金柑農家が出会った「金柑のコンフィチュール」という曲
最近の「ハナウタ」を聞かれたハナウタカジツさんは、少しスピリチュアルな話として、熊本のIT企業で働く友人の職場に来ていた学生インターンとの縁を語ります。
ハナウタカジツ、おせっかいだから、人生の教訓とかを伝えたいなと思ったりするんですよ、若者に。
ただ当時のハナウタカジツさんは、農家のおじさんがIT企業にインターンに行く学生に何か言えるのかと考え、結局何も伝えずにいたといいます。
月日が経ち、友人のイベント告知をSNSで見かけたハナウタカジツさんは、そこに当時のインターン生が参加していることに気づきます。アイコンをたどると、その学生は音楽活動もしていました。
最新の曲がコンフィチュールっていう曲なんですよ。しかもね、金柑のコンフィチュールなんですよ。
曲の歌詞は、実家か祖母の家の庭になっていた金柑を子どもの頃にかじったら、苦くて硬かったという思い出から始まります。
その金柑を砂糖で煮詰めたりお湯で煮たりして味付けするように、人間も自分を飾って成長していく。ハナウタカジツさんは、この曲をコンフィチュール ── 果物を砂糖で煮た保存食。フランス語で、ジャムとほぼ同じ意味で使われることが多い言葉ですを人に例えた深い歌だと受け止めています。
間引いた金柑と、届かなくてもいい手紙
ハナウタカジツさんがこの曲に気づいたのは、発表から7か月ほど経ってからでした。ちょうどその頃、金柑農家として、小さい実や傷ついた実を間引いて落とす管理作業をしていたといいます。
その作業をしてる時に、これはいい人、これは残す人っていうのを選び取ってる作業だなみたいなことを考えながら。
「着飾っています」と歌う曲を聴きながら実を選び取る作業は、ハナウタカジツさんにとって「なかなかエモい」体験でした。そこで、曲を作った本人に宛てるような気持ちでnoteを書いたそうです。
noteでは、間引いた金柑を友人と染め物に使うオンライン会の話にも触れています。えりさんも参加したことがあるこの会を通じて、捨てずに大事に使うこともあると伝わればいい、という思いが込められています。
えりさんから直接伝えたのかと聞かれると、ハナウタカジツさんは「直接伝えるのは野暮だと思う性格」だと答えます。
ハナウタカジツが7ヶ月前の曲を気づいたように、いつか気づいてもらえたら嬉しいなと思ってるし、気づかなかったら気づかなかったでいいなと思ってます。
冷凍すももで作るシロップと、都会の冷凍庫事情
えりさんの最近の「ハナウタ」は、ハナウタカジツさんから届いた冷凍すももの加工です。えりさんにとって果物は贅沢品で、なるべく生で食べたいと考えていたため、すももを加工するのは初めてだったといいます。
えりさんは連休中に、瓶に氷砂糖とすももを交互に入れてシロップを仕込みました。冷凍していたからか進みが早く、冷蔵庫を開けては瓶を揺らし、氷砂糖が溶けるのを待っているそうです。
一方でハナウタカジツさんは、農家の「ちょっとの量」は消費者の感覚と違うらしいと話します。金柑とすももを1キロちょっとずつ送った際も、都会の家の冷凍庫に入るのかを心配していました。
(冷凍庫に)何かしらを入れたいのに入れれないっていう状況ができたらまずいなと思ってました。
えりさんの冷凍庫は実際にパツパツで、もう1台欲しいほどだったと笑います。それでも、生で食べてもらい、シロップにもしてもらえたことを、ハナウタカジツさんは嬉しいと話しています。
9月の気になる回は「イライラしてしまいます」
月1回の振り返りとして、えりさんが9月配信分から挙げたのは、きよちゃんとみなみんが出演した「イライラしてしまいます」の回です。
ハナウタカジツさんは裏話として、第1回の配信も「子どもに果物を剥いても食べてくれません」という似たイライラの話だったと明かします。区切りの回で再びイライラを扱えたことを、いい回になったと感じていたそうです。
この回は、人がイライラするのは当然として、それとどう付き合うかがテーマでした。きよちゃんは、娘さんのものもらいで機嫌が悪かったときに、生姜シロップを無心に作ってすっきりしたと話していました。
イライラを手放す方法は、手仕事と紙に書き出すこと
えりさんは、手仕事ですっきりする感覚がよくわかると共感します。えりさん自身も、先日シュウマイをひたすら作ったといいます。
料理が毎日するのは好きじゃないけど、なんかこう作りたいって時にひたすら作るっていうのは好きです。
子どもにイライラしてしまうことは日常でよくあるというえりさんは、頭の中にあるものを紙にひたすら書き出して、自分の外へ出すようにしているそうです。
書く先はジャーナリング ── 頭に浮かんだ思考や感情をそのまま紙に書き出す手法。気持ちの整理やストレス軽減に役立つとされます用のノートのときもあれば、見返したくない内容なら捨てられる紙に書いて破り捨てることもあります。
一旦出すみたいなのがもう目で見えるので、多分それが自分の中ですっきりするなっていう感じですね。
身近な人には話しにくい?「名前のない関係」の楽さ
ハナウタカジツさんの場合、イライラしたときは、県外の農家友達とオンラインで話すとすっきりすることがあるといいます。
一方で、妻や子ども、親のように距離が近い相手には、自己開示が難しいとも感じています。
(イライラを)言ったことによって、いつもじゃあそういうことを考えてるのかなとか、相手に思われたりとか。
こういうことが嫌だったんだよねっていうことを共有した時に、聞いた人が私もじゃあそれをしてはいけないなっていうプレッシャーになるとか。
オンラインの友人とは、通話が切れれば隣にいるわけではありません。ハナウタカジツさんは、夫婦や親子のような名前のつかない、互いに干渉しすぎない関係の相手に話すことに楽さを感じています。
妻・子ども・親。受け取られ方や相手へのプレッシャーが気になり、自己開示が難しい
県外の農家友達などオンラインの相手。干渉し合わず、話すとすっきりする
えりさんは「程よい距離感の相手」だと共感し、ドラマ『Tシャツが乾くまで』作品名を思い出したと話します。
ハナウタカジツさんは、ハナウタラジオでも名前のない関係性の2人がいい意味で仲良くなっていく様子が、作り手として嬉しいと語ります。えりさんも、番組がきっかけ作りになり、化学反応が広がっていくといいと応えて回を締めくくりました。
まとめ
今回の振り返り会では、金柑の歌との偶然の出会いから、手仕事や書き出しによるイライラとの付き合い方、そして干渉し合わない関係の心地よさまで、日常の小さな発見が語られました。
- ハナウタカジツさんは、金柑を間引く作業中に出会った歌への思いを、届かなくてもいい手紙のようにnoteへ書いた
- えりさんは冷凍すももを氷砂糖でシロップにし、農家と都会の「量の感覚」の違いも話題に
- イライラへの対処として、シュウマイ作りなどの手仕事や、紙に書き出して目に見える形で外へ出す方法が挙がった
- 身近な人より、名前のない程よい距離感の相手のほうが気持ちを話しやすいという実感が共有された





