎの用事でもないから、すごく後回しにできてしまうもの。
そのうえで二人が挙げた最初の一歩は、仲間を見つけて時間を確保してしまうことでした。何を作るか決めていなくても、毎月決めた時間に一緒に取り組む形です。
おハガキのお伝えとしては、仲間を見つけるっていうのは最初にすごいいいアドバイスになるかなって思ったりしてます。
染め会に来てもらって、縫い物でも、絵を描くでもいい。とりあえずこの時間を何かするみたいな感じでしちゃうのもいいかもしれない。
キンカン染めと、香りまで含めた楽しみ
この日、今村さんはハナウタさんから送られた間引きのキンカンを、重曹を入れた水で丸ごと煮て色を出していました。ひとみさんは同じキンカンを切ってから煮て、仕上がりの差を比べる予定です。
トントントントン切ってやってて。ゆいさんは丸ごと入れて煮るっていうことなので、その差を比べてみようかなんて話しながら染め会をしております。
収録中、部屋はキンカンの香りに包まれていたといいます。今村さんは、染め物の楽しみは完成品を見ることだけではないと話します。
煮出してる時の香りもそうだし、切りものをする時間もそうだし、色が染まっていく様子も楽しいし、何色に出来上がるんだろうっていうワクワクもそう。
楽しみのポイントがいくつも凝縮されている、という今村さんの話を受けて、ひとみさんは今の時間そのものを鼻歌だと表現しました。会話の中で「鼻うタイム」という言葉も生まれています。
私たち7月10日、鼻うタイムしてます。
色から作る喜びと、赤紫蘇シロップ
ひとみさんは、つまみ細工が趣味で、染めた布を使いたいから草木染めをしていると話します。作品の完成そのものより、作っている時間の癒しに楽しさを感じているそうです。
失敗しても全然いいし、それ自体が楽しいから、白紙のところからできるものにより喜びを感じてるかなって思います。
色のついた布を買うのも楽しいけれど、色から自分で作ればゼロから作り上げる要素が増える、とひとみさんは言います。今村さんも、色から作ると愛着が湧き、一つのものから物語ができると応じました。
話題は今村さんが子どもと作った赤紫蘇シロップに移ります。農園でもらった赤紫蘇で作ったところ、下の子が気に入ってよく飲むようになったそうです。
最近また家の前の畑に勝手に生えてきてる紫蘇がいっぱいあって、それを分けていただいて、子供たちと一緒に茎から葉っぱを外す作業をやって。
赤紫蘇シロップ作りは、色の変化を楽しめる点も魅力だといいます。煮出すと葉が緑に変わり、レモン汁など酸性のものを入れると色が明るく変わるそうです。
リンゴ酢とかレモン汁とか、酸性のものを入れて色がパーッと明るくなるみたいな。色の変化もあったりとかするから、作る工程も楽しい。
相談への答えとして、二人は食べ物系の手仕事ならシロップ作りや直売所めぐりが始めやすいと挙げました。今村さんは梅干しや味噌を仕込むのも好きだといいます。
中身結構おばあちゃんなんで、梅干しを仕込むとか味噌を仕込むとかが大好きで。季節になったらそれをやるみたいな。
間引きの野菜を顔料に、少しずつ模索する取り組み
今村さんはこの日、キンカンを染めではなく顔料にしようとしていました。煮出して重曹を入れた液に酸性の液を加えると、色の元が沈殿して顔料になる、という工程です。
酸性の液を入れると、自動的にその色の元が沈殿して顔料化していくので、それを漉して、水気を切って乾燥させたら粉になって。
できた顔料は水に溶けない固体になり、絵の具などにも活用できるといいます。ひとみさんは、今村さんが作った絵の具で皆で絵を描いたら楽しそうだと反応しました。
今村さんがこうした取り組みを続ける背景には、天候被害などで食べられなくなった農産物の活用という思いがあります。間引きのキンカンもその一つです。
いろんな天候の被害によって食べられなくなってしまった農産物とかの活用を、本当に少しずつ少しずつ模索をしていて。
ひとみさんは、この話が回の最初につながっていると受け止めました。誰かの喜びが自分の喜びになるということを、今村さんは手仕事を通して形にしている、という締めくくりです。
まとめ
この回は、草木染め会をしながらの雑談を通して、手仕事の始め方と、誰かのために動くことが自分の鼻歌になる感覚を語り合う内容でした。作業の音とともに、香りや色の変化まで含めた手仕事の楽しみが伝わる回です。
- 鼻歌な気持ちは、喜ばれた結果より「誰かのために動けた」その手前に生まれることがある
- 手仕事を始めるなら、力を入れすぎず、仲間と時間を確保してしまうのが続けるコツ
- 草木染めは完成品だけでなく、香り・切る時間・色の変化など楽しみが凝縮されている
- 色から自分で作ると愛着が増し、一つのものから物語が生まれる
- 間引きや天候被害で食べられなくなった農産物を顔料などに活かす模索も進んでいる






