一目惚れの新居が、なぜ散らかった?
ベルさんは3か月ちょっと前に新しい家へ引っ越しました。ネットで見つけた瞬間に一目惚れした家で、毎日幸せな気分で暮らしているそうです。
ところが今回は、引っ越してから初めてといえるほど部屋が散らかっています。前日にドタバタ動いて疲れ、夜におにぎり2個とポテチを食べて漫画を読み、そのまま寝てしまったのがきっかけでした。
朝起きたらすごい部屋が汚い、汚いというか散らかってることに気づいたの。
ベルさんはもともと片付けが苦手で、片付けられないことが人生ずっとコンプレックスだったといいます。この4年ほどでいろいろ学び、工夫して、片付けられるようになりました。
もうね、コンプレックス一個なくなっちゃったぞっていう、もう本当に私の人生の快挙なんですけれども。
物をそもそも少なくしたことで、大きく散らかることはなくなったそうです。それでも疲れた日の翌朝には、洗い物もそのままの部屋が残っていました。
人生ずっと片付けができず、それがコンプレックスだった
この4年ほどで学びと工夫を重ね、物を減らして大きく散らからなくなった
水分補給と30分タイマーで始める
片付けの前に、ベルさんはお水を用意します。使っているのは1.18リットル入る、ストロー付きのSTANLEY ── アメリカのアウトドア用品ブランド。保温・保冷ボトルやタンブラーで知られ、ストロー付きのカップが人気ですのカップで、色はシルバーとグリーンです。
ベルさんは水を飲むのを忘れがちなため、お気に入りのカップを使うことで水を飲むモチベーションを上げているそうです。
時刻はお昼11時前。ベルさんはここで、片付けに制限時間を決めます。
制限時間決めよう。そうしないとダラダラなるからね。決めた方が絶対早く終わるから。
三十分で片付けをしよう。逆に三十分で収まりきらなかったものはまた後でやろうね。
ダラダラ片付けると、理由ははっきりしないもののモチベーションが落ち、精神的に疲れてしまうというのがベルさんの実感です。時間を区切って、終わらなかったものは後に回すという割り切りが、苦手な人にも続けやすいやり方として語られています。
AirPodsは片付けモードのスイッチ
ベルさんが掃除や家事を始めるとき、必ずやることがあります。ノイズキャンセリング付きのAirPodsを耳に入れることです。
もう私、これ(AirPods)がないと何もできない。
片付けられるようになったとはいえ、何も聴かずにどんな状況でもできるわけではないと、ベルさんは率直に話します。AirPodsをつけてから片付けに入るまでには、決まった流れがあります。
AirPodsをつける
耳にAirPodsを入れる
ノイズキャンセリングをオン
静かな世界が訪れる
好きなものを流す
音楽などお気に入りを再生する
片付けモードに入る
一連の流れがトリガーになる
この一連の流れがトリガーになって片付けをするっていうモードに入るわけ。このトリガーをオンにしないとね、できない。
自分に合う効果的なトリガーを見つけられたことを、ベルさんはとても喜んでいます。3年ほど使い、ときどき接続不良もあるAirPodsを「宝物」と呼び、完全に壊れるまで大事に使いたいと話していました。
キッチンの片付けと、音への敏感さ
30分のタイマーをかけ、ベルさんはまずキッチンから取りかかります。散らばったお皿をシンクにまとめ、缶やプラスチックゴミ、紙ゴミを分け、乾かしておいた洗い物をしまっていきます。
しゃもじと菜箸がこすれる音を「結構好き」と言ったところから、話はベルさんの音への敏感さに移ります。好きな音がある一方で、嫌いな音は全身に鳥肌が立つほど苦手だそうです。
まずお皿。食器のカチャンって音はまず嫌いだね。だから洗い物をするときも、なんかこう机に食器を置くときも、すっごい静かにすっごいゆっくり置く。
もう1つ苦手なのが、ステンレスがこすれる音です。ベルさんは話しながら想像しただけで鳥肌が立ち、「寒くて死んじゃう」と言って嫌いな音の話を途中で切り上げていました。
始めるまでが一番むずかしい
キッチンがだいぶ片付いてきたところで、ベルさんは片付けについて気づいたことを口にします。やる前は時間がかかりそうで億劫なのに、始めてみると意外と簡単だという感覚です。
やってみ始めたら意外と簡単。結構何にでも言えるよね。スタートが始めることが一番難しいんだよね。
ベルさんは、始められないことに今も常々悩んでいると話します。片付けに限らず、何事もスタートが難しいという実感です。
作業の合間には脱線も続きます。炊飯器の釜をセットしながら、冷凍ご飯のストックが残り1個だと気づき、1つの食材しか食べられないなら間違いなくお米だと話していました。
前日に爆食いしたコンビニおにぎりのゴミを片付けながら、最近は一番好きな食べ物を聞かれると「おにぎりと味噌汁」と答えているそうです。運動不足気味のところにおにぎりを爆食いすると、鼻の不調につながる気がする、とも話しています。
散らかった部屋が気分を左右する理由
キッチンはシンクの中以外、見た目がかなり綺麗になりました。ベルさんは、それだけでだいぶ気分が違うと感じています。
ここでベルさんは、先ほどの音の話とつなげて、自分が五感で感じるものに敏感だと説明します。部屋が散らかっているのは目から入ってくる情報で、それも気持ちやムードに大きく影響するといいます。
そういうのもすごい自分で学んだから、本当に綺麗にするっていうのを大事にしてますよ。
ベルさんにとって片付けは気分を整えるセルフケアです。それでも、たまにはこうしてぐちゃぐちゃになる日もある、と認めていました。
洗面所で気づいた「物の帰る場所」
次は洗面所です。前日は使った物を出しっぱなしにする「メッシーな日」だったそうで、巻き髪用のコテと前髪用のストレートアイロンが出たままでした。
動きながら話し続けていたベルさんは、途中で息が切れていることに気づきます。少しゆっくり動くか、1つ話題を話したら一息つくようにしよう、と自分で調整していました。
洗ったパフをコンパクトに戻し、残ったのはヘアクリップやヘアゴムです。引っ越してから、これらをしまう場所をまだ作っていなかったのです。
そうそう、物がね、帰る場所を作ってあげないとより散らかるもんね。
ベルさんは「物の家を作る」と言い換えています。今回はひとまず洗面所の鏡の裏に入れておき、引き出しなどの置き場所を後で作ることにしました。
運命のハイキングシューズとの出会い
バスタオルを洗濯機に入れたあと、話題は前日の買い物に移ります。ベルさんは3か月ほど探していたハイキングシューズを、ようやく手に入れました。
最近のベルさんは、インドアでありつつアウトドアも楽しむようになり、車を走らせてちょっとした山やハイキングスポットへ出かけているそうです。ところが、靴は手持ちのスニーカーのままでした。
靴底がツルツルで枯れ葉や土の上で滑りやすく、汚れやすく防水でもない
靴底にいろいろな仕組みが施され、ずっと履けるちゃんとした一足
ちゃんとしたもの、いいものを買う時って、やっぱりもう本当に心から気に入ったものを買いたいのよ。
買ってから微妙だったと思いたくない、お金も物も大切にしたい、という理由で、ベルさんは本気でリサーチしたそうです。その過程で知ったブランドがメレル ── アメリカのアウトドアシューズブランド。ハイキングやトレッキング向けの靴で知られていますでした。
選んだのは「モアブ 3 SYN ゴアテックス」で、色は「ブリンドル」です。茶色がベースで、グレージュと水色のアクセントが入った配色を、ベルさんは何度も「可愛い」と話していました。
もうようやく出会えた運命の1足。私はね、これをもう10年は履きたい。
気合いではなく、自分でもできるシステム
靴の箱や紙袋も、放っておくと片付けが億劫になるため、ベルさんはその場で処理していきます。レシートは専用のファイルにしまいました。
以前のベルさんは、レシートの管理がとにかくひどく、全部くしゃっとまとめて嫌になっていたそうです。今は100均でレシート用のファイルを買い、少しずつ改善しています。
気合いとさ、なんか、なんだ、モチベーションだけじゃできないんだよね。だから私、なんか私でもできるシステムを作らないと。
ベルさんの生活には、もともと苦手なことが多いからこそ、いろいろな工夫が施されているといいます。気合いではなく仕組みで片付けるという考え方が、この回全体を通じた軸になっています。
段ボールを崩す作業は、面倒なうえ指を何度か怪我したこともあり、苦手だそうです。手袋をすれば安全でも、その工程を足すとさらに面倒になってやらなくなるため、素手でやると話していました。
疲れる前に休憩しとかないとさ。その方がいいんだよ。
アイブロウライナーと、甘いもので測る元気
休憩中、ベルさんは前日に買ったETUDE ── 韓国発のコスメブランド。手頃な価格と可愛いパッケージで知られていますの新作「アイエディションスキニーブロウライナー」を紹介します。店頭でキャップを開けたとき、芯の細さに驚いたそうです。
ベルさんにとって、眉毛がうまく描けないことは永遠の悩みです。10日に1回ほど奇跡的にいい眉が描けても、次の日には再現できないため、このライナーに願いを込めていました。
続いてベルさんは、スーパーで一目惚れした濃厚ストロベリーホワイトショコララテを淹れます。そこから、甘いものの好みが変わった時期の話になりました。
一時期、甘いものや芋類が重く感じて食べられなかったそうです。ベルさんは、その頃は気持ち的にも内臓的にも元気がなかったのかもしれない、と振り返ります。
結構芋食べれるかって、私の元気のバロメーターかもしれない。
かっこいいおばあさんになる日が楽しみ
歳を重ねれば、自然と重く感じるものも出てくるはずだとベルさんは話します。それも含めて、人が年を取って変わっていくことを人生の楽しみの1つと捉えています。
小じわが増えたときも、一瞬は「できちゃった」と思うものの、あまり嫌ではないそうです。年を取ること自体がまったく怖くないといいます。
なんならあのおばあさんになった時がすごい楽しみでもあるんだよね。おばあさんになったら私こういうかっこいいスーツ着ようとか、そういうビジョンもあって。
なんならなんか五、六十代すっ飛ばして70代に行きたいぐらい。
グレーヘアの素敵なおばあさんになる姿を思い描きつつ、そこに至るまでにどんなおばさまになるかも、ビジョンをはっきりさせていきたいと話していました。
ラテを混ぜるときは、ステンレスのマグにステンレスのスプーンを選んでしまったものの、苦手なこすれる音が出ないように上手に混ぜていたそうです。
動画編集の予定と、温かい寝室づくり
この日の予定は、趣味と仕事の間のような映像制作の動画編集と、このポッドキャストの編集です。話した内容を覚えているうちのほうが編集しやすい、という理由でした。
ベルさんは次のタイマーを20分にかけ、寝室のベッドメイクに移ります。毛布はニトリ ── 家具やインテリア用品を扱う日本の大手チェーンの一番暖かいタイプを使っているそうです。
父も祖父も寒がりで、ベルさんも「寒がり中の寒がり」だといいます。毛布の上に綿入りの布団、さらにベッドカバーを重ねています。
本当に寒い日は、胴体ほどの大きさのヒーティングパッドを、寝る10分前か15分前につけて背中や足元に置くそうです。充電式の蓄熱湯たんぽを抱えて寝ることもありました。
冬に寝る時にあったかいってだけですごい幸せになるじゃない。
ベッドメイクされるだけですごい気分いいよね。大事だよね。
リビングの仕上げと、ポッドキャストの効用
最後はリビングです。ブランケットをソファーに戻し、サングラスと帽子をクローゼットにしまい、ずれていたローテーブルを直して、パソコンとiPadを所定の位置へ戻しました。
途中で、ベルさんはお気に入りのタッパーを紹介します。10センチ四方ほどで、たぶんダイソーで買ったもので、蓋をしたまま電子レンジにかけられ、蓋の構造がシンプルで水がたまりにくいそうです。ご飯の保存用に8個ほど持っているといいます。
片付けを終えかけたベルさんは、ポッドキャストを録りながらだったからこそ早く終わったと振り返ります。一人だとあちこちに気を取られて、なかなか終わらないそうです。
ポッドキャストを録ってる最中にさ、なんかね、別のことやり始めるっていうのはないからさ。
ああ、いいね。心もどんどん軽くなってくるわ。部屋が綺麗だと。
ベルさんは片付け完了を宣言し、編集中の追加コメントで、片付けのモチベーションが足りないときにこの回を聴いてほしいと呼びかけて締めくくりました。
まとめ
ベルさんの片付けは、気合いに頼らず、トリガーや時間の区切り、物の置き場所といった仕組みで続ける実践でした。五感に敏感だからこそ、部屋を整えることが気分を整えるセルフケアになっています。
- AirPodsをつけてノイズキャンセリングをオンにし、好きなものを流す流れが片付けモードのトリガーになっている
- 30分などの制限時間を決め、終わらなかったものは後に回すとダラダラせずに済む
- 物の帰る場所を作らないと散らかりやすいため、置き場所づくりが大切
- 気合いやモチベーションだけに頼らず、自分でもできるシステムを作る
- ポッドキャストを録りながら片付けると、別のことに気を取られず早く終わった







